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英語スパイラル型学習に向けた ICT 教材開発と活用実践について

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Academic year: 2023

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(1)

杉本喜孝・坪田康

, “

英語スパイラル型学習に向けた

ICT

教材開発と活用実践について

英語スパイラル型学習に向けた ICT 教材開発と活用実践について

-多読・速読・音読の授業内実践とフィードバックとともに-

杉本 喜孝

1

坪田 康

2

1

帝塚山学院大学 〒590-0113 大阪府堺市南区晴美台 4-2-2

2

京都工芸繊維大学 〒606-8585 京都市左京区松ヶ崎橋上町 E-mail:

1

[email protected]

2

[email protected]

あらまし これまで、多読、速読、音読に関する独立した研究が多く行われてきた。本研究では、授業内多読を 実施すると共に、ICT 型速読・音読教材を提供し、大学 1~2 回生の英語読解力向上に向けた英語 3 活動スパイラル 型実践(杉本・坪田、 2021 )について報告する。また、授業で速読・音読に関する指導・助言、音読のつまずき箇 所に対する指導・助言を全体にフィードバックすることで、自律学習を支援する仕組みについて検討する。

キーワード ICT 、フィードバック、多読、速読、音読、自律学習、口頭レポート

Development and Practical Implementation of ICT Materials for Spiral-Based Learning of English

- In-class practice on extensive reading, ICT-based speed reading and oral reading materials with feedback explanations to the class -

Yoshitaka SUGIMOTO

1

Yasushi TSUBOTA

2

1

Tezukayama Gakuin University 4-2-2 Harumidai, Minami-ku, Sakai-shi, Osaka, 590-0113 Japan

2

Kyoto Institute of Technology Hashikami-cho, Matsugasaki, Sakyo-ku, Kyoto-shi, 606-8585 Japan E-mail:

1

[email protected],

2

[email protected]

Abstract There have been many independent studies on English extensive reading, speed reading, and oral reading. This

study reports on an English spiral-based learning (Sugimoto & Tsubota, 2021) to improve English reading comprehension of first- and second-year university students by implementing in-class extensive reading, as well as providing ICT-based speed reading and oral reading materials. The study will also discuss an appropriate method to improve English reading comprehension and autonomous learning by providing instruction and advice on speed reading and oral reading in class and at the same time feeding back explanations on stumbling parts on oral reading to the whole class.

Keywords ICT, teacher reflection, extensive reading, speed reading, oral reading, oral report

1.

は じ め に

筆 者 ら は リ ー デ ィ ン グ 授 業 に 速 読 ・ 音 読 ・ 多 読

(Extensive Reading、 以 下ER)を 取 り 入 れ た 、 英 語 読 解 力 向 上 と 自 律 学 習 支 援 の 個 別 最 適 化 の 実 現 に 向 け た プ ロ ジ ェ ク ト に 取 り 組 ん で い る 。 第 一 著 者 の 勤 務 校 で は 2023 年 度 以 降 に カ リ キ ュ ラ ム 変 更 が 予 定 さ れ て お り 、そ の た め に パ イ ロ ッ ト 的 に 授 業 を 実 施 し た( 杉 本・

坪 田 、2021)。本 稿 で は プ ロ ジ ェ ク ト の 概 要 と パ イ ロ ッ ト 実 験 の 結 果 に つ い て 報 告 す る 。

2.

研 究 の 目 的

本 プ ロ ジ ェ ク ト で は 、現 在 実 施 し て い る 授 業 実 践(1.

は じ め に 参 照 )に 加 え 、23年 度 以 降 に 導 入 予 定 の 電 子 版 ER 教 材 を 自 律 学 習 の 枠 組 み に 取 り 入 れ る こ と に よ る 、 英 語 読 解 力 向 上 支 援 の 個 別 最 適 化 に 向 け た 手 法 も 検 討 す る 予 定 で あ る 。

ま た 、学 校 現 場 が ICTツ ー ル の 必 携 環 境 に 移 行 し つ つ あ る 状 況 を 活 か し 、 自 律 的 ER 学 習 と 集 約 的 ・ 教 師 主 導 型 授 業 の そ れ ぞ れ の 効 果 を 最 大 限 に 効 果 的 な 形 で 組 み 合 わ せ る 手 法 を 開 発 し 、 指 導 と 学 習 支 援 の 進 化 ・

(2)

深 化 に つ い て も 検 討 し て い き た い 。

英 語3活 動 ス パ イ ラ ル 型 学 習 と フ ィ ー ド バ ッ ク の 繰 り 返 し に よ る 個 別 ク ラ ス へ の 最 適 化 の 結 果 か ら 、 一 般 的 な 傾 向 及 び 各 学 年 の 顕 著 な 傾 向 を 踏 ま え 、 中 高 を 含 め た 他 校 へ の 展 開 を 通 じ 、一 般 性 の 高 い 指 導 案 の 作 成 、 及 び 個 別 の 学 年 へ の 適 応 法 に つ い て も 検 討 す る 。

上 記 よ り 、 本 研 究 で 期 待 さ れ る 効 果 は 、 大 学 で の 研 究 か ら 明 ら か に な っ た 問 題 点 を 検 証 し 、 ① 英 語 読 解 力 向 上 支 援 の 個 別 最 適 化 、② 他 大 学 と の 共 同 研 究 や 、PPT 教 材 の 提 供 ・ 公 開 に よ る 中 高 の 教 育 現 場 で 応 用 可 能 な 速 読 、 及 び 音 読 指 導 法 の 提 案 で あ る 。

本 稿 で は 、 パ イ ロ ッ ト 研 究 段 階 で 得 ら れ た 学 生 ア ン ケ ー ト の デ ー タ か ら 次 の 仮 説 を 検 証 し 、23 年 度 以 降 の 研 究 の 本 格 展 開 に 向 け た 改 善 点 に つ い て 検 討 す る 。

仮 説:ス パ イ ラ ル 型 学 習 を 導 入 す る こ と に よ り 、ER に 積 極 的 に 取 り 組 む 姿 勢 が 生 ま れ る 。 2.1. 研 究 の概 要

第 一 著 者 が 勤 務 す る 私 立 A大 学 で は 、大 学 入 学 後 に 必 要 と な る 自 律 的 な 英 語 読 解 を 通 し た 学 習 方 略 を 身 に つ け る た め 、 書 籍 版 ER、 パ ワ ー ポ イ ン ト 教 材 ( 以 下 PPT。速 読・音 読 用 は 、ク リ ッ ク ご と にPC等 の 画 面 上 に チ ャ ン ク が 現 れ る PPT-A〈 速 読 用 〉、PPT-Aに 音 声 を 貼 り 付 け チ ャ ン ク と 音 声 が 同 時 に 自 動 再 生 さ れ る PPT-B〈 音 読 用 〉)を 提 供 し 、英 文 読 解 に 有 用 な チ ャ ン ク リ ー デ ィ ン グ [1 ]( 以 下 CR) の 習 熟 を 促 進 す る 実 践 を 行 っ て い る 。 中 高 の 現 場 で は 多 様 な 業 務 や 生 徒 指 導 で 多 忙 な 上 に 、学 校 に よ っ て 使 用 教 材 が 異 な る た め 、

① 多 く の 教 材 に 応 用 可 能 で あ る こ と 、② 誰 に で も 作 成 、 編 集 、 改 訂 、 操 作 し や す い こ と を 実 現 す る た め 、 本 研 究 のPPT教 材 は 、中 高 の 教 育 現 場 で の 実 践 が 可 能 と な る よ う 、 使 用 す る 機 能 は ア ニ メ ー シ ョ ン (1 種 類 ) と 音 声 貼 付 の2つ に 絞 っ た 簡 易 な も の に し て い る 。

授 業 で は 、 テ キ ス ト の 英 文 読 解 に PPT-A を 使 用 し 、 PPT-B使 用 時 は 、学 生 は Googleフ ォ ー ム に 英 文 ご と の 音 読 難 易 度 を 回 答 す る 。 指 導 者 は 、 読 解 の 停 滞 を 防 ぎ 在 宅 学 習 時 の 音 読 の 精 度 を 向 上 さ せ る た め 、 回 答 に 基 づ き 、 つ ま ず き 箇 所 へ の 効 果 的 な 個 別 指 導 の 提 示 方 法 を 検 討 し 、授 業 時 に 音 読 指 導 を 行 う 。ま た 、23年 度(R5 年 ) 以 降 は 、 授 業 外 学 習 を 促 す た め 、 学 習 管 理 シ ス テ ム (Learning Management System、 以 下 LMS) を 備 え た 電 子 版 ER 教 材 『e-ス テ 多 読 の 森 』(electronic-ER、

以 下e-ER)に も 取 り 組 ま せ る 予 定 で あ る 。本 研 究 で は 、

① 音 読 と CR を 読 解 に 付 随 す る 副 次 的 活 動 と 捉 え て 指 導 し 、② 音 読 と CRの2つ の 技 能 向 上 を 図 る た め 、PPT 教 材 を ER と ス パ イ ラ ル に 連 動 さ せ る こ と に よ り 、 読 書 量 の 増 加 と 読 解 速 度 [2 ](Words per minute、 以 下 wpm)、及 び 読 解 効 率 [3 ](Effective words per minute、

