High Precision Performance Measurement of Network Device
発表者
:
澁田 拓也 学部:
総合政策学部2012/7/26 1
ネットワーク機器の 性能計測の必要性
•
遅延がサービスの性能とユーザーエクスペリ エンスを低下させる•
ネットワーク機器の性能を計測して運用構築 に用いるネットワーク機器の性能を把握する 必要がある従来の計測手法の問題
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項目\実装 ソフトウェア実装 ハードウェア実装
精度・正確さ 低精度・不正確 高精度・正確
柔軟性 計測の仕方、用いるパ ケットは変更可能
仕様変更が不可能
アクセシビリティ アクセシブル 非アクセシブル
問題の原因 プリエンプション 割り込み I/O待ち・専有
高価
ASICによる実装 内部構成がブラックボッ
クス
FPGA による計測手法の優位性
•
アクセシビリティが高い–
数万円で購入可能•
高精度で正確な計測が可能– 125MHz
のハードウェアクロックサイクルに合わせて計測が可能
•
高い柔軟性–
ジャンボフレームでも、対応可能–
最短IFG
以下での計測も可能2012/7/26 4
本研究で用いる FPGA による計測手法
計測可能なプロトコル:
– Ethernet での転送性能 – IPv4 での転送性能
計測可能な項目:
– 8ns 単位を分解能とした遅延 – 秒間受信フレーム数 (pps) – ペイロード
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FPGA による計測手法の校正
•
校正により以下の項目を明らかにする:–
計測器内部で発生する遅延–
ケーブル1
メートルあたりの遅延–
精度と精確さ•
複数長のケーブルを用いた計測による校正•
ケーブルの両端を計測器のポート1,2
に接続•
一つのケーブル長につき100
回計測を行った2012/7/26 7
FPGA
による計測器の実装計測器内部で発生する遅延:
α ns
ケーブル長による遅延
: L (m)
×m (ns/m)
校正手法
遅
校正結果
延
(
ナノ 秒)
ケーブル長
(m)
計測器内部の遅延:460
ナノ秒ケーブル
1m
につき:4.7
ナノ秒校正結果から明らかになった事
•
一つのケーブル長ごとに2
つの8ns
の隔たりを持 つ計測結果に集中•
計測器内部で459.913
ナノ秒の遅延が発生–
±0.2453(0.05335%)
の漸近的標準誤差• UTP
ケーブル1
メートルにつき4.72284
ナノ秒の遅 延が発生–
±0.01907(0.4039%)
の漸近的標準誤差以降の実験では、計測器内部の遅延は
460
ナノ秒、ケーブル
1
メートルにつき4.7
ナノとする2012/7/26 9
実験
•
色々はかれるよね(つぶらな瞳)•
こういう事が明らかに出来るかも:– Ethernet
スイッチングなら、家庭用ネットワーク機器の方が業務用ネットワーク機器より速い時があ る
–
ネットワーク機器によってバッファリング機構の違 いで大きな影響が出る–
ポートによって同じ機器でも性能が違うL2 スイッチング性能の比較
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遅 延
(
ナノ 秒)
フレームサイズ
(
バイト)
L2 スイッチング性能の比較
802ns 1806ns 3546ns
1967ns 4615ns
5145ns
フレームサイズ
(
バイト)
遅延
(
ナノ 秒)
\計測対象 項目\
CentreCOM GS908E
LSW4-GT -8EP
LSW3-GT -5EP
AX3630S -24T
C2960G -8TC-L
C3750E -24PD
メーカー Allied
Telesis
BUFFALO BUFFALO AlaxalA CISCO CISCO
販売開始年 2006 2009 2007 2005 2007 2007
用途 家庭用 家庭用 家庭用 業務用 業務用 業務用
遅延増加
[ns/byte] 7.99968 7.98185 8.00037 7.9901 9.51096 9.00516
遅延の定数
[ns] 801.806 1,805.71 1,967.21 3,546.15 5,145.39 4,614.61
最大フレームサ
イズ [byte] 9,887 16,000 16,367 9,216 9,000 9,198
遅延増加の漸 近的標準誤差
[ns/byte]
0.00002591 0.0007018 0.0002116 0.001006 0.001563 0.0008259
遅延増加の漸 近的標準誤差
[%]
0.0003239 0.008792 0.002645 0.01258 0.01643 0.009172
遅延の定数に 対する漸近的標
準誤差[ns]
0.1315 4.402 1.93 4.44 6.838 3.644
遅延の定数に 対する漸近的標
準誤差[%]
0.0164 0.2438 0.0981 0.1252 0.1329 0.07897
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バッファリング機構
による転送性能の違い
IPv4 パケットの転送性能
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AX3630S-24T IPv4 2048byte
3750G-24PS-E IPv4 1998 byte
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ポート毎の同じ機器の性能の違い
•
ポート1
へ計測フレームを送信•
ポート2
、4
、8
への転送性能をそれぞれ計測•
遅延とフレームドロップレートを比較計測器
LSW4-GT-8EP L2 Latency
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LSW4-GT-8EP L2 Loss
実験のまとめ
• Ethernet
プロトコルによるスイッチングでは、家庭用ネットワーク機器の方が低遅延な場合 がある
•
ネットワーク機器によっては、バッファリング の処理の行い方に遅延が大きく影響を受け る•
同じネットワーク機器でもポートにより性能が 変わる2012/7/26 21
結論
• FPGA
はネットワーク機器の性能計測において 高精度で正確、かつ柔軟な計測手法たりえる•
ネットワーク技術者のニーズを満たしえる2012/7/26 23
今後の展望
• IPv4
のアドレスプールが枯渇したのにIPv6
で の計測が出来てない•
受信フレーム数の表示に計測器が発したパ ケットかどうかが反映されてない• MPLS
やLISP(Locator/ID Separation Protocol)
で の転送性能も測ってみたい• OpenFlow
がムッチャ流行ってるけど、あれに対応してる機器の性能ってどうなの?
•
ソフトウェア実装は?校正結果
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遅 延
(
ナノ 秒)
ケーブル長
(
メートル)
L2 スイッチング性能の比較
AX3630S-24T IPv4 4096byte
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