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JS Bach Invention 演奏についての一考察

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J.S、Bach Invention演奏についての一考察 55

」.S.Bach Invention演奏についての一考察

藤 次

はじめに

 piano学習のための教材として一般的に用いら れるものにBeyer(1803〜1863)(独)piano教 則本を始めとしてHanon(、) 数種のCzemy 練習曲(2),鋤natine,Sonata,BachのInve−

ntionその他多数の練習曲がある.これらの教材

にもHanonやCzernyのように機械的に指の

techniqueを作る意味の練習曲や,techniqueを 作ることは勿論,音楽の内容表現を重点としたも のと,いろいろあるが,BachのInventionは,

どのような教育目的をもつ教材なのか,Hanon やCzernyと同じく機械的技術の修得のための

ものと同系列に通り一辺の練習に終ってしまうこ とは,この曲集の価値を半ば見失うことにもなり

残念なことである.BachのInventionは,ど

のような教育観点に立って使用されるべきなの か,Bachの意図するところを十分理解把握し有 意義にこの曲を利用活用しなければならない.

 また,pianoを演奏する際,単に表面的,外観 的に音を揃えるだけのことであれば,それ程問題 も起らないと思うが,客観的に音楽を理解し正し い演奏をしょうと思うと大変むずかしい.これは Bachにかぎらず他の作曲家,Mozart,B㏄tho−

ven,Chopin……等の作品についても言えるこ とであるが,特にBachの場合むずかしいよう である.それは演奏楽器の相違,様式上の相違,

記譜法,装飾音の演奏法,または出版楽譜の取扱 い等の問題があり,これらを客観的に正しく把握 した上でBachを演奏しなければならないから

である.

(1)hlventionについて

 Inventionという名はこの作品のほかあまり見 当らない,また,この名称もBach自身によってつ

けられたものでなく,氏名不詳のある作曲家から Bachが受けついだ(3)もののようである・Inv−

ention(創意曲)とは即興曲・偶作曲ともいい,

思いつきで作曲されたものの意で,このBach Inventionは小さくまとまった前奏曲風の曲集 で,二重,三重の対位法で書かれている.又J.

N.Forke1(1749〜1818)(独)によると「模倣また は転回により発展させて一つの楽曲になるような 音楽的themeのことをいう」と定義している。

 このInventionはlJohannSebastianBach

(1685〜1750)の長子W.F.Bach(1710〜17 84)の教育用教材として1720年に作曲された小

clavier曲集(KlavierbUchlein fHr Wilhelm Friedemann Bach)62曲の中にはいっているも

ので,2声は前奏曲(Praeambulum)として15曲,

3声は幻想曲(Fantasia)として14曲(4)作曲され ている.その後の写譜によりBachは2声の後に 同調の3声を組合せ配列したが,1723年の最終稿 において,2声は,hvention,3声をSinfonia

(5)と題して2声の曲と3声の曲とを別々に分け それぞれ15曲計30曲にまとめている.

 このInventionはBachの数多いClavier作

品中Pianoを志す者は一度は弾かねばならぬ程 重要かつ価値の高い作品(6)といわれている平均 律clavier曲集の導入教材として用いられるが,

Inventionもまた,平均律clavier曲集と同様,教 育教材としての価値は頗る高いものである.たと えこの曲集を単に表面的に流した程度だとしても Schweizer博士(7)はr現今の平均水準にある音楽 家が作曲技術に対する理論的知識は多分劣ってい るにせよ,その代りにほんものの芸術と,にせも のの芸術を区別する分別においては確かにずっと 勝れているとするならば,それは第一にBachの

これらの曲(Invention曲集)に負うものといえ よう.それを練習したことのある子供は一その 際どんなに機械的に行われたにせよ一声部進行 を目のあたりに学び取るのであり,この直観はも

(2)

56 福島大学教育学部論集第22号 1970−11

う二度と消し去られることはないであろう.その ような子供は,他のどんな曲にも同様な音響の線 による尊厳な動きを本能的に求めるようになり,

その欠如を貧しさと感ずるであろう.」(8)とこの 曲集を高く評価している.

(2)演奏楽器について

の楽曲をpianoで演奏する場合,これらの楽器

の特性を考え,特にそのDynamikについては

注意せねばならない,と同時にその特性を生かす

ような演奏,すなわち,優雅さ,上品さ,明澄と いうことを念頭に入れ,情熱とか,壮大さといっ たものを表わすことは,ひかえねばならない.こ れら使用楽器の相違はDynamikに関すること だけでなく,tempoあるいは,articulation等 音楽表現上にも微妙な影響を与えている、

 現在用いられているpia且。は1709年Cristofori

(1655〜1731)(伊)によって発明されclavicem−

balo col Piano e forte強弱の可能なCembalo と呼ばれたが当時は非常に不完全な楽器で当時楽

器の花形であるHarpsichordやClavichord

に太刀打ちすることは出来ず一般に普及するに至

らなかったが,その後改良されて一般に普及され たのは1770年頃(9)である.したがってBachはこ

のHarpsichordとClavichordを愛用し彼は

これらの楽器のために作品を書いたものと思われ る.このInventionの初めに書かれた標題の小

clavier曲集のclavierというのはこれら2つ

の楽器にorganを加えた鍵盤楽器全体を指して いた⑩ので,ある特定の楽器を指定はしていない のであるO⇒.このHarpsichordの外観は今日の grand pianoに似ているが,鍵を押すと下から 弦を掻き鳴らす撥弦楽器でpianoの打弦楽器と は根本的に違うし,鍵盤を押すtouchの強弱は 弦に作用しない楽器のためtouchによるforte pianoの明確な対比は望めないのである.

