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多元物質科学研究所 村松淳司

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(1)

多元物質科学研究所 村松淳司

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E-mail: [email protected]

2019/06/18

微粒子合成化学・2019年度 1

Synthetic Chemistry of Fine Particles, 2019

(2)

科学的解析の最も大切な考え方は,

(1) シンプルに考えること

できるだけ単純化する

(2) 二者択一問題に持ち込むこと

A

B

か,あるいは両方の複合系か.

(3) 2者のうち,難しい方から攻める

解決が困難な方から攻める

二者択一の考え方

2

2 0 1 9 / 0 6 / 1 8

(3)

2019/06/18

微粒子合成化学・2019年度 3

(4)
(5)

2019/06/18

微粒子合成化学・2019年度 5

(6)
(7)

7 2019/06/18

微粒子合成化学・2019年度

(8)

Derjaguin , Landau , Verway , Overbeek

B.V.Derjaguin and L.Landau;Acta Physicochim.,URSS, 14, 633 ( 1941 ) .

E.J.W.Verwey and J.Th G Overbeek; Theory of the Stability of Lyophobic Colloids, 193 ( 1948 ) .

(9)

9

 分散とは何か

◦ 溶媒中にコロイドが凝集せずにただ よっている

 凝集とは何か

◦ コロイドがより集まってくる

 物質は本来凝集するもの

◦ 分子間力 →van der Waals 力

2019/06/18 微粒子合成化学・2019年度

(10)

 凝集

◦ van der Waals 力による相互作用

 分散

◦ 静電的反発力

粒子表面の電位による反発

分散 凝集

(11)

11

 van der Waals 力による相互作用

 静電的反発力 V total = V H + V el

V H : van der Waals

力による相互作用エネルギー

V el :

静電的反発力による相互作用エネルギー

考え方

2019/06/18 微粒子合成化学・2019年度

(12)

V total = V H + V el

V H : van der Waals

力による相互作用エネルギー

V el :

静電的反発力による相互作用エネルギー

V total が正 → 粒子は分散

V total が負 → 粒子は凝集

考え方

(13)

13 2019/06/18

微粒子合成化学・2019年度

(14)

 粒子表面は電荷を帯びている

◦ 証拠:電気泳動など

 これが静電的反発力の源ではないか

 ここからスタートする

(15)

15 2019/06/18

微粒子合成化学・2019年度

(16)

 イオンの周りの電子雲と同じ

 離れるほど電位は小さくなる

 では、なぜ電荷を帯びるのか

(17)

17

 酸化物の場合

◦ -Si-O-H → -Si-O – + H +

◦ プロトンが解離して負電荷

 空気の場合

◦ 何らかのイオンが吸着

2019/06/18 微粒子合成化学・2019年度

(18)
(19)

19 2019/06/18

微粒子合成化学・2019年度

(20)
(21)

21

 Helmholtz 理論

 Gouy-Chapman 理論

 Stern 理論

2019/06/18 微粒子合成化学・2019年度

(22)

0

距離

溶媒中

(バルク)

表面電位ψ

0

ζ電位

Helmholtz 理論

(23)

23

0

距離

溶媒中

(バルク)

表面電位ψ

0

ζ電位

Gouy-Chapman 理論

拡散二重層

2019/06/18 微粒子合成化学・2019年度

(24)

0

距離

溶媒中

(バルク)

表面電位ψ

0

Stern

電位 ζ電位

Stern 理論

直線で下がる

Stern

Slip

拡散二重層

(25)

25

 実測できるのは ζ 電位

 ζ 電位= Stern 電位と置ける

 それなら、 ζ 電位= Stern 電位を表面電位と 見なして考えよう

 Stern 理論ではなく、 Gouy-Chapman の拡 散二重層理論を実社会では適用

2019/06/18 微粒子合成化学・2019年度

(26)

0

距離 表

溶媒中

(バルク)

表面電位ψ

0 =Stern

電位ψ

d

と考える
(27)

