* 福島大学総合教育研究センターキャリア研究部門
五十嵐 敦*
高校生が希望する働き方と進路意識との関係
~被災地の高校生の進路希望と将来不安~
本報告は,東日本大震災で被災した地域の高校生を対象に,キャリア教育に関する意識調査を実施し た結果を分析したものである。高校生が希望する働き方をクラスタ分析により4タイプ抽出し,進路な ど将来展望の不安の程度との関連を検討した。その結果,公務員という安定志向群と進路について考え たくない消極的で迷いが大きな群との間に大きな差異が確認された。また,将来不安に対して進路成熟 度の高さは,その不安を抑制することが確認された。加えて,地域の産業復興など外的諸条件の整備へ の不満も大きく影響していることが示唆された。なお,学年進行による発達的な特徴は明らかにできな かった。
〔キーワード〕高校生 キャリア発達 将来不安 進路成熟 震災復興
【問題と目的】
若者のキャリア形成支援では,既成のカリキュラム やその内容を一方的にキャリア教育として行うのでは なく,それぞれの実態に即した取り組みでなければな らない。またその実態についてもある一面だけを取り 上げて短絡的な対応策に陥ったり,教育効果の実証性 も明確になっていないままにキャリア教育を展開する ことは避けなければならない。
2016年の労働力調査によれば,「ニート」など若年 無業者は57万人,やむを得ず非正規雇用で働く「不本 意非正規」の者は296万人存在することが報告されて いる。少子高齢化が進行する中で労働生産性を高める ことはもちろん,労働人口そのものの維持が大きな課 題となっている。また,超高齢社会が極端に進んでい る地方においては,若者の地元定着や流入を拡大する ためにキャリア教育やその支援活動が進められている 例もある。そうした取り組みには矛盾もあり,本来目 指すべき柔軟なキャリア形成をゆがめているのではな いかといった懸念もある。こうした動向のひとつには 地方創生の動きにより,若者を地方にとどめようとす る働きかけもある。加えて,福島県では東日本大震災 の被災地域として,既存の産業復興や地域の活性化と 若者の進路選択とが大きな課題となっている。
キャリア支援に関連する教育関係の定義としては,
以下のようなものがある。まず文部科学省(2004)は,
キャリア発達(career development)について,「キャ リア発達とは,自己の知的,身体的,情緒的,社会的 な特徴を一人一人の生き方として統合していく過程で ある。具体的には,過去,現在,将来の自分を考えて,
社会の中で果たす役割や生き方を展望し,実現するこ とがキャリア発達の過程である」というものである。
そして中央教育審議会答申(2011)では,キャリア 教育について,「一人ひとりの社会的・職業的自立に 向け,必要な基盤となる能力や態度を育てることを通 して,キャリア発達を促す教育」であるとしている。
そして,それは「特定の活動や指導方法に限定される ものではなく,様々な教育活動を通して実践されるも のであり,一人一人の発達や社会人・職業人としての 自立を促す視点から,学校教育を構成していくための 理念と方向性を示すものである」という。これらのど こにも,キャリアについては物理的空間的な制約はな く個人のキャリア権の尊重が前提となっているといえ る。五十嵐(2016)は,高校生のなかで進学希望者は 就職希望者に比べて自分のやりたいと思った仕事がで きることや専門的な仕事ができること,可能性が広が る仕事や能力を生かせる仕事といったことを重視して いることを確認している。このことは今後の高校生の キャリア教育だけではなく地域の雇用戦略と産業の活 性化などについて検討する際に,踏まえておくべき重 要な側面であると考える。
さて,キャリア教育の取り組みであるが文部科学省
(2015)の手引きでは,進学希望者の中には,将来の 生き方・働き方について考え,選択・決定することを 先送りする傾向が強く,進学を希望する理由も「すぐ に社会に出るのが不安」など,進路意識や目的意識が 希薄なままに進学している者が少なくないという指摘 を紹介している。高校教育の現場では普通科教育課程 が圧倒的に多く,そこで目指されているのは大学など の高等教育機関への進学指導が中心になっていること が実情であることを課題として挙げている。
五十嵐(前出)は,就職希望の生徒が多く在籍する 地方の12の高校2年生を対象にした調査で,地域生活