以 下e-wpm) の 相 関 を 検 証 し 、 英 語 読 解 力 向 上 支 援 の

個 別 最 適 化 の 手 法 に つ い て 検 討 す る 。

図1に 概 要 を 示 す 。 教 室 環 境 ( 図 左 下 ) で は 、 書 籍 版 多 読 とPPTに 加 工 さ れ た テ キ ス ト の 速 読 に 取 り 組 む 。 次 回 授 業 時 ま で に Google フ ォ ー ム で テ キ ス ト の 英 文 ご と の 音 読 難 易 度 を 回 答 し 、 授 業 時 に 教 員 に よ る 音 読 指 導 を 行 う 。 多 読 本 か ら 任 意 の 1冊 を 選 び 、 月 に 1回 の ピ ア レ ポ ー ト を 実 施 す る 。

上 記 の 授 業 サ イ ク ル に よ り 、 主 に リ ー デ ィ ン グ 技 能 の 向 上 と 苦 手 意 識 の 低 減 に 代 表 さ れ る 情 意 面 の 改 善 が 期 待 で き る ( 図 左 上 )。

自 律 学 習 環 境( 図 右 上 )で は 、Googleフ ォ ー ム 回 答 に 基 づ く 音 読 指 導 を 受 け て 、PPT-B を 使 用 し て 自 宅 で 音 声 録 音 を 行 う 。ま た 、23年 度 以 降 に 導 入 予 定 の オ ン ラ イ ン 版 多 読 に 取 り 組 む 。

多 読 履 歴 に つ い て は 本 の 語 数 や wpm、e-wpm、 感 想 を 、 音 読 に つ い て は 録 音 音 声 を 、 そ れ ぞ れ 指 定 先 の LMSに 学 習 記 録 と し て 提 出 す る ( 図 右 下 )。

図1 全 体 概 要 図

2.2. ER

ER は 英 語 力 向 上 へ の 効 果 が 高 い こ と が 認 識 さ れ 、 国 内・海 外 の 研 究 で 数 多 く 取 り 上 げ ら れ て き た(Day &

Bamford, 1998; Pigada & Schmitt, 2006; 千 葉 、2017)、

井 村(2021)は 、ERは 多 様 な レ ベ ル の 学 生 が 混 在 す る ク ラ ス で も 柔 軟 に 対 応 で き る 可 能 性 を 報 告 し て い る 。 特 に 日 本 の よ う な「 外 国 語 と し て の 英 語 学 習(English as a Foreign Language,以 下 EFL)」環 境 下 で は 、ERは 理 解 可 能 な イ ン プ ッ ト 量 (Krashen, 1985; Ellis, 2005)

を 英 語 学 習 者 に 提 供 す る 手 段 の 一 つ で あ る 。

EFL環 境 下 で 効 果 的 な 英 語 学 習 を 可 能 に す る た め に は 、 語 彙 や 定 型 表 現 、 文 法 知 識 を 反 復 的 に 学 び 、 自 動 化 す る こ と が 重 要 で あ る が 、 テ キ ス ト を 使 用 し た 授 業 だ け で は 言 語 経 験 が 貧 弱 と な る( 土 屋 、2004)。従 っ て 、 学 習 者 に 新 た な 気 づ き ( 語 彙 、 表 現 、 文 化 等 ) を も た ら す 可 能 性 を も つ ER は 、 反 復 練 習 を 機 械 的 で 作 業 的 な も の と せ ず 、 自 律 的 に 言 語 経 験 を 豊 か に す る た め の

(3)

有 効 な 手 段 と 考 え る 。ERに は 「 読 解 力 」「 リ ー デ ィ ン グ 速 度 」「 語 彙 習 得 」の 測 定 項 目 で 効 果 が あ り 、学 習 者 の 年 齢 が 高 く な る ほ ど 効 果 が 大 き く な る 傾 向 が あ る

(Nakanishi, 2015)。ま た 、ERと 共 に「 本 の レ ポ ー ト 」

「 内 容 理 解 問 題 」「 語 彙 練 習 」の 指 導 を 行 う と 効 果 が あ る こ と が 報 告 さ れ て い る (Liu & Zhang, 2018)。

ERと は 文 字 通 り 大 量 の 英 語 を 読 む こ と で あ り 、英 字 新 聞 を ER 教 材 と し て 活 用 す る 例 も あ る が 、 英 語 力 に 応 じ て 学 習 者 自 身 が 選 択 で き る レ ベ ル 別 の Graded Readers な ど の カ バ ー の あ る 図 書 を 用 い る の が 一 般 的 で あ る 。 本 研 究 で は 、 自 由 で 自 律 的 な 読 書 環 境 を 実 現 す る た め 、ER教 材 は ジ ャ ン ル 豊 富 な 1話 完 結 ブ ッ ク レ ッ ト 型 の 『SRA Reading Laboratory®シ リ ー ズ ( 以 下 SRA)』か ら1-c( 初 級 )及 び 2-a/c( 中 / 上 級 )を 使 用 し 、 既 読 本 の 中 か ら 任 意 の 一 冊 を 選 び 、 英 語 に よ る ピ ア レ ポ ー ト ( 口 頭 、 月1回 ) を 実 施 す る 。

A大 学 で は 、ER未 経 験 者 が 多 い た め 、本 研 究 で は 継 続 し や す い 環 境 実 現 を 前 提 に 、ER 演 習 時 に は 酒 井

(2002) が 提 唱 し た 「 多 読 三 原 則 ( 辞 書 は 引 か な い 、 わ か ら な い と こ ろ は 飛 ば す 、 進 ま な く な っ た ら や め る )」 を 導 入 し て い る 。

多 読 三 原 則 は 多 く の 実 践 で 導 入 さ れ て い る 一 方 、 江 竜 (2019) は 中 等 教 育 に お い て は 多 読 三 原 則 が 重 視 さ れ る あ ま り に 、 生 徒 へ の 指 導 が 適 切 に 行 わ れ な い 危 険 が 生 じ て い る こ と を 指 摘 し て い る 。

ま た 、 多 読 三 原 則 に つ い て は 、 学 習 者 の 英 語 運 用 力 の 違 い に よ っ て 、 ど の 程 度 の 分 量 を ど の よ う に 読 め ば ど の 英 語 力 向 上 に 多 読 が 効 果 的 に 機 能 す る か に 関 す る 研 究 が 十 分 で は な い と い う 指 摘 も あ る 。 同 時 に 、 多 読 三 原 則 は 学 習 者 に と っ て は 多 く の 量 を 読 む た め の 指 針 と な る が 、 指 導 者 に は 多 読 三 原 則 以 上 の 指 導 指 針 が 必 要 で あ り 、 そ れ が な け れ ば 、 有 効 な シ ラ バ ス 設 計 が で き ず 、 学 習 者 へ の 支 援 も 機 能 し な く な る 恐 れ を 指 摘 し て い る ( 藤 井 、2019)。

ERに つ い て は 、学 校 英 語 教 育 の 範 疇 で は 不 可 能 と も 言 え る 大 量 の 英 文 に 触 れ る こ と を 目 的 に し て い る た め 、 多 く の 英 語 指 導 者 が 多 読 三 原 則 を 導 入 し 、 学 習 者 が 主 体 的 に 取 り 組 む 形 式 を 取 っ て き た こ と は 、江 竜( 前 掲 ) が 指 摘 し て い る と お り で あ り 、 学 習 者 へ の 適 切 な 助 言 が な い ま ま 、 ひ た す ら 読 書 量 を 積 み 重 ね て い る ケ ー ス の 存 在 は 否 定 で き な い 。

杉 本 (2022) は 、 保 育 士 課 程 の 学 生 70 名 を 対 象 に 英 語 絵 本 の 読 み 聞 か せ に 取 り 組 ん だ 。 保 育 士 課 程 に 在 籍 す る 学 生 は 英 語 学 習 の 優 先 順 位 が 低 く 、 英 語 に 苦 手 意 識 を 抱 い て い る こ と が 多 い 。 そ こ で 、 基 礎 科 目 「 英 語 」の 授 業 で 、英 語 多 読 用 図 書(Oxford Reading Tree)

を 用 い て 、 学 生 の 英 語 へ の 意 識 変 容 と 基 礎 技 能 の 向 上 と 共 に 絵 本 の 読 み 聞 か せ 体 験 に よ る 保 育 技 術 に 活 か せ

る 力 を 養 成 す る こ と を 目 指 し た 。 ま た 、 授 業 後 に 実 施 し た ア ン ケ ー ト (10項 目 ) 調 査 の 結 果 か ら 、2割 の 学 生 が 英 語 に 対 す る 意 識 や 基 礎 技 能 の 向 上 に 変 化 は な か っ た と 回 答 し た こ と を 報 告 し て い る 。

ど の 学 校 ・ 大 学 で も 、 英 語 学 習 の 優 先 度 が 低 い 生 徒 ・ 学 生 は 一 定 数 存 在 す る 。 そ の よ う な 学 習 者 へ の 対 応 も 考 慮 し 、 本 研 究 で は 、 読 解 力 向 上 に 向 け た ER 単 独 の 実 践 で は な く 、 英 語 3活 動 ス パ イ ラ ル 型 学 習 を 導 入 す る こ と に よ っ て 、「 読 む ( 速 読 )」 に プ ラ ス し て 、 テ キ ス ト の モ デ ル 音 声 を「 聞 く 」そ し て「 話 す( 音 読 )」

