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第1章 はじめに

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Academic year: 2024

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最適化問題 第1章 はじめに 1

第 1 章 はじめに

非線形最適化モデルは,典型的に 2つの問題に定式化される.

制約なし最適化問題

n実変数 x1, x2,· · ·, xn の非線形実数値関数f(x)の最小値を与えるxを求める問題. ただ しxは第i要素をxi とする n項列ベクトルである.

制約つき最適化問題

方程式g1(x) = 0,· · ·, gr(x) = 0 および不等式gr+10,· · ·, gm0で実現される制約条件 下で,非線形目的関数f(x)の最小値を与えるn次元列ベクトルnを求める問題.

非線形最適化問題を有限回の四則演算で解くことは, 一般的にはできない. 最適化法のアルゴリズ ムは逐次近似(反復)解法の形を取る. すなわち,適当な初期近似解x0 から出発して,反復公式,

xk+1=xk+αkdk (1.1)

によって最適解 xに収束する点列 xk を生成する. ここでαk は「ステップ幅」,xk は「探索方 向」と呼ばれる. この両者をどう選ぶかによってアルゴリズムが決まる. とりわけ探索方向dk の 選び方がその性能を左右する. 最適解において極小値を取り,探索方向がその降下方向(すなわち dTkM(x)<0) となるような評価関数M(x)を構成し,反復の段階ではこの関数を減少させるよう にする. すなわち,

M(xk+1)< M(xk) (1.2)

となるようにする. 制約なし最適化問題では評価関数として目的関数自体が, 制約つき最適化問題 では評価関数として罰金関数や罰金付きLagrange関数がよく用いられる.

この文章では非線形の最適化問題の数学的構造に関してまとめる. 最適化問題の解法アルゴリズム については W. C. Davidson (1959) の可変計量法以来, 数多くのアルゴリズムが提案されてきた.

その中でもギブス自由エネルギーを最小化する平衡熱力学計算に良く利用される Newton 法をこ こでは取り上げる. 制約なし最適化問題としてNewton法と準Newton法を,制約つき最適化問題

のとして Newton法を紹介する.

(2)

最適化問題 第2章 制約なし最適化問題 2

第 2 章 制約なし最適化問題

滑らかな実数値関数f(x)の最小値を与えるxを求める問題を考える. この問題を解くための反復 解法(1.1)式において,探索ベクトルdk は,

dk≡ −Hk1∇f(x) (2.1)

という形式を取ることが多い. ここでH はヘッセ(Hesse)行列と呼ばれ,例えば最急降下法では H≡I (単位行列)であり, Newton 法ではH≡ ∇2f(x)である.

本章では制約なし最適化問題として,ギブス自由エネルギーを最小化するという平衡熱力学計算に 良く用いられるNewton法,準Newton法を解説する.

2.1 Newton 法

制約なしの最適化解は,停留点を定義する連立非線形方程式

∇f(x) = 0 (2.2)

を満たす. この関係式を用いることでNewton法の探索方向を決める.

目的関数f(x)を近似解xk のまわりでテーラー展開し, 2次の微小量まで考慮した 2次近似関数 を Qとすると,近似関数 Qは,

Q=f(xk) +∇f(xk)(x−xk) +1

22f(xk)(x−xk)2 (2.3) と書ける. ただし,=∂/∂xk である. (2.3)式のx微分をとると(xk 微分でないことに注意),

dQ

dx = d

dxf(xk) +∇f(xk)· d

dx(x−xk) +1

22f(xk)· d

dx(x−xk)2

= ∇f(xk) +2f(xk)·(x−xk) (2.4)

となる. (2.4)式を停留点の条件(2.2)式に代入することで,

∇f(xk) +2f(xk)dk= 0 (2.5)

が得られる. ただし(2.4)においてx−xk を探索方向dk とみなした.

Newton法では, (2.5)式より探索方向を決め,ステップ幅を常にαk 1にすることによって,最適

x に収束させる. (2.5)の定式化からわかるように,この探索方向は目的関数を変数 xに関す る 2階の方程式に近似し,その停留点により目的関数の最小値を求める方法といえる.

(3)

最適化問題 第2章 制約なし最適化問題 3

図 2.1: Newton法が生成する点列の意味

2.2 準 Newton 法

(2.5)式の2f(xk)の直接計算は手間がかかるため, 1959年にW. C. Davidonは2f(xk)を直 接計算せずに済む「可変計量法」を開発した. 現在ではその変種が数多くしられており, それらは 総称して「準Newton 法」と呼ばれている. この方法群においては, {xk},{∇f(xk)} の情報を用 いて2f(xk)の近似行列の系列{Hk} を構成して2f(xk)に代用する.

2 つのベクトルを sk xk+1 −xk, yk ≡ ∇f(xk+1)− ∇f(xk) と定義するとき, 近似的に

2f(x)sk≈yk が成り立つ. そこでskyk の対が得られるたびに, セカント条件,

Hk+1sk =yk (2.6)

を満たすように,近似行列をHk+1=Hk+ ∆Hk の形式によって逐次近似していくと, 系列{Hk} はある意味で2f(xk)の近似になることが期待できる. そこで x0, H0 を決め, (2.1)式によって 探索方向d0 を決め,x1 を生成し, (2.6)式に基づいてH1 を更新する. これを反復して点列 {xk} を生成する. ステップ幅の決定はWolfeの条件,

f(x+αdk)−f(xk)≤σ1α(∇f(xk))Tdk (2.7) (∇f(x+αdk))Tdk ≤σ2(∇f(xk))Tdk (2.8) によって行う. ただし,準Newton法においては,この条件が極端に緩くなるようにこの定数σ1, σ2

を選択すると,総合性能が良くなることが経験的に知られている. 典型的にはσ1104, σ20.9, さらに H0 として単位行列が選ばれることが多い.