またClavichordはpianoのような打弦楽器であ

るのでHarpsichordよりはpianoに近い楽器

ではあるが構造が異りrtangent」という金属片 で弦をたたき,しかも「tangent」の働きは鍵の 操作に呼応する単純な反射運動にすぎないので鍵

を強く押しすぎると,日本の箏の弦を押さえたよ うにその音高の変化が起り,pitchがくるって来 るが,その変り一度押した鍵を更に押すことによ る音の変化Bebung(独)という微妙な表現が出 来る.しかしpianoのように音を長く保持する

という事は不可能である.いずれにしても室内用 の楽器で全体的に音は小さく,Clavichordは Harpsichordよりはやや強弱の変化を出すこと

は出来たにせよ,今日のpianoのような明確

なforte pianoの対比はむずかしく,この時代

(3)演奏観について

 音楽芸術が絵画,彫刻と異る1つとして,作品 をそのまま直接鑑賞するというのでなく,演奏を 通じて作者の表現意図を知るということである。

この表現意図を媒介する演奏に対して現代の演奏

観とBach時代すなわち,Baroque時代の演奏

観というものが根本的に違うのである.端的にい えば現代の演奏法というのは楽譜に書かれたもの をいかに正確に音にするか,又作曲者の意図した ものをいかに忠実に再現するかということを最大 の目的としている⑬.したがって演奏家は作曲家

の指定したtempo,Dynamikからphrasing

articulationに至るまで彼等の要求通りに演奏

しなければならないのである.このことは,又逆 に作曲家は自分の意図している音楽がそのまま演 奏されるよう,自分の意に反した音楽が演奏され ないよう細部に至るまで楽譜に記入するのであ る.しかしBaroque時代の演奏は逆に演奏家中 心であり極端に言えば,ある演奏家のために作品 を書いたのであって,その演奏家の技術に応じそ の演奏効果ができるだけ高いものになるように作 曲されたのであり,又演奏家もその点を心得て自 分の演奏が最大の効果をあげられるよう部分的に 編曲したり,あるいはcutしたりして演奏した ことさえあるのである紛.したがって作曲家は,

cutされることを容認したばかりか,cutされる こと,あるいは編曲されることを予想して作曲し たのである.であるからそこに作曲された楽譜と いうものはdessin程度のものであり,それを音 楽的に仕上げるのが演奏家の仕事であったのであ る.しかるに現代の演奏はその楽譜より音を出す こときり余地が残されていないし,すべてを事細 かに記入されている現代楽譜に見馴れているため

(3)

」.S.Bach Invention演奏についての一考察 57

BachのtempoやDynamik,articulation等

ほとんど記入されていない楽譜を見て戸惑って 仕舞ったり或は誰かの編纂記入したtempoや

Dynamik,arti㎝1ationをBach自身によって

書かれたものと誤解し演奏する所に一つの問題が ある.それが様式的に,音楽的に間違っていれば なお問題は大きいが,たとえそれが音楽的に正し くともそのことを「うのみ」にすることに問題が あるのである.

 最近原典版を尊重する傾向が見られ良い方向に むいていると思うが,これは現代の演奏観にのっ とり作曲者の意図を忠実に再現しようという試み からであろうと思われる.この原典版にはtempo,

Dynamik,phrasing等演奏表現に関する記号

はほとんど記入されていない.だからとてDy−

namikやarticulationを全然なくて良いとい

うものではなく,むしろBachはこうした音楽

表現に必要なtempo,Dynamik等自からの手

で考え勉強することを望んだものと思われる.

(4)Inventionの学習目的について  このことはこの小論の第一観点であるが,Bach

自身によってその学習目的は次のように述べら れている.すなわちrclavier愛好者,とりわけ それを熱心に授業を望む人はだだ二声を正確に演 奏するようになるだけでなく更に進んで三戸を正 しく上手に弾きこなし又同時に立派なinvention

(創意工夫)を手に入れるのみでなく,それを自 分の力で十分に発展させ,とりわけ演奏における 歌う方法を獲得し,そのうえ作曲に対する強い関 心を掌握するための正しい入門書」⑳とその目的 をはっきり示しているが出版物によってはこれを 省略してしまっているものや,或いは書いてあっ ても見落して知らずに練習しているものを見受け るのは残念である.この曲集を利用する学生,指 導者はこのBachの意図する所を,はっきり認 識し意義あるよう利用活用したいものである.

 さて上記の学習目的について分析すると次の点 が指摘されると思う.

Go㈲の◎㈹

2声・3声を正しく演奏する.

良いInvention(創意工夫)を得る.

自分の力で発展させる.

