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PDF 11 関数の一様連続性 - 東京理科大学

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Academic year: 2024

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11 . 関数の一様連続性

科目: 基礎解析学I及び演習(1‐3組)

担当: 相木

このプリントでは関数の一様連続性を解説する.これは,1年生の範囲で扱う概念の 中でも難関の1つなので各自よく復習すること.

関数が一様連続であるとは,連続であることに加えてさらに条件を満たすことである のだが,その「さらなる条件」というのが一見分かりづらいので連続の定義と対比させな がら解説する.まず,I R上で定義された関数fI上で連続であることを復習する.

関数の連続性

I Rと関数f :I Rに対して,fI上で連続であるとは以下が成り立つことで あった.

∀a∈I, ∀ε >0, ∃δε,a >0, ∀x∈I, (|x−a|< δε,a ⇒ |f(x)−f(a)|< ε) (1)

関数fI 上で連続であるとはIに属す任意の点aで連続であるということなので,

それを論理記号を用いて表すと(1) のようになるのである.特にδε,aは一般にはaに依存 して決めていることに注意.

次に一様連続性を定義する.

関数の一様連続性

I Rと関数f :I Rに対して,以下が成り立つときにfI上で一様連続である という.

∀ε >0, ∃δε>0, ∀a∈I, ∀x∈I, (|x−a|< δε ⇒ |f(x)−f(a)|< ε) (2)

(1)と(2)は一見似ているが性質としては大きく異なる.2つの性質を比較しながら噛 み砕いて考えてみよう.

論理記号を用いた命題においては,左に書かれたものから順番に決まっていくという ルールがあったことを思い出そう.このルールによって関数がI上で連続であることを表 す(1)では,a∈Iε >0に応じてδε,a >0が決まる.δε,a は,一般にはεaの両方に 依存して決まるので,それを強調するために下付き添字が書かれているのである.

一方,関数が一様連続であることを表す(2)においては,∀ε >0のすぐ次にδε >0が続 くので,εに応じてδεが決まる.その後に∀a ∈Iが現れるのでδεa∈Iに依存しない値とし て選べなければならない.

言い方を変えれば,∀a Iに対して点aにおける連続性を示す際に,δε,aaに依ら

1

(2)

ない値としていつでも選べる時に関数はI上で一様連続であることになる.

具体例を用いて,ある関数が一様連続であることを証明するにはどうすればよいかを 例示する.

例1)

I = [0,1]とし,関数f : I Rをf(x) = x3 で定め,fI上で一様連続であることを 示す.

定義にしたがってまず,∀ε >0をとる.ε に応じてδε >0を以下のように定める.

δε= ε 3

上のδε >0はεのみに依存していることに注意しよう.このとき,a, x∈I|x−a|< δε を満たすとき,

|f(x)−f(a)|=|x3−a3|=|x−a||x2+ax+a2|<3δε=ε

が成り立つ.ここで,a, x∈I = [0,1]なので,0≤x2+ax+a2 3であることを用いた.

以上をまとめると,∀ε >0に対してδε = ε

3とすれば∀a, x∈Iに対して (|x−a|< δε ⇒ |f(x)−f(a)|< ε)

が成り立つことが示されたのでfI上で一様連続である. □ 注意:同じf(x)でも定義域が何であるかで一様連続であったりなかったりする(演習 問題参照).したがって,ある関数fが一様連続であることを主張するときは「どの定義 域で」一様連続であるかを指定する必要がある.一様連続性の定義で「I上で一様連続」

という言い方をしているのはそのためである.

最後に,関数が一様連続となるための十分条件を与える.

一様連続となるための十分条件

a, b∈ R, a < bとし,I = [a, b]を閉区間とする.このとき,関数f :I RがI上で 連続であればI上で一様連続である.

つまり,標語的に言えば「有界閉区間上で連続な関数は一様連続」である.なお,上の十 分条件でもそうだが,アルファベットのaは区間の端点などを表すためによく使うので,

記号の混乱がないように一様連続性の定義(2)を

∀ε >0, ∃δε>0, ∀y ∈I, ∀x∈I, (|x−y|< δε ⇒ |f(x)−f(y)|< ε) (3)

とも書いておく(実際,教科書でもこう書いている).記号をaからyに変えただけなの で意味は全く同じである.最初にaを使って(2)のように書いたのは,今まで扱ったきた 連続性の定義と対比がしやすいようにあえてaを使ったのである.

定義を書き下す際には(2)と(3)のどちらを使ってもよいが,一連の議論の中で,どの 記号が何を表すかには注意する必要がある(これは一様連続性に限ったことではなく,1 つの記号に2つ以上の定義や意味を与えて議論してはいけない).

一様連続性は,連続性よりも強い性質である(演習問題参照).一様連続性がどのよ うに役立つかは後期で積分を扱うようになると,より詳細に見えてくる.

2

(3)

以下の問題では特に断りがない限りIはRの部分集合であるとする.

予約制問題

(11-1) 関数f :I RがI上で一様連続でないことを論理記号を用いて表せ.

(11-2) (0,1)上の関数fI上で連続であるが,一様連続でない例を1つ挙げ,一様連     続でないことを示せ.

(11-3) 関数f(x) =x4I = (0,2)上で一様連続であることを定義にしたがって示せ.

早いもの勝ち制問題

(11-4) 関数f(x) =x4はR上で一様連続でないことを示せ.

(11-5) 関数f(x) = sinx

x は(0,1)上で一様連続であることを示せ.ただし,有界閉区間     I上で連続な関数はI上で一様連続であることを用いてよい.

(11-6) I上の関数f :I Rが以下を満たすとする.

∃L >0, ∀x, y ∈I, |f(x)−f(y)| ≤L|x−y|.    このとき,fI上で一様連続であることを示せ.

(11-7) 関数f :I RがI上で一様連続ならばI上で連続であることを示せ.

3

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