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慢性閉塞性肺疾患における休息姿勢の主観的有効性

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Academic year: 2025

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修士論文(要旨)

2010年1月

慢性閉塞性肺疾患における休息姿勢の主観的有効性

指導 長田久雄 教授

老年学研究科 老年学専攻 208J6011 松本直人

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目 次

第1章 研究の背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 1.1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 1.2 COPDのリハビリテーション・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 1.3 問題関心・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 1.4 先行研究・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 1.5 研究の意義・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 1.6 リサーチクエスチョン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5

第2章 研究1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 2.1 目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 2.2 方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 2.3 分析方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 2.4 結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7

第3章 研究2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 3.1 目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 3.2 方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 3.3 分析方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 3.4 倫理的配慮・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 3.5 結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10

第4章 考察・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 第5章 今後の課題と展望・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14 第6章 まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15

文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16 図表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18 資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34

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1 研究の背景 1.1 はじめに

慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease; COPD)は、慢性気管支炎、

肺気腫、または両者の併発により惹起される閉塞性換気障害を特徴とする疾患である。以 下、慢性閉塞性肺疾患をCOPDと略す。COPDの患者数は22万3千人で、長寿化と ともに、65歳以上の患者数は80.7%を占めている1)。日常生活において、容易に引き起こ される息切れは、高齢COPD患者のQOLに悪影響を及ぼすことが推測される。

我々は先行して、同じ閉塞性肺疾患である喘息児を対象に、息切れ発生時の休息姿勢に 着目し、喘息児において休息姿勢の認識が低いことを報告した2)。さらに、息切れ発生時の 対処方法として休息姿勢が有効であることを報告した3)。COPDにおいても休息姿勢は、

パニックコントロールの方法として提唱されている4)。 1.2 目的

本研究ではCOPD患者における休息姿勢の実態調査を行い、休息姿勢認識の有無、多 様性、主観的有効性にについて明らかにすることを目的とした。

2 研究1 2.1 方法

研究論文と関連書籍から事前抽出した7種類の休息姿勢の選択度を調査した。また、休 息姿勢を臥位姿勢、座位姿勢、立位姿勢の三つのカテゴリーに区分し集計した。対象は「ぜ んそく講演会」に参加したCOPD患者と気管支喘息患者で、属性は男性34名、女性3 名の37名、平均年齢は72.19±6.1歳であった。

2.2 結果

7種類の休息姿勢では、背もたれのある椅子にゆったり座った姿勢の選択が0であった が、他の6種類の姿勢は全て選択された。三つのカテゴリーでは、臥位姿勢1名(2.7%)、

座位姿勢29名(78.3%)、立位姿勢7名(19.0%)であった。

3 研究2 3.1 方法

2カ所の医療機関に入院している男性COPD患者、A病院12名、B病院8名で、

気道病変型7名、気腫優位型13名を対象とした。対象の属性は平均年齢76.45±7.1歳で、

理学療法士による聞き取り調査を行った。主な評価項目として、COPDの病期、臨床的 重症度(MRC息切れスケール)、安静時自覚症状(修正 Borg scale)、横隔膜習得度スケ ール、BMI、休息姿勢認識の有無、休息姿勢の選択、主観的有効性で、これに加え医学 的データの提供を受けた。

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3.2 分析

7種類の休息姿勢と三つのカテゴリーごとの選択度を集計した。休息姿勢の主観的有効 性ではA病院で、1役に立つ、2役に立たない、の2件法を用い、B病院で、1非常に役 に立つと思う、2役に立つと思う、3まあ役に立つと思う、4役に立たないと思うとした ため、B病院の1.2.3を役に立つとし、4を役に立たないとして初回調査の2件法の 測定尺度に読み替え、集計した。検定はχ検定を行った。標本数が20のため、Fisher の直接法の正確有意確率(両側)を用い、有意水準は危険率5%未満とした。

3.3 結果

7種類の休息姿勢では、すべての姿勢が選択された。カテゴリーごとの選択度は、臥位 姿勢3名(17.0%)、座位姿勢15名(75.0%)、立位姿勢2名(10.0%)であった。検定の 結果、BMIと姿勢選択の間に有意な関連がみられた(p=0.031)。BMI18未満におい て臥位姿勢に有意な分布がみられた。また、年齢と姿勢選択においても有意な関連が見ら れた(p=0.031)。臥位姿勢に75歳未満の有意な分布がみられた。

休息姿勢認識の有無では喘息児と異なり、入院COPD患者全員に休息姿勢の認識があ った。主観的有効性では「役に立つ」とする回答が18名(90.0%)で、休息姿勢の主観的 有効性が示された。また、「役に立たない」とする回答が2名(10.0%)で、2名ともに「休 息姿勢だけでは息切れが治まらない」という理由であった。

4 考察

休息姿勢の認識が高いことは病歴の長さに影響を受けているものと推測される。また、

地域在住COPDと入院COPDの両方で、座位姿勢に集中していることは、先行研究で 座位に着目している研究が多いことの裏付けとなった5)6)7)8)9)。BMIと座位姿勢の関 連では、BMIの低下が抗重力姿勢の選択を阻害する要因である可能性が示唆された。休 息姿勢の主観的有効性は高く、息切れ発生時の対処方法として有効であると考えられる。

5 まとめ

本研究では地域在住COPDと入院COPDの比較ができなかったこと、入院COPD 患者が少数であったため、データの精密度を欠くことが制約となった。将来の方向性とし て、身体的安楽と心理的安楽という視点での深化、さらに客観的指標に基づく有効性につ いて、対象者を増やした長期的な観察による効果検証を継続する必要がある。

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参考文献

1)平成17年度厚生労働省患者調査

2)渡邊朋子、松本直人他、「喘息発作時におけるresting positionに ついてのアンケ-ト調査」『理学療法学』学会特別号30、81.2003年.

3)松本直人「小児喘息に対する理学療法の効果」『理学療法』第16巻7号、p542-548.

1999年.

4)日本呼吸管理学会呼吸リハビリテ-ションガイドライン作成委員会、日本呼吸管理 学会ガイドライン施行管理委員会、日本理学療法士協会呼吸リハビリテ-ションガイド ライン作成委員会編『呼吸リハビリテ-ションマニュアル~運動療法~』日本呼吸管理 学会、日本呼吸器学会、日本理学療法士協会、2003年.

5)Willeput R, Sergysels R. “Respiratory patterns induced by bent posture in COPD patients”Rev Mal respir, 8(6), 1991.

6)Ninane M, Rypens F. et al. “Abdominal muscle use during breathing in patterns with chronic airflow obstruction”. Am Rev Respir Dis. 146(1), 1992.

7)Heijdra YF, Dekhuijzen PN, et al. “Effect of body position , and blood gas tensions on maximal respiratory pressure in patients with chronic obstructive pulmonary disease.”Thorax.49(5),1994.

8)De Troyer A, Peche R, et al. “Neck muscle activity in patients with severe chronic obstructive pulmonary disease ”. Am J Respir Crit Care Med. 150(1), 1994.

9)Vitacca M, Clini E, et al. “Dose the supine position worsen respiratory function in elderly subjects ? ”. Gerontology, 42(1),1996.

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