のとらえ方やその見通しなどについて,就職希望者と 進学希望者の比較検討を行っている。その結果,進学 希望者が就職希望者に比べ,職業生活やその選択に対 して積極的な態度が見られたことを報告している。地 元地域への就職希望者については,限られた選択肢の 中で受動的に折り合いをつける形で職業生活に移行す ることが予測されたとしている。また,職業そのもの よりも地域における人々とのつながりを求める傾向が あることを指摘している。
では,進学高校の生徒においてもキャリア形成への 積極さがより顕著にみられるのか,また進学者が地元 志向の就職を考える場合も職業よりも地域の人々との 結びつきを同じように重視しているのかは,サンプル が少なく限定され明らかになっていない。
高校生の進路形成について,職業知識の面からアプ ローチした報告がある。吉中ら(2003)によれば,職 業知識の広がりは高校段階では,むしろ局限化傾向が 見られるとしている。確かに,多くの高校生は,職業 や業種をかなり一面的にとらえており,その内容まで を熟知していないことが予想される。また同じ職業名 であっても,時代とともに具体的な仕事の内容は変化 し,複雑化していることで明確な区分が難しい面もあ る。高校生が自らの進路を考える場合に,選択肢であ る職業についてどのくらい知っているかという量的な 拡大もさることながら,内容やその特性など質的な認 知も求められるであろう。希望する働き方は職業興味 としても古くから適性を考えるための重要な指標のひ とつとされてきた。しかし,高校生段階での職業知識 とその興味の特徴についてとらえるためには,複線的 で多面的な問いかけか,総合的でステレオタイプ的な 問いかけのほうが実態把握として必要なのではないだ ろうか。高校卒業後に大学等への進学を希望している 場合などは,働き方については一層漠然とした展望と 希望をもっている状態ではないかと考えられる。
こうした展望や希望をもつ一方で,先の文部科学省 の手引きでも述べられているように将来への不安も進 路形成に付随して存在するであろう。キャリア教育に おいても,そうした将来への不安への対処などがひと つの課題となるであろう。その不安に対してHackett
& Betz(1981)によって提言された,進路選択の可 能性と,その自律的な選択といった進路に関する自己 効力感(career self-efficacy)からのアプローチがあ る。しかし,その自己効力感が実際の能力を反映した ものかどうかについては疑問も指摘されている(Betz
& Hackett, 1981., Lents, Brown, & Larkin, 1986)。
むしろ,だれしもが進路選択に関して有している心 理的要因である不安という側面から高校生の進路意識 の特徴をとらえる方がより実際的であると考えられ る。ただ,五十嵐(前掲)は,こうした不安の程度や 内容は個人のパーソナリティというよりは,社会的な
性差(ジェンダー)意識の問題が高校生の働くことへ の意識に強く影響していると考察している。進路相談 等における家族への対応やその配慮とともに,キャリ アを意識する背景にある性役割とそのとらえ方もキャ リア教育の大切なテーマのひとつであろう。進学校に おいてもこうしたジェンダーに関連する意識の違いが キャリア形成領域でも存在するのか明らかにする必要 があると考える。
キャリアの発達は,成熟という視点からもとらえる ことが出来る。進路成熟度に関して,大学生を対象と した先行研究では「計画性」が低いことが報告されて いる(五十嵐,2012ほか)。高校生では,計画性は他 に比べて高い結果であった。このことは,大学生が様々 な情報や可能性から職業とその進路の選択を検討して いることで見通しの立たなさがあるのかもしれない。
それに対して高校生の場合は,まだ自分の専門課程や ステレオタイプ的な職業生活とその進路選択がパター ン化した状況で見通しが立てやすいとも考えられる
(五十嵐,前掲)。そこでも社会的な性差の問題が影響 していることが考えられ,進路選択自己効力感におい て男子に比べ女子が低い結果であった。あらためて女 子の職業生活のとらえ方やそのキャリア形成について 学ぶことはもちろん,現代社会における職場の風土や 環境の課題解決にも目を向ける必要があると考える。
さらにこの職業観に関するものとして安達(1998)の 就業動機がある。就業動機とは,未入職者が未来の仕 事状況に対して持つ動機,将来の職業的場面を想定し た動機のことであり,自己向上志向(職業に対する内 発的な動機を反映した傾向),上位志向(仕事場面で 社会的地位や名声を重要視する傾向),対人志向(仕 事を通じた人との接触に重きを置く傾向)の3因子が 報告されている。高校生が進学を希望する場合でも,