歌うような演奏法を身につける.

作曲に対する能力を得る.

 以上の5点はそれぞれ互に関連しているが少し 具体的に述べることにする.

 (イ)はpolyphony音楽を正しく演奏出来る能力 を作ることである.今日用いられている教材は

Czemy練習曲を始めSonatine又はMozart,

B㏄thoven,Brahmsといった作品の大部分が homophony音楽であり,このhomophony音

楽については演奏会やr㏄ordを聴くことによ っても学ぶことが出来るがpolyphony音楽に至 ってはその機会も少なく,このInventionはそ の導入段階として重要な意義をもってくるのであ る.しかし演奏に関しては様式上の大きな違いが あるため戸惑いや困難さも又大きいようである.

このpolyphony音楽の演奏について重要なこ とは,それぞれ声部にその声部の表現に適切な

phrasingやtouchによる,Dynamikすなわち

濃淡を与えることである.特にInventionの場 合,単一動機の展開・発展によって曲が構成されて いるので,各声部における動機の出を明確にする ことが大切である.homopho且y音楽の場合,普 通一声部が主旋律であり,他声部は伴奏にまわる のであるが,polypho且y音楽はそれぞれの声部 が独立した旋律,rhythmをもっている.しかし その旋律にも主旋律とそれに従属的な対旋律があ り,これらの旋律をその声部の表出にふさわしい

touchやphrasingを与え明確に表現しなけれ

ばならないのである.但しこの場合,主旋律を浮 上させるために他声部を犠牲にしてはならないの であって,共に同等の価値の中での主旋律として 表現するように努めねばならない.したがって主 旋律がどの声部にあるのかどの声部が対旋律なの か,はっきり捉える必要があり楽曲の構造を良く 理解しなければならないのである.

 このInventionの主な音の動きは16分音符と 8分音符,あるいは複合拍子の8分音符と符点4

分音符(2声第10番,Gdur,3声第6番Edur)

というrhythm上の倍音符との対比が多いがこ の場合,一概に言えない点もあるが,声部の動ぎ を明確に表現するため,16音符をlegatoで8分 音符をnon legatoで奏した方が良い.たとえぽi 2声の第4番d mollや第13番,a mo11,第15番 h mo11又は第7番e mo11の第13小節から第15 小節にかけて,第11番g mo11の第5小節,第6 小節等その他,各所に見られる.又第8番F dur

(4)

58 福島大学教育学部論集第22号 197〔卜11

は曲の感じがt㏄cata的であり, 8分音符は,

staccatoで奏した方が良いようである.又一方,

次のような場合は,音符の長さを十分に保ちそれ が短かすぎても,又長すぎても声部の進行が不明

瞭になるので注意せねばならない.たとえば第3 声6番Edurの場合次のように演奏しなければな

らない.

 上2声のみ記すると.

● ●

● ・ , ● ●

・ ●

正しくは上記のように演奏しなければならないが,それが次のように2声部があたかも,1声のように

聴える演奏であってはならない.

o

o

, ● ● ・

■ ●

又それが次のように延しすぎて音がにごってしまっても声部の旋律が不明瞭になってしまう、

●  ●

・ ●

● ・

2声部の場合は主旋律が右手の声部か左手の声部 かに分れ表現しやすいが,3声部においてはその 主旋律がsopranoにあるのかaltoにあるのか,

又はbassの声部にあるのか良く楽譜を見,そし て聴き分けそれぞれの声部の動きを明瞭に表現す るよう努力しなけれぽならない.

 このことに熟達することは,polyphony音楽

の表現のみならずhomophony音楽における主

旋律と伴奏表現,touchによる旋律を浮き出さ せる手段としても大いに意義あるところである.

 (ロ) r良いInvention(創意工夫)を得る」と いうことは音楽の独創力を養成することを目的と

したものである.このことは,このInvention にかぎらず広く音楽教育において最も重要な事項 である.前述した様に現代の演奏は音楽を忠実に.

表現するということで模倣することに優れている が独創性に欠け非個性的になってしまってはなら

ない.

 原典版には,tempo,phrasing,Dynamik等 の記号は一切記入されていないが学習者自身その 楽譜から,より美しく適切な表現をするよう創意 工夫すべきであり又自身で感じ表現しようとする 努力過程が尊くこの練習曲の意義がある.したが ってただ単なる模倣で終ったり教師の一方的な指 導だけでは,この貴重な創意の芽が伸び悩んでし

まう.学習者はその程度に応じ動機の動ぎ,曲の 形態,曲想等と,にらみ合せ,tempoやphrasing articulation Dynamik等演奏上の具体的な事 項について,良く吟味し,演奏する必要がある.

しかし,これも一歩あやまれば,様式,伝統的演 奏法を無視した一人よがりの演奏になる危険性も あり,良く考慮し適切な表現をしなければならな い.この場合,経験豊かな演奏家,芸術家にとっ て記号の一切記入されていない原典版は理想的な 楽譜であるかも知れないが,一般学生にとって は,原典版で勉強するのは,やさしいことではな い.そこで原典版であらかじめ勉強し参考とし て,Bachを熟知した校訂者による楽譜を並用す ると良いと思う.この場合,その校訂者に無条件 に従わなくとも良いが批判的態度をとりながら用 いると良いと思う.

