• Tidak ada hasil yang ditemukan

LabVIEW による楕円軌道参考プログラム

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2024

Membagikan "LabVIEW による楕円軌道参考プログラム"

Copied!
14
0
0

Teks penuh

(1)

LabVIEW による楕円軌道参考プログラム

(最終改訂 2022/08/16)

書庫ファイル内容

LV_Kepler.zipには、本稿(拡張子.pdf)、本稿掲載図およびVIブロックダイアグラムキャプチャ画

像(フォルダFigures:拡張子.png)、LabVIEW による楕円軌道参考VI 計10 本(ファイル名がLV で始まるメインVI 6本および軌道計算サブVI 2本ならびに定数配列化用VI 2本)のソースファイル(拡 張子.vi)、メインVIの実行ファイル(拡張子.exe)および設定ファイル(拡張子.ini)、が格納されてい る。実行ファイルは同名の設定ファイルを実行ファイルと同じ場所に置いて開く(p.14備考参照)。

LV_Mercury

Johannes KeplerはTycho Braheが遺した観測記録から惑星の運動に関する「Keplerの法則」を導 き、第1・第2法則を 1609 年に“Astronomia Nova”(「新しい天文学」)、第3法則を 1619 年に

“Harmonices Mundi”(「世界の調和」)に発表した。Isaac Newtonが「万有引力の法則」によりその 意味を明らかにしたのが1687年の“Philosophiæ Naturalis Principia Mathematica”(「自然哲学の数 学的諸原理」:通称「プリンキピア」)で、これらの著書は何れも当時の学術公用語であるラテン語で書 かれている(図1)。

図1 Keplerの法則、万有引力の法則が発表された著書と楕円軌道が逆二乗力によるNewtonの証明

1930 年の冥王星(Pluto)発見により惑星は 9個となったが、1992 年以降海王星以遠に冥王星類似 の天体が多数発見されたことで、2006年の第26回国際天文学連合(International Astronomical Union / Union astronomique internationale:以下「IAU」)総会で太陽系惑星を定義することとなり(註参照)、 海王星の3:2共鳴軌道に支配され惑星である3番目の条件“(c) has cleared the neighbourhood around its orbit.”を満たしていない冥王星は惑星(planet)から外れ準惑星(dwarf planet)となった。「複素 数」も「実数」も「数」であるが、採択された定義では“planet”、“dwarf planet”は“Small Solar System Bodies”を含め“three distinct categories”とされ、「準惑星」は「惑星」ではない。

註:太陽系惑星定義に関する総会決議Resolutions 5 and 6: "Definition of a Planet in the Solar System" AND "Pluto"

https://www.iau.org/static/resolutions/Resolution_GA26-5-6.pdf

https://www.iau.org/static/resolutions/Resolution_GA26-5-6_French.pdf

(2)

開催地プラハ(ラテン語 Pragæ)は Kepler が研究活動を行った縁の地であり、総会期間中の

“newspaper”としてKeplerがGalileo Galilei(ラテン語では姓も名もGALILEO)の著書に言及した DissertatioのⅢ(Series Tertia)“DISSERTATIO CVM NVNCIO SIDEREO III”が発行された(図2)。 https://www.iau.org/static/publications/ga_newspapers/20060812.pdf Ⅱ(Series Secunda)は同じ プラハで開催された1967年の第13回に発行されている。「星界の報告」表紙には、木星の四大衛星(ガ リレオ衛星)が“QVATVOR PLANETIS Circa IOVIS”(木星を巡る4惑星)と書かれ、当時は親惑星 を周回する衛星もまた天球上で順行・逆行を繰返すことからplanetis(惑星の複数形)であった。

図2 左から、Galileo「星界の報告」、Kepler「『星界の報告』との会話」、2006年IAU総会通信

太陽に近く強い潮汐力を受ける水星の自転周期は、地球に対する月の様に公転周期と同じ 88 日で太 陽にいつも同じ面を向けていると考えられていた(図3左)。1965年にPuerto RicoのArecibo天文台 電波望遠鏡(2020年に崩壊)によるレーダー観測で59±5日(公転周期の2/3)であることが分り(図 3中)、G.Colomboは近日点での潮汐ロックによる 3:2共鳴が安定なことを示した(図3右)。楕円の説 明ではこの図の様に形状が誇張されて描かれることが多いが、実際の軌道の形は長半径と短半径の比が

1.022と見た目は殆ど円と変らない(ただし焦点は中心から大きくずれている。p.3図4参照)。

図3 水星の自転周期に関する、左からG.Schiaparelli、Pettengill&Dyce、G.Colomboの報告

(3)

金星スイングバイにより水星探査(Mariner10:当初の名称は“Mariner Venus/Mercury 1973”)を 計画していたNASA/JPLに複数回探査可能な軌道を提案したGiuseppe(愛称Bepi)Colomboの名は、

2018 年に打上げられ 2025 年に水星周回軌道に到達予定の JAXA とESA 共同の水星探査計画の名称

(BepiColombo)にもなっている。3:2 共鳴の場合、近日点太陽直下点と遠日点太陽直下点では正中時 の日射量が2.3倍以上、水星の「1日」(2公転)の総量では正中時に太陽が天頂付近に留まる前者が2.5 倍以上多くなる。VIプログラム中の日射量と太陽からの距離のXYグラフ表示データ、太陽直下点付近 を表示する 2D ピクチャの切出し用配列は「LabVIEW 定数配列参考プログラム」に記述の方法で data_array.vi、file2constant.vi により作成している(Figures フォルダ中の data_array_BD.png、

data_array_FP_done.png、file2constant_BD.png、file2constant_FP_done.png参照)。 http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~ct13050/johogaku/LED_scroll.pdf