こうした進路への態度や姿勢といった面を取り上げる ことも必要であろう。大学への進路選択過程や入学後 の適応について議論する際,将来の職業という視点を 入れて論じることが極めて重要であることも指摘され ている。
また,吉中(1994)は高校2年生の4年制大学進学 希望者を対象とした調査から,進路選択における計画 性にかかわる要因のひとつとして自主的な情報収集活 動があることを確認している。将来の就職先の選択や 決定においても同じような機能をもつものとして,進 路成熟としての計画性や自律性,さらに進路探索行動 への意欲や態度と生活の現状などもあわせて特徴を明 確にすることは意味のあることであろう。このことで,
高校生の進学や就職の側面だけでなく学校生活全体を 通じてのキャリア教育のあり方を考える可能性が生ま れるものと思われる。
以上のことから,進学校の高校生の進路選択の状況 とキャリア意識の特徴を以下の点から明らかにするこ
とにした。まず,具体的な進路選択状況と日常の生活 基盤となる学校生活などの実態を明らかにする。その 際,個別の進路選択に限定せずに興味関心にそった幅 のある進路選択の類型化を試みる。このことと青年期 における将来への不安との関連を明らかにする。また,
そこに放射線に対する不安や地域の産業復興などが影 響しているのかどうかを検討する。そのことによって,
災害復興過程にそった高校段階でのキャリア教育の在 り方や支援の在り方について検討することにする。
なお,本研究では東日本大震災とその後の東京電力 福島第一原子力発電所の事故で被災した地域にある高 校が対象であったため,震災復興などの面からもキャ リア発達との関連を探ることにする。
【方法】
1.調査対象者
公立高校(全日制普通科)の1~3年生436人(女 子239人,男子197人)について各クラス担任を通じて 調査用紙を配布し,その場で回収した。1年生が149人,
2年生146人,3年生141人という構成である。調査の 実施は,2015年4月であった。
2.調査内容
⑴ 基本的属性…性別,学年ほか調査対象者の基本情 報として,具体的な「進路」についてどのような決定 状況か回答を求めた。また,将来働きたい地域につい て質問した。
⑵ 現状の基本的な受け止め方…「高校入学」「高校 生活」「地域」の各満足度を評定してもらった。進路 意識との関連の有無など現状の評価の重要な側面とし て確認するため,入学時の満足度の回顧,現状の受け 止め方,そして生活の基盤となっている地域のとらえ 方から構成した。それぞれ「とても満足(1点)」か ら「とても不満(6点)」まで6件法で評価を求めた。
得点が高いほど不満であることを示す。
⑶ 希望する仕事のスタイル…高校生が働き方として イメージしやすい雇用のスタイル8項目を用意した。
なお「まだ決めていない」を加えた。若者の多くは,
職業や業種をそのネーミングから固定的イメージでと らえていると言われる。そのため,具体的な職業名で はなく代表的な雇用スタイルなどを働き方として質問 した。それぞれ6件法で評定してもらった。
⑷ 働くことに関する不安…将来や未来に対する時間 的展望は,不安を伴うことが確認されている。不安が 強すぎることはこれからの進路形成において大きな障 害となることが予想される。ここでは,職業生活を中 心に働くことへの不安について10項目用意した。いず れも6件法で回答を求めた。
⑸ 進路成熟度
坂柳ら(1986)の職業的進路成熟態度をもとに関心
性(「人生をよりよく生きるためにどうしたら良いか 考えている」など2項目),自律性(「自分からすすんで,
どんな人生になるか決めていく」など2項目),計画 性(「どのような人生を送るか,自分なりに目標がある」
など2項目)の3つの下位尺度からなる6項目によっ て測定した。各6件法によって評定してもらった。
加えて,特に福島県の若者の将来展望にかかわる項 目2項目を設定した。原発事故による心理的影響とし ての今後への不安の高さと,地域の産業復興に関する 展望について,同じように各6件法によって質問した。
⑹ 地域の復興展望に関する質問と職業生活への態度 や展望に関する姿勢を質問した。「福島県は,これか らどんどん発展すると思う」「いま住んでいる地域の 発展性」「卒業いつかは故郷で生活したい」「進路のこ とはあまり考えていないし,考えたくもない」といっ た項目である。「ほとんどあてはまらない(1点)」か ら「とてもあてはまる(6点)」までの6件法で回答 を求めた。
