2022年 神戸大本番レベル模試・物理 解答・解説・採点基準
全3問 60分 75点満点 I (25点)
【解答・採点基準】
問1
衝突直後の小球 A の速さをv0, 台 B の速さをV0とすると, 運 動量保存則および反発係数の定義式より
0
( )
0 00 0
0
0 0 0 0
1 0
, 2 mv mv MV
v V v
M m m
v v V v
M m M m
= − +
− −
= −
−
−
= =
+ +
……
……
①
②
となる。
(答) 2m 0 M+mv
問1 4点
*運 動 量保 存 則 の 立 式に1点
*反 発 係数 の 定 義 式 の立式に1点
*答に2点
問2
台 B と小球C からなる物体系には水平方向に外力が働かない ため, 水平方向の運動量は保存される。水平右向きを正として 台Bの速度をV , 小球Cの速度の水平成分をvとすると, 重心 の速度の水平成分vGは水平右向きを正として
G
MV mv
v M m
= + +
と表される。このとき系の水平方向の運動量の総和MV+mvが 一定となるから, 重心は水平方向に等速度運動をする。
問2 5点
*水 平 方向 は 外 力 が 働かないために運動 量が保存されること を述べて2点
*重 心 の速 度 の 水 平 成分を台 B の速度と 小球の速度の水平成 分で表して2点
*重 心 が水 平 方 向 に 等速度運動すること を結論付けられて 1 点
問3
小球Cが最高点に達したときの台Bと小球Cの速さをvとす ると, 運動量保存則より問1の結果を代入して
( )
( )
( )
0
0
2 0
2 2 MV M m v
M m v M m v M m
v Mm v
M m
= +
= +
+
= +
となる。また, このときの小球Cの円筒面上の最下点からの高 さをhとすると, エネルギー保存則より
( )
( )
( )
( )
2 2
0
2 2
0 2 0
2 2 0 3
1 1
2 2
1 2 1 2
2 2
2
MV M m v mgh
m Mm
M v M m v mgh
M m M m
h Mm v
M m g
= + +
+ = + + +
= +
となる。
(答)
( ) ( )
2 2 0
2 0 3
2 2
, v
Mm Mm
v v h
M m M m g
= =
+ +
問3 6点
*運 動 量保 存 則 の 立 式に1点
*エ ネ ルギ ー 保 存 則 の立式に1点
*答に 各2点
問4
問題文中の近似を用いると sin
x=R
≒R
≒ x R
より, 小球Cの位置エネルギーU は
(
1 cos)
U=mgR −
≒
1 2
1 1
2 mgR x
R
− −
1 2
2 mgx
= R となるから, mg
k= R である。
(答) mg k=
問4 4点
*を近似で表して 1 点
*位置エネルギーをx
を用いて表して1点
*答に 2点
問5 3
M= mのとき 3 3
3 4
m m m
m m
= =
+ であるから, 単振動の周期T は
2 3
T k
R g
=
=
と表される。一方, の最大値をmaxとおくと, 単振動の振幅 Aは
sin max
A=R
≒Rmax
である。ここで, 問3で求めたhとmaxの間に
(
1 cos max)
h=R −
≒
2 max
2 R
が成り立つことから
max≒ 2h R
である。よってM =3mのとき問3より
2
3 0
32 h v
= g であるため, 代 入すると
A≒ 2Rh
0 3
4 v R
= g
となる。以上より, 変位xの時間変化は下の図のようになる。
問5 6点
*M=3mのときの単 振動の周期を求めて 1点
*単 振 動の 振 幅 を 求 めて 2点(
*波 形 を正 し く 図 示 できて 3点(各点の 座標を1つ間違える, あるいは表記し忘れ るごとに1点減点(最 大でも3点減点), 波 形(正弦波)を符号も 含めて正しくかけて いない場合にはこの 部分の得点を与えな い)
問5(単振動の振幅の求め方の別解)
