• Tidak ada hasil yang ditemukan

応用複素関数第9回

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2025

Membagikan "応用複素関数第9回"

Copied!
15
0
0

Teks penuh

(1)

応用複素関数 第 9 回

〜 ポテンシャル問題

(2)

かつらだ

桂田 祐史ま さ し

2021

6

15

かつらだまさし

(2)

目次

1 本日の内容・連絡事項

2 ポテンシャル問題

(

続き

)

弱解の方法

はじめに

Poisson方程式の境界値問題(P) 弱定式化(W)と変分問題(V) 3つの問題(P), (W), (V)の同等性 (P)の解は(W)の解弱形式の導出 (W)(V)は同値

(W)の解が滑らかならば(P)の解 定理の使い道

3 補足

:

変分法の基本補題

4 補足

: C

0

(Ω)

5 参考文献

(3)

本日の内容・連絡事項

有限要素法は、弱解の方法を一つの基礎としている(もう一つは領域の三 角形分割に基づく区分的多項式の利用)。そこでPoisson方程式を題材とし て、弱解の方法を解説する。FreeFem++のプログラムに必要不可欠な弱 形式がどのように得られるか、どういう意味を持つか、理解することを期 待する。

繰り返しになるが、FreeFem++はこの機会にぜひ体験してもらいたい(非 常に幅広い応用がある)。インストールやサンプル・プログラムの実行で つっかえたら質問して下さい。

レポート課題2を出します。締め切りは7月12日(月)23:00。

http://nalab.mind.meiji.ac.jp/~mk/complex2/report2.pdf

(今回の内容はきちんとやるのは大変だけど、分かるところだけでも栄養たっぷり。)

かつらだまさし

(4)
(5)

4.7 弱解の方法 4.7.1 はじめに

今回用いる有限要素法は、今では微分方程式論で常識となっている弱 解の方法

(weak formulation)

を応用したものである。

これは、

Riemann

Laplace

方程式の

Dirichlet

境界値問題を解くため に用いた論法

(

8

回授業参照

)

を発展させたものである。現在では様々 な微分方程式に応用されているが、ここではもっとも基本的な

Poisson

方程式の境界値問題について説明する

(

おおむね菊地

[1]

に沿った解説

)

厳密に議論するには、広義導関数、いわゆる

Sobolev

ソ ボ レ フ 空間を導入する 必要がある。具体的には、後で出て来る

X

g1

X

は、本当は

Sobolev

間の一種

H

1

(Ω)

を用いて

X

g1

:=

w ∈ H

1

(Ω) w = g

1

on Γ

1

, X :=

w ∈ H

1

(Ω) w = 0 on Γ

1

と定義すべきものである。ともあれ、ここでは関数の滑らかさに関する 議論には目をつぶって議論する。

(Sobolev

空間を学ぶときは、

Brezis [2], [3]

をチェックしてみよう。

)

かつらだまさし

(6)

4.7.2 Poisson 方程式の境界値問題 (P)

Laplace

方程式を一般化した

Poisson

方程式の境界値問題を考える。

R

m

(m = 2, 3)

の有界領域、

Γ := ∂Ω

の境界、

Γ

1

Γ

2

Γ

1

∪ Γ

2

= Γ, Γ

1

∩ Γ

2

= ∅

を満たす。また、

f : Ω → R , g

1

: Γ

1

→ R , g

2

: Γ

2

→ R

が与えられている とする。

Γ

1

= ∅ (

全周

Neumann)

のときは

Z

Γ2

g

2

d σ = 0

を仮定する。

問題

(P)

Find u s.t.

−△ u = f (in Ω), (1)

u = g

1

(on Γ

1

), (2)

∂u

∂n = g

2

(on Γ

2

).

(3)

かつらだ

桂 田 まさし

祐 史 応用複素関数 第9 2021615 4 / 13

(7)

4.7.3 弱定式化 (W) と変分問題 (V)

Xg1:=

ww: ΩR, w =g1on Γ1 , X :=

ww: ΩR, w= 0 on Γ1 , (4) J[w] := 1

2 Z

|∇w|2dx− Z

f w dx− Z

Γ2

g2w dσ (w ∈Xg1).

とおく。次の2つの問題を考える。

(W)

Findu∈Xg1 s.t.

(5)

Z

∇u· ∇v dx = Z

f v dx+ Z

Γ2

g2v dσ (v ∈X).

(条件(5)を弱形式(weak form)と呼ぶ。)

(V)

Findu∈Xg1 s.t.