【結果】
1.進路希望の状況
全体では「進学」希望者が367人(84.2%)と最も 多かった。次いで「専門・各種(学校)」が47人(10.8%)
で,「就職」は3人(0.9%)であった。「進学」希望 の学年別結果では,1年生が124人(83.2%),2年生 は115人(78.8%),3年生が128人(90.8%)と典型的 な進学校であるといえる。なお「未定」が14人(3.2%)
存在した。
将来,働きたいと考えているエリアとその理由につ いて尋ねた結果,「東北以外」が最も多く全体で156 人(35.8%),次いで「東北」が113人(25.9%)で あった。これを「地元志向」か「地元以外」のどち らを希望しているかで分けてみると,全体では300人
(69.0%)が「地元以外」を希望していた。女子では 165人(69.0%),男子では135人(68.9%)という結 果であった。
なお,地元志向かどうかは,「県外」と「どこでも」
を地元以外とした。この傾向は男女や学年によって大 きな違いはなくほぼ同様の結果であった。また,それ ぞれの理由について,2つまでの複数回答で選択して もらった結果は次の通りであった。
まず,「地元志向」のうち理由まで回答した49人中 最も多かったのは「家族や親がいる」の36人(73.5%)
であった。次いで,「友だちや知り合いがいる」と「地 域に貢献したい」がどちらも31人(63.3%)であった。
それに対して「地元以外」を志向した理由を回答した 202人のうち63人(31.2%)が「自分の力を試したい」
であった。次いで「親元を離れたい」が52人(25.7%)
で,「就職したい会社職種がない」は41人(20.3%)
であった。
2.高校生活や地域生活のとらえ方
「入学満足」については,全体の395人(90.6%)が
「とても」から「少し」まで含めて満足との回答があっ た。「高校生活」では,全体で368人(84.4%)が満足 という結果であった。
「震災の復興」については,全体の226人(51.8%)
が「とても」から「少し」まで含めて不満足と回答が あった。「住んでいる地域」については,全体で293人
(67.2%)が満足という結果であった。
これら項目ごとに,性別と学年による2要因分散分 析を行った。その結果,「入学満足」「高校生活」で学 年の有意な主効果が確認された。その後の多重比較の 結果,「入学満足」は,3年生が1年生より有意に低く,
「高校生活」では,2年生が1年生よりも有意に低かっ た。入学満足も高校生活も1年生の方が肯定的に受け 止めていると言える。
3.希望する仕事のスタイル
希望する割合が多かったのは「公務員として働く」
で, 1年生109人(73.2%),2年生の83人(56.8%),
3年生が95人(67.3%)という結果であった。中でも 特に強く希望しているのは8.3%であった。「中小企業 の正社員」では,1年生77人(51.7%),2年生の72 人(49.3%),3年生が83人(58.9%)という結果で あった。「大企業で正社員」は,1年生75人(50.3%),
2年生の70人(47.9%),3年生が84人(59.6%)と いう結果であった。その一方で,「まだ決めていない」
は,1年生50人(33.6%),2年生の48人(32.9%),
3年生が56人(39.7%)という結果であった。
各項目の得点について性と学年による2要因分散 分析を行った。その結果,「家業を継ぐ」と「自分 で起業する」では性の有意な主効果が確認された
(F=6.814,p<.01,F=7.249,p<.001)。その後の多 重比較の結果,男子が女子よりも有意に高い値を示し た(p<.05)。それ以外では,いずれも男女や学年に よる分布の統計的な違いは確認できなかった。
この希望する働き方の回答をもとにクラスタ分析を 行った(Fig.1)。その結果,妥当と思われる4つの クラスタが抽出された。クラスタ1(C1,n=136)
は,企業と公務員の得点が高く未決定得点が低い「積 極選択」群,クラスタ2(C2,n=167)は未決定得 点が特に高く,パートやバイト,NPOなど,就職し ないといった得点も平均を上回った「消極迷い」群,