と い う 個 別 の 基 礎 技 能 向 上 が ER へ の 波 及 効 果 に つ な が る こ と が 期 待 で き る 。

本 研 究 で は 、 本 を 読 む ご と に2種 類 の エ ク セ ル シ ー ト(ER記 録 シ ー ト ① 、② )に 本 の タ イ ト ル や 語 数 、読 後 の 印 象 、 読 解 時 間 、 内 容 理 解 問 題 の 正 答 数 、 及 び 読 解 効 率 を 入 力 し 、学 期 末 に 教 員 に 提 出 す る( 図 2、図 3)。

A大 学 で は 、1コ マ100分 、半 期14回 で 授 業 を 展 開 し て い る 。本 研 究 は 、1・2回 生 と も に1単 位 で 実 施 し 、 授 業 の 冒 頭 30 分 間 に 、 各 自 の ペ ー ス で 3~4 冊 を 目 標 に ER に 取 り 組 ん で い る 。 秋 学 期 は 5 ク ラ ス で 展 開 し て い る ( 表1)。( ) 内 の 数 字 は 講 座 人 数 。

表 1 講 座 概 要

図2 ER記 録 シ ー ト ①

(4)

the number of words Time(sec.) The number of correct answers

Number:1 316 1 2 3 4 5 6 7 8 9 正答数計(    )

Number:2 340 1 2 3 4 5 6 7 8 9 正答数計(    )

Number:3 437 1 2 3 4 5 6 7 8 9 387 正答数計( 4 )

Number:4 347 1 2 3 4 5 6 7 8 9 292 正答数計( 5 )

Number:5 456 1 2 3 4 5 6 7 8 9 298 正答数計( 4 )

Number:6 489 1 2 3 4 5 6 7 8 9 341 正答数計( 5 )

Number:7 405 1 2 3 4 5 6 7 8 9 正答数計(    )

Number:8 320 1 2 3 4 5 6 7 8 9 290 正答数計( 5 )

Color: Brown Comprehenshion

73%

86%

66%

Accuracy rate

88%

71%

図3 ER記 録 シ ー ト ②

ER 演 習 で は 、 読 後 す ぐ に 数 値 デ ー タ ( 読 解 時 間 ・ WPM・読 解 率 )及 び 感 想 の 入 力 を 行 っ て い る 。第 一 著 者 の 勤 務 校 で は 、 英 語 に 苦 手 意 識 を も つ 学 生 が 少 な く な い 。 ま た 、 授 業 の オ リ エ ン テ ー シ ョ ン 時 に 、 過 去 の 学 習 経 験 の 振 り 返 り を 実 施 す る と 、速 読・ERの 経 験 者 は 皆 無 で あ る 。

こ う し た 学 習 者 集 団 で は 、 学 習 意 欲 改 善 や 内 発 的 動 機 づ け が 英 語 力 向 上 に 大 き く 寄 与 す る こ と は 言 う ま で も な い 。 従 っ て 、 自 律 学 習 支 援 の 個 別 最 適 化 を 図 る 上 で 、新 情 報 の 獲 得 と 文 法 の つ ま ず き の 解 消 や 達 成 感(1 話 完 結 型 ) を 得 る こ と が で き 、 感 覚 的 な 刺 激 ( 挿 絵 、 オ ー ル カ ラ ー ) も 含 ま れ る ER と 、 そ れ を 支 え る CR の 習 熟 と 読 み の 停 滞 を 防 ぐ 音 読 指 導 は 、 学 習 者 が 取 り 組 み に 対 し 自 己 肯 定 感 を 感 じ つ つ 、 学 習 行 動 の 継 続 を 促 す た め の 指 導 の 一 手 法 と 考 え る 。

2.3.

速 読

ERで は 、「 読 解 速 度 が 遅 い 」と「 読 書 量 が 抑 え ら れ 」 て 「 読 解 力 が 育 た な い 」 と い う 悪 循 環 が 指 摘 さ れ る 。 ERの 効 果 量 を 高 め る に は 、読 解 速 度 の 向 上 は 欠 か せ な い 。ER語 数 と 読 解 速 度 の 関 係 を 調 べ た 研 究 で は 、語 数 が 増 え る と 読 解 速 度 と 内 容 理 解 の 正 確 さ が 統 計 的 に 有 意 に 向 上 す る こ と が 報 告 さ れ て い る( 千 葉 、2017)。土 屋 (2004) は 、 読 み 手 は 書 き 手 が 構 想 し た 意 味 的 ・ 構 造 的 に ま と ま り の あ る チ ャ ン ク を 単 位 と し て 理 解 す る こ と を 報 告 し て い る 。佐 藤(2006)は 中 学2・3年 生 を 対 象 に 、 速 読 を 取 り 入 れ た ER指 導 を 1年 間 実 施 し た 結 果 、 速 読 力 、 理 解 度 共 に 有 意 に 向 上 し た こ と を 報 告 し て い る 。 こ れ ら の こ と か ら 、 チ ャ ン ク 処 理 の 速 度 と 精 度 向 上 を 目 的 に 、授 業 時 に PPT-Aを 使 用 し た 速 読 演 習 を 行 う ( 図4)。

図4 速 読 用 PPT-A

速 読 演 習 で は 、 ス ラ イ ド シ ョ ー の リ ハ ー サ ル 機 能 を 活 用 し て 読 解 時 間 を 計 時 し 、 読 後 す ぐ に 内 容 理 解 問 題 に 取 り 組 む 。 読 解 時 間 及 び 正 答 数 を エ ク セ ル シ ー ト に 入 力 す る と 、WPM及 び 読 解 効 率 が 自 動 計 算 さ れ る( 図 5)。 累 積 結 果 を 保 存 し 、 学 期 末 に 教 員 に 提 出 す る 。

図5 wpm, e-wpm記 録 シ ー ト

2.4.

音 読

「1.2. ER」の 項 で 記 述 し た よ う に 、中 高 の 英 語 授 業 で 、 音 読 に 関 し て も 、 ユ ニ ッ ト あ る い は パ ー ト ご と に 1 度 程 度 行 わ れ た と い う 回 答 が 多 く を 占 め 、 そ の 際 に 音 声 指 導 ( 音 の 連 結 ・ 脱 落 ・ 消 失 ・ 弱 化 等 ) を 受 け た 経 験 が あ る と い う 回 答 は 、 ほ と ん ど 聞 か れ な い 。

ERで の 読 み の 停 滞 を 防 ぐ た め に は 、音 声 的 な 基 本 知 識 と そ れ を 実 行 す る 技 術 を 学 ぶ 場 が 必 要 で あ る ( 河 内 山 他 、2013)。音 読 の 重 要 性 に つ い て は 、多 く の 研 究 者 が 指 摘 し て き た 。 音 読 は チ ャ ン ク を 意 識 し 習 得 す る こ と で 理 解 に 役 立 ち( 前 掲 、土 屋 、2004)、音 韻 符 号 化 が 自 動 化 ・ 高 速 化 す る こ と が 考 え ら れ る ( 門 田 、2007, 2012) 等 の 研 究 が あ る 。 宮 迫 (2002) は 、 高 校 生 を 対 象 に し た 研 究 で 、 音 読 と 英 語 能 力 に は 相 関 が あ る こ と を 報 告 し た 上 で 、 音 読 を 日 常 的 な 指 導 の 一 環 と し て 中 長 期 的 展 望 を も っ て 行 う べ き だ と 述 べ て い る 。 こ れ ら よ り 、 授 業 時 に PPT-B( 図 6) を 使 用 し た 音 読 指 導 を 行 う 。

語数 秒数 WPM 総問題数 正答数 読解率

Unit 1-A 324 267 72.8 8 8 73

Unit 1-B 394 227 104.1 15 14 97

Unit 2-A 461 246 112.4 16 14 98

Unit 2-B 384 304 75.8 19 17 68

Unit 3-A 562 387 87.1 5 5 87

Unit 3-B 461 311 88.9 5 5 89

(5)

図6 音 読 用 PPT-B

本 研 究 で は 、 個 別 の つ ま ず き 箇 所 を 把 握 し 、 読 解 速 度 の 低 下 を も た ら す 音 韻 符 号 化 の 失 敗 を 低 減 す る た め 、 授 業 中 で Googleフ ォ ー ム( 図7)使 用 し た 4件 法( 難

~ 易 ) で 回 答 す る 手 法 を 用 い て 、 英 文 ご と の 音 読 難 易 度 を 把 握 し 、 指 導 ・ 助 言 を 行 っ て い る 。

し か し な が ら 、 授 業 中 に1文 ず つ の 音 声 を 確 認 し な が ら 難 易 度 の 確 定 を 行 う 作 業 が 思 っ た 以 上 に 時 間 を 要 し て し ま い 、 授 業 内 多ERに 必 要 な 一 定 時 間 (30分 ) の 確 保 が 困 難 で あ る こ と が 判 明 し た 。 そ こ で 、 学 生 は 自 習 時 間 を 活 用 し て 次 回 講 義 ま で に 入 力 を 済 ま せ る こ と で 、 時 間 短 縮 を 図 る 方 法 に 変 更 し た 。 授 業 時 に は 、 ア ン ケ ー ト デ ー タ に 基 づ き 、 半 数 以 上 の 学 生 が 「 難 し い 」「 や や 難 し い 」と 回 答 し て い る 英 文( 図 8)に つ い て 、 音 法 を 中 心 に 解 説 し た 後 に 音 読 練 習 を 行 う 。

