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平成15年4月23日

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平成15年4月23日 環境表面科学第2回小テスト(基本調査)

専攻 学籍番号 氏名

1.  緑茶と牛乳などで共通の物理化学現象はなにか。できれば、その現象を化学的に説 明せよ。たとえば、緑茶がいつまでも(くさらない限り)いつまでも緑色。牛乳も 腐らない限り、いつまでも白色。似たようなものには塗料、墨などなど。

コロイド分散系である、というのが回答である。

微粒子が安定分散している。

○ ペーパ−クロマト的効果がある

○ チンダル現象が見られる

○ 塩か何かを入れると沈殿する

逆にそこにある溶液がコロイド溶液ではない、ということを証明する方が実は難しい。固

−液分散液(つまり解け残りがあるとか)になっている場合、気泡が入っている場合など は、コロイド溶液と言える。

空気中に漂うちり、ほこりは、媒質を空気ととらえると、立派なコロイド分散系である。

2.  コロイド分散系と分子分散系。違いは何か?

大要、粒子の大きさで分かれていると言ってよい。

分子分散系は、概ね5nm以下であり、コロイド分散系はそれ以上。

だが、5nm以下の粒子もあれば、5nm以上の分子もあるので、両者を区別するのは容易で はない。

化学結合は、共有結合とイオン結合に代表されるが、それとは異なる、分子間力や水素結 合などによって支配されているのが、コロイドである。バターなどがコロイドの一種とい ってもなかなか理解できないが、分散媒(コロイド粒子以外の部分、たとえば、たばこの 煙は、分散媒が空気であり、コロイドは煙自身)中に分子間力などの力で支配されてコロ イドが分散している、と考えれば理解できるだろう。

一方、化学結合は

・共有結合:原子核が結合にあずかっているもの。電子的な作用はない

グルコースなどのように水に溶かしても分子状で解けているものが代表例となろうが、グ ルコースにしても完全に分子状というわけでもない、一部分は解離(プロトン=水素イオ ンが解けでている)している。

・イオン結合:電子的な授受によって保っている結合

たとえば、NaCl(食塩)に代表されるように、一分子を得ることはできないような、イ オンの固まりをイオン結合と呼んでいる。水に溶かすと、ナトリウムイオンと塩素イオン に解離するが、これは解離平衡に依存している。つまり、食塩といえども、イオン結合だ けというわけではなく、一部分は解離しないで分子状になっているものもある。

このように、共有結合、イオン結合といっても完全なものはなく、多くの物質はこれらの 中間的な結合である。

共有結合性が強い分子は、グルコースのようにC6H12O6と分子式でかけるのに対し、イオ

(2)

ン結合性の物質は、分子式で書くことはできず、NaClにように組成を代表して表すしかな い(組成式)。

ただ、Fe,Co はどうするんだろう。ってことで、金属結合がある。これは共有結合の近い

が、自由電子が飛び回るという特殊な性質を有しており、この場合は、一分子を記述する ことはできない。

では、コロイドは何だろう。

これは、多くの分子の集合体とか固体が浮遊しているもので、コロイドが凝集したり分散 するときにはこれら、共有結合、イオン結合、金属結合は関係なく、ほとんど分子間力な どの弱い力によって左右される。今後、この作用について理解を深めよう。

(参考)

古来のコロイドというと、水に分散している泥のようなものを指していた。が、科学の進 歩により、実際に見るということが原子のレベルまで可能になった現在、コロイドと分子 を分ける最終線は何か、が問題となっている。コーヒーなどは目でみたところは溶液なの だ。でも、実際にもっと拡大してみると、コーヒーの味や色を構成する多くのコロイド粒 子で構成されている。

たとえば、上記のグルコースはコロイドではない。しかし、牛乳の蛋白はコロイドといわ れる。突き詰めれば、差異があるのは、大きさだけになってしまう。それではどの大きさ からコロイドというかという問題が残る。そこで、最近のコロイド化学では、そのコロイ ド粒子の分散凝集挙動が、いわゆるコロイド化学の理論で適用できるものを指すことが多 くなった。言い換えれば、分散媒の存在下、分子間力などの力に支配されている系をコロ イドということになってきたのである。ただし、コロイドの理論は分子やイオンにも通じ るものがあり、分子分散系とコロイド分散系はその境界線が一層不明確になっているのも 確かである。

3.  グルコースと食塩。違いは何か?

分子分散系とコロイド分散系の話から、類推できる。

グルコースはブドウ糖のことで、糖類であり、共有結合性分子と分類され、食塩は NaCl であり、イオン結合性分子と分類されている。

後者は溶解すると、Na+(ナトリウムイオン)とCl-(塩化物イオン)に解離する。

前者は溶解しても、分子状のままである。

これらはいずれも溶液=分子分散系と呼ばれているが、本当にそうだろうか。

グルコースは脱水縮合して、ショ糖、さらに脱水縮合して、でんぷんとなる。でんぷんの 代表である、コーンスターチみたいなものを溶かした液は溶液といえるかどうか。答えは noであろう。

では、グルコースとでんぷんの違いは何か。分子量の大きい高分子化合物が後者であるだ けであって、構成元素に違いはない。

つまり、グルコース溶液と、でんぷん溶液を区別するのは、無意味ではないだろうか。

それが、コロイド分散系と分子分散系の違いとなっているのは、物理化学的にはナンセン スである。

結局、考え方に帰結する。

コロイド分散系を分子分散系とは違う取扱をしないといけない、そういうところに物理化 学の限界を感じるのは私だけではなかろう。

(3)

と嘆いていても仕方ないので、とにかくコロイドに注目して講義を続行する。

(平成15年4月24日記)

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