27

拡散層だけを考える

2019/06/18 微粒子合成化学・2019年度

(28)

1.拡散層中のイオンの濃度はボルツマン分布に従う

 

 

 −

= + +

+ kT

e n z

n exp ψ

0

 

 

= −  −

− kT

e n z

n exp ψ

0

n :

拡散層中のイオンの個数濃度

n 0 :

バルク溶液中のイオンの個数濃度

z:

イオンの価数

k :

ボルツマン定数

T :

温度

ψ :

問題にしている点における電位

+,-:

陽イオン、陰イオンを表す

(1)

(29)

29

表面の電位:

ψ 0

は電位決定イオンのバルク活量

c

によって、

0

0 ln

c c zF

= RT

ψ

R:

気体定数

c 0 : c at ψ 0 = 0

(2)

2019/06/18 微粒子合成化学・2019年度

(30)

拡散層内における電位は、

Poisson

の式

0 2

2 2

2 2

2

) (grad

div ε ε

ρ ψ

ψ ψ ψ

ψ

z r

y

x = −

∂ + ∂

∂ + ∂

= ∂

= Δ

を基礎にして求められる。

ε r :

溶液の比誘電率

ε 0 :

真空の誘電率

ρ :

電荷密度

(3)

(31)

31

ρ :

電荷密度

は、対称型電解質(

z + = z − = z , n 0 + = n 0 − = n

)に対して、

 

 

− 

=

 

 

 

 

− 

 

 

 −

=

= + −

kT nze ze

kT ze kT

nze ze

n n

ze

ψ

ψ ψ

ρ

sinh 2

exp exp

) (

(4)

2019/06/18 微粒子合成化学・2019年度

(32)

従って、

平板電気二重層に対する、

Poisson-Boltzmann

式は、

(3),(4)

式から

x

方向だけを考えて

kT ze nze

dx d

r

ψ ε

ε

ψ 2 sinh

0 2

2

=

(5)

式を積分して、

) 4 exp(

4 tanh

tanh 0 x

kT ze kT

ze ψ ψ  − κ

 

= 

(5)

(6)

(33)

33

<< 1 kT

ze ψ

なら、

(5)

式は、

ψ ψ κ 2

2 2

dx = d

ただし、

kT e nz

r 0

2 2

2 2

ε

κ = ε 25

℃水溶液では特に

c

9 z 10 3

.

3 ×

κ =

(7)

式を解くと、

)

0 exp( κ x

ψ

ψ = − (10)

(9) (8) (7)

この

κ

は、

Debye-Huckel

パラメータと呼ばれる。

2019/06/18 微粒子合成化学・2019年度

(34)

平板間の相互作用をまず考えよう

(35)

35

溶液中の2枚の平行平板(板間距離

: h

)に 作用する力

P

O

E P

P

P = +

静電気成分 + 浸透圧成分

(電気力線により内側に引かれる力)+

(対イオンの浸透圧により外側へ押される力)

nkT kT

n n

P

dx P d

O

r E

2 )

(

2

2 0

− +

=

 

 

− 

=

− +

ψ ε

ε

(15)

(16)

2019/06/18 微粒子合成化学・2019年度

(36)

P O

は常に

P E

よりも大きく、板は反発力を受ける 板の接近過程で表面の電位

ψ 0

が変化しなければ、

P E

の寄与を無視して、

(1)

(16)

P O

の式から、

板の受ける反発力

P R (h)

は単位面積あたり

(このときの考え方は、2つの平板の丁度中間の 面と無限遠の面を考え、中間の面上では、対称性 から電場は零、無限遠の平面でも電場は零である から、浸透圧成分のみを考えればよい、というこ とになる)

 

 

 −

= 2 cosh 1

)

( / 2

kT nkT ze

h

P R ψ h

(17)

ψ :

板間の中央における電位
(37)

37

相互作用が弱ければ、

ψ h/2

は単独の電気二重層の

電位

ψ s(h/2)