クラスタ3(C3,n=81)は家業を継ぐだけが平均 を上周り,公務員や大企業は全く考えていない「地元 密着」群,クラスタ4(C4,n=39)は公務員だけ が有意に特に高い得点であった「地域安定」群と名付 けた。なお,各クラスタの男女および学年の構成比や 分布についてはほぼ同じ傾向で統計的な分布のちがい はなかった。
学校生活と地域生活の得点について,性別と学年,
クラスタによる分散分析を行った。その結果,クラス タの有意な主効果が確認されたのは,「高校生活」だ けであった(F2,396=3.021,p<.05)。その後の多 重比較の結果,C2の「消極迷い」群がC4の「地域 安定」群よりも有意に高い満足度であった(Fig.2)。
4.仕事に就くことの不安や心配
全項目について,評定尺度での回答の割合をみるこ とにした。
全学年で60%以上が「(不安傾向に)当てはまる」
という選択率だったのは,「② 勉学や仕事をこなせる か」が最も多く,1年生81.2%,2年生79.5%,3年 生78.7%と全生徒のほぼ8割を占めた。次いで多かっ たのは,「希望の仕事につけるか」であった。1年生 81.2%,2年生74.7%,3年生73.8%という結果となっ た。そして「① 生活できる収入」「③ 自分の能力が 生かせるか」がほぼ6割を占めた。
不安の各項目の因子分析の結果から1因子構造であ ることが確認された。クロンバックのα係数は.865と 高く,尺度として十分まとまりがあると判断された。
いずれも進路や職業生活を含む将来への不安を示す項 目であると考え,それらの合計得点を「将来不安」得 点とした。各項目の男女別結果はFig.3の通りである。
この将来不安について分散分析を行った結果,性と 学年,性とクラスタの有意な交互作用がみられた(F
(2,391)=5.980,p<.01,F(2,391)=5.127,p<.01)。
多重比較の結果,性の有意な主効果が(F(2,391)
=16.071,p<.001), ク ラ ス タ の 有 意 な 主 効 果(F Fig.1 進路希望による各クラスタの特徴
Fig.2 生活場面の満足度のクラスタ別比較
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(3,391=5.737,p=.001)がそれぞれ確認された。女 子の平均は31.11(6.84)であったのに対し,男子は 29.65(8.14)と男子に比べ女子の不安の高さが確認 された。将来不安については,C4の「地域安定」群 がほかの群に比べて低いが,同じクラスタ内で男子で は大きく低下するのに対して女子は上昇する傾向がみ られた(Fig.4)。
5.地域生活や放射線影響の不安
「福島で生活する上で放射線量やその影響が不安で ある」では,「やや当てはまる」から「とても当ては まる」までを選択した割合はFig.5の通りであった。
1年生18.1%,2年生13.0%,3年生14.9%といずれ も2割を切っていた。性別と学年,クラスタの3要因 分散分析を行ったところ学年の有意な主効果が確認さ れた(F=3.912,p<.05)。女子の平均は2.14(1.18),
男子は2.10(1.38)であった。その後の多重比較の結
果1学年の平均が2.34(1.28)で,2学年の1.90(1.24)
より有意に高い値であった。
「震災後の産業復旧・復興の状態が不安である」では,
「やや当てはまる」から「とても当てはまる」までを 選択した割合は以下の通りであった。1年生28.9%,
2年生33.6%,3年生27.0%といずれも3割前後で あった。女子の平均は2.80(1.23),男子は2.81(1.35)
であった。分散分析を行った結果,性や学年の主効果 は得られなかったが,クラスタの有意な主効果が確認 できた(F=12.114,p<.001)。C2とC4の間で有 意な違いがみられた。「地域安定」群の方が「消極迷い」
群より不安が高いことがわかった。
「放射線量やその影響が不安」については,436人中 67人(15.4%)が不安であるとしていた。不安度につ いて,学年の有意な主効果が確認された(F(2,415)
=3.912,p<.05)。多重比較の結果,2年生より1年 生が有意に高い結果であった。またクラスタの主効果 も確認された(F(3,415)=2.631,p<.05)。多重比較 の結果,C4の「地域安定」群がC3の「地元密着」
群よりも有意に低い値であった。
6.進路成熟度
進路成熟の構成概念である「関心性」「計画性」「自 立性」の各要因を構成するそれぞれ2項目の合計得点 を比較した。