近日点太陽直下点は Mariner10 の探査で「熱の盆地」(Caloris Planitia)と命名された付近(経度 180°)とその対蹠点付近の経度0°の2箇所あるが、NASA/JPLの探査機Messengerの画像では前者、

USGS 地形図では後者が中心と異なっていることで定数化された配列は While ループの外で調整して いる(Figuresフォルダ中のLV_Mercury_BD.png参照)。

PIA17386: Enhanced Color Mercury Map https://photojournal.jpl.nasa.gov/catalog/PIA17386 Image Mosaic and Topographic Maps of Mercury https://pubs.er.usgs.gov/publication/sim3404

現在 3:2 共鳴にある水星は安定であるが、今の離心率0.2056 では永年カオスでロックされる過程で 1:1共鳴(G.Schiaparelliの観測結果)に遷移した確率の方が高いとされている。3:2共鳴の現実の水星 と仮想的な1:1共鳴の水星の自転・公転の様子を表示するデモVI LV_Mercuryのフロントパネルを図4 に示す。

図4 LV_Mercury実行プログラムのフロントパネル(起動時既定の画面ではない)

LV_Mercuryの仕様は次の通りで、以下で「2点」とは近日点で太陽が正中する“0N 180W”(赤 で表示:近くにMozartクレーターがある)および遠日点で太陽が正中する“0N 90W”(紫で表示:

近くにVivaldiクレーターがある)を意味する。

フロントパネル左下の2Dピクチャ(ラベル“orbit”、キャプション“Orbit from the North …”) に軌道の北極から見た運動(公転自転共に反時計回り)を表示し、水星(青い円で表示)に2点の鉛直 方向(赤と紫)を表示する。押ボタンSW (ラベル“radius”、ボタン表記“show radius”:起 動時既定“ON”)が“OFF”のとき太陽(白い円で表示)から水星への動径を表示しない。

(4)

フロントパネル左上の 2D ピクチャ(ラベル“diameter”、キャプション“apparent diameter

(degree)”)に太陽の視直径を白い円と数値(単位度)で表示する。

前項の画面に正中時の子午線または出没時の地平線を重ねる地点をメニューリング (ラベル

“overlay”:既定は“0N 180W”)で選択する。水平SW (ラベル“culmination”、キャ プション“rise/set culmination”:“overlay”で“-- none --”を選択したときは表示されない。起動 時既定は正中)で出没(地平線を青の横線で重ねる)、正中(子午線を黄緑の横線で重ねる)を選択す る。地平線または子午線が2Dピクチャ内にあるとき、文字列表示器(ラベル“horizon”、キャプショ ンは出没のとき“horizon”正中のとき“meridian”)が表示され、左が南北何れであるかを示す。

フロントパネル中上のXYグラフ(ラベル“XY Graph”、キャプション“Irradiance and Distance”) に2点の日射量(赤と紫)、太陽からの距離(白)を表示し、これに縦の線分(青)を重ねて時刻を示 す。横軸の値は日数、縦軸の値は相対値である。日射量と太陽からの距離は、XY グラフ上方の数値表 示器とクラスタでも数値で表示する。

前項の縦の線分は水平ポインタスライド (ラベル“time”、キャプ ション“time (per revolution period)”:公転周期単位の時刻)のノブと位置を合せている(実行ファイ ルで同梱の設定ファイルLV_Mercury.iniを使用のとき)。

フロントパネル中下の2Dピクチャ(ラベル“altitude”、キャプション“Solar altitude view from

…”)に北から見た(左が東、右が西、上が天頂:註参照)2点の太陽高度(赤と紫)を表示する。

フロントパネル右の2Dピクチャ(ラベル“subsolar”、キャプション“subsolar meridian”)に太陽 直下点の経度±20°の範囲を表示し、太陽直下の子午線を白の縦線で示す。水平SW (ラベ ル“map”、キャプション“USGS NASA/JPL”)でUSGS 地形図(起動時既定)またはNASA/JPL 探査機画像を選択する。地形図のとき 2D ピクチャで標高の凡例、探査機画像のとき文字列表示器に

NASA/JPLの説明文を表示する。

押ボタン SW (ラベル“auto”、ボタン表記“AUTO”:起動時既定“OFF”)“ON”のとき ループ待時間を設定する垂直ポインタスライド(ラベル“wait”、キャプション“wait (ms)”:最小値5、

最大値300)が表示され時刻を自動更新する。既定の待時間は20ms(“OFF”時のループ待時間は60ms)。 自動更新中も水平ポインタスライド は無効化されない。

押ボタンSW (ラベル“fine”、ボタン表記“fine step”)で自動更新の刻み・数値ボックス の増分 を選択する。“OFF”(起動時既定):0.001(実際の運動で約2時間)、“ON”:0.0001(同 じく約13分)

押ボタン SW (ラベル“lock”、ボタン表記“Schiaparelli”:起動時既定“OFF”)“ON”で 1:1 共鳴の運動を表示する。日射量と距離のXY グラフは非表示となり、数値表示器とクラスタで数値 のみを表示する。

註:【2022/06/15 追記】多くの言語で東西の方角を表す言葉は太陽の出没と関係しており、語源の意味 はそれぞれ「日出處」、「日沒處」である。地球から見て月の東端にある「東の海」(“Mare Orientale”) は月の地球に面した側に立つ人から見れば「日沒處」である。John F. Kennedyが上下両院合同会議で の演説(1961/05/25) https://www.nasa.gov/pdf/59595main_jfk.speech.pdf で月を目指した同じ年の 第11回IAU総会決議 https://www.iau.org/static/resolutions/IAU1961_French.pdf では、月の観測用 地図(“Astronomical”map)から“East”と“West”の語を削除すること、地球の地図と同じ規約の 方位の宇宙航行用地図(“Astronautical”map)を定めた。その他の太陽系天体についても、第 14 回 IAU 総会決議 https://www.iau.org/static/resolutions/IAU1970_French.pdf で太陽系不変面の北側に ある自転軸の極を北極と定義し、自転方向が北極から見て時計回りの金星、天王星では右手系による

