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Shohyo : Fujita Mafumi cho Gifuto saihaitatsu : terebi tekusuto bunseki nyumon Serika shobo 2006nen

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(1)Title Sub Title Author Publisher Publication year Jtitle Abstract Notes Genre URL. Powered by TCPDF (www.tcpdf.org). 書評: 藤田真文著 『ギフト、再配達 : テレビ・テクスト分析入門』 せりか書房、2006年 小林, 直毅(Kobayashi, Naoki) 三田社会学会 2007 三田社会学 (Mita journal of sociology). No.12 (2007. ) ,p.107- 110 書評 Journal Article http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AA1135 8103-20070000-0107.

(2) 書評. 書評:藤 田. 真文著. 『ギ フ ト、 再 配 達― テ レ ビ ・テ ク ス ト分 析 入 門 』 せ り か 書 房 、2006年. 小林. 直毅. メ デ ィ ア 研 究 、 テ レ ビ研 究 と して の テ レ ビ ・テ ク ス ト分 析 と は 、 い っ た い ど の よ う な 試 み な の か 、 そ して 、 どの よ うな 課 題 に 向 き 合 う こ と に な る の か 。 こ の 点 を 明 ら か に し よ う と して 、 著 者 は 、1997年4月. か ら6月. の 毎 水 曜 日夜9時. か ら、 フジ テ レ ビ系列 で放 送 され た テ レ ビ ド. ラ マ 『ギ フ ト』 の テ レ ビ ・テ ク ス ト分 析 を 進 め て い る 。 副 題 に あ る テ レ ビ ・テ ク ス ト分 析 門」 とは、 そ の意 味 で の. 「入. 「 入 門 」 な の で あ る。. 取 り上 げ る テ レ ビ ドラ マ は 『ギ フ ト』 で な け れ ば な らな か っ た 。 ナ イ フ に よ る傷 害 致 死 事 件 を 起 こ した19歳. の 少 年 が 、 『ギ フ ト』 の1シ. ー ン が ナ イ フ を 購 入 す る き っ か け に な っ た と手 紙. に 書 い た 。 そ の こ と で 、 『ギ フ ト』 は 社 会 的 非 難 を 浴 び 、 再 放 送 が 中 止 され 、 レ ン タ ル ビデ オ 店 か ら も ビデ オ が 撤 去 され 、 「 社 会 的 に 抹 殺 され た ドラ マ 」(11頁)と れ た 『ギ フ ト』 を 社 会 的 に 救 出 す る た め に 、 「(R.)バ. な っ た か らだ。 抹 殺 さ. ル トの い うテ ク ス トの 『多 様 性 』 と. 『複 数 性 』 を 限 り な く追 求 」 し 、 「 様 々 な読 み 方 の一 つ にす ぎ な い」 少 年 の. 「 読 み 」 を理 由 に. 「『ギ フ ト』 を 社 会 的 に 抹 殺 す る の は い か に も 不 当 で あ る こ と を 明 ら か に 」(12頁)す. る こ と。. これ が 本 書 の 重 要 な ね ら い で あ る。 同 時 に そ れ は 、 テ レ ビ ・テ ク ス ト分 析 が 向 き 合 う一 つ の 具 体 的 な課 題 に ほか な らな い。 当 時 、 『ギ フ ト』 の 社 会 的 抹 殺 は か な り話 題 に な っ た が 、 多 く の 人 び と は 、 そ れ す ら も忘 れ て い る 。 さ ら に 、 『ギ フ ト』 自体 が ど の よ うな ドラ マ で あ っ た の か 、 記 憶 に 残 っ て い る 人 も 多 く は な い 。 