音 法 に 重 点 化 す る の は 、 必 ず し も 文 が 長 い か ら 難 易 度 が 高 い と 回 答 し て い る の で は な く 、 短 文 で も 音 の 変 化 に 関 す る 知 識 不 足 か ら 聞 き 取 れ な い こ と が 一 因 で

「 難 、 や や 難 」 と 回 答 す る 学 生 が 多 く 見 ら れ る こ と に よ る 。

図7 Googleフ ォ ー ム

図8 ア ン ケ ー ト 結 果

ア ン ケ ー ト 回 答 に 基 づ き 、PPT-Bを 加 工( 図9)し 、 次 の よ う な 音 読 指 導 を 行 う 。

斜 体 の 緑 字 で は 、① 破 裂 音 の「d」や「t」の 連 続 に よ り 、前 の 語 の 末 尾 が 脱 落(elisionま た は reduction)

し て 発 音 さ れ ず 、 後 ろ の 語 頭 の 音 だ け が は っ き り と 聞 こ え る 。 そ の 際 、 脱 落 と は 完 全 に 無 音 に な る わ け で は な く 、 小 さ な 「 ッ 」 を 飲 み 込 む イ メ ー ジ の 発 音 と 助 言 す る こ と も あ る 。② 代 名 詞 his( 文 頭 の 位 置 を 除 く )や 機 能 語 have の 「h」 の 脱 落 が 起 こ り 、 同 時 に 、 子 音 + 母 音 、 子 音 + 子 音 、 母 音 + 母 音 の い ず れ か の パ タ ー ン の 音 の 連 結 (linkingま た は liaison) が 現 れ る 。 ③ 「t」

の 直 前 の 母 音 に 強 勢 が あ る 場 合「L・R」の 中 間 音 の よ う な 音 に 変 化 す る 。朱 書 き 字は 発 音 や 強 勢 位 置 に 注 意 す る 。 そ の 他 、桃 色 字は そ れ ぞ れ の 単 語 に 均 等 に 強 勢 を 置 い て 発 音 す る こ と 、「/」 で は 、 軽 い 休 止 を 置 く と 読 み や す く な る こ と 等 を 指 導 す る 。

図 9 音 読 指 導 用PPT-B

3.

プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン

本 研 究 で は 、ERの 取 り 組 み が 読 む だ け の 作 業 に 終 わ る こ と な く 、読 解 力 向 上 の 一 方 略 と な る よ う 、ERと 併 用 す る こ と で そ の 効 果 を 高 め る と 報 告 ( 前 掲 Liu &

Zhang, 2018)が あ る 活 動 の う ち 、内 容 理 解 問 題 及 び 本 の 口 頭 レ ポ ー ト ( 以 下 レ ポ ー ト ) を 導 入 し て い る 。

レ ポ ー ト 対 象 本 が 受 講 生 の 間 で 競 合 す る こ と を 避 け る た め 、 読 書 冊 数 の 一 定 量 の 蓄 積 が 必 要 と な る こ と か ら 、 実 施 は 一 ヵ 月 に 1 回 と し た 。 レ ポ ー ト は 4名1グ

(6)

ル ー プ で 実 施 し 、1台 のiPadで 録 画 す る ( 図 10)。

図 10 レ ポ ー ト の 様 子

発 表 後 は 各 グ ル ー プ 内 で 自 己 評 価 と 相 互 評 価 を 行 い 、 評 価 用 紙 を 教 員 に 提 出 す る ( 図11)。

図11 レ ポ ー ト 評 価 用 紙

レ ポ ー ト の 際 に は 、資 料 の 棒 読 み を 避 け る た め 、事 前 の 準 備 を せ ず 、1~3 分 程 度 で 、 聞 き 手 が 本 の あ ら す じ を 把 握 で き る よ う な プ レ ゼ ン を 目 指 し 、 発 表 後 に グ ル ー プ 内 で 、 日 本 語 で あ ら す じ の 確 認 を し な い よ う に と 指 示 し た 。 今 年 度 は 春 学 期 に1回 、 秋 学 期 に2回 の プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン を 実 施 し た 。 以 下 に 秋 学 期1回 目 の 評 価 用 紙 か ら の 抜 粋 を 紹 介 す る 。( 数 字 )は 同 じ 内 容 の 回 答 を し た 学 生 の 人 数 で あ る 。

〔 自 己 評 価 〕

( 良 か っ た 点 )

・ 自 分 が 一 番 話 し た い こ と が 伝 え ら れ た 。

・ 内 容 を 整 理 し て 話 せ た 。

・ 話 の 経 過 を 、 接 続 詞 を う ま く 使 っ て 伝 え ら れ た 。

・ 一 番 知 っ て ほ し い と こ ろ を 伝 え ら れ た 。

・2回 目 な の で 、 落 ち 着 い て 言 え た*1

・1回 目 よ り 多 く の ボ キ ャ ブ ラ リ ー で 話 せ た*1

( 改 善 点 )

・ 例 を 使 い た か っ た が 、 表 現 が 出 て こ な か っ た 。

・ 人 物 描 写 が 下 手 だ っ た 。

・ 緊 張 し て う ま く 話 せ な か っ た*1。(3)

・ ジ ェ ス チ ャ ー を 使 う こ と が で き な か っ た*1

・ 英 文 が 途 切 れ て し ま う の で 、 表 現 を 練 習 し た い* 2

・ 同 じ 単 語 で 同 じ 説 明 を し て い た 。

・ 単 語 が 瞬 時 に 出 て こ な か っ た*2。(8)

・ 日 本 語 が 出 て き て し ま っ た 。(3)

・ 単 語 で し か 話 せ な か っ た*2

・ 一 文 を 短 く ま と め て 言 い や す い よ う に し た い 。(2)

・ 同 じ 単 語 を 使 い が ち な の で 、 引 き 出 し を 増 や す* 2

・ こ と ば が 出 て こ な く て 詰 ま る*2時 間 が 多 か っ た 。

・ 即 興 で 話 せ る 力 を つ け た い*2

・ 正 し さ を 意 識 し す ぎ*3な の で 、 簡 単 に 言 い た い 。

・ 内 容 が 複 雑 で 簡 単 な 英 語 で 話 す の が 難 し か っ た 。

・ 書 い て あ る こ と 読 む だ け に な っ て し ま っ た 。

・ 自 分 が 気 に 入 っ た と こ ろ を 伝 え ら れ な か っ た 。

〔 他 者 評 価 〕

( 良 か っ た 点 )

・ 自 分 の 言 葉 で 伝 え よ う と し て い た*4。(7)

・ 自 分 の 感 想 を 含 め て い た*4。(5)

・ レ ポ ー ト 本 を お ス ス メ し て く れ た 点 。(2)

・ 日 本 語 で 言 う と 、 ○ ○ と 説 明 し て い た 。

・ 人 物 説 明 に 関 係 代 名 詞 を 使 っ て い た 。

・ 聞 き 取 り や す い 英 語 で 内 容 が よ く 理 解 で き た 。

・ 様 々 な 表 現 を 使 っ て い た の で 、長 い 説 明 だ っ た に も か か わ ら ず 、 わ か り や す か っ た*4

・ 情 報 が 多 く て わ か り や す か っ た 。

・ 内 容 が よ く わ か っ た の で 、 読 み た い と 思 っ た 。

・ う ま く ジ ェ ス チ ャ ー を 使 っ て い た 。(4)

・ 日 本 語 で 雑 談 す る よ う な 感 じ で 話 し て い た 。

・ 自 分 の こ と と 重 ね 合 わ せ て 話 し て い た*4と こ ろ 。

・ 登 場 人 物 を 先 に 紹 介 し て く れ た の で 、 名 前 を 聞 い て も 頭 に ス ッ と 入 っ た 。

・お 気 に 入 り の フ レ ー ズ を 紹 介 し た り 、自 分 で 考 え た り し な が ら 話 し て い る の が よ か っ た*4

・ 自 分 で は 使 え な い 文 法 を 使 っ て い た*5

( 改 善 点 )

・ レ ポ ー ト 本 を 選 ん だ 理 由 が 不 明 だ っ た 。

・ 発 音 、 強 勢 に メ リ ハ リ が な い*6。(3)

・ も う 少 し 話 す ス ピ ー ド が あ っ た 方 が 良 い 。

・ 声 が 小 さ す ぎ た*6。(5)

・ 単 語 が ち ゃ ん と 言 え て い た の で 、 も う 少 し ス ム ー ズ に 言 え た ら も っ と 良 く な る 。

・ あ ら す じ を も っ と 詳 し く 言 え た 方 が よ い 。(2)

・ 日 本 語 が 出 て き た*7。(5)

・ ア イ コ ン タ ク ト が な か っ た 。

・ 本 文 を そ の ま ま 読 ん で い る 感 じ が し た 。

〔 分 析 〕

発表者1:

本のタイトル:

あらすじ(箇条書きでもOK)