「東」が「日出處」ではなくなることで、東経西経ではなく0°~ 360°の“planetographic longitude”

を導入した。2Dピクチャ中の“East”、“West”は、水星での「日出處」、「日沒處」を意味する。

p.5図5にSchiaparelli”ONの仮想的な1:1共鳴の水星の運動を示す。月が地球から受ける万有引力 は太陽の1/2以下(月の軌道は太陽から見て常に凸で波型にはならない)で、ガリレオ衛星の様な親惑 星の赤道面ではなく軌道面から5°の楕円軌道(離心率0.0549)を公転している。このため1:1共鳴で あっても東西だけでなく南北に振れ、約59%を見ることができる。NASAの動画に見る様に月の地球直

(5)

下点の東西方向の変化は±7°程度であるが、仮想的な水星では±24°に及ぶことが分る。

Moon Phases 2022 – Northern Hemisphere – 4K https://www.youtube.com/watch?v=c4Xky6tlFyY

図5 仮想的な1:1共鳴の水星では太陽直下点経度の変化は±24°になる

2015年NASAの探査機New Horizonsは、冥王星(2006年のIAU総会以降の正式名称は“134340 Pluto (1930 BM)”)の衛星カロン(正式名称“(134340) Pluto I Charon”)の1:1共鳴軌道がほぼ冥王 星の赤道面で真円に近いことを確認した。もちろん冥王星が地球軌道の位置にあったなら不可能なこと であるが、惑星を引退した冥王星には“dwarf planet”より“PLANETÆ EMERITVS”が相応しい。

LV_anomaly_iteration

中心力による二体問題の Kepler 方程式は解析的には解けないが、逐次近似により必要な精度で時間 の関数として容易に求められる。離心近点角Eは離心率をe、近点通過からの経過時間をtとしてE0 = ωt、En =ωt + e sin En -1(n≧1)の逐次近似で求め、ν=2 arctan [tan(E /2)√{(1+e)/(1-e)}] により 真近点離角νが得られる(離心近点角E、真近点離角νについてはp.7図8参照)。

前節LV_Mercury では、既定の離心率を水星の 0.2056、既定の反復回数をこれに必要な6とした軌

道計算サブVI orbit.viを、離心率と反復回数の端子には配線せず参照している(Figuresフォルダ中の LV_Mercury_BD.png、orbit_BD.png参照)。離心率0.2056では6回で十分な反復回数は当然ながら離 心率が 1に近付けば限りなく増える。LV_anomaly_iteration は離心率の違いによる収束過程の変化を 示すデモ VI である。図 6 に離心率を 0.967143(1P/Halley)、比較するプロット本数を 20 とした LV_anomaly_iterationのフロントパネルを示す。

図6 LV_anomaly_iteration実行プログラムのフロントパネル(起動時既定の画面ではない)

(6)

LV_anomaly_iterationの仕様は次の通りである。

数値制御器 (ラベル“eccentricity”:起動時既定0.2056)で楕円軌道の離心率を設定する。

フロントパネル左の2Dピクチャ(ラベル“orbit”)の中心に白い円で焦点の一方、その125画素右 に近点位置を固定した軌道図(実際は二体の共通重心に対する相対運動の図)を表示する。離心率が7/17 を超えるとき、楕円全体は表せないが表示部分の形状が正しい(楕円長軸の左端をグラフ座標(I16型)

で表せる)条件から離心率の上限を0.9924としている。

フロントパネル右のXYグラフ(ラベル“XYgraph”は非表示)に時間(横軸の単位は公転周期:0

~1)の関数として距離(縦軸の単位は長半径:自動スケール(註1参照))を示す。離心率が小さいと きXYグラフ縦軸の数値は殆ど1で表示桁数を増やしてまで表示する意味がないため、離心率の下限を 0.0001としている。

註1:離散的である画素での収束は視覚的ではあるが値の収束を直接示すものではない。実行ファイル

では(ソースVIとは異なる:p.14備考参照2022/06/05追記)離心率0.2056のときXYグラフの画素 が収束する反復回数は7であるが、離心率0.205では4、0.206では5である。また離心率を0.2から 0.3まで0.01刻みで変化させたときの収束する反復回数は5、4、4、5、6、5、6、5、5、5、6である。

これから既定の離心率が0.2056のorbit.viでは既定の反復回数を6としている。

数値制御器 (ラベル“loop”:起動時既定 6)で比較するプロット本数を設定し、XY グラフ の右に、この個数のプロット凡例が表示される。

数値制御器 (ラベル“start”:起動時既定0(註2参照))で比較する中の最小の反復 回数を設定する。プロット凡例の上段ほどプロット優先順位が高く、“start”に対するプロット

(LabVIEWの既定は白)に他の色が重ならなければ画素精度で収束したと言える。増分ボタンまたは スライドした状態のノブを押し続けるだけでスケールの中心が現在の値となる様に更新され、クリック を繰返す必要はない(図7参照)。