 の 自分の力で発展,展開させること,

 pianoを練習する場合ややもすれば楽譜に書 かれている音符を音にするだけのことに追われ楽 曲の構成,発展,展開がどのようになっているか 全然気にもとめずに終ってしまうことが多い.こ

のInventionの特徴は前述したForke1の定義

のように,きわめて精巧な動機の発展処理で簡潔 な素材をもとに,音楽構成のすばらしさを示して いることにある.しかもこの30曲はそれぞれ異る

(5)

J.S.Bach Invention演奏についての一考察 59

形態・構成方法を用いており,楽曲の分析には非 常に勉強になると思う.又この主題の発展的処理 は後のSonata形式における発展・展開を学ぶ上 にも十分役立つものと思われる.まず2声のIn−

ventionの構成についてふれるならば,短かい動 機の模倣展開によって楽曲が構成されているも

の,たとえば,第1番Cdur,第7番emo11,

第10番G dur,第13番a mo11等,主題が割と 長いもの,中には2小節に及ぶものもあるが,こ れらの楽曲では主題の一部が模倣され,楽曲を発

展させている.たとえば,第3番Ddur,第4 番dmo11,第14番Bdur,第15番hmo11等で

更に長い主題を有し更にその対旋律と,A,B2 つの印象的な主題のからみ合いの展開法を用いた

楽曲,たとえば第5番Esdur,第6番Edur,

第9番f mo11,第11番g mo11,第12番A dur 等,又第2番。 mo11,第8番F durは2小節から なる主題のCanon風な楽曲となっている・Bac−

hは曲全体を唯一の短かい楽想から展開し驚くべ き一貫性をこれらの楽曲でこの動機の展開法を知 らしめようとしている.学習者はこの動機,主題 や,対旋律等を良く理解し,その発展,展開を調 べる必要があるし,又逆にこれらを十分理解出来

なければ適切なpolyphony音楽の表現はむず

かしい.

 ⑨歌うような演奏法を身につけ る。

 rPianoから歌うことを抜いたら何になるか単 なる打楽器にしかならない」⑮とpi段nist,Hor卜 witz(1904〜)の言葉がある.すなわち歌うとい うことは音楽的要素といわれるものの中の重要な 部分を占めて居りそれが音楽の感情とか,ここ ろ,言葉とか言われるものである.音楽を学ぶ 時,それが声楽であれば勿論のこと,器楽であっ

ても又何れの楽器演奏であっても旋律をいかに美 しく演奏するか,ということが一番の課題であ る.それがviolinのような弦楽器類あるいはor−

ganのような構造のものであればcantabne奏

法も表現しやすいだろうがpianoのような打鍵 楽器は音が出た瞬間から自然に消えるのみで音を 持続することはむずかしい.だからといって音が 切れ切れになってしまっては旋律の流れがなくな り音楽が死んでしまう.特に当時の楽器は現在の pianoより音を持続することがむずかしかった

ため,Bachは演奏の際この点を特に注意したも のと思われる.但しこれはpianoを弦楽器のよ

うに音をすべて持続するように1egato奏法に徹 せよというのではなく,たとえnon legatoで あっても無味乾燥な音の羅列でなく音のnuan㏄

の豊かな音楽的表現をせよ,という意味である.

Inve且tionのようなpolypho且y音楽は横の流 れ旋律の流れに重点がおかれる様式であるため特 にこのcantabile奏法を強調せねばならないと 思う.前述したように楽曲の構造を良く理解しど の声部に主旋律があるかをつかみ主旋律をより歌 わせるよう表現しなければならない.この場合注 意しなければならないことは,t 歌うこと で音 形を崩さぬことである.Chopin演奏等にしばし ば見られるようなtempo rubato的演奏や,や

やぼかした演奏はRoman的なChopinや,S−

chumannの演奏においては却って効果の上る場 合があるが,Bachのように独立した声部が互に からみ合った音楽構造においては声部の動きが不 明療になり,そうした演奏には特に注意せねばな らない.さりとて定規で計ったように絶対拍子を くずしてはならないということではない、一部に は古い音楽はただ機械的な正確さで演奏すれば良 いという考えもあるが,これは間違った考えであ る.むしろ17〜18C頃はtempo nlbatoが普通 に用いられていたし,rhythm変更は,むしろ 現在より自由に用いられていたのである.⑯要す

るに練習初期の段階においては機械的な正確さで 演奏することは必要であるが,曲の完成時にあっ ては,対声部との進行が不明瞭にならない程度に おいて,旋律の流れの中でのagogikは必要であ

るということである.

 ㈱ 作曲に対する関心,能力を得ること.

 楽曲の展開,発展へのanalyseと非常に関連し

てくるがBachは単なるpianoの演奏技術修得

のための教材としてのみならず作曲に対する能力

・関心を得るための教材として用いる事を要望し ているのである.したがってこの教材を演奏技術 修得としてのみ用いるならばInventionの価値 を半ば見失ったものと言っては過言であろうか.