の2倍と考えて、

kT ze

kT ze

kT

ze ψ / 4 << 1 then tanh( ψ / 4 ) ≅ ψ / 4

より、

(6)

式から、

(この近似は、後述するように、

ψ <20 mV

のとき成立する)

 

 

 −

= 8 exp 2

) 2 / (

h ze

kT

h γ κ

ψ

 

 

= 

kT ze

tanh 4 ψ 0 γ

(18) (19)

2019/06/18 微粒子合成化学・2019年度

(38)

(17)

式で

2 2

/ 2

/ / kT 1 then P ( h ) nkT { ze / kT }

ze ψ h << R ≅ ψ h

より、これに

(18)

式を代入して、

(この近似は、

κ h>1

、つまり、

h

が電気二重層の厚さ

よりも長いところで成り立つ

近似には

cosh y ≅ 1 + y 2

を使用した)

すると、

) exp(

64 )

( h nkT 2 h

P R = γ − κ (20)

(39)

39

従って、平板間の電気二重層の相互作用エネルギーは

) 64 exp(

) (

)

( nkT 2 h

dh h

P h

V R h R γ κ

κ −

=

=  ∞

(21)

2019/06/18 微粒子合成化学・2019年度

(40)

次に球形粒子間の相互作用を考えよう

(41)

41

Derjaguin 近似から球形粒子の相互作用力へ

Derjaguin

近似

:

半径

a 1

a 2

の球形粒子の最近接距離

H

のとき

H<<a 1 ,a 2

) (

2 )

(

2 1

2

1 V H

a a

a H a

P R  R

 

= π +

(21)

(22)

より

a 1 =a 2 =a

のとき、

) 64 exp(

)

( ankT 2 h

H

P R γ κ

κ

π −

=

(22)

(23)

2019/06/18 微粒子合成化学・2019年度

(42)

従って、半径

a

の球形粒子の相互作用エネルギーは

) 64 exp(

) (

) (

2

2 h

ankT

dH H

P H

V R H R

κ κ γ

π −

=

=  ∞

(24)

(43)

43

いま、

kT ze

kT ze

kT

ze ψ 0 / 4 << 1 then tanh( ψ 0 / 4 ) ≅ ψ 0 / 4

のとき、

(23),(24)

式は

ze ψ 0 =4kT

は、

1:1

電解質で

25

℃で、

ψ 0 =103 mV

のとき成立、

ψ 0 =20 mV

以上では、

ze ψ 0 /4kT

tanh{ ze ψ 0 /4kT}

に、

1%

以上のずれが生じる

ので、

20mV

以下でこの近似は成り立つとしてよい)

) exp(

2 )

( H a 0 0 2 h

P R = π ε r ε κψ − κ

) exp(

2 )

( H a 0 0 2 h

V R = π ε r ε ψ − κ

(13)

式を使うと、

(25) (26)

2019/06/18 微粒子合成化学・2019年度

(44)

) exp(

2 )

( H a 0 0 2 h

P R = π ε r ε κψ − κ

) exp(

2 )

( H a 0 0 2 h

V R = π ε r ε ψ − κ

(13)

式を使うと、

) 2 exp(

) (

0 2

a H H

P

r

R κ

ε κε

σ

π −

=

) 2 exp(

) (

0 2

2

a H H

V

r

R κ

ε ε κ

σ

π −

=

(25) (26)

(27) (28)

κψ ε

ε

σ = (13)

(45)

45

van der Waals

力の近似式

12 2

)

( H

H aA

P A = −

H H aA

V A

) 12

( = −

A

Hamaker

定数

(29) (30)

凝集の源

2019/06/18 微粒子合成化学・2019年度

(46)

2 0

2

) 12 2 exp(

)

( H

H aA H a

P

r

T = − κ −

ε κε

σ π

H H aA

H a V

r

T 2 exp( ) 12

) (

0 2

2

= κ

ε ε κ

σ π

が得られる。

あるいは、

H h aA

a H

V T r

) 12 exp(

2 )