うまかったところ・真似てみたい表現など

改善点

(7)

*1: 良 か っ た 点 ・ 改 善 点 の 両 方 に 記 述 が あ る が 、 そ れ ぞ れ の 裏 返 し と 言 え る 。 プ レ ゼ ン を 経 験 す る ご と に 緊 張 感 の 低 減 に つ な が る 可 能 性 が あ る 。

*2: 改 善 点 の み に 見 ら れ 、 英 語 を 使 い た い と い う 切 実 な 願 望 と 考 え ら れ る 。 プ レ ゼ ン を 経 験 す る こ と に よ っ て 明 ら か に な る 点 で あ り 、 次 年 度 も 可 能 な 限 り 月1回 の 実 施 を 継 続 し た い 。

*3: 英 語 を 話 せ な い こ と の 裏 返 し と 捉 え る こ と も で き る が 、 間 違 い の 許 容 範 囲 を 広 げ 過 ぎ る と 、 内 容 伝 達 が 不 十 分 に 終 わ る 恐 れ が あ る こ と か ら 、音 読 指 導 に よ り 、 使 え る 表 現 の 流 暢 さ の 向 上 を 追 求 す る 必 要 は あ る 。

*4: 他 者 の プ レ ゼ ン に 対 し 、 高 い 評 価 が 与 え ら れ て い る 。 書 い て あ る こ と の 棒 読 み で は な く 、My Englishを 使 お う と す る 姿 勢 が 好 意 的 に 受 け 止 め ら れ て い る 。 原 稿 を 準 備 し な い こ と が プ レ ゼ ン の 条 件 な の で 、 話 の 展 開 を 工 夫 し て い る 姿 勢 が 見 ら れ る 。

*5: グ ル ー プ 活 動 の 利 点 の 一 つ 、role model の 存 在 を 示 す 好 例 で あ る 。EFL環 境 に お い て 、 同 世 代 の 学 習 者 が 発 信 す る ワ ン ラ ン ク 上 の 英 語 力 に 触 れ る こ と は 、 学 習 意 欲 の 刺 激 に な り 得 る 。

*6: 誤 解 を 生 じ さ せ な い 発 音 の 習 得 や 適 切 な 声 量 で 話 す こ と は 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン や プ レ ゼ ン に お け る 重 要 な 側 面 と 言 え る 。

*7: グ ル ー プ 内 に 留 学 生 が い る 場 合 は 、 国 際 語 と し て の 英 語 を 使 う 意 識 が 高 ま り 、 母 語 の 使 用 を 控 え る 要 因 と な る が 、 日 本 人 学 習 者 の み の 集 団 で は 難 し い こ と を 示 し て い る 。 こ の 現 象 は 日 本 語 使 用 禁 止 と い う 厳 格 な ル ー ル 設 定 を 行 っ た と し て も 、 使 用 語 彙 や フ レ ー ズ の 範 囲 が 限 定 的 な 学 習 者 に と っ て は 、 学 習 意 欲 低 下 に つ な が る だ け で あ る 。こ の こ と か ら 、使 い た い 表 現 の「 引 き 出 し 」を 増 や す 試 み と し て 、ERの 進 化 と 深 化 を 目 指 す 必 要 が あ る 。

上 記*5 に あ る よ う に 、グ ル ー プ 活 動 の 効 用 が 学 習 意 欲 の 向 上 に つ な が れ ば 、自 己 評 価 を 上 げ る た め に 、ER へ の 取 組 姿 勢 の 変 化 が 予 測 で き る 。 プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン 活 動( レ ポ ー ト )は22 年 度 後 期 か ら 始 め た ば か り で あ り 、 レ ポ ー ト を 併 用 す る こ と で ER の 効 果 が 高 ま る

( 前 掲Liu & Zhang, 2018) と こ ろ ま で 検 証 で き て い な い が 、継 続 的 に 取 り 組 み 、ERを 含 む ス パ イ ラ ル 学 習 の 枠 組 み と の 接 続 効 果 を 高 め た い 。

4.

授 業 ア ン ケ ー ト 回 答

春 学 期 終 了 時 に 、 大 学 が 実 施 し た 授 業 全 体 に 関 す る 学 生 ア ン ケ ー ト (LMS) の 中 で 、 自 由 記 述 の 多 か っ た 3ク ラ ス か ら 、ER・ 音 読 ・ フ ィ ー ド バ ッ ク に 関 す る 回 答 か ら 代 表 的 な も の を 紹 介 す る 。下 線 は 、本 研 究 の 目 的 に 合 致 す る 回 答 、( 数 字 )は 同 じ 内 容 の 回 答 を し た 学 生 の 人 数 で あ る 。

履 修 者 数 :63 人 、 回 答 者 数 :56 人 、 回 答 率 :90%

ER

・ 読 む 課 題 や 多 読 本 の プ レ ゼ ン な ど で 、 表 現 力 が つ い た と 思 う か ら 。(4)

・ 多 読 を 英 語 だ け で ど れ だ け 説 明 で き る か 、 自 分 が ど れ だ け 単 語 を 知 っ て い る か を 確 認 で き た か ら 。

・ 多 読 を さ せ て も ら っ て 、 英 語 の 理 解 力 が 上 が っ た と 思 い ま す 。(2)

〔 音 読 〕

・音 読 練 習 が 大 変 だ っ た け ど 、前 よ り 英 語 の 読 み 方 が 確 実 に 変 わ っ た か ら 音 読 練 習 が 良 か っ た 。

・ 音 読 で ネ イ テ ィ ブ の ス ピ ー ド で 英 語 を 話 す こ と 。

・ 音 読 の コ ツ を 教 え て い た だ き 、 実 際 に 音 読 す る こ と で 力 が 伸 び た 手 応 え が あ っ た 。

・ 授 業 外 で 、自 分 で 英 語 に 触 れ る こ と が で き る よ う に な っ た か ら 。 英 語 の 発 音 に 触 れ た こ と で 楽 しさ がわ か っ て ラ ジ オ で 英 語 を 聞 い た り 、 英 語 の 単 語 を 電 車 で み た り す る よ う に な れ た 。

・ 発 音 の 大 切 さ が 分 か っ て 練 習 で き た の が 良 か っ た 。

・ 英 語 を 単 語 同 士 繋 げ て 読 む 読 み 方 を し て い た ら 音 読 練 習 の と き に 回 数 を 重 ね る ほ ど ス ラ ス ラ 読 め る よ う に な っ た 。

〔 フ ィ ー ド バ ッ ク 、 そ の 他 〕

・ 自 分 か ら 学 ぼ う と す れ ば 学 び が 増 え る か ら 。

・ 先 生 の フ ィ ー ド バ ッ ク が 丁 寧 で 、 や る 気 が 出 た 。

・ 英 語 が 伸 び る 方 法 を た く さ ん 教 え て く れ た 点 。

・ 良 く な っ た ら 、 褒 め て く れ た り し た の が よ か っ た 。

・ 英 語 を ス ラ ス ラ 読 め る よ う に 教 え て く れ た 。 ERに 関 し て は 、内 容 理 解 度 や 表 現 力 の 向 上 に 対 し て 肯 定 的 な 記 述 が 複 数 見 ら れ た 。本 研 究 のER演 習 で は 、 正 確 な チ ャ ン ク の 把 握 に よ る 読 解 力 の 向 上 を 一 つ の 目 的 と し て い る が 、 受 講 生 の 中 で 一 定 数 の 割 合 で 自 己 効 力 感 を 得 て い る こ と が わ か る 。 回 答 の 中 に 「 多 読 を 英 語 だ け で ど れ だ け 説 明 で き る か 、 自 分 が ど れ だ け 単 語 を 知 っ て い る か を 確 認 で き た か ら 」が あ る が 、ERを 通 し て 語 彙 や 表 現 を 覚 え た こ と が 確 認 で き た と い う 意 味 な の か 、 知 ら な い こ と が 多 く 十 分 に 伝 え き れ な か っ た と い う こ と な の か は 不 明 で あ る 。 前 者 で あ れ ば 、 活 動 の 肯 定 的 評 価 と し て 捉 え る こ と も で き る 一 方 、 後 者 な ら ば 、 自 律 学 習 へ の 動 機 づ け に つ な が っ て い る と 考 え ら れ る 。 現 時 点 で は 、 フ ィ ー ド バ ッ ク の 個 別 化 ま で は 実 現 で き て い な い が 、 学 生 の モ チ ベ ー シ ョ ン 向 上 に つ な が っ た と 考 え る 。

音 読 に つ い て は 、 課 題 提 出 ま で に 、 自 宅 そ の 他 で の 自 習 時 間 に 練 習 を 課 し て い る が 、 発 音 及 び 音 読 速 度 の 向 上 や 、 音 の 連 結 が 再 現 で き て い る と の 報 告 が あ る 。 ま た 、 自 律 学 習 の き っ か け に な っ て い る と の 記 述 も 見 ら れ る 。 こ れ ら は 、 音 読 演 習 の 継 続 的 な 取 組 が 読 み の

(8)