演算はパラメータに変化のあった場合に行われ、処理中は円LED (ラベル“busy”)が点灯する。

註 2:For ループで実行回数0以下を指定したとき、ループトンネルからの出力はケースストラクチャ

で「配線されていない場合、デフォルトを使用」を指定した場合の「デフォルト」と同様な扱い(数値

は0、ブール値はFALSE等)となるが、シフトレジスタからの出力は入力の値がそのまま渡されるた

め、矛盾なく「0回実行」の結果を比較対象とすることができる。

図7 最優先プロットの色を黒にして表示画素精度での収束を確認する

LV_elliptic_orbit1【2022/06/25 XYグラフの表示に誤りのあったLV_elliptic_orbitを差替】

LV_elliptic_orbit1は楕円軌道(elliptic[al] orbit)を計時VI(“High Resolution Relative Seconds VI”) を用いて離心率の値、CPUの能力とは無関係に、指定した公転周期(起動時の既定は20s)で運動する デモVIで、押しボタンSW を“ON”にして表示された押しボタンSW を“ON”に して一時停止した状態(全ての制御器と表示器が表示されている)のフロントパネルをp.7図8に示す。

(7)

図8 LV_elliptic_orbit1実行プログラムのフロントパネル(起動時既定の画面ではない)

LV_elliptic_orbit1の仕様は次の通りである。

数値制御器 (ラベル“eccentricity”:起動時既定は海王星の衛星Nereidの0.7507)で楕円 軌道の離心率(上限 0.9999999 に制限)を設定する。離心率 e に対しサブ VI orbit.vi を反復回数 int{4+4/(1-e)} で参照しており、下限は0であるが、スケール表示桁数の関係でXYグラフの表示デー タの範囲が1e-6未満となるとき、縦軸スケールMaximum/Minimumを1±1e-6に強制している。

前回のループ実行から離心率が変更されたとき XY グラフの表示データが計算され、処理中は円 LED

(ラベル“busy”)が点灯する。実行ファイルで同梱の設定ファイルLV_elliptic_orbit1.iniを使用の とき、XY グラフ横軸と近点通過後の時間(公転周期を単位)を設定する水平ポインタスライド

(ラベル“time”、キャプション“time (per revolution period)”:起

動時既定0)のスケールを縦に揃えている。離心率の値によりXYグラフの縦軸スケールが変化し、桁

数が変われば描画領域も変化する。描画領域をループ外で設定しておいても桁数変動の際にシステムの 計算値に強制されるため、ループ内でプロパティノード“Plot Bounds”により設定しており(Figures フォルダ中のLV_elliptic_orbit1_BD.png参照)桁数が変動するときは一瞬ちらつく。

押しボタンSW (ラベル、ボタン表記“radius”)“ON”(起動時既定)で運動物体の動径を表 示する。

押しボタンSW (ラベル“circle”、ボタン表記“circumcircle”)“ON”(起動時既定)で楕円 軌道の外接円と押しボタンSW を表示する。

押しボタン SW (ラベル、ボタン表記“barycenter”)“ON”(起動時既定)で焦点位置(共 通重心)を白の円、視直径を2Dピクチャ(離心率0.3125超では近点で枠からはみ出す。数値は長半径 の距離を基準)で表示する。

押しボタン SW (ラベル“orbiter”、ボタン表記“orbiting body”)“ON”(起動時既定)で 運動物体の位置を青の円で表示する。

押しボタンSW (ラベル、ボタン表記“perpendicular”)“ON”(起動時既定)で運動物体か ら長軸への垂線を表示する。

押しボタン SW (ラベル、ボタン表記“arc”)“ON”(起動時既定)で離心近点角、真近点 離角をマゼンタと白の円弧で表し、数値表示器背景色が既定の灰色からマゼンタと白に変る(註参照)。

註:中心を指定して円弧を描く“Draw Circle by Radius VI”には半径28以下で角度が小さい時、全 円周が表示されるバグ(円弧の長さが0ではなく1画素に満たない場合に既定の全円周を描くものと見 られる)があり、ここでは円弧の半径を30としている。

押しボタンSW (ラベル“auto”、ボタン表記“AUTO”:起動時既定“OFF”)“ON”で公転

(8)

周期設定の数値制御器 (ラベル“period”、キャプション“revolution period (sec)”:起動時既定

20)が表示され、近点位置から公転を開始する。水平ポインタスライド

は無効化される。

押しボタンSW (ラベル“pause”、ボタン表記“PAUSE”: が“OFF”から“ON”

になった直後は“OFF”)“ON”で公転を一時停止する。“PAUSE”が“ON”の状態で をク リックして停止した場合も、 (「実行」)で再開後に“OFF”にすると同じ位置から公転を続ける(p.14 備考参照2022/06/05追記)。

1235年イギリスの天文学者Johannes de Sacrobosco は、2月(Februarius:February)が平年で 28日しかないのはIulius CaesarとOctavianus Augustusが自分の名前の月を31日にするために削っ たという説を提唱(捏造)した。実際には、Iulius(July)に改名前のQuintilisはローマ暦で31日、

Augustus(August)に改名前のSextilisはユリウス暦で31日あったことが記録から明らかになってい るが、「皇帝の横暴」を揶揄する説は受入れられ易く21世紀に入っても掲載する百科事典があった。

Iulius Caesarの改暦の偉業と比較すれば小さいが、ユリウス暦の置閏規則がquattuor annis(4年 に一度)ではなくquarto quoque anno(4年目毎)とあったことでCaesar暗殺後の35年間、起算年 も算入して3年に一度置閏する混乱があり、これを収拾したOctavianus Augustusの功績も大きい。

地球の離心率(0.0167)は惑星の中で金星(0.0068)、海王星(0.0097)に次いで小さく、太陽から の距離の変動は(したがって公転速度の変動も)3.4%に過ぎないが、積算された場合の差は無視できな い。Iulius Caesar改暦直後の45BCの近日点通過は12月2日12h(UT)と計算され、これから冬至、