「社 会 的 抹 殺 に は 特 定 の ドラ マ が 遭 遇 す る が 、 忘 却 は す べ て の ド ラ マ に 関 わ っ て く る 」(12頁)。. テ ク ス ト分 析 と は 、 「再 一読 」 に よ っ て テ ク ス トの 「多 様 性 」、 「 複 数 性 」 を追求. す る の と 同 時 に 、 「物 語 を 投 げ 捨 て る(テ い う提 案 」(10頁)で. レ ビ な ら 「見 捨 て る 」 だ ろ うか)習. あ る。 それ ゆ え、 この. 慣 をや め よ うと. 「 再 一読 」 と し て の テ レ ビ ・テ ク ス ト分 析 の 試 み. は 、 「ドラ マ を 忘 却 か ら 救 出 す る 行 為 」、 「テ レ ビ ドラ マ と い う も っ と も 現 代 的 な も の を 対 象 に した 、 考 古 学 的 な 営 み 」(14頁)と. な る。 著 者 が 主 張 す る テ レ ビ ・テ ク ス ト分 析 と は 、 文 化 と. して の テ レ ビ ドラ マ が 易 々 と捨 て 去 ら れ た り、 特 定 の. 「読 み 」 を 理 由 に 社 会 的 に 抹 殺 され た り. す る 現 状 に た い して 、 テ レ ビ ドラ マ に 徹 底 的 に 内 在 して 抵 抗 す る 試 み と も い え る だ ろ う。 何 気 な く 見 られ て い る テ レ ビ だ が 、 テ レ ビ ドラ マ を 見 る に は 、 決 ま っ た 曜 日 と 時 間 に テ レ ビ を 見 な け れ ば な ら な い 。 そ の と き 、 そ こ で 繰 り広 げ られ る 物 語 も 、 決 ま っ た 時 間 や 期 間 で 展 開 し な け れ ば な ら な い 。 当 た り前 の よ う に テ レ ビ ドラ マ が 見 ら れ 、 当 た り前 の テ レ ビ ドラ マ が 成 立 す る た め の 時 間 構 造 が あ る の だ 。 そ れ は 、 か な り複 雑 に 錯 綜 し た 時 間 で あ る 。 に も か か わ ら ず 、 テ レ ビ ドラ マ は 容 易 に 忘 れ 去 られ 、 ご く 限 られ た 「読 み 」 の. 107. 「 危 う さ」 を 理 由 に 抹 殺 され.

(3) 三 田 社 会 学 第12号(2007). る こ と さ え あ る 。 む しろ 、 テ レ ビ ドラ マ で 経 験 され る 世 界 の 時 間 構 造 が 自 明 性 を もっ こ とが 、 テ レ ビ ドラ マ を 捨 て 去 る こ と を 容 認 して い る の か も しれ な い 。 第1部. 「物 語 と し て の テ レ ビ ・. テ ク ス ト」 で は 、 こ う し た 時 間 メ デ ィ ア と し て の テ レ ビ の 特 性 や 、 テ レ ビ ド ラ マ の 現 在 性 (nowness)が. 、 テ レ ビ ・テ ク ス ト分 析 を つ う じ て 明 らか に され て い る 。. テ レ ビ ドラ マ は 、 一 回 で 完 結 す る 単 発 ドラ マ 、 主 要 な 登 場 人 物 は 毎 回 同 じ で 、 一 話 完 結 の テ ク ス トが 連 続 す る シ リー ズ ・ ドラ マ 、 回 を 追 っ て ス トー リー が 連 続 的 に 展 開 す る 連 続 ドラ マ の 三 っ に 大 別 され る 。 『ギ フ ト』 は 、 主 人 公 の 由 紀 夫 が 、 毎 回 奇 妙 な 依 頼 に よ っ て 届 け 物 を す る 「 一 話 完 結 の 『ミ ク ロ』 な 物 語 を 反 復 す る 『シ リー ズ ・ ド ラ マ 』 で あ る 」。 同 時 に 、 由 紀 夫 が 3年 前 に 失 っ た 記 憶 を 全11話. で 取 り戻 し て い く 「『マ ク ロ』 な 物 語 と い う点 で は 、(中 略)『 連. 続 ドラ マ 』 と も い え る 」(42頁)。. 『ギ フ ト』 の 物 語 の 統 辞 構 造 で は 、 届 け 屋 の 由 紀 夫 が 届 け 物. を す る 「現 在 」 の 物 語 と、 徐 々 に 回 復 され る 記 憶 に あ る. 