どのように生きるかといった「関心性」では全体の 平均は8.43(1.91),生きる見通し目標などといった「計 画性」は7.55(2.03),生き方を自分で決定したいといっ た「自律性」が7.13(1.61)という結果であった。
性と学年,クラスタによる3要因分散分析の結果,
「関心性」と「計画性」に3つの要因の有意な交 互 作 用 が み ら れ た(F6,396=2.299,p<.05, F 6,396=3.440,p<.01)。いずれの要因にも性の主効 果は認められず,学年の主効果は「計画性」と「自律 性」でみられ,多重比較の結果,計画性は3年生より 1年生のほうが有意に高かった。「関心性」では,女 子が学年とともに高まるのに対して男子では低下して いる。「計画性」については学年とともに低下してい るが,3年生で男子だけがより低下していた。「自律 性」は女子があまり大きく変化していないが男子が3 年次に急に低下していた。
進路成熟のすべての要因でクラスタの有意な主効果 が確認された。多重比較の結果,「関心性」ではC4 がC3より有意に高かった。「計画性」はC2が他の 3つのクラスタより有意に低い結果であった(Fig.6
~8)。
「福島県は,これからどんどん発展すると思う」では,
「やや当てはまる」から「とても当てはまる」までを 選択した割合は以下の通りであった。1年生49.7%,
2年生43.2%,3年生44.0%といった状況であった。
Fig.3 各不安項目の男女別平均得点
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Fig.4 将来不安得点の各クラスタと男女別の比較
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Fig.5 放射線の影響不安の学年と男女別結果
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「いま住んでいる地域は,これから発展が期待でき る」では,「やや当てはまる」から「とても当てはま る」までを選択した割合は以下の通りであった。1年 生38.3%,2年生29.5%,3年生34.0%といった状況 であった。
「卒業後,すぐに,あるいはいつか,故郷で生活し たい」では,「やや当てはまる」から「とても当ては まる」までを選択した割合は以下の通りであった。1 年生52.4%,2年生45.2%,3年生41.8%といった結 果であった。
「進路のことはあまり考えたくない」において性や 学年の主効果は得られなかったが,クラスタの有意な 主効果が確認できた(F3,415=12.114,p<.001)。
その後の多重比較の結果,C2の「消極迷い」群がほ かのどのクラスタよりも有意に高い値であった。
7.将来不安と関連要因について
将来不安得点を目的変数として,震災被害にともな う産業や地域の復興見通し,進路成熟度や態度,高校 生活についてのとらえ方を説明変数として重回帰分析
(ステップワイズ法)を行った。
その結果,5つの有意な説明変数が抽出された
(R2=.205,F=28.423,p<.001)。まず「震災後の産 業復旧・復興の状態」への不満が最も有意な正の説明
変数であった(β=.325)。次いで「進路のことはあ まり考えていないし,考えたくもない」と「福島県の 発展(の見通しへの不満)」も正の有意な説明変数で あった(それぞれβ=.124,β=.097)。そして,進路 成熟度の「自律性」と「計画性」が有意な負の説明変 数であった(β=-.152,β=-.101)。
【考察】
本稿では,東日本大震災の被災地にある進学希望者 が95%を超える高校の全学年を対象に,その進路意識 や職業生活のとらえ方を探った。震災復興の過程で,
高校生が地域生活をどのようにとらえているかを検討 した。
まず,進学校では進路として地元以外を希望する割 合が高いことが確認できた。地元か地元以外かの選択 理由の結果は,専門高校などの就職者の多い高校とほ ぼ同じような結果であった。
希望する働き方のスタイルとしては,「公務員とし て」が6割以上になっており,これは就職者の多い高 校(五十嵐,2015)では見られなかった特徴である。
クラスタ分析からは,「積極選択」「地域密着」「消極 迷い」「地域安定」の4つが抽出された。このことで 地域志向が強いと思われたが,地元志向そのものでは 3割程度と,これも進学校の特徴なのかもしれないが 大学等の高等教育機関が地元にないため,現段階では 地元以外を想定せざるを得ないのかもしれない。なお,