 現代は作曲家と演奏家とは分化し,更に演奏技 術も高度になっているため,現代のpiano演奏 教材は,技術中心的なものが多い・しかしBach 時代,すぐれた作曲家は,同時にすぐれた演奏家 であり,しかも鍵盤楽器は一人の奏者で対位法や 和声の複雑な組織体を再現する可能性をそなえて

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60 福島大学教育学部論集第22号

おり,当時の有鍵楽器奏者は同時にensembleの 指揮者又は銃卒者でもあったため,和声,対位 法,転調あるいは,即興演奏等に関し豊富な知識 を必要としていた.したがって古い時代のpiano 教材は主として音楽理論的性格を多分に持ってい たのである.Inventionも,ただ単に演奏技術向 上のための練習曲だけでなく,作曲の手引書とし

て作曲されているのである.

 Bachの作品はr趣味や時代の流行の変化に左 右されず,又様式の如何にかかわらず,真の芸術 作品といえるもの,すなわち芸術の根本的な基 礎,芸術の永久不変の理念を明確に印象深く人を 納得させるよう示した人はいない」⑬といわれて いる.作曲を志す者が作曲上の技法についてBach にその師をもとめるのは,そうした音楽芸術の 根本的な基礎概念,形式構成,論理,一致,釣合 い,進行,旋律の輪郭,応答,重心,軽快さ,対 照といったものを明確にしかも徹底的に鋭く示し ているからである.Invention全30曲は彼の他の 作品,平均律から比べれば小規模のものであるか も知れない.しかしその簡潔な動機によって対位 法音楽のあらゆる作曲技法を用い,均衡のとれた 楽曲を構成しているこれらの曲を学びとることに より,作曲技法の不可欠の要素でもある動機の組 織的な展開技術を身につけることになり,大いに 意義あるところである.

(5)演奏について

 どの楽曲をどのように演奏するかという個々の 具体的奏法について述べようとするのではない.

このことは先に述べたように学習者個々人の判断 によって決定すべきことであるが,演奏上問題と なる,tempo,Dynamik,phrasing,articula−

tion,omamente等についてその基本的態度の みを述べることにする.ここで断っておくが,演 奏解釈というものはその時代によって変化するも のである、現代の演奏解釈,演奏観というもの は,作曲家の意図に忠実にという事であるが,こ のことは作曲者当時の様式演奏楽器による表現 力,伝統的演奏法というものも又重視するという

ことである。たとえこの楽曲が今まで述べたよう にInvention(創意工夫)だからといって,それ

らを無視するような演奏であってはならない.例 えば演奏解釈において当時のclavierでは表現不

1970−11

可能であった力量的なDynamikが現代のpiano では可能であるからといって当時の表現力を無視 するような演奏解釈はひかえねばならない.

 (イ)Tempoについて

Bachの作品はごくわずかの例外を除いて,tempo の指示がない.Inventionにも勿論,tempo の指示が全然なされていない.これはBach 時代,作曲家と演奏家との区別がなく,作品が演 奏される場合はほとんど作曲者自身かまたは,作 曲者の発想法をよく心得ているその子弟達に限ら れていて,作品にくわしく記号を書き込む必要が なかった08ためであり又作曲家たちは演奏者に対 して音楽というものがほとんど耳で聞いて覚える という形で教えられていた鮒ためと思われるが,

楽曲のstyle構成等を見極めtempoを自らの

手によって決定すべきで,Bachもそれを期待し ていたとも考えられる.この場合,演奏家や学者 の意見も参考になるが,それも相当の開きがあ る⑳すなわち,これらの楽曲には,いろんな解釈 に応ずるだけの幅があるということである,しか

しSchweizer博士は,Bachのclavier作品の

tempoについて「Bachを上手に演奏するために は,すべての声部の細部にいたるまでのphras−

ing,articulationあるいは段ccentづけること である.これによってtempoは技術的な制限を 受けるし,演奏可能なtempoの範囲も比較的狭 くなる」20と述べている.概して現代はCzemy 校訂のような速いtempoより全般的にゆるやか

なtempoになっている.これもSchweizerの

いう楽曲解釈上,演奏可能なtempo,あるいは Bach当時に用いられていたtempoに帰ろうと する傾向の現れかも知れない、

 (ロ)Dynamikについて

 Dynamikについてもtempo同様この楽曲に

は全く記入されていない.しかしだからといって Dynamikを全然考えなくても良いというのでは なく,むしろ進んでDynamikをつける必要が ある.但し前に述べたように演奏楽器が今日の力 的表現の豊富なpianoと異るため,そのDy且a−

mikの幅も大きくなくcres㏄ndo,decrescendo も波打つような頻繁な使用はさけなければならな い.Inventionのような小品に至っては曲全体の 構成,感じ等からforteの曲は一貫して最後ま

でforte,pianoで始ったらpianoと単一の音

(7)