停 滞 低 減 に 貢 献 す る こ と を 示 唆 す る も の と 考 え る 。 今 後 導 入 予 定 の e-ER を 利 用 す る 際 の 動 機 づ け に つ な が る か を 検 証 し 、 英 語3活 動 ス パ イ ラ ル 型 学 習 の ハ ー ド 面 の 見 直 し と 整 備 、Googleフ ォ ー ム の 運 用 面 の 改 善 等 に つ い て 検 討 を 重 ね る 。

教 員 か ら の フ ィ ー ド バ ッ ク に 関 し て も 、 肯 定 的 に 捉 え て い る 受 講 生 が 複 数 存 在 し 、 自 律 学 習 支 援 の 一 つ と し て フ ィ ー ド バ ッ ク が 機 能 し て い る こ と が う か が え る 。 自 律 学 習 の 実 行 と 継 続 に は 、 学 習 者 の 意 思 と 動 機 づ け に 影 響 を 及 ぼ す 学 習 方 略 を 含 む 学 習 環 境 の 整 備 が 欠 か せ な い 。 そ れ と 同 時 に 、 自 己 効 力 感 を 高 め る た め の 要 因 の 一 つ と し て 、 他 者 か ら の フ ィ ー ド バ ッ ク は 有 効 な 働 き か け で あ る こ と が わ か っ た 。

本 研 究 で は 、 英 語3活 動 を ス パ イ ラ ル に 連 動 さ せ た 学 習 を 実 践 し て き た が 、 そ れ ぞ れ の 活 動 で 課 題 や 記 録 の 種 類 と 提 出 時 期 が 異 な る 。1 )ERで は 、語 数・読 解 時 間 ・ 感 想 や つ ま ず き 箇 所 の 記 録 、 2 ) 速 読 で は 、 読 解 時 間 と 内 容 理 解 問 題 の 正 答 数 、 及 び 読 解 効 率 の 記 録 で あ る が 、1 )・2 )は 共 に 学 期 末 に 提 出 す る 。3 )音 読 で は 、録 音 音 声 を ユ ニ ッ ト 終 了 後1週 間 以 内 にLMS に 提 出 し 、 提 出 ご と に 教 員 か ら 個 別 に フ ィ ー ド バ ッ ク を 得 る 等 で あ る 。

こ の よ う に 、 パ イ ロ ッ ト 研 究 実 施 段 階 で 、 授 業 全 般 に 関 す る ア ン ケ ー ト や3活 動 そ れ ぞ れ の デ ー タ 収 集 自 体 は 進 ん で き た が 、23年 度 以 降 の 研 究 に 向 け て 、ア ン ケ ー ト 項 目 や デ ー タ 収 集 方 法 の 効 率 化 や デ ー タ の 提 出 時 期 、 及 び 分 析 等 に つ い て 検 討 を 行 う 。

ハ ン ド ア ウ ト を 使 用 し た ア ン ケ ー ト 調 査 で は 、 回 答 率 を 維 持 す る た め に は 、 授 業 時 間 内 に 実 施 ・ 回 収 す る 必 要 が あ り 、 授 業 活 動 に 支 障 を き た す こ と は 否 定 で き な い 。Google フ ォ ー ム を 使 う と 、自 宅 や 学 内 で 自 由 な 時 間 に 答 え る こ と が で き る た め 、 学 生 ・ 指 導 者 両 者 に と っ て 時 間 的 ・ 作 業 的 な 手 間 が 省 け る 。 今 後 、GIGA ス ク ー ル 構 想 が 一 段 と 加 速 す る こ と は 自 明 で あ る こ と か ら 、 中 学 ・ 高 校 の 現 場 で も 導 入 可 能 な シ ス テ ム と 言 え る 。 オ ン ラ イ ン の 特 性 を 活 か し 、 今 年 度 末 に ア ン ケ ー ト の 集 約 と 改 善 点 の 検 討 を 行 う 。次 年 度 に 向 け て は 、 こ れ ら の 結 果 を 元 に 、 ア ン ケ ー ト 項 目 の 精 緻 化 を 図 る た め 、 感 想 か ら つ ま ず き 箇 所 の 傾 向 を 分 析 す る 。

ER・音 読・速 読・プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン が パ ッ ケ ー ジ 化 さ れ た 教 材 開 発 に 取 り 組 め ば 、 高 等 教 育 以 外 の 教 育 現 場 で も 、 学 習 シ ス テ ム の 枠 組 に 入 れ る こ と も 可 能 で あ る 。そ れ ら す べ て をLMS化 す れ ば 、教 員 側 の デ ー タ 収 集 と 入 力 の 省 力 化 に よ っ て 、 よ り き め 細 か な 指 導 に つ な が り 、 共 通 シ ラ バ ス に よ る 指 導 の 統 一 を 図 る こ と が で き れ ば 、 デ ー タ 量 の 増 大 を も た ら す こ と が 可 能 と な る 。

5.

考 察

ERと 速 読 に 関 す る 2種 類 の デ ー タ シ ー ト( 前 掲 、図 2・ 図3) を 一 つ に ま と め ( 資 料 ③ )、3ク ラ ス (1、4、

5)の 中 で 、授 業 欠 席 日 を 除 い て 、完 全 に デ ー タ 入 力 が 行 わ れ て い る 学 生 を2名 ず つ 抽 出 し 、 現 段 階 で 簡 易 的 に 分 析 す る 。

学 生 A・B、C・D、E・Fは そ れ ぞ れ 同 一 ク ラ ス に 在 籍 し て お り 、A~Dは2回 生 、他2名 は1回 生 で あ る 。 学 生 A・Bは 標 準 ク ラ ス に 在 籍 し 、速 読 教 材 は 初 級 、 ER教 材 は 中 級 レ ベ ル で あ る 。学 生 Aは1回 の 授 業 で2

~3 冊 読 み 、WPM は 100 を 超 え 、 読 解 率 も 低 く な い 。 速 読 教 材 は 語 数 が 少 な い に も か か わ ら ず WPMが 2ケ タ 台 と 低 く 、ER: 速 読 の WPM を 比 較 す る と 、1.4 倍 程 度 で あ る 。し か し 、内 容 理 解 問 題 の 正 答 率 を 見 る と 、 ERに 比 べ て 読 解 率 は 低 い も の の 、悪 い と は 言 い き れ な い 。 学 生 Bは ER の WPM は 低 い が 、 内 容 理 解 問 題 の 正 答 率 は 50%を 超 え る 回 が 多 い 。WPM が 低 い た め 読 解 率 も 学 生Aに 比 べ る と 低 調 で あ る 。ま た 、速 読 教 材 の 語 数 は ERに 比 べ て 少 な い に も 関 わ ら ず 、 学 生 Aと 比 較 し て も WPMで -10 ポ イ ン ト 、 読 解 率 は 1/ 3程 度 と 低 い こ と か ら 、 今 後 は 、 こ の レ ベ ル の 学 生 に 対 す る 英 語 力 把 握 の た め の ア ン ケ ー ト 項 目 を 検 討 し た い 。

中 級 レ ベ ル の ク ラ ス に 所 属 す る 学 生 C・D は 類 似 し た 傾 向 を 示 し た 。 速 読 、ER 教 材 は 共 に 中 級 で あ る 。 ER の WPM 及 び 読 解 率 が 両 方 と も 速 読 に 比 べ て 、1.5

~2倍 と な っ た 。ERの 記 述 欄 で 2名 と も に instrument の 意 味 が 不 明 と 答 え て い る 。 こ れ は 、CEFR-J Wordlist で は A2 レ ベ ル ( 中 学 2 年 ~ 高 校 1年 程 度 ) で あ り 、 本 の タ イ ト ル『A Piano Lesson』か ら 考 え る と 、不 明 な 単 語 を 推 測 し な が ら 読 め て い な い 可 能 性 も あ る 。 速 読 教 材 で は WPM 及 び 読 解 率 は 低 い 。 大 学 中 級 レ ベ ル の 英 語 力 を 身 に つ け る た め の 自 律 学 習 支 援 の 個 別 最 適 化 を 図 る 上 で 、 ク ラ ス 編 成 の あ り 方 や テ キ ス ト の レ ベ ル 調 整 等 に デ ー タ 分 析 の 活 用 を 検 討 す る 余 地 が あ る 。

学 生 E・F は 標 準 ク ラ ス に 所 属 し て い る 。 速 読 教 材 は 初 級 、WPM 及 び 読 解 率 も 標 準 的 で あ る 。 一 方 、ER 教 材 は 中 級 レ ベ ル で あ り 、 正 答 率 は 高 い も の の 、 記 述 欄 で は 読 み づ ら さ や 文 法 の 難 易 度 に 触 れ る 記 述 も 見 ら れ 、WPM も 低 い 。 他 4名 の 学 生 と 比 べ る と 、ER: 速 読 の WPM 及 び 読 解 率 を 比 較 し た 数 値 が 逆 転 す る 傾 向 に あ る 。 語 彙 ・ 文 法 の ど ち ら に 対 し て 、 よ り 焦 点 化 し た 指 導 が 必 要 な の か を 検 討 し た い 。

ERに 関 す る デ ー タ か ら 、抽 出 学 生 の 簡 易 分 析 を 行 っ た が 、 そ こ か ら 浮 か び 上 が る 問 題 点 も 見 え て き た 。

一 つ は 、 速 読 教 材 は 大 学 生 向 け ( 初 級 ・ 中 級 ) で あ る も の の 、ER教 材 のSRA 1-cは 初 級( 中・高 生 向 け )、

