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PDF 芸術研究科 博士学位論文 提出者

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九州産業大学大学院 博士後期課程 芸術研究科 博士学位論文

提出者 氏 名 馬場 さおり

題 目 ハンナ・ウィルケの研究 -「Intra Venus」の写真作品を中心に -

審査委員 主 査

(指導教員)

百瀬 俊哉 九州産業大学 芸術学部 写真・映像メディア学科 教授

副 査 青木 幹太 九州産業大学 芸術学部 生活環境デザイン学科 教授 渡邊 雄二 九州産業大学 芸術学部 ソーシャルデザイン学科 教授 岩永 悦子 福岡市美術館 学芸課長

審査結果の要旨

本論では、研究者自身が乳ガンを経験した視点から、芸術家ハンナ・ウィルケのガン闘病生活をテーマ にした作品<Intra Venus>について研究している。

1.研究の概要では、研究者の写真家としての考え方、病気の体験を重ね合わせ<Intra Venus>を解読す るという研究目的、研究者の研究制作、<Intra Venus>の研究視点について述べている。2.ウィルケの 性をテーマにした作品では、ウィルケの略歴、アート活動の概略を紹介し、彼女の背景にあるユダヤ人 移民としての生い立ちなどから、彼女の性をテーマにした作品、フェミニズム・アートにみる性的表現 から、それらの作品と母親の関係、自身の病気が与えた影響について論じている。3.母セルマ・バター がウィルケに与えた影響では、セルマの乳ガン闘病生活を通して生まれた母と娘の関係に着目し、セ ルマ死後の作品についても研究者の作品解説を行っている。また4.<Intra Venus>の考察では、研究者 と<Intra Venus>との出会いから、同じ作家として、そして自身がガンを患い作品制作をしたウィルケ との共通の経験を通してから見えてきた、作品<Intra Venus>について、研究者独自の視点で解説して いる。また、写真の心理セラピー効果について紹介、タイトルについても研究者の考えを述べている。

このうえで、作品を通してウィルケが伝えたかったことについて研究者の視点から論考をしている。5.

研究者の作品解説では、研究者の作品<2.7%〜若年性乳がんを発症した私>、<The View Through My Blood〜今、私が見ている世界>、<Bachata En Fukuoka>について解説し、作品に込めた想いと、その 作品の制作の成果について述べている。6.アーティストとしての今後の展望では、研究者のアーティス トとしての今後の展望についても、本論の結論をまとめられている。それは、ウィルケは、セルマの病 気を通し、生、死、性の観点から作品をより積極的に制作し、自身も病気を発症してからは、そのテー マについてテーマを掘り下げ、<Intra Venus>を制作した。<Intra Venus>でウィルケは、病気を患っ た自身のすがたを作品の題材にすることで、「性へのアプローチ」について、生涯一貫した姿勢をとって きたことを社会に示した。<Intra Venus>が作品として優れている点は、これらの中に、多くの問いか けや答えがあることである。そのため、様々なバックグラウンドを持った鑑賞者が、自らの経験や状況 と重ねあわせ、共感することができるのである。まさにそれは、研究者が体験したことであり、はじめ て<Intra Venus>を鑑賞したときと、研究者自身が乳がんを患い、作品を発表した後での<Intra Venus

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>の作品の見え方の違いだった。研究者の体験は、この作品がポジティブでユーモアに溢れていること にはじめて気付くきっかけになったと論じている。ウィルケは「今」を生きながら、平穏無事に人生を 送れることの素晴らしさ、何気ない日常の中にこそ、真の幸せがあることを見事に表現したのだ。研究 者も、一人の作家として社会に貢献できるような作品を制作していきたいと結んでいる。

ハンナ・ウィルケの作品を通して、病をどの様に作品に残したのかをしっかりと読み解いている。そ して病気を患った者の視点から制作するアーティストとしての自身の展望について論述した論文及び、

闘病生活の中で毎日のように自身の血を見た経験などから、自身の存在意義についての再確認に繋がっ た制作活動は、作品展開も含めて学術的価値を評価できる。審査の結果、本論文の著者は博士の学位を 授与される十分な資格があるものと認められる。

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