」.S。Bach Invention演奏についての一考察 61

量によって演奏した方が良いようである・Schwe−

izerは「Bachの場合には,その作品にPP・P・

mf・f・ff・cresc・d㏄resc・など播き散らし て,まるで手風琴用に書かれた曲か何かのように 取扱ってもなんら得るところがない.むしろ一つ

の大規模な強弱法の設計を浮彫りにすることを追 及するか,さもなくば単一の音量によって曲の演 奏を一貫する決意を定めるか,二つに一つをとる

べぎである」り.更にrppではじめたりppで

曲を終らせり,fの楽節を閉じるkadenzをdim で終らせて次のpの楽節へ滑らかに移行したり Pの楽節の終結をcrescして気づかれないうち

にfに変ろうとしたりすることは間違った現代化 である」と述べている.すなわちfならf,pな

らPとその間にcres㏄ndoやd㏄rescendoな

どでぼかして移行することなく,はっきりと区別

し,しかもそのfならf,pならpの限度内に

おいて更に細部のnuance㈲を表現しなければな

らない.これはpolyphony音楽の表現として必

要なDynamikである.

 の Phrasingとarti㎝1ationについて  記譜法における孤線(slur)には二つの意味が

ある1つはphraseの切れ目を示し,もう一つは

:arti㎝1ationを示す.このslurはInvenもionにつ いては,ほとんど記入されておらず,わずか2声

第2番,Cmollの第8小節目の一ケ所と第3番D

dur,第9番f mo11,第15番h mo11,それに3声 第9番f mo11に見られるのみである.よく学生達の 演奏を聴くに無頓着にphrasingや,articulation も考慮せず音をただ羅列するのみの演奏を見かけ るが,対位法の音楽,特にBachの音楽を明瞭 に演奏することは,正確にしかも論理的なphra−

sin9,articulationを行うことが必要である.

SchweizerはrBachを演奏解釈するにあたって

本来主要な役割を担うのはtempoやDynamik

よりむしろphrasingや,articulationにある」

朝と述べている.このBach演奏には欠かすこ との出来ない重要なphrasing,arti㎝1ationで はあるが,ほとんど無表記のためそれをどの様に

■演奏するかは,いろいろ問題の多いところであ る.わずかではあるがBach自身によって記さ

.れたphrasing,articulationを知ることによっ てBachを解釈しなければならないが,現代の ipianoと演奏楽器の相違もあり,そこに確立した

規則のようなものを打ち立てることは出来ず,音 楽そのものから解釈するしかないのである。しか し一般的な原則として次のようなことは言えると 思う.すなわち,音階的順次進行はたいてい1eg−

atoで奏され,3度以上の跳躍進行はnon legato で奏される.又跳躍進行であっても2声8番f mo11の印象的な前半分の動機は,跳びはねるよ

うにStaccatoで奏した方が良く,また対旋律と の進行において短かい音符に対する長い音符とい

う場合,短かい音符は1egatoで,長い音符はnon legatoで奏される.これも一概には言えぬことで 楽曲により検討せねばならない.Inve且tionを正 しく演奏するに,これらphrasingやarticulation を無視して演奏することは,勿論不可能である が,これら無表記の楽曲を解釈するに数通りの arti㎝1貧tionを見ることが出来るがこの楽曲の articulationはこうであるという確定されたも

のはない.もっともBach自身も確定された一つ のarticu1&tionを選択することを望んだもので もないと思うが,問題はこれらの音楽において主 旋律や対旋律がどのようにarticulationされよ

うが(理論的に間違いがなければ)それ程重要で なく,最初選んだ一方法が一貫して論理的に最後 まで遂行するということの方が重要なのである.

ここで一つつけ加えるならば連続したphrase連 結から生ずる大きな線の動き,例えば2声第1番 C durの第3小節と第4小節における反復進行 においてその連続したphraseをその分肢にお いて分解することによって小さくしてしまわねこ とである.すなわち,はっきり区切って演奏する のでなく,pianoで演奏する際,軽いDynamik によってほのめかされる程度である.

 ←)Ornamenteについて

 Inventionを演奏するにあたって問題となるの は装飾音をいかに演奏するかということである.

この装飾音に対する考え方であるが,Baroque時

代,あるいはRoman派以後とその装飾音の用

扱い方,考え方が異っている.現代は装飾音の使 もあまり多くなく,旋律を流麗にするか,豊かな 感情表現として用いているが,Bach時代の装飾 音は単なる飾りや付属物でなく,楽曲の重要な一 構成要素として用いられていた.この装飾音の必 要性について,Amold Dolmetsch㈲はr装飾音 を使わぬことはtextを変更するくらい作曲家の
(8)

62 福島大学教育学部論集第22号

意図を破ることだ.又これは好みや流行にかかわ るものでなく楽曲の本質的な部分を形成してい る.」鱒と述べまたEmanuel Bach㈲はr装飾音の 必要性に疑問をもつ人はまずいないと思われる.

装飾音は楽曲のいたるところに見られ有用である ばかりでなく必要不可欠である.装飾音は音符を つなぎ生命を与える.音符を強調し,accentと意 味をつけるほかに曲を快いものにするし,その曲 のもつ悲しさあるいは快活さなどの表情を表現し 全体としての効果をあげるに重要な役割を果す」

鰺,と述べている.しかしEmest Hutcheson鱒 はr装飾音の本質性というものはそれほど不可欠 のものではない.従ってたとえ間違って弾いたと ころでそれは避けることのできない災難ではな い」oo彼はr演奏楽器の違いから現代のpiano は本来所有していた装飾音の重要性の多くを失っ ている.例えば当時の楽器ではaccentや音を長

く保持するという事は不可能であったためac−

centとしてmordentやpralltriller白⇒を用

い,音を保持するためにtrillerが用いられた.