今日, 経験的にも理論的にも最も優れているとされている準 Newton 法は, C. G. Broyden, R.

Fletcher, D. Goldfalb, D. F. ShannoによるBFGS公式, Hk+1=Hk−HksksTkHk

sTkHksk +ykyTk

sTkyk (2.9)

に基づくものである.

準Newton法は制約のない最適化問題の中で最もよく使われる方法であるが,行列Hk のために大

きな記憶領域を必要とする点に適用上の限界がある. 90年代以降の最適化法による平衡熱力学計 算においては,準Newton法が最も良く利用されている.

(4)

最適化問題 第3章 制約つき最適化問題 4

第 3 章 制約つき最適化問題

本章では,

g1(x) = 0,· · ·, gr(x) = 0 (3.1)

gr+1(x)0,· · ·, gm(x)0 (3.2) という条件下で,目的関数 f(x)を最小化する問題を考える.

3.1 Newton 法

g(x) = (g1(x) = 0,· · ·, gr(x))T = 0という等式制約のみの場合を考える. このとき,制約想定下で 最適解xに対してλ が存在し,これらはKarush-Kuhn-Tucker条件,すなわち変数x,λに連立 非線形方程式,

xL(x,λ) =xf(x)(J(x))Tλ= 0 (3.3)

λL(x,λ) =g(x) = 0 (3.4) を満たす. ただしλは未定乗数,L(x,λ)≡f(x)P

λjgj(x)とし, Jacobi行列はJ(x)≡ ∇g(x)

とする. このKarush-Kuhn-Tucker条件はラグランジュの未定乗数法の条件と同じものである. 制

約つき最適化法は究極的にはこの方程式を解かねばならないと言える.

Newton 法を (3.3), (3.4)式から成る連立方程式に適用すること考える. (3.3), (3.4)式より L を 目的関数とみなせばよいことがわかる. ただし制約なしの最適化問題では目的関数をxに関する 2 次方程式に近似するだけでよかったが,制約つき最適化問題ではxλ について停留点を求め るので,目的関数をxλで展開せねばならない. まず目的関数Lxk の近傍でテーラー展開 し, 2次の微小量まで考慮する. そのようにして求めたL(x,λ)の近似関数を Qとすると,

Q = f(xk) +∇f(xk)·(x−xk) +1

22f(xk)·(x−xk)2

−λg(xk)−λj∇g(xk)·(x−xk)1

2λj2g(xk)·(x−xk)2 (3.5) となる. さらにQλk の近傍でテーラー展開すれば,

Q = f(xk) +∇f(xk)·(x−xk) +1

22f(xk)·(x−xk)2

−λkg(xk)−g(xk)·(λ−λk)

−λk∇g(xk)·(x−xk)− ∇g(xk)·(x−xk)·(λ−λk)

1

2λk2g(xk)·(x−xk)21

22g(xk)·(x−xk)2·(λ−λk) (3.6)

(5)

最適化問題 第3章 制約つき最適化問題 5

となる. この近似関数 Qxについて微分すれば,

xQ = ∇f(xk) +2f(xk)·(x−xk)−λ∇g(xk)−λ∇2g(xk)·(x−xk)

= ©

2f(xk)−λ∇2g(xk

(x−xk) +∇f(xk)−λ∇g(xk) (3.7) となるので,停留点の条件を用いると,

©2f(xk)−λ∇2g(xk

(x−xk) +∇f(xk)−λ∇g(xk) = 0

H(xk)dk−J(xk)λ=−∇f(xk) (3.8)

である. ただし,

H(x,λ) =2L(x,λ) =2f(xk)−λ∇2g(xk) (3.9) という置き換えをおこなった. 同様に近似関数Qλ微分すると,

λQ = −g(xk)− ∇g(xk)·(x−xk)1

22g(xk)·(x−xk)2 (3.10) となり,停留点の条件を用いると,

−g(xk)− ∇g(xk)·(x−xk) = 0

J(xk)dk =−g(xk) (3.11)

が得られる. ここでd2k の項を微小量とみなして無視した.

(3.8)と(3.11)式より, Newton法を(3.3), (3.4)式から成る連立方程式に適用することで次のアル ゴリズムが得られる. 探索方向dk を連立一次方程式,

"

H(xkk) −JT(xk) J(xk) 0

# "

dk

λk+1

#

=

"

xf(xk) g(xk)

#

によって定め, (1.1) 式においてステップ幅を常に α= 1 にとって点列 {xk},{λk} を生成する.

λk+1 は連立方程式の解として直接得られることに注意を払う必要がある1.

この方法は,一般に収束域が狭く,初期値x0の選び方によっては発散したり,解とは異なるKarush-

Kuhn-Tucker点に収束する可能性がある.

1H=H(xk,k+1)とならずにH=H(xk,k)となる理由は?

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最適化問題 第4章 参考文献 6

第 4 章 参考文献

藤田宏,今野浩,田辺國士,著:

「最適化法」,岩波講座応用数学 方法7,岩波書店, 1994.

田中正次,二宮市三,鳥居達生,長谷川武光,秦野和郎,秦野,吉田年雄,刀根薫,古林隆,細野俊夫, 著:

「SSL II使用手引書」,富士通株式会社, 1987.

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