単振動の振幅をAとすると, エネルギー保存則より
2 2 0
2
2 0
0
1 2 1
2 3 2
1 3 2 1
2 4 3 2
3 4
m v kA
m m
m mg
m v A
m m R
v R
A g
+ =
=
+
= となる。
[単 振 動の 振 幅 の 求 め方の別解] 2点
II (25点)
【解答・採点基準】
問1
領域Aでの粒子の加速度の大きさをaとすると, 運動方程式は, ma qE
a qE m
=
=
求める位置での粒子の速度のx成分は v12−v02 である。よって, 発 射されてから領域AとBの境界を通過するまでの時間をt1とする と,
2 2
1 0 1
2 2
1 1 0
v v at t m v v
qE
− =
= −
よって, 粒子のx座標は,
( )
2 1
2 2
1 0
1 2 2 x at
m v v qE
=
= −
y座標は,
0 1
2 2
0
1 0
y v t
mv v v qE
=
= −
(答)
(
12 02)
, 0 12 022 m mv
v v v v
qE qE
− −
問1 5点
*発射されてか ら領域Bに入 るまでの時間 を求めて1点
*答に 各2点×2
問2
求める半径をrとすると, 円運動の中心方向の運動方程式より,
2 1
1
1
mv qv B r r mv
qB
=
=
(答) mv1 qB
問2 5点
*円運動の中心 方向の運動方 程式を立式し て2点
*答に3点
問3
領域Bにおいて粒子がx軸方向に進む距離は,
0 0
1
2 2
v mv
rv = qB
領域Cでは, x軸を横切るまでの間, 粒子は領域Aでの運動と対称 な運動を行う。したがって, 問1の結果を用いると, 求めるx座標 は,
(
12 02)
0 12 02 02 2
2 2
mv v v v
m m
v v
qE qB q E B
−
− + = +
(答)
2 2
1 0 2 0
v v v
m
q E B
−
+
問3 5点
*領域Bにおい て粒子がx軸 方向に進む距 離を求めて 2点
*答に3点
問4
領域Bに入射したときの粒子の速度の向きとx軸の正の向きがなす 角度をとすると,
0 1
sin 1 2 v
= v
=
6
=
粒子が領域Bを通過するのにかかる時間をt2とすると,
2 1
2
2 t r
v m qB
=
=
領域Cでは, 入射してからx軸を横切るまでの間, 粒子は領域Aで の運動と対称な運動を行うことに注意すると, 求める時間は,
2 2
1 0
1 2
27 5
19 2 3
2 2
2 1.6 10 [kg] 3 10 [m/s] 1
6 1.6 10 [C] 2.0 10 [V/m] 1.0 10 [T]
v v t t m
q E B
−
− −
−
+ = +
= +
≒2.8 10 −5 [s]
問4 5点
*求める時間を 正しく物理量 を用いて表し て2点
*答に3点
問5 問5 5点
*軌跡が不連続 なものは -5点
*領域の境界な どで, 軌跡の 傾きが不連続 なものは一カ 所につき -1点
*領域A,Cの少 なくとも一方 において, 軌 跡が明らかに 放物線でない ものは -2点
*領域Bの軌跡 が明らかに円 でないものは -2点
*x軸方向に関 して, 領域B の中央の左右 で対称でない ものは-2点
*y軸方向に関 して, x軸に ついて対称で ないものは -2点
*0 点を下限と
し, それ以上 は減点しない
III(25点)
【解答・採点基準】
[A] [A] 3 点(1 点×3)
ア 電子(または熱電子) イ 固有(または特性) ウ 連続
[B] [B] 5 点
エ
エ 2 点
オ オ 3 点
[C] [C] 14 点(2 点×7)
カ キ
ク
ケ
コ
サ
シ
[D] [D] 3 点(1 点×3)
ス 核子 セ 質量数 ソ 核力
h mv 1.21×10−10
2πr
ke2 r2
n2h2 4π2kme2
−ke2 r
−2π2k2me4 n2h2 hc λnn′ 2π2k2me4
ch3 1
′ n2 − 1
n2
⎛
⎝⎜
⎞
⎠⎟