しかし現代pぬnoではそうしたことが演奏可能 であるから装飾音の重要性は失っている」⑫ と 述べている.いずれにしてもBach音楽を理解 する上に当時演奏上もっとも重要視されていた装 飾音を正しく弾く様に心掛けることは大切なこと であり,大いに意義あることと思う.

 Inventionを演奏するにあたって装飾音に対す る基本的態度は原典版に太く記されている諸装飾 音はすべて演奏すべきであって小さく記された装 飾音は出来るだけ演奏するようにしその能力に応

じ省略しても差しつかえないと思う。

 さて楽曲個々に現われる装飾音の具体的演奏に あたってはそれぞれの解釈があるがここでは省略 することにして,その基本原則のみを述べること

にする.

 。装飾音のはじめの音はすべて拍のはじめと一 致する.現代の装飾音のように拍の前に出さな

い.

 。補助音はごくまれな例外を除いて全音階的に 奏され,しかもそれが演奏される瞬間に支配され

る調の音階内の音である.

 。装飾音の演奏によって,たとえ瞬時において も連続進行が起ってはならない.

 例えば2声第2番。 mo11の第3小節目第23小

19ア0−11

節目,第25小節目において脚trillerの記号があ るがこれをtrilloとして演奏するならば対旋律 との進行に平行8度が生ずるため,ここは,sch−

nellerにしなければならない.

 。長いtrillerにおいては対旋律の動きに合せ 正確に1対2,又はtempoが速く不明瞭になり やすい場合は2対3の割合で正確に挿入すべきで

ある.

 。短いtriller牌については,いくつかの意味 をもっているがWalter Emery鈴は,trillo,

prall trillero4 schneller,不完全trillerの4 つに分けているがこのInventionで用いられる

trillepwはtrilloかschnellerでありEmery

のいうPrall triller,不完全trillerを使用でぎ る音形はわずか3声13番a mo11,15番h mo11

のみである.

 以上ここに述べたのは原則のみで演奏にあたっ ては奏者の能力,音楽的判断,趣味等によって適 宜演奏して良いのであって,この装飾音は絶対に このように演奏しなければならないということで もない.Emeryも,Bach自身が書いたExPri−

cationが不十分であり,Bachの後継者たちが 互に矛盾したことを述べているため,Bachの記 号卿の取扱いに関する真相は不明である,と結論 している.だからといって,どのように演奏して も良いというのではなく各自その能力に応じより 音楽的に,よりBachらしく演奏するよう努力

すべきである.

お わ り に

 Inventionの学習目的というのは,演奏技術の・

修得あるいは作曲技術の修得ということである が,更に学習者自からの手によって音楽を解釈演 奏する能力を身につけることをその目的としたも のである.すなわち個性豊かな独創力を養成する ことである.しかしこれも一歩誤れば様式伝統的 演奏法というものを無視した自分勝手な演奏にも 落ち入りやすい.このInventionを練習するに あたっては,そうした時代的背景,演奏楽器の相 違,様式の相違,演奏観あるいは装飾音の演奏法・

等,客観的に正しく把握した上でBachの意図 したInvention(創意・工夫)として利用すべぎ

である.

(9)

J.S.Bach Inventio且演奏についての一考察 63

引用文献・註

1) C.L.Hanon(1820〜1900) HaPon練習曲は  彼の代表作の一つで全く機械的技巧のみの練習曲で  ある.

2) C.Czerny(1791〜1857) オーストリヤのピア  ニスト,作曲家,彼の練習曲は有名.

3) シュヴァイツァー著作集 第13巻 浅井真男・内  垣啓一。杉山好共訳 P.24.

4) ハ短調が欠けている.

5) Bach自身は2声はInve且tioとしている.1802  年最初にBach伝を著したForke1以来2声Invent  ion,3声lnventionという名称が広く用いられて  いる.

6) バッハ平均律クラヴィーア1 市田儀一郎著 7) Albert Schweitzer(1875〜1957)哲学・神学・

 医学博士・オルガニスト・Bach音楽研究家・1952  年ノーベル平和賞受賞.

8) 「シュヴァイツアー」前掲書 P.25.

9) 音楽の友社「音楽辞典」P.402.

10)JosefDichler渡辺護,尾高節子訳「ピアノ演  奏法の芸術的完成」P.23. rバッハ平均律」前掲  書 P.40.

11) Schweizer博士はInventio五はclavichordのた   めのものであると断定している.それは当時ただ   「clavier」といえばこのclavichordを指したし  Bachの第一の目的である「cantabile奏法」はこ   のclavichordによってのみ可能であるとしてい   る.しかし大木正興氏は当時の状況から推察してこ   れらは当然Harpsichordによっても練習された事   は疑えないし「cantabile奏法」がHarpsichord   では不可能であるというのは,あり得ないから彼の   断定は性急である.と述べている.