春分、夏至、秋分の真近点離角はそれぞれ21°、111°、-159°、-69°となる。対応する公転数を求 めるとそれぞれ0.05645050.3033480.5602610.8132736を与え、これらの差に365.25dを 乗じた各季節の日数には5日以上の差を生じる。季節を正しく示すことが暦の目的であれば、大の月で 始め大の月で締めれば2月(元々、CaesarがIanuarius(January)年初の公用年とMartius(March)

年初の慣習年を統一する前は慣習年の年末に置かれた調整月)に 28 日しか残らないこと、夏に大の月 が連続することは自明である(図9)。

図9 冬は短く夏は長い(近日点通過が12月2日であった45BCの二至二分の間隔)

LV_elliptic_orbit2【2022/06/25追加】

離心近点角、真近点離角の説明のため楕円の中心を2Dピクチャの中心に固定したLV_elliptic_orbit1 では、 “ON”で公転中に離心率を変えて運動の変化を確認することはできるが比較には適さな

(9)

い。LV_elliptic_orbit2は焦点の位置を固定し同じ長半径の複数の軌道運動を同時に表示するデモVIで、

離心率 1-10-i/130i13)の14本の軌道を表示したフロントパネルを図10に示す。

図10 LV_elliptic_orbit2実行プログラムのフロントパネル(起動時既定の画面ではない)

LV_elliptic_orbit2の仕様は次の通りである。

フロントパネル左の軌道を表示する2Dピクチャでは焦点を中心から150画素右に固定し、押しボタ ン SW (ラベル、ボタン表記“barycenter”)“ON”(起動時既定)で焦点位置(共通重心)を 白の円で表示する【軌道図関係でLV_elliptic_orbit1と共通なボタンはこれのみである】。

フロントパネル中上の制御器クラスタ配列(起動時の既定はサイズ3で、離心率は金星、冥王星、ハ レー彗星の値、色は赤、黄、水色、スタイルは全て点線が設定されている)で表示する軌道のパラメー タを与え、その右の表示器クラスタ配列(指標は制御器クラスタ配列に連動)に各軌道運動の真近点離 角(度)と距離(長半径単位)が表示される。離心率の上下限はLV_elliptic_orbit1と同じで、全要素 の離心率が0に近い場合XYグラフ縦軸スケールMaximum/Minimumを1±1e-6に強制することも 同様である。配列のサイズに制限はないが、14を超えるとプロット凡例の表示のため画面のスクロール が必要になる。

2D ピクチャ上の押しボタン SW (ラベル、ボタン表記“delete”)のクリックにより数値制 御器 (ラベル“index”)で指定した要素が制御器クラスタ配列から削除される(配列が空のと き押しボタン SW と数値制御器はグレーアウトし、最大指標の要素を削除後の数値制御器“index”の 値はデクリメントされる)。

2Dピクチャ上の押しボタンSW (ラベル“set”、ボタン表記“SET”)のクリックにより軌道 パラメータが制御器クラスタ配列に転送される。配列サイズは数値制御器 (ラベル“size”:3~

14【既定5】)、最大離心率は数値制御器 (キャプション“maximum eccentricity”:0.5~0.999

【既定0.8】)で与え、離心率系列はメニューリング (項目“e : arithmetic”“1-e : geometric”/ /“1-e : harmonic”/“√e : arithmetic”)で選択し、各要素の離心率は 0(指標 0)から最大離心率ま で等差(起動時既定)、1 との差が等比または調和、または平方根が等差で設定される【2022/08/01 メ ニュー項目追加】。スタイルは全て点線に固定され、色は赤(指標0)~青(最大指標)を「LabVIEW による基数変換参考プログラム」http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~ct13050/johogaku/LV_r_conv.pdf の

“color.vi”と同様の方法で割当ている。

フロントパネル右下のXYグラフには軌道速度のみが軌道・運動物体と同じ色で表示され、プロット 凡例のプロット名は軌道離心率の数値文字列が使用される。

押しボタンSW (ラベル“auto”、ボタン表記“AUTO”)、押しボタンSW (ラベル

“pause”、ボタン表記“PAUSE”)の機能と動作はLV_elliptic_orbit1と同じである。

軌道パラメータに前回ループから変更(クラスタ配列の要素削除・追加を含む)があるとき、軌道形 状とXYグラフのデータを計算中制御器クラスタ配列指標左の円LED (ラベル“busy”)が点灯。

(10)

LV_elliptic_orbit3【2022/08/01追加】

海王星と冥王星が太陽から見て同方向となるのは常に冥王星の遠日点付近で、冥王星が近日点にある とき太陽から見て海王星は90°離れている。海王星に木星、土星、天王星を加えた摂動による冥王星の 軌道変化は、この共鳴の安定化に寄与し両天体が約18au以内に近付くことはない(註1参照)。

周回軌道のランデブーでは、先行する宇宙船を追いかけて増速すると公転周期が長い高軌道に移行し て相対的に後退するため、「追付くには減速する」という地上の常識とは逆の操作を要する。一方、相 互の万有引力を無視できない天体間では、長半径の差が1/3,000とほとんど同じ軌道を回る土星の2衛 星Janus(Saturn Ⅹ)とEpimetheus(Saturn XI)の様に接近すると運動量の交換により軌道の内外 が入替り、「追付くと逃げられ」(4年後に追い付かれる)決して「追越す」ことはできない(註2参照)。