同じ地域志向でも地域安定群と地域密着群では,生き 方や働き方を含む進路についての関心の質の違いがあ ることが推測される。また,消極迷い群については具 体的な見通しを立てるための支援が必要と思われる。
進路や職業生活についての不安は全体に女子が高 く,公務員を強く希望する女子では同じ公務員希望の 男子とは違った面がみられた。女子は,地域安定志向 で公務員を目指すことが将来への不安とセットになっ ており,男子で将来不安の低さが地域安定の公務員志 向と結びついていた。このことが次の高等教育修了段 階でも見られる特徴なのかどうか,高校段階での特徴 なのか今後比較検討することが必要と考える。また,
Fig.6 「関心性」各クラスタの男女・学年別比較
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Fig.7 「計画性」各クラスタの男女・学年別比較
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Fig.8 「自律性」各クラスタの男女・学年別比較
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Fig.9 将来不安の有意な説明変数(数値はβ)
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公務員希望を特徴とする地域安定群は,全体としては 将来不安が低いものの,震災後の産業復旧・復興の状 態については,他と比べて不満などがむしろ高い傾向 にあり,地域への強い関心や未来への課題意識などが その背景にあるのかもしれない。
不安傾向については,その個人がもともと持ってい る特性不安(性格的なもの)の影響についても考慮し なければならない。しかし,今回の結果からは個人の パーソナリティというよりは,社会的な性差(ジェン ダー)意識の問題が高校生の働くことへの意識に強く 影響しているのではないかと推測された。
たとえば,女子は特に人間関係や雇用の安定を男子 より強く意識しており,男子は親の期待への対応や能 力の発揮を気にかけていた。この結果から,今日の社 会における働く女性の置かれている状況や男性の働き 方に関するキャリア教育が望まれる。なお,「親の期 待にこたえられるか」を不安とする生徒が全体の5割 を超えていることも注目され,進路相談等における家 族への対応やその配慮が一層必要となるであろう。
ところが,女子は男子より働き方について積極的な 姿勢が見られた。就きたい仕事のために努力しようと する姿勢や興味のある職業領域について知識や情報を 集めたいといった面でも女子は男子より積極的であっ た。厳しい社会状況や職場環境を意識したうえでのひ とつの構えとなっているのかもしれない。ただし,職 業について興味関心が強い生徒もいる一方であまり興 味も関心も高くない生徒もいるといった両極端な面が あることも確認された。これが学校差によるものなの か,同一集団内での二極化なのかは検討の余地がある。
全体に,学年による大きな違いはあまり確認されな かった。そのような中で,入学満足や高校生活満足で は,1年生が他の学年より高かったのは,調査実施が 入学したばかりであったことによるものであろう。そ の学校生活満足において,「消極迷い」群が「地域安定」
群よりも満足しているという結果からは,満足度の高 さが必ずしもポジティブな側面だけではないことを示 している。学校生活については満足度が9割前後と高 く高校生の良好な適応状況を示していた。先の五十嵐
(2016)でも同様の結果であったが,そのことは必ず しも肯定的な結果とは受け止めることができないこと が示唆された。
進路成熟度については,今回,横断的調査であった ものの「計画性」と「自律性」において学年間で有意 な変化が認められた。ただし,1年生のほうが高い値 であったことから進学校においてはキャリアの展望と いう抽象的次元の進路成熟は,入学直後の期待感の現 れとも考えられる。それに対して3年生は,大学等へ の進学という具体的な近未来の現実的な進路選択に直 面しているため得点が低下したのかもしれない。
「関心性」でみられた男女の違いからは,女子が学 年進行とともにその得点が高まることから,進学に付 随して将来への見通しに関心が高まるのではないかと 考えられる。これに対して男子では,「自律性」の低 下と合わせてより現実的な受験対策などに追われ始め ていることなども予想される。