12) 「ピアノ奏法の段階」井口基成

13) 「17・18Cの演奏解釈」Arnold Dolmetsch   P.14〜16)

14)oAngel ASC5111大木正興解説より引用

  o Schott Joh−Seb Bach    −5 Zweistimmige Invention   o Hansen J.S.Bach

   15 Zweistimmige Invention

  Oバッハの思い出 アンナ・マグダレーナ 山下肇    訳 P.74

  0シュヴァイツアー著作集 前掲書 P.23 15) 「ピアノ奏法の段階」 前掲書 P.124 16)「17・8Cの演奏解釈」 前掲書 P。19

17) 「音楽の歴史と思想」Hugo Leichtentritt服部   幸三訳 

R194

18)

19)

20)

21)

22)

23)

24)

25)

26)

27)

28)

29)

30)

31)

32)

33)

34)

 rピアノ演奏法の芸術的完成」 前掲書 P.19  「ピアノ音楽への手引」アーネスト・ハッチソγ 千蔵八郎訳 P、54

 「ピアノ指導法の基礎」角倉一郎 P.473  「シュヴァイツァー」前掲書 P.71

上上同同

P.68

Schweizerは朝議的Dynamikと呼んでい

る.

 同上 P.70

 Arnold Dolmetsch(1858〜1940)

 「17・8Cの演奏解釈「前掲書 P.84

 P.EmanuelBach J.S.Bachの第2子すぐ れたクラビア奏者・作曲家・理論家.

 「正しいピアノ奏法上」 P.E.Bach P.56  ErnestHutcheson(1871〜1951) オーストラリ ア ピアニストとして活躍のちアメリカ永住,ジュ

リアート音楽学校長(1937〜45).

 「ピアノ音楽への手引」 前掲書 P.55  Sch且ellerと思う.

Walter Emdryの解釈によるとprall trillerにあ ってはaccentはないし,accentの意で用いるな らばSchnellerである.

 「ピアノ音楽への手引」 前掲書 P,55  W.Emery(1909〜) 聖ジャイルズ教会のオル

ガニスト兼合唱指揮者を務めた後,出版社の音楽顧 問として活躍.バッハに関する著書,研究論文はか なりの数にのぼる.特にバッハの手稿譜研究の権威

者.

 「バッハの装飾音」Walter Emery 東川清一訳 SchweレerはEmeryのいうSchnellerのことを

prall trmerとして説明している.

「シュバイツァー」 前掲書 P。47〜48

参考楽譜Record

1)  Archiv  1981 79

 Das Schaffen Johann Sebastian Bach  Inventionen und Sinfonien

 Ralph Kirkpatrick, clavichord.

2)  Sony  10049

 Bach;

 The Two and Three Part Invention  Glenn Gould,Piano

3) Angel ASC 5111  15 1nventio且s for 2parts.

 15 1nventio且s for 3parts.

 Helmut Walcha,Cembalo.

(10)

64 福島大学教育学部論集第22号 1970−11

4) Henle Verlag

   J.S.Bach Inventio且und Sinfonien    Urtext;Rudolf Steglich.

5) Peters.

   Bach Invention und Sinfonien    UI text∫Landshoff.

6) wnhelm Ha且sen

   J.S.Bach Zweistimmige Inventionen    Edwin Fischer.

7)  Steingτaber

   J.S.Bach151nvention    H.Bischoff

8) Breitkopf

   J.S.Bach Zweistimmige Inventionen    Ferruccio Busoni

9) Breitkopf

  J.S.Bach Dreistimmige Inventionen ユ0) 音楽之友社

   J.S.Bach Inventio皿uロd Si且fo且ien    Urtext長岡敏夫編

11) 全音楽譜出版社    Bach Invention 12) カワイ楽譜

   J.S.Bach Invention und Sinfonien    Urtext三宅洋一郎編

3) Theodore presser    Bach Two Pa鴬Invent圭on   Ware Orem

14)  Schott

  Joh.Seb.Bach

   15Zweistknmige I皿ve且tio且   Alfred Kreutz

15)  Schott

  Joh.Seb.Bach

   15Dreistimmige Inve且tion   組fred Kreutz

16) 春秋社  Bach W  151nventionen       15Symphonien    井口基成編

(11)

J。S.Bahc Invention演奏についての一考察 65

AStudyonthePerformanceofJ.S.Bach s lwentiqn

      Kazutsugu SAITO

The a㎞of廿五s essay is to examine the purpose of practice of Bach s  Invention ㌧The purpose is to master the techniques for performance ar岨composition,and here it is emphasized to get the abiHty for interpreting and playing the music in genera1.Sometimes ignoring the traditional mode and performance,we are apt to play in a self−styled ma㎜eL

In order to pmctice Bach s  lnvention exactly,it is quite㎞portant to have the  rehable

㎞owledge on the historical background of the composer,and on the historical differencesof the instruments,modes of music,p}廿10sophy of performance,and treatment of omament.After getting

the reHable knowledge,the practice should be done accor出ngly as the composer intended in his lnventi on

Referensi

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