「 過 去 」 の 物 語 と い う二 つ の 時 間 が 交. 錯 して い る の で あ る 。 登 場 人 物 の 範 列 構 造 か ら は 、 「現 在 」 と 「過 去 」 と の 関 係 に 、 さ ら に 「未 来 」 も加 え た 『ギ フ ト』 の 時 間 構 造 が 明 らか に な る 。 「『現 在 』 の 由 紀 夫 は 、 『過 去 』 の 物 語 の 中 で 、 自 ら の 『過 去 の 暴 力 性 』 が よ み が え っ て く る に し た が っ て 、 記 憶 を 取 り戻 す こ と に 恐 怖 を 覚 え る 」(80 頁)。 しか し 、 「 『現 在 』 の 物 語 で 出 会 っ た 人 々 が 与 え て くれ た 『現 在 』 の 人 格 に 対 す る 肯 定 」 に よ って 、 由紀 夫 は. 「記 憶 を な く した 後 、 『現 在 』 の 物 語 で 獲 得 し た 人 格=「. して 生 き る こ と を 選 択 す る 」(81頁)。. 早 坂 由紀 夫 」 と. ま た 、 こ の ドラ マ は 、 「 記 憶 を 取 り戻 した あ と の 由 紀 夫. が 語 る 思 い 出 話 」 と して 、 「『現 在 』 の 物 語 が 終 了 し た 後 」 の. 「 『未 来 』 の 物 語 」(42頁)を. 、. 由 紀 夫 が 語 り手 とな っ て 語 る 物 語 で も あ る。 そ れ ゆ え に 、 「 『未 来 』 の 語 り手 ・由 紀 夫 は 、 『過 去 』 の 物 語 と 断 絶 し、 『現 在 』 の 物 語 で 作 ら れ た 人 格 が 継 続 して い る 」(81頁)と. い う時 間 構. 造 が 『ギ フ ト』 で は 形 成 され て い る こ と に な る 。 テ レ ビ ・テ ク ス ト分 析 は 、 こ れ ほ ど ま で に 複 雑 に 交 錯 した テ レ ビ ドラ マ の 時 間 構 造 を 明 ら か に し て くれ る。 だ が 、 テ レ ビ ドラ マ を 見 る と き 、 人 び と は こ れ と い っ た 抵 抗 も な く 、 「 過 去 」、 「現 在 」、 「未 来 」 を 行 き 来 す る 。 こ の 点 に こそ 、 テ レ ビ ドラ マ の 時 間 構 造 の 自 明 性 が 見 出 され る。 そ れ は ま た 、 時 間 メ デ ィ ア と して の テ レ ビ の 特 性 と そ の 自 明 性 で も あ る。 『ギ フ ト』 で は 、 「 過去」 か ら 「 現 在 」 ま で の 物 語 だ け で3年 を. の 時 間 が経 過 し、 さ らに それ. 「 未 来 」 か ら 回 顧 し て い る 分 を 加 え た 時 間 が 経 過 し て い る 。 し か し 、 『ギ フ ト』 が 放 送 され. た 期 間 は1ク. ー ル3ヶ. 月 間 で あ る。3年. を は る か に 越 え る 物 語 を 、 毎 週 水 曜 日 の 夜9時. か らこ. の ドラ マ を 見 っ づ け る こ と で 、 「視 聴 者 が ドラ マ と と も に 『生 き て い る 』 と い う感 覚 」(130 頁)が. 生 成 す る 。 「ド ラ マ が 放 送 され た 日 か ら次 の 回 が 放 送 され る 一 週 間 の 間 、 視 聴 者 と 同 じ. 時 間 が ドラ マ の 中 で も 流 れ て い て 、 視 聴 者 は 一 週 間 後 の 出 演 者 に 出 会 う よ うに 思 え て く る 」 (130頁)よ 由紀 夫 の. うな 感 覚 、 これ が テ レ ビ ドラ マ の 現 在 性(nowness)に. ほか な らな い。. 「 記 憶 が 戻 る ま で の 三 年 間 を 等 しい 長 さ で 語 る の で は な く 、 そ れ よ り も短 い 時 間 に. 物 語 を 限 定 す る こ と で 、 放 送 され た 時 間(=1ク. ー ル 三 ヵ 月)に. 108. ほ ぼ 等 しい 時 間 が ドラ マ で も.