註1:海王星以遠に冥王星類似の天体が発見され始めた、冥王星が「惑星」であった時代の「最果ての

惑星・冥王星の奇妙な運動」 https://www.asj.or.jp/geppou/archive_open/1994/pdf/19940301c.pdf 大規模シミュレーションによる“Conditions for the long term stability of Pluto's azimuthal and latitudinal perihelion librations” https://www.cfca.nao.ac.jp/~tito/ftp/psdoc/essoar.10511551.1.pdf 註2:JAXA宇宙ステーション補給機の「HTV-1 ミッションプレスキット」p.86付録2-4

https://iss.jaxa.jp/htv/mission/htv-1/library/presskit/htv1_presskit_jp_a.pdf

“Beyond Janus & Epimetheus: Momentum Trading Among Co-Orbiting Satellite Groups”

http://depts.washington.edu/amath/wordpress/wp-content/uploads/2014/01/doug_balcom.pdf

同じ長半径(同じ公転周期)で同時に近点を通過する任意個数の軌道運動(物体相互の万有引力は無 視)を比較したLV_elliptic_orbit2に対し、LV_elliptic_orbit3は円軌道の運動と軌道図で楕円軌道長軸 の右端(円軌道よりも長半径が長いとき近点、短いとき遠点)で円軌道に接する1個の軌道運動を比較 するデモ VI である。両軌道は同一平面内にあり、2 個の軌道物体間の力も考慮していないが、冥王星 と海王星の共鳴(冥王星が海王星に近付いたときに受ける万有引力は太陽からの平均の1/4,000で1,000 公転程度であれば摂動による変化を考慮する必要はない)、周回軌道でのランデブー(宇宙船相互の万 有引力は無視できる)の様子は確認できる。

LV_elliptic_orbit3の仕様は次の通りである。

フロントパネル左の2D ピクチャ(ラベル“orbit”)に円軌道および運動中心を共有する楕円軌道を 描く。制御器クラスタ (ラベル“circular”)、 (ラベル“elliptic”)で軌道 および運動物体の色、軌道のスタイル、円軌道については初期位置(0が右端)を指定する。

フロントパネル右の2Dピクチャ(ラベル“relative”)に両物体の相対位置を表示する。対象物体は 水平 SW (ラベル“priority”:起動時既定は“ON”の楕円軌道物体)で選択した物体(軌道図 で位置が重なるとき優先表示される)で、相対位置の基準は他方の物体(起動時既定は円軌道物体)で 基準方向(図の左方)は基準物体から運動中心へ向う方向である。

フロントパネル左上の押しボタン SW (ラベル、ボタン表記“barycenter”)“ON”(起動時 既定)で軌道図の運動中心を白の円で表示し、その上の押しボタン SW (ラベル、ボタン表記

“direction”)“ON”(起動時既定)で基準物体と運動中心を白の線分で結ぶ。

水平ポインタスライド (ラベル“a”、キャプション“semi-major axis”) で楕円軌道の長半径(円軌道の半径を1とし、範囲0.502~1.5)を指定する。

フロントパネル右上に楕円軌道の離心率、周期、物体の運動中心からの距離、軌道速度(離心率以外 は円軌道を1とする値)を表示する。

押しボタンSW (ラベル“auto”、ボタン表記“AUTO”)、押しボタンSW (ラベル

“pause”、ボタン表記“PAUSE”)の機能と動作はLV_elliptic_orbit1およびLV_elliptic_orbit2と同 様である。ただし、時刻の設定をXYグラフの横軸に位置を合せた水平ポインタスライドで行った両者

(11)

とは異なり、数値制御器 (ラベル“time0”、キャプション“revolution count (circular)”)

で行う。ノブ操作の代りに増分を数値制御器 (ラベル“increment”)で設定し押しボタンSW 、 をクリック(両ボタンの上の が“ON”のとき連続動作)する。時刻のリセットは押しボタン SW の“OFF”⇒“ON”ではなく、“ON”⇒“OFF”のタイミングで実行される。

数値制御器 (ラベル“autopause”、キャプション“autopause (revolution)”)で自動一時 停止までの円軌道回転数を設定する。

メニューリング (ラベル“period”、表示項目は周期:起動時既定は“3/2”)で選んだ周期に 対応する長半径、円軌道初期位置、自動一時停止までの円軌道回転数、相対位置描画のスケール因子が 押しボタンSW (ラベル、ボタン表記“set”のクリックで設定される。共鳴軌道では両物体が 重なることなく、かつ相対位置軌跡が上下対称となる初期位置を選んでいる。

水平ポインタスライド (ラベル“a”)、数値制御器 (ラベル

“time0”)、押しボタンSW 、 、 、制御器クラスタ の初期位置(キャ プション“initial position (revolution”))は押しボタンSW (ラベル“auto”、ボタン表記“AUTO”)

“ON”のとき無効化される。

相対位置の 2D ピクチャ(ラベル“relative”)には、パネル右端の垂直ポインタスライド(ラベル

“factor”、キャプション“scaling factor”:起動時既定0.4)で設定した値を乗じて描画する。

垂直ポインタスライド上の押しボタンSW (ラベル、ボタン表記“reference”:起動時既定“ON”)、

(ラベル、ボタン表記“target”:起動時既定“ON”)“ON”のとき、相対位置の2Dピクチャに 基準物体、対象物体の位置をそれぞれの制御器クラスタの“color”で設定した色の円で表示する。

垂直ポインタスライド下の水平SW (ラベル“trace”:起動時既定“OFF”)“ON”のとき、

相対位置の軌跡を表示する。

押しボタン SW (ラベル、ボタン表記“radius”:起動時既定“ON”)“ON”のとき、ボタン SW右のカラーボックス で設定した色で相対位置の動径を表示し、軌道図では両物体を線分で結ぶ。

フロントパネル右下の数値表示器クラスタに円軌道、楕円軌道、相対位置のデカルト座標を表示する。

押しボタン SW (ラベル、ボタン表記“scaled”:起動時既定“ON”)“ON”のとき、相対位置 の動径にスケール因子を反映しキャプショも“r”⇒“r (scaled)”と変化する。