(6) J[u] = inf

wXg1J[w]. (inf は結局はmin)

かつらだまさし

(8)

4.7.4 3 つの問題 (P), (W), (V) の同等性

(P), (W), (V)

は、ほぼ同値な問題である。実際、次が成り立つ。

定理

9.1

(1)

u

(P)

の解

⇒ u

(W)

の解

(2)

u

(W)

の解

⇔ u

(V)

の解

(3)

u

(W)

の解かつ

u

C

2

⇒ u

(P)

の解

(2)の証明のために補題を準備する (証明は単なる計算であるので省略する)。

補題

9.2

任意のw ∈Xg1,v∈X, t∈Rに対して次式が成立する。

J[w+tv] = t2 2

Z

|∇v|2dx (7)

+t Z

∇w· ∇v dx Z

f v dx− Z

Γ2

g2v dσ

+J[w].

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 応用複素関数 第9 2021615 6 / 13

(9)

4.7.5 (P) の解は (W) の解 — 弱形式の導出

(1)の証明 uが (P)の解と仮定する。(1)−△u=f に任意のv ∈X をかけて Ω上で積分すると

(8)

Z

△u v dx = Z

fv dx.

左辺をGreenの公式([4])を用いて変形してから、v = 0 (on Γ1)と (3)

∂u

∂n =g2を用いると

Z

△u v dx = Z

Γ

∂u

∂nv dσ+ Z

∇u· ∇v dx

= Z

Γ1

∂u

∂nv dσ− Z

Γ2

∂u

∂nv dσ+ Z

∇u· ∇v dx

= Z

Γ2

g2v dσ+ Z

∇u· ∇v dx. (8)に代入して移項すると

Z

∇u· ∇v dx = Z

f v dx+ Z

Γ2

g2v dσ.

すなわち、u は弱形式を満たす((W)の解である)。

かつらだまさし

(10)

4.7.6 (W) と (V) は同値

(2)の証明

[u (V)の解⇒u(W)の解] (デジャブ?)

u(V)の解とする。任意のv∈X に対して、f(t) :=J[u+tv] (t∈R)とおくと、

f(t) =J[u+tv]≥J[u] =f(0).

ゆえにf t= 0で最小になる。ゆえにJ[u+tv]t 1次の項の係数は0である: Z

∇u· ∇v dx− Z

f v dx− Z

Γ2

g2v dσ= 0.

ゆえにu(W)の解である。[u(W)の解⇒u(V)の解]

u(W)の解とする。任意のw ∈Xg1 に対して、v:=u−w とおくとv ∈X である。

J[w]−J[u] =J[u+ 1·v]−J[u] (t= 1として補題9.2を適用)

=1 2 Z

|∇v|2dx+ Z

∇u· ∇v dx− Z

f v dx− Z

Γ2

g2v dσ

=1 2 Z

|∇v|2 dx≥0.

ゆえにJ[u]J[w]の最小値である。すなわちu (V)の解である。

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 応用複素関数 第9 2021615 8 / 13

(11)

4.7.7 (W) の解が滑らかならば (P) の解

(3)の証明 u(W)の解であり、かつ十分滑らかと仮定する。(W)の解であるから、

Z

∇u· ∇v dx = Z

f v dx+ Z

Γ2

g v dσ (v ∈X) を満たす。さらに滑らかであるので、左辺にGreenの公式が適用できて ()

Z

Γ2

∂u

∂nv dσ− Z

△u v dx = Z

f v dx+ Z

Γ2

g2v dσ (v ∈X).

特にv∈C0(Ω)の場合を考えると(境界上の積分が0なので)

Z

△u v dx = Z

f v dx (v ∈C0(Ω)).

変分法の基本補題より、

−△u=f (in Ω).

これを()に代入すると Z

Γ2

∂u

∂nv dσ= Z

Γ2

g2v dσ (v∈X).

再び変分法の基本補題より、

∂u

∂n =g2 (on Γ2).

ゆえにかつらだuまさし(P)の解である。 証明終 ……… 以上、Dirichlet原理の一般化

(12)

4.7.8 定理の使い道

(P)

の解を求めたり、一意的な存在を示したいわけであるが、代わり に

(W) (

あるいは

(V))

を考える。

(W)

の解の一意的な存在を示すのは比較的容易である。また

(W)

の近 似解を求めるのも簡単である

(

有限要素法がまさにそれをしてくれる

)

(W)

の解が本当に

(P)

の解であるか?が問題になる。言い換えると

(W)

の解

u

は滑らかだろうか?

この問は、一見細かいことのようだが、実はとても重要である。

良く知られた

(

部分的な

)

解答

C

2 級であれば

(

どういう意味?

) Yes.

が多角形の場合、凸ならば

Yes,

凸でないならば一般には

No.