( = π ε ε 0 ψ 0 2 − κ −

(31) (32)

(33)

(47)

47

式の意味を考える

溶液条件によってどう変わるのか

2019/06/18

微粒子合成化学・

2019

年度
(48)

だけ は

とすると、変化するの は粒子サイズ

は定数

κ ψ

ε ε

κ ψ

ε ε

π

a

A

H H aA

a H

V

r

r T

, ,

,

) 12 exp(

2 )

(

0 0

0 2

0 − −

=

(49)

 絶対温度 49

 イオンの価数

 イオン個数濃度 はボルツマン定数

は誘電率、

は電気素量、

T z n k e

kT e nz

r r

0 0

2 2 2 2

ε ε

ε κ = ε

2019/06/18

微粒子合成化学・

2019

年度
(50)

 増加

      

減少  絶対温度

増加  イオンの価数 

増加  イオン濃度 

κ

→ T

z

n

(51)

51

H H aA

a H

V T r

) 12 exp(

2 )

( = π ε ε 0 ψ 0 2 − κ −

これを図に書いてみる

2019/06/18

微粒子合成化学・

2019

年度
(52)

電気二重層による反発力

van der Waals

引力 トータル
(53)
(54)

電気二重層による反発力

van der Waals

引力 トータル
(55)
(56)
(57)

電気二重層による反発力

van der Waals

引力 トータル
(58)
(59)

• SiO 2 2 ~ 3

• TiO 2 6 ~ 8

• Fe 2 O 3 6 ~ 8

• ZrO 2 7 ~ 9

• Al 2 O 3 7 ~ 9

• MgO 9 ~ 11

59

酸化物の等電点

結晶面、構造等によって変化する

+

-

pH

2019/06/18

いちのいで会館や海地獄の温泉水の

pH

8

9 pH 7

等電点とはゼータ電位が

0

(ゼロ)になる

pH

ゼータ電位

なぜ、シリカ粒子は波長よりも小さかったのか。

微粒子合成化学・

2019

年度
(60)
(61)

電気二重層による反発力

van der Waals

引力 トータル
(62)

シリカコロイドの 凝集・沈殿

左側が、温泉水。右側は、温泉水に、

KCl

(塩化カリウム)を 混ぜて、

1 mol/l KCl

溶液としたもの

2~3時間で完全に凝集体となって沈殿

右側の底にこずんでいるのが、そのシリカコロイド凝集体

(63)

コーヒー牛乳に塩を入れる

コーヒー牛乳だけ

1 mol/L KCl

溶液

乳脂肪が浮上している

2019/06/18

微粒子合成化学・

2019

年度

63

(64)

お茶も,紅茶も,コーヒーもコロイド

(65)

豆腐

通常の大豆蛋白質の等電点は

4.5

5.0

程度

 pH 5

以上で、ー

 pH 4.5

以下で、+

家庭の水の

pH

 5.0

6.0

等電点付近ではホモ凝集

 pH

を上げると分散

2019/06/18

65

ゼータ電位

pH

5

微粒子合成化学・2019年度

(66)

単分散微粒子合成法

2019/06/18

微粒子合成化学・2019年度

66

(67)

永山プロジェクト のビール

移流集積によって下から上に運ばれ、二次元の結晶構 造を形成するコロイド。下の方のコロイドは動いているた めブレている。 永山国昭(東京大学教養学部)

ビールの泡

良い注ぎ方 悪い注ぎ方

(68)

ビールの泡

なぜ合一しにくいのか?

分散安定化への指針

泡の表面にホップと麦芽由 来のフムロンや塩基性アミ ノ酸が吸着し、分散剤的な 働きをしている

ビール酵母

(69)

ビールの上手な注ぎ方

あとはゆっくりと泡を立てずに 静かに注ぎます

(70)

均一核生成

: 溶液中から泡が出てくる
(71)

不均一核生成

: 割り箸を入れると、割り箸から泡が出てくる

Referensi

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