メニューリング で項目“5/4”(円軌道物体が初期位置で軸に重ならない)を選択しSW 、 SW を順にクリックし100s後に停止したフロントパネルを図11に示す。

図11 LV_elliptic_orbit3実行プログラムのフロントパネル(起動時既定の画面ではない)

(12)

図12に、起動時既定のプリセットメニュー項目“3/2”で90°先行した円軌道物体が3 公転して自 動一時停止したフロントパネルを示す。軌道面が同一で楕円軌道の近点が円軌道の内側に入らないこと が現実の海王星・冥王星とは異なるが、3:2 共鳴の意味と基準物体の選択による軌跡形状の違いを確認 できる。

図12 3:2共鳴軌道での相対位置(左:円軌道物体基準、右:楕円軌道物体基準)

図13に、プリセットメニュー項目“Apx. 1”および“Apx. 2”(楕円軌道の周期が円軌道と10-4だ け異なる)をそれぞれ選択し円軌道を1.4公転して自動一時停止したフロントパネルを示す。この条件 は地球低軌道の周回では約2.6m/s の増速、減速に相当するが、増速では1周後に増速分に周期を掛け た約14km進む代りに約4km後退し、減速ではこの逆であることが分る。

図13 円軌道と周期が10-4異なる楕円軌道の物体の相対位置(左:+10-4、右:-10-4

LV_funnel【2022/08/16追加】

中心力により運動する物体では角運動量が保存し運動は同一平面内で行われる。この面を水平面に取 り中心力による物体の位置エネルギーを重力による位置エネルギーに置換えれば運動の水平成分とし て本来の運動の様子を見ることができる。滑らかな漏斗型の斜面で逆二乗力ポテンシャルを模しパチン コ玉サイズの鋼球を転がす Kepler運動の模型は科学館展示の定番になっている(註参照)。2017 年に 解体された旧ソニービルの初期には小さな鋼球ではなくビリヤードボール大の球を転がす巨大な模型 が置かれ、日本楽器製造㈱(現ヤマハ㈱)の竹製パイプオルガンと並ぶ人気の展示であった。

註:例えば大阪市立科学館の制作報告、郡山市ふれあい科学館スペースパーク展示ガイドブック p.15、

動画では浜松科学館の「ケプラー運動モデル」、名古屋市科学館の「惑星の動きと万有引力」がある。

(13)

https://www.sci-museum.jp/wp-content/themes/scimuseum2021/pdf/study/research/2018/pb28_109- 112.pdf

http://www.space-park.jp/guide/school/download/tenji_guide_021101.pdf https://www.youtube.com/watch?v=7IYLX2l2IIE

https://www.youtube.com/watch?v=ykguOhFvqB0

LV_funnelは、この模型の動作を模倣するデモVIで仕様は次の通りである。

画面左右2個の2Dピクチャ(ラベル“top”/“side”、キャプション“top view”/“side view”)に それぞれ上面図と側面図を表示する。

側面図上の押しボタンSW (ラベル“auto”、ボタン表記“AUTO”:起動時既定“OFF”)と

(ラベル“pause”、ボタン表記“PAUSE”:起動時既定“OFF”)の機能は LV_elliptic_orbit1 等と同 様であるが は OFF のときも無効化するのみで常時表示する。実行速度は垂直ポインタスラ イド(ラベル“scale”、キャプション“time-scale (sec)”:常時表示、起動時既定20)で指定する。

押しボタンSW (ラベル“dissipate”、ボタン表記“DISSIPATE”:起動時既定“OFF”) が

“ON”のとき摩擦によるエネルギー損失(厳密な計算によるものではなく定性的な結果)を垂直ポイ ンタスライド(ラベル“loss”、キャプション“dissipation”:起動時既定0.15)で設定する。

ONで実行中に物体がポテンシャル穴に落ち2Dピクチャの表示領域外となるとき が ONになる(自動一時停止)。

押しボタンSW (ラベル“reset”、ボタン表記“RESET”:起動時既定“OFF”)のクリックで

“AUTO”をONにする前のパラメータに復帰し( のOFFでは復帰しない)、損失はOFFになる。

側面図下左のカラーボックス (ラベル“color”:既定赤)で物体の色、その右の水平ポインタスラ イド (ラベル“a”、キャプション“semi-major axis”:起動時既定1/√2)、数値制御器

(ラベル“entry”、キャプション“entry point (degree)”:起動時既定135)で初速と投入点(x軸方 向から反時計回りに度で指定)を指定する。カラーボックス以外は “ON”のとき無効化される。

その下の4個の数値表示器 、 、 、 に長半径、離心率、周期、距離を離心率以外 は最外周円軌道の値により規格化して表示する。

図14にLV_funnelの実行中に をクリックして一時停止したフロントパネル(ペーンの色は浜松

科学館の「ケプラー運動モデル」の画像から取得)を示す。

図14 LV_funnel実行プログラムのフロントパネル(起動時既定の画面ではない)

(14)

備考

ランタイムエンジンについて

National Instruments 社(以下「NI」と表記)はLabVIEW2017でランタイムエンジンに上位互換 性を導入し、既定のビルド仕様 (Build Specifications) で作成した実行ファイル(スタンドアロンアプ リケーション)を当該バージョン以降のランタイムエンジンでも開くことができる様になった。

https://www.ni.com/ja-jp/support/documentation/compatibility/17/labview-and-labview-run-time-en gine-compatibility.html