(4) 書評. 流 れ て い る よ うな 現 在 性 の 感 覚 」(135-138頁)が. 、 『ギ フ ト』 を 見 る こ と で 生 成 して い る の で. あ る 。 そ れ に よ っ て こ の ドラ マ は 、 複 雑 な 時 間 構 造 に も か か わ らず 、 当 た り前 の テ レ ビ ドラ マ と し て 、 さ した る違 和 感 も な く 当 た り前 に 見 られ 、 そ し て 当 た り前 に 忘 れ 去 られ て い る 。 こ こ で 留 意 しな け れ ば な らな い の は 、 テ レ ビ ドラ マ の 物 語 の 時 間 構 造 に し ろ 、 現 在 性 の 感 覚 に し ろ 、 あ る い は 時 間 メ デ ィ ア と して の テ レ ビの 特 性 に し ろ 、 わ れ わ れ の 経 験 す る 日常 の 時 間 が 、 じつ は 同 じ よ うな 時 間 に な っ て い る と い う点 で あ る。 著 者 は 、P.リ. クー ル を参 照 して 、. 「わ れ わ れ が 時 間 を と ら え よ う とす る こ と と物 語 が 深 く結 び つ い て い る 」(49頁)と. い う。 そ. して 、 「過 去 を 回 想 して い る 現 在 の 私 、 未 来 に 期 待 して い る 現 在 の 私 な ど の 形 で 、 物 語 の 統 辞 構 造 と 同 じ時 間 の 『戻 っ た り進 ん だ り』 を 、 私 た ち は ふ だ ん 何 気 な く して い る 」(50頁)と. い. うの だ 。 こ う した 複 雑 な 時 間 が ふ だ ん か ら 生 き ら れ て い る か ら こ そ 、 『ギ フ ト』 の 時 間 構 造 も 自 明 視 され 、 テ レ ビ ドラ マ の 現 在 性 の 感 覚 も生 成 す る 。 そ して 、 こ の よ う な 時 間 構 造 を 生 き る 視 聴 者 に 見 られ る こ と に よ っ て 、 『ギ フ ト』 は テ レ ビ ・テ ク ス ト と し て の. 「多 様 性 」、 「 複数. 性 」 を露 にす る。 第3部. 「テ レ ビ ・テ ク ス トと 視 聴 者 」 で は 、 『ギ フ ト』 の テ レ ビ ・テ ク ス ト と して の. 「多 様. 性 」、 「複 数 性 」 が 、 具 体 的 に 明 ら か に され て い る 。 ニ フ テ ィ(nifty)の テ レ ビ ドラ マ ・フ ォ ー ラ ム(FTVD)のBBSを 参 照 す る とい う方 法 に よ っ て 、 著 者 は 『ギ フ ト』 の テ ク ス ト的 な 多 層 性 を 提 示 す る 。 『ギ フ ト』 は 、 「同 一 曜 日の 同 一 時 間 帯 に テ ク ス トの 断 片 が 連 続 して 提 示 され る 『連 続 物 語 』」(213頁)の. テ ク ス トへ と織 り成 され る こ と も あ る 。 「『ギ フ ト』 と 『傷 だ ら け. の 天 使 』 『探 偵 物 語 』 の 相 互 テ ク ス ト性 を も て あ そ び 、 視 聴 の 快 楽 を得 よ う とす る 」(224頁) 視 聴 者 も少 な くな い。 こ の よ うに し て 、 視 聴 者 の 織 り成 す テ レ ビ ・テ ク ス ト と して の 『ギ フ ト』 の 「多 様 性 」、 「 複 数 性 」 を具 体 的 、実 証 的 に提 示 した こ とで、 著 者 の次 の よ うな主 張 は説 得 的 に な る。 「 読者 ・ 視 聴 者 が 読 み 取 っ た テ ク ス トは 、 読 者 ・視 聴 者 が 自 ら の 読 書 ・視 聴 行 為 に よ っ て 作 り上 げ た も の な の で あ る 。 そ こ に 読 者 ・視 聴 者 の 責 任 が 生 じ る 」(233頁)。. 「これ ま で の 低 俗 番 組 批 判 ・. テ レ ビ番 組 の 暴 力 表 現 へ の 批 判 は 、 『× × の 表 現 は 、 子 ど も の 精 神 や 行 動 に 悪 影 響 を 与 え る 』 な ど と テ ク ス トの 責 任 だ け を 問 題 に し て き た 。 だ が 、(中 略)テ. ク ス トの 意 味 は 視 聴 者 の 視 聴. 行 為 が な け れ ば 完 結 し な い し、 そ の 視 聴 行 為 の 結 果 構 成 さ れ る テ ク ス トは 多 様 で あ る 」(237 頁)。 した が っ て 、 「 制 作 者 や テ ク ス トは 、 そ の す べ て の 読 解 の 可 能 性 を 予 期 し て コ ン トロ ー ル す る こ と は で き な い 。 と い う こ と は 制 作 者 や テ ク ス トは 、(中 略)す. べ て の視 聴 の結 果 に 責任. を 負 う こ とが で き な い と い う こ と で も あ る 。 最 終 的 に 読 み と られ た テ ク ス トは 、 視 聴 者 の 責 任 に 帰 す べ き で あ る。 少 な く と も 、 視 聴 者 が 自分 の 読 解 が テ ク ス トの 影 響 で 成 立 し た と主 張 す る た め に は 、(中 略)『 ど う し て も × × と しか 読 め な い 』 と テ ク ス トの 責 任 を 確 定 す る 必 要 が あ る 」(238頁)。 『ギ フ ト』 の 社 会 的 抹 殺 は 、 「表 現 の 自 由 」 に た い す る抑 圧 で あ る。 こ の よ うな 抑 圧 が 問 題 な の は 、 無 前 提 に 「表 現 の 自 由 」 とい う理 念 が あ っ て 、 そ の 理 念 を 侵 害 す る か ら 問 題 な の で は. 109.