(FreeFem++

の例で、

L

字型の領域や、立方体から小さい立方体を除

いた領域がしばしば登場するが、このあたりのこと

(

領域の凸性

)

を問題 にしているわけである。

)

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 応用複素関数 第9 2021615 10 / 13

(13)

補足 : 変分法の基本補題

「任意の」(実際には「何かの条件を満たすすべての」)関数φについて Z

f(x)φ(x)dx = 0が成り立つならば、f = 0 (in Ω),という形の命題を変分法 の基本補題(fundamental lemma of calculs of variations)という。

色々なバージョンがあるが、次の形のもので用が足りることが多い。

命題

9.3 (

変分法の基本補題

)

ΩはRn の開集合、f: ΩCは局所可積分関数で (∀φ∈C0(Ω))

Z

f(x)φ(x)dx= 0 を満たすならば

f = 0 (a.e. on Ω).

で局所可積分とは、に含まれる任意のコンパクト集合上でLebesgue積分可能と いうこと。

{x |u(x)̸= 0}の閉包がコンパクトでに含まれるようなu∈C(Ω)の全体を C0(Ω)と表す。

f = 0 (a.e on Ω)かつらだまさしとは、に含まれるある測度0の集合N を除いてf = 0ということ。

(14)

補足 : C

0

(Ω)

(

準備中

)

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 応用複素関数 第9 2021615 12 / 13

(15)

参考文献

[1] 菊地文雄:有限要素法概説,サイエンス社 (1980),新訂版1999.

[2] Brezis, H.: 関数解析,産業図書(1988), (藤田 宏,小西 芳雄 訳),原著は版を 改めて、より内容豊富になっています。

[3] Brezis, H.: Functional Analysis, Sobolev Spaces and Partial Differential Equations, Springer (2011).

[4] 桂田祐史:ベクトル解析早見表,http://nalab.mind.meiji.ac.jp/~mk/

lecture/applied-complex-function-2021/vector_analysis.pdf (2021/5/31).

かつらだまさし

Referensi

Dokumen terkait

本日の内容・連絡事項 レポート課題1の〆切6/25 23:00が迫っています。何か理由が あって遅れそうな人は〆切前に連絡・相談して下さい。 レポート課題2を出しました〆切7/11。それに必要な FreeFem++のインストールを前回の授業で実演しましたが、「Mac での FreeFem++のインストール作業メモVersion 4.11の場合」と

2.10 1 次分数変換の鏡像の原理 1 鏡像の位置 Cb の円は1次分数変換でCbの円に写ることを示した。 円上にない点についても、注目すべき性質が成り立つ。 定義 14.1 円に関して鏡像の位置 C はCb の円であり、z,z′ ∈Cb とする。zとz′がC に関して互いに鏡 像の位置にあるz とz′ がC に関して対称である とは,次のa, b

3 Poisson 方程式の境界値問題に対する Ritz-Galerkin 法 前回の講義で、Poisson 方程式の境界値問題を題材にして、弱定式化弱解の 方法 を説明し、最小型 変分原理が成り立つことを確認した。 今回は、同じ問題を題材に、Ritz-Galerkin法という近似解法を説明する。有 限要素法は、Ritz-Galerkin

3.4 応力 1 Cauchy の応力原理 , 応力の定義 流体の運動を考えるため、Cauchyは次の仮定をおいた。 流体が接触することで及ぼす力は面積に比例する。面積あたり の力は、位置x ,時刻 t,面の向き普通は外向き単位法線ベクト ルn で指定するで定まる Cauchyの応力原理。 この面積あたりの力を応力 stress と呼ぶ。 かつらだまさし...

本日の内容・連絡事項 前回は 定常 2次元非圧縮ポテンシャル流が正則関数である ことを説明した定常とは、速度v,圧力 p が時間変化しないこと。 今回、簡単な正則関数に対応する流れ、それらの重ね合せを調べる。 流体に関わらない複素関数の話としても重要である。 関数論と流体力学についての資料 PDFにはリンクを張ってある 「複素関数と流体力学」桂田[1]

5.11.5 台形公式 Ih,N の誤差解析 — DE 公式に向けて 実際の数値計算では、Ih を有限和で置き換えたIh,N を使わざるを得ない。その場合 は、関数f の遠方での減衰の具合が問題となる。 そこで遠方での減衰の具合の物差しとなるような正則関数w:Dd→Cを固定して、 |fz| ≤定数|wz|z∈ Ddを満たすf について考える。 定理 13.2

目次 1 本日の内容・連絡事項 2 冪級数 続き 冪級数の項別微分続き 微分を使わないTaylor 展開 微分方程式の冪級数解法 微分方程式の冪級数解法 冪級数による初等関数の定義 収束円周上での収束発散Abelの2つの定理 3

2.10 1 次分数変換の鏡像の原理 1 鏡像の位置 Cb の円は1次分数変換でCbの円に写ることを示したが、円上にない点 についても、注目すべき性質が成り立つ。 定義 円に関して鏡像の位置 C はCb の円であり、z,z′ ∈Cb とする。zとz′がC に関して互いに鏡 像の位置にあるz とz′ がC に関して対称である とは,次のa, b