2-a は 中 級 ( 高 校 ~ 大 学 初 級 )、2-c は 中 上 級 ( 大 学 中 級 以 上 向 け ) と 、 レ ベ ル が 混 在 し た も の を 使 用 し て い

(9)

る 点 で あ る 。 現 時 点 で は 、 第 一 著 者 の 勤 務 校 で 現 有 の も の を 利 用 し て い る た め 、 速 読 教 材 と の レ ベ ル 調 整 を 行 っ た も の を 使 用 で き て い る わ け で は な か っ た 。 例 え ば 、学 生 A・BとE・Fは 標 準 ク ラ ス に 所 属 し て い る が 、 21年 度 時 点 で は 、初 級 レ ベ ル を 大 学 で 所 有 し て い な か っ た た め 、ER教 材 が 中 級 レ ベ ル と な っ て い た 。デ ー タ を 比 較 す る と 、WPM及 び 読 解 率 が 速 読 で 低 く 、ERで 高 い 学 生 と そ の 逆 に な っ て い る 学 生 が 存 在 し て い る こ と か ら も 、速 読・ER教 材 の レ ベ ル を 所 属 ク ラ ス に 合 わ せ た 調 整 が 求 め ら れ る 。

こ れ ら の 問 題 を 解 消 す る た め 、22年 度 に SRA 1-cを 1セ ッ ト 購 入 し て 、実 験 的 に ク ラ ス 3と4( 前 掲 、表 1)

で 使 用 し 感 想 を 集 計 し た と こ ろ 、 語 数 の 少 な い 本 へ の 取 り 組 み や す さ を 述 べ て い る 学 生 が 多 か っ た 。そ こ で 、 次 年 度 以 降 、ER教 材 を レ ベ ル 別 に 複 数 セ ッ ト 準 備 し 、 1~2 回 生 の 標 準 ~ 中 級 ク ラ ス で 使 用 す る 速 読 教 材 と 連 携 し た 授 業 展 開 を 実 現 す る 。そ れ に よ り 、SRAシ リ ー ズ は 各 レ ベ ル の1セ ッ ト(120~150冊 )の 中 で も 、易

~ 難 に 段 階 別 に 用 意 さ れ て い る こ と か ら 、 い ず れ の ク ラ ス に お い て も さ ら な る 個 別 対 応 が 可 能 と な る 。

次 に 、デ ー タ 収 集 に つ い て 、音 読 デ ー タ( 録 音 音 声 ) の 提 出 は 授 業 後1週 間 以 内 、 教 員 の フ ィ ー ド バ ッ ク は 順 次 行 っ て い る が 、ER及 び 速 読 デ ー タ に つ い て は 、各 学 期 末 と し て い る 点 で あ る 。ERや 速 読 の デ ー タ 分 析 に は 一 定 量 の デ ー タ が 必 要 と な る こ と も あ り 、 授 業 ご と の デ ー タ 収 集 と は な っ て い な い 。 従 っ て 、 音 読 に 関 す る 教 員 か ら の フ ィ ー ド バ ッ ク の ER や 速 読 へ の 波 及 効 果 を 見 極 め る 作 業 に 課 題 を 残 し て い る と 言 え る 。

三 つ 目 は 、ER及 び 速 読 の デ ー タ 入 力 に 時 間 が か か る 点 で あ る 。 複 数 の エ ク セ ル シ ー ト に 入 力 を 求 め て い る た め 、 第1回 授 業 時 に オ リ エ ン テ ー シ ョ ン を 行 う も の の 、 シ ー ト の 切 り 替 え が ス ム ー ズ に い か ず 、 入 力 に 慣 れ る ま で 複 数 回 の 授 業 を 経 て い る 。 そ の 後 も 、 入 力 漏 れ に よ る 未 完 成 デ ー タ の 存 在 も 散 見 さ れ る た め 、 シ ー ト の 一 元 化 を 行 う 必 要 性 が あ る 。

最 後 は 、 音 読 デ ー タ の 評 価 と フ ィ ー ド バ ッ ク に 、 よ り 客 観 性 を 持 た せ る た め の ル ー ブ リ ッ ク を 準 備 で き て い な い 点 で あ る 。 こ れ ら 、 パ イ ロ ッ ト 研 究 段 階 に お い て 明 ら か に な っ た 課 題 を 23 年 度 以 降 の 研 究 実 施 に 向 け た デ ー タ 処 理 と 環 境 整 備 に 活 か す 。

5.1.

仮 説

本 稿 冒 頭 で 述 べ た「 ス パ イ ラ ル 型 学 習 を 導 入 す る こ と に よ り 、ERに 積 極 的 に 取 り 組 む 姿 勢 が 生 ま れ る 」と い う 仮 説 で あ る が 、4. 授 業 ア ン ケ ー ト 回 答 、5. 考 察 で 述 べ て き た よ う に 、ス パ イ ラ ル 型 学 習 を 導 入 し た 結 果 、 教 員 か ら の フ ィ ー ド バ ッ ク を 肯 定 的 に 捉 え て い る 受 講 生 が 複 数 存 在 し 、自 律 学 習 支 援 の 一 つ と し て フ ィ ー ド バ ッ ク が 機 能 し て い る こ と が う か が え た 。ま た 、一

定 数 の 割 合 の 受 講 生 が 自 己 効 力 感 を 得 ら れ て お り 、ER に 積 極 的 に 取 り 組 む 姿 勢 が 生 ま れ た と 言 え る だ ろ う 。

23 年 度 以 降 に 導 入 予 定 の e-ER教 材 で は 、 更 に 詳 細 な レ ベ ル 別 教 材 が 用 意 さ れ て い る 。 さ ら に 、 読 み 上 げ 機 能 を 使 え ば 、 画 面 上 の 文 字 テ キ ス ト の 有 ・ 無 を 選 択 し た 上 で リ ス ニ ン グ 、 音 読 、 シ ャ ド ー イ ン グ と い っ た 音 声 関 連 の タ ス ク を 活 用 す れ ば 、 読 解 力 伸 長 へ の 波 及 効 果 が 期 待 で き る 。

ER及 び 速 読 の デ ー タ 入 力 に 関 し て は 、エ ク セ ル シ ー ト の 改 良 に よ り 、 視 認 性 も 含 め た 入 力 作 業 の 簡 素 化 に よ り 、 入 力 漏 れ 防 止 が 可 能 と な る 。

6.

結 論

本 研 究 で は 、 提 出 さ れ た 録 音 音 声 へ の フ ィ ー ド バ ッ ク は 、 以 下 の よ う に LMS上 で 行 っ て い る 。

発 音 、 ア ク セ ン ト 、 イ ン ト ネ ー シ ョ ン 、 及 び 音 の 連 結 ・ 消 失 等 の チ ェ ッ ク を 受 け 、 モ デ ル 音 声 と の 比 較 に お い て 、70~100 点 で 5 点 刻 み の 採 点 結 果 と コ メ ン ト を 受 け る 。 そ れ ら が 評 価 基 準 に 沿 っ た も の に な れ ば 、 授 業 時 に お け る 一 斉 指 導 の 際 に 、 個 別 デ ー タ を ク ラ ス 全 体 で 共 有 し や す く な り 、 そ の 後 、 全 体 指 導 を 個 別 学 習 に 活 か す と い う 学 習 改 善 の プ ロ セ ス が 動 き 出 す こ と が 期 待 で き る 。

し か し な が ら 、 現 時 点 で は 音 読 以 外 の 課 題 へ の フ ィ ー ド バ ッ ク 、 デ ー タ 処 理 の 効 率 化 及 び 精 緻 化 に つ い て は 十 分 と は 言 え な い た め 、 改 善 す る 必 要 が あ る 。

例 え ば 、ER及 び 速 読 の デ ー タ 分 析 結 果 を LMSで 個 別 に フ ィ ー ド バ ッ ク で き れ ば 、 音 読 と 同 様 に 「 個 か ら 集 団 」 で の 指 導 を 経 由 し 、 個 別 最 適 化 し た 学 習 方 略 の 提 供 が 可 能 と な る 。

多 く の 場 合 、「 計 画 ( テ キ ス ト 選 択 、 指 導 案 や 手 順 の 作 成 )→ 実 施 」と い う サ イ ク ル に 則 っ て 授 業 を 行 い 、 テ ス ト で 学 力 を 測 っ た 結 果 を 個 別 に フ ィ ー ド バ ッ ク す る 。 結 果 を 個 別 に 返 却 す る 際 に は 、 平 均 点 や 正 答 率 の 低 い 箇 所 等 、 全 体 的 な 傾 向 の 指 摘 に 留 ま る 。

中 等 教 育 の 現 場 で も「 計 画 ~ 改 善 」を 示 す PDCAサ イ ク ル が 提 唱 さ れ て い る が 、 教 科 指 導 や 生 徒 指 導 に 加 え 、業 務 の 多 様 さ に 追 わ れ て 、PD( 計 画 と 実 践 )は 行 わ れ る が 、CA( 評 価 と 改 善 )を 取 り 入 れ た 新 た な サ イ ク ル に 基 づ く 授 業 実 践 は 数 少 な い 。

そ こ で 、 本 研 究 で 実 施 し て い る 英 語 3活 動 を 、 授 業

→ 学 習 者 の 取 組 ・ 課 題 提 出 → 指 導 者 か ら 学 習 者 へ の フ ィ ー ド バ ッ ク と い う リ ニ ア 型( 図 12)に 留 め ず 、授 業

→ 学 習 者 の 取 組 ・ 課 題 提 出 → 個 別 フ ィ ー ド バ ッ ク → 情 報 共 有 → 学 習 者 の 取 組 → 授 業 と い う ル ー プ 型 の 中 に 、 定 期 的 な リ フ レ ク シ ョ ン を 生 み 出 し た い ( 図 13)。 そ の こ と に よ り 、 教 師 側 で は 授 業 の 改 善 が 図 ら れ 、 学 習 者 側 で は 個 人 の 学 習 に 関 す る メ タ 認 知 が 働 き 、 個 に 応

(10)

じ た 学 習 支 援 が 促 進 さ れ る も の と 考 え る 。

図12 リ ニ ア 型 学 習 モ デ ル

図13 ル ー プ 型 学 習 モ デ ル

7.