この開発でライブラリ結合方法に変更があったと見られ、ビルド仕様の既定でチェックが入っている 上級 (Advanced) の「今後のLabVIEWランタイムバージョンでこのアプリケーションの実行を許可す る」(“Allow future versions of the LabVIEW Runtime to run this application”) のチェックを外し てもp.6註1の状況は変らない。【2022/06/05追記】

個人所有PC で本稿のVIを開くには、バーチャルカフェテリア(本学の学生は特別な利用申請無し に利用可能)にログインして利用するか、または以下のページでNI ユーザアカウントを登録してダウ ンロードしたLabVIEW2017ランタイムエンジンをインストールする。

ダウンロードページ:http://www.ni.com/download/labview-run-time-engine-2017-sp1/7191/en/

ファイル名:LVRTE2017SP1_f3Patchstd.exe、ファイルサイズ:363.29 MiB

「実行を中断」ボタンについて【2022/06/05追記】

フロントパネルVIツールバーの 「実行を中断」(“Abort Execution”) ボタンは全オブジェクト の動作が完了する前に非同期に終了させるもので、「停止」ではなく本来は異常動作の強制終了に使用 されるべきものである。中断時の状態を確認して利用する手段はないため、 「実行」(“Run”) ボ タンで再開しても継続はしない。本稿掲載の6本【2022/08/16修正】の実行ファイルでは、 「ソース ファイル設定」 (“Source File Settings”) → 「VIプロパティをカスタマイズ...」 (“Customize VI Properties...”) の画面で、「停止ボタンを表示」 (“Show Abort button”) とその左の「VIプロパテ ィを使用」(“Use VI Property”) のチェックを外して ボタンを表示しない設定でビルドしている。

「実行を中断」ボタンを「中断ボタン」と略すのではなく意味が異なる「停止ボタン」とするのは誤訳 というべきであろう。

フォント指定について

LabVIEW では、フォントを VI の作成時に明示的に指定することもできるが、通常実行ファイルを

作成する場合には(指定フォントがインストールされていない環境では表示できなくなるため)OS 既 定のフォントを使用しており、作成時のフォントと実行時のフォントが異なる場合、文字列が枠に収ま らない、配列が斜めにずれるなどのレイアウトの乱れを生じる。以下の4行が書かれた同梱の設定ファ イル(VIと同じファイル名で拡張子が.ini)を実行ファイルと同じ場所に置いて開くこと。

[VIファイル名(拡張子無し)]

appFont="メイリオ" 17 dialogFont="メイリオ" 17 systemFont="メイリオ" 17

Referensi

Dokumen terkait

別紙様式1 法人名 学校名 工事の名称、場所、期間及び種別 契約担当役の氏名並びにその 所属する部局の名称及び所在 地 契約を締結した日 契約の相手方の商号又は名称及 び住所 一般競争入札・ 指名競争入札の 別(総合評価の 実施) 予定価格(円) 契約金額(円) 落札率 備 考 競争による契約に係る情報の公表(工事) 独立行政法人国立高等専門学校機構

別紙様式3 物品役務等の名称及び数量 契約担当役の氏名並びにその 所属する部局の名称及び所在 地 契約を締結した日 契約の相手方の商号又は名称 及び住所 一般競争入札・ 指名競争入札の 別(総合評価の 実施) 予定価格(円) 契約金額(円) 落札率 備 考 ドライ環境実験設備 一式 鶴岡工業高等専門学校 契約担当役 事務部長 落合忠義

別紙様式3 物品役務等の名称及び数量 契約担当役の氏名並びにその 所属する部局の名称及び所在 地 契約を締結した日 契約の相手方の商号又は名称 及び住所 一般競争入札・ 指名競争入札の 別(総合評価の 実施) 予定価格(円) 契約金額(円) 落札率 備 考 平面研削盤 一式 鶴岡工業高等専門学校 契約担当役 事務部長 落合義忠

た。コーエンは,他者の心を読む能力をテストす るために,サリー・アン課題を考案した。次のよ うなものである。サリーがビー玉をカゴに入れて その場を離れた後に,アンがやってきてカゴの中 のビー玉を箱に移すという場面を,まず児童に理 解させる。そして,帰ってきたサリーはビー玉を 取り出すのにカゴと箱のどちらを開けるかという 問題を,考えさせるのである。4 歳以上の定型発

学校感染症による出席停止について 下記の疾病に罹患した場合、学校感染症にあたるため、学校保健安全法等の規定により、出席停止の取り扱い をいたします。 ●文部科学省による出席停止になる学校感染症と出席停止期間 学校は集団生活の場のため、集団感染が起きやすい場所です。感染拡大を防ぐためにも、早期に状況を把握す

に本当に意味はあるのか、教育のために子どもの 行動に制限をかけるのであれば、それ相応の効果 はあるのかなどを追究したい。もしこの仮説が正 しいことが証明されれば、今後そういった人が生 まれる前に対策できるのではないかと思う。 調査方法は一定量のデータを必要とするためア ンケートによる量的調査を行う。また、子どものと きにゲームを制限されており、現在もその影響が及

第 9 章 トランプ政権にみる大統領の通商権限 梅川 健 はじめに アメリカ大統領は通商政策の決定について、どのような権限を持つのだろうか。近年の トランプ大統領による鉄鋼・アルミ製品に対する関税の引き上げや、中国との間での「貿 易戦争」を見ると、大統領の権限は強いように思える。他方、オバマ政権時代を思い起こ

※備考欄は、特記事項がある場合に記載すること。 年間 前半期 後半期 ※備考欄は、特記事項がある場合に記載すること。 (備考) (備考) に限る。) 後半期 前半期 年間 修業年限で卒業又は修 了できないことが確定 修得単位数が標準単位 数の5割以下 (単位制によらない専門学校 にあっては、履修科目の単位 時間数が標準時間数の5割以 下)