都市対地方:
財政、公共事業、一極集中の是非 をめぐって
(論点整理)
土居丈朗 慶應義塾大学経済学部
http://www.econ.keio.ac.jp/staff/tdoi/
資料:内閣府『県民経済計算年報』
2各 地 域 の 公 共 投 資 の 構 成 比
6 % 8 % 1 0 % 1 2 % 1 4 % 1 6 % 1 8 % 2 0 % 2 2 % 2 4 % 2 6 % 2 8 % 3 0 % 3 2 %
1 9 5 5 1 9 6 0 1 9 6 5 1 9 7 0 1 9 7 5 1 9 8 0 1 9 8 5 1 9 9 0 1 9 9 5 2 0 0 0
北 海 道 東 北 関 東 北 陸 甲 信 東 海
近 畿 中 国 四 国 九 州
公共投資の構成比
資料:内閣府『県民経済計算年報』
3 6 %8 % 1 0 % 1 2 % 1 4 % 1 6 % 1 8 % 2 0 %
1 9 5 5 1 9 6 0 1 9 6 5 1 9 7 0 1 9 7 5 1 9 8 0 1 9 8 5 1 9 9 0 1 9 9 5 2 0 0 0
北 海 道 東 北 関 東 北 陸 甲 信 東 海
近 畿 中 国 四 国 九 州
各 地 域 の 域 内 総 生 産 の 構 成 比
2 8 % 3 0 % 3 2 % 3 4 % 3 6 % 3 8 %
各地域の域内総生産の構成比
資料:総務省『人口基本台帳人口要覧』
4人 口 の 構 成 比
6 % 8 % 1 0 % 1 2 % 1 4 % 1 6 % 1 8 % 2 0 % 2 2 % 2 4 % 2 6 % 2 8 % 3 0 % 3 2 %
1 9 5 5 1 9 6 0 1 9 6 5 1 9 7 0 1 9 7 5 1 9 8 0 1 9 8 5 1 9 9 0 1 9 9 5 2 0 0 0
北 海 道 東 北 関 東 北 陸 甲 信 東 海
近 畿 中 国 四 国 九 州
人口の構成比
5
1人当たり県民所得 (2001 年度 )
資料:内閣府『県民経済計算年報』
0 5 0 1 0 0 1 5 0 2 0 0 2 5 0 3 0 0 3 5 0 4 0 0 4 5 0
北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
万 円
6
実質経済成長率(期間中平均)
資料:内閣府『県民経済計算年報』
- 2 % - 1 % 0 % 1 % 2 % 3 %
北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
1 9 9 0 〜 2 0 0 1 1 9 9 0 〜 1 9 9 6 1 9 9 6 〜 2 0 0 1
7
県内総生産の産業別構成比 (2001)
資料:内閣府『県民経済計算年報』
0%
1 0%
2 0%
3 0%
4 0%
5 0%
6 0%
7 0%
8 0%
9 0%
1 0 0%
北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
第 1 次 産 業 第 2 次 産 業 第 3 次 産 業 ( 民 間 ) 政 府 サ ー ビ ス 生 産 者
8
公共投資対県内総支出比( 2001 )
資料:内閣府『県民経済計算年報』
0 % 2 % 4 % 6 % 8 % 1 0 % 1 2 % 1 4 % 1 6 % 1 8 %
北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
9
国 直 轄 事 業 に お け る 国 費 の 分 配
4 % 6 % 8 % 1 0 % 1 2 % 1 4 % 1 6 % 1 8 % 2 0 % 2 2 % 2 4 % 2 6 % 2 8 % 3 0 % 3 2 % 3 4 % 3 6 % 3 8 % 4 0 %
1 9 5 5 1 9 6 0 1 9 6 5 1 9 7 0 1 9 7 5 1 9 8 0 1 9 8 5 1 9 9 0 1 9 9 5 2 0 0 0
北 海 道 東 北 関 東 北 陸 甲 信 東 海
近 畿 中 国 四 国 九 州
資料:総務省『行政投資』
国直轄事業における国費の分配
資料:内閣府『県民経済計算年報』
10公 共 投 資 の 域 内 総 生 産 に 占 め る 割 合
2 % 4 % 6 % 8 % 1 0 % 1 2 % 1 4 % 1 6 %
1 9 5 5 1 9 6 0 1 9 6 5 1 9 7 0 1 9 7 5 1 9 8 0 1 9 8 5 1 9 9 0 1 9 9 5 2 0 0 0
北 海 道 東 北 関 東 北 陸 甲 信 東 海
近 畿 中 国 四 国 九 州
地域別の公共投資対 GDP 比
11
2 0 0 2 年 度
0 2 0 4 0 6 0 8 0 1 0 0 1 2 0 1 4 0
北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
万 円
国 税 国 か ら の 補 助 金
国税と国からの補助金 ( 1人当たり )
資料:国税庁『国税庁統計年報書』、総務省『地方財政統計年報』
12
税源の偏在 (2002 年度 )
資料:国税庁『国税庁統計年報書』、総務省『地方財政統計年報』
0 % 1 0% 2 0 % 30 % 40 % 5 0% 6 0 % 70 % 8 0% 9 0 % 10 0 % 法 人 税
所 得 税 消 費 税 地 方 消 費 税 : 精 算 後 法 人 事 業 税 個 人 住 民 税 固 定 資 産 税 県 民 所 得 民 間 最 終 消 費 支 出 人 口
東 京 神 奈 川 愛 知 大 阪 そ の 他
13
国と地方の財源配分
出典:総務省資料
14
国と地方との行政事務の分担
戸籍 住民基本台帳 消防 生活保護(市の区域) 児童福祉
国民健康保険 介護保険 上水道 ごみ・し尿処理 小中学校
幼稚園 市町村道
都市計画等 準用河川 港湾 公営住宅 下水道 など 市
町 村
警察 職業訓練 生活保護(町村の区
域)
児童福祉 保健所 高校・特殊教育学校 私学助成(幼〜高) 小中学校教員の給与
・人事 公立大学 国道(その他)
都道府県道 二級河川 港湾
市街化区域決定 公営住宅 など 都
道 府 地 県
方
防衛 外交 通貨 公的年金
医師等免許 医薬品許可免許 大学
私学助成(大学)
高速道路 国道(指定区間) 一級河川 国
その他 福祉
教育 公共資本
分野
出典:総務省資料
15
わが国の租税体系
入湯税 他 軽油引取税、
自動車取得税 他 自動車重量税、
電源開発促進税、
地方道路税 他 目的税
市町村たばこ税 他 地方消費税、
道府県たばこ税、
不動産取得税 他 消費税、揮発油税、
酒税、たばこ税、
印紙税 関税 他 間 普通税
接 税 等
都市計画税、
事業所税 他 目的税
市町村民税、
固定資産税、
軽自動車税 他 道府県民税、
事業税、
自動車税 他 所得税、法人税、
相続税・贈与税、
地価税 直 普通税
接 税
市町村税 道府県税
国税 地方税
16
「三位一体改革」( 2003 年 6 月)
達成されるべき望ましい姿
z 地方の一般財源の割合の引き上げ
z 地方税の充実、交付税への依存の引き下げ
z 効率的で小さな政府の実現
具体的な改革工程
z 国庫補助負担金の改革 (概ね4兆円を目途に廃止縮減)
z 地方交付税の改革 (財源保障機能の見直し・縮小)
z 税源移譲を含む税源配分の見直し (税源移譲は基幹税
で。また、課税自主権の拡大を図る)