今 後 の 課 題

本 研 究 の 目 的 の 一 つ に 、 英 語3活 動 の デ ー タ 分 析 を 用 い た 自 律 学 習 者 支 援 の 個 別 最 適 化 の 検 討 が あ る 。

阿 部 ・ 向 後 (2020) は 、 英 語 の 自 主 的 な 学 習 で の 学 習 方 法 に 対 す る 「 好 み 」 の 構 造 と 傾 向 、 及 び 「 好 み 」 が 学 習 行 動 に 及 ぼ す 影 響 を 調 べ た 結 果 、 英 語 学 習 者 が

「 よ か っ た 」 と 感 じ る 要 因 に 、 1 ) 新 た な 知 識 を 得 る 楽 し さ 、2 )疑 問 点 の 解 消 、3 )成 果 の 手 ご た え 、4 ) 感 覚 的 な 刺 激 等 の 要 素 の 存 在 が 確 認 さ れ た こ と を 報 告 し て い る 。 こ の こ と は 、 知 的 好 奇 心 が 満 た さ れ 、 か つ 学 習 効 果 に 手 ご た え を 感 じ る 結 果 で あ る 。

ま た 、 学 習 方 法 に よ る 「 好 み 」 の 傾 向 を 比 較 し た 結 果 、「 拡 散 的 好 奇 心 ( 幅 広 い 情 報 を 求 め る 動 機 づ け )」、

「 特 殊 的 好 奇 心 ( 不 十 分 な 知 識 を 補 う た め に 特 定 の 情 報 を 求 め る 動 機 づ け )」、「 有 効 性 」で は 学 習 方 法 に よ る 違 い は 確 認 さ れ ず 、「 達 成 感 」、「 刺 激 」、「 低 コ ス ト 」で は 、 学 習 方 法 に よ っ て 異 な る 傾 向 が 示 さ れ た こ と を 報 告 し て い る 。 さ ら に 、 拡 散 的 好 奇 心 が 学 習 の 期 間 や 継 続 に 影 響 を 及 ぼ す こ と 、 教 材 に か か る コ ス ト が 低 い こ と が 学 習 の 頻 度 や 継 続 に 影 響 を 及 ぼ す と 報 告 し て い る 。 こ れ は 、 学 習 期 間 を 持 続 す る た め に は 、 提 示 す る 学 習 方 法 の 中 に 、 拡 散 的 好 奇 心 を 刺 激 す る 要 素 が 存 在 す る こ と の 重 要 性 を 示 し て い る と 考 え ら れ る 。

本 研 究 の パ イ ロ ッ ト 研 究 段 階 で は 、 個 別 の 学 習 方 法 に 関 す る ア ン ケ ー ト は 実 施 し て こ な か っ た が 、23年 度 以 降 の 研 究 で は 、 授 業 外 で の 自 律 学 習 を 促 す た め に

e-ERの 導 入 を 検 討 し て い る こ と か ら 、阿 部・向 後( 前 掲 ) の 調 査 結 果 や 調 査 方 法 を 参 考 に し な が ら 、 ア ン ケ ー ト 項 目 の 細 分 化 と デ ー タ 分 析 を 進 め る 。

ま た 、 プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン の 巧 拙 が 、 語 彙 や 表 現 の 習 得 等 を 含 む ER へ の 取 り 組 み に 与 え る 影 響 を 検 証 す る こ と 、ER演 習 に お け る 読 語 数 と 内 容 理 解 度 と の 相 関 に つ い て 、 授 業 ア ン ケ ー ト や 学 内 で 実 施 す る ア セ ス メ ン ト テ ス ト の 結 果 ( プ レ ・ ポ ス ト ) を 用 い た 検 証 を 行 う こ と 、 さ ら に は 、 プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン の 評 価 方 法 に つ い て 準 備 を 進 め る 必 要 が あ る 。

本 研 究 で の ER は 授 業 内 実 施 及 び 多 読 本 の 自 由 選 択 と い う 方 法 を 取 り 入 れ て い る が 、 江 竜 や 藤 井 の 報 告 か ら 、 本 研 究 で も 改 善 の 余 地 が あ る と 考 え る 。

一 つ に は 、 学 生 に 対 し て 選 書 に 関 す る 適 切 な 指 導 ・ 助 言 の 指 針 を 明 確 に す る こ と で あ る 。 入 学 時 の ア セ ス メ ン ト テ ス ト ( プ レ テ ス ト ) を 活 用 し 、 学 生 の 英 語 力 に 応 じ た ス タ ー ト 段 階 の レ ベ ル を 授 業 の オ リ エ ン テ ー シ ョ ン 段 階 で 提 示 す る こ と で 、 多 読 本 の 語 数 や 語 彙 レ ベ ル を 段 階 的 に 引 き 上 げ る 学 習 方 略 を 提 案 す る 。

さ ら に 、 学 生 の 英 語 力 を 考 慮 し た 到 達 目 標 を 設 定 し 、 目 標 達 成 に は ど れ く ら い の 分 量 が 必 要 か を 提 示 す る こ と で あ る 。そ の 上 で 、ERを 含 む ス パ イ ラ ル 型 学 習 が ど の 技 能 に 対 し て 効 果 的 で あ り 、 ま た 英 語 学 習 に 対 す る 優 先 度 が 低 い 学 生 に 対 す る 動 機 づ け に 対 し て ど の 程 度 効 果 が あ る か を 検 証 し 、 有 効 な シ ラ バ ス 設 計 を 行 う 。 最 後 に 、 学 期 末 の ア セ ス メ ン ト テ ス ト ( ポ ス ト テ ス ト ) の 結 果 と WPM、e-WPM と の 相 関 を 分 析 し 、 学 内 で の 取 り 組 み を 他 大 学 及 び 高 大 連 携 事 業 に 寄 与 す る 実 践 に し た い 。

[注1]英 文 を 意 味 の ま と ま り で あ る チ ャ ン ク で 区 切 り 、 英 語 の 語 順 通 り に 読 み 進 む 読 解 法 。

[注 2]1 分 間 に 読 め る 語 数 で 、 英 語 を 読 む 速 さ の 指 標 。 総 語 数÷読 解 に 要 し た 秒 数×60で 算 出 。

[注 3]wpm に 内 容 理 解 度 を 加 え た 英 語 読 解 力 の 指 標 。 wpm ×(正 答 数 / 設 問 数)で 算 出 。

本 稿 は 「 オ ン ラ イ ン フ ォ ー ム に よ る リ フ レ ク シ ョ ン を 活 用 し た 英 語 ス パ イ ラ ル 型 学 習 の 一 検 討 ~ 教 員 に よ る 音 声 指 導 の 適 応 ・ 学 習 者 同 士 の 経 験 の 共 有 ・ シ ス テ マ テ ィ ッ ク な リ フ レ ク シ ョ ン の 導 入 ~ 」( 坪 田 ・ 杉 本 、 2022) を 加 筆 修 正 し た も の で す 。

謝 辞 : 本 研 究 は 、 科 学 研 究 費 基 盤 研 究(C) 課 題 番 号 20K00884「 英 語 プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン と パ タ ー ン プ ラ ク テ ィ ス の 有 機 的 な 連 携 に よ る 音 声 活 動 の 充 実 化 」 の 助 成 を 受 け た 研 究 の 一 部 で す 。 こ こ に 記 し て 、 感 謝 の 意 を 表 し ま す 。

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文 献

阿 部 真 由 美 ・ 向 後 千 春(2020)「 英 語 自 律 学 習 者 の 学 習 方 法 に 対 す る「 好 み 」の 構 造 と 傾 向 お よ び 学 習 行 動 へ の 影 響 」 『 教 育 メ デ ィ ア 研 究 』27(1), 1-12.

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東 京 外 国 語 大 学 投 野 由 紀 夫 研 究 室 (2020) 「CEFR-J Wordlist Version 1.6」 『 東 京 外 国 語 大 学 投 野 由 紀 夫 研 究 室 』 参 照

http://www.cefr-j.org/download.html#cefrj_wordlist

(2022年12月6日 閲 覧 )

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【資 料 】

① 音 読 用 パ ワ ー ポ イ ン ト(PPT-B)

②SRA Readi ng Laboratory®

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