また,いずれの結果も大学生などを対象とした先行 研究では「自律性」が高く「計画性」が低い傾向があっ た(五十嵐,2012など)。このことに比べ,今回の結 果や高卒後に就職する生徒の割合が多い高校でも「関 心性」が高く,「自律性」が低いというのは高校生の 特徴なのかもしれない。ただ,女子が男子よりもキャ リア形成についてより積極的な面が見られたことは,
先の就職者の多い高校とは異なる特徴であった。
なお,クラスタによって異なる結果が確認され,「地 域安定」群がどのようによりよく生きていくかといっ た課題意識を持っていることがわかった。
進路選択において選択のための探索行動が重要なカ ギを握っている。将来不安の中で現実的には大学等へ の進学準備に追われるなかで,目標や見通しといった 計画性が求められることは確かであるが,関心は高く とも自律的であるかどうかが選択のためのプロセスで は問われる。Blustein(1989)は,その探索行動の範 囲には進路に対する自己効力感が影響しているとして いたが,最近の研究では,より社会的な要因や文化的 影響といった個人よりも広い文脈でキャリア形成の問 題を論じている(Blustein,2014)。
こうした視点からも,今回の調査対象となった地域 の高校生が,これからのキャリア形成および生活の場 である地域の復興・復旧に積極的に取り組めるように 支援することが求められている。そのためにキャリア 形成を軸として明るい将来展望が描けるようなキャリ ア教育支援が求められている。
将来を予測することは,その不確かさゆえに不安に なるものである。その不安は,必ずしもネガティブな 面ばかりでなく,その不安と結びつくさまざまな諸課 題への準備体制につながる。しかし,不安が高すぎる ことはモチベーションの低下につながり,さらなる可 能性の追求から逃避してしまう行動の抑制にもつなが る。将来不安の強さが,自分自身の能力や行動とは異 なった次元の外部要因の見通しのなさによって影響さ れている可能性が示唆された。このことから高校生自 身に不安への耐性や対処を求めるだけでは,キャリア 形成の十分な支援とはならないことがわかる。また,
高校段階では自律性と計画性についてキャリア教育で 育むことが重要であることが再確認された。そして,
東日本大震災と原発事故による被災地においては,
キャリア形成の側面では地域社会やのそこでの産業の 活性化と福島県そのものの発展的な将来展望が不可欠
であることが示された。
加えて昨今の日本における地方創生の動きの中で,
若者の進路選択を含めたキャリア形成において,短絡 的に地方・地元企業に目を向けさせるだけの支援に なってしまうことが懸念される。その企業も地域もど のように雇用や働き方について工夫し産業や生活を活 性化していくかということが欠かせない条件づくりで あろう。阿部(2013)の指摘するように居心地の良い 地方都市を居住地として希望する若者と,自らのキャ リア形成を考えた場合に,今回の調査にあった「自分 の力を試してみたい」といった地域以外希望者との両 方のニーズに対応できるような地域づくり,職場づく りが今後の課題となろう。
最後に,本報告は3年間の縦断研究をおこなったも のではない。また,単独の高校だけを調査対象として いる。このことで今回の結果は一般化できるものでは ない。しかし,震災復興はもちろん最重要課題ではあ るが,そのこと以前に高校性段階でのキャリア形成と そのための支援の在り方を考えることの大切さを再認 識しなければならない。リクルート総研(2016)の報 告では,高校の9割が「進路指導が難しい」と回答し ていた。その内容が「入試の多様化」をはじめ「進路 選択・決定能力の不足」などが挙げられている。受験 主導で「有利なもの」を選ぶことばかりに目を奪われ ていることの是非が問われなければならない。また進 学校においては特に,受験対策ばかりでなくその「有 利」といった判断の前提の不確かさについて,高校生 の実態を踏まえながらキャリア形成支援としての取り 組みおこなわれることが望まれる。各高校の教育課程 はそれぞれ違いもあるが,これからの高校における キャリア教育とそれをささえる地域社会が高校生の可 能性を拡大できるようにすることが必要であろう。
※今回調査にご協力いただいた高校生,教職員の皆様 に御礼を申し上げます。
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