(5) 三 田 社 会 学 第12号(2007). な い 。 テ レ ビ ・テ ク ス ト と して の 『ギ フ ト』 の. 「多 様 性 」、 「複 数 性 」 が 、 「 表 現 の 自由」 に ほ. か な らな い 。 「表 現 の 自 由 」 と して 、 多 様 に 、 数 多 く展 開 さ れ る テ ク ス トの 読 み の そ れ ぞ れ は 、 そ れ ぞ れ の 視 聴 者 の 責 任 に 帰 す べ き も の で あ る 。 『ギ フ ト』 の1シ っ か け に な っ た とい うの も 、 テ ク ス トの. ー ン が ナ イ フ を購 入 す る き. 「多 様 性 」、 「複 数 性 」 の な か の 一 つ で あ り、 そ う した. 読 み を し た 少 年 の 責 任 に 帰 す べ き で あ る。 と こ ろ が 、 一 少 年 が そ の 責 任 を 負 うべ き 一 つ の 読 み の. 「 危 う さ」 だ け を 理 由 に 『ギ フ ト』 が 抹 殺 され た とい う事 態 は 、 テ レ ビ ・テ ク ス トの. 性 」、 「 複 数 性 」 と して の. 「多 様. 「 表 現 の 自 由 」 を 抑 圧 す る こ と な の だ 。 著 者 の 主 張 を 、 こ の よ うに 理. 解 す る こ とが で き る だ ろ う。 テ レ ビ番 組 だ け に 内 在 的 な 議 論 と思 わ れ が ち な テ レ ビ ・テ ク ス ト 分 析 が 、 じつ は 十 分 に 社 会 的 な 射 程 を も っ て い る こ と を 、 著 者 は こ の 本 で 提 示 し て い る の で あ る。 そ う した 優 れ た 著 作 で あ る だ け に 、 第2部. 「テ レ ビ ・テ ク ス ト と社 会 」 に お け る 論 考 は 、 逆. に そ の 社 会 的 な 射 程 の 短 さ、 具 体 性 の 乏 し さが 否 め な い 。 各 章 の 考 察 は 、 テ レ ビ ・テ ク ス ト分 析 が 社 会 的 、 政 治 的 な イ ッ シ ュ ー に ア プ ロー チ で き る と い う可 能 性 の 、 メ ニ ュ ー の 提 示 だ け に な っ て は い な い だ ろ うか 。 そ れ は 、 第10章. 「テ レ ビ ・テ ク ス トの 現 実 性 」 で 顕 著 に な る 。. 「 『ギ フ ト』 の 現 実 性 」 を 担 保 し て い る さ ま ざ ま な 事 象 一. 「 セ ク ハ ラ 」、 「た ま ご っ ち 」、 「 携帯. 電 話 の 呼 び 出 し音 」、 具 体 的 地 名 、 「 臓 器 移 植 」、 「 公 金 横 領 」、 「南 米 」 一 が 、 列 挙 され て い る だ け の よ うに 思 わ れ る 。 著 者 は 、 こ の 章 で 、 新 歴 史 主 義(ニ. ュ ー ・ヒ ス ト リシ ズ ム)に. 論 及 し 、 そ れ を 「文 学 作 品 と. 書 か れ た 当 時 の 他 の 様 々 な 『言 説 』 と の 関 連 性 を 検 証 し よ う とす る 」(192頁)試. み と してい. る 。 こ れ を 積 極 的 に 展 開 し よ う とす る な ら、 例 え ば 、 「 セ ク ハ ラ 」 を め ぐ る1997年. 当時 の言 説. が 、 『ギ フ ト』 に お い て どの よ う に 編 制 さ れ て い た の か 、 ま た 、 視 聴 者 が 織 り成 す テ レ ビ ・テ ク ス トに お い て どの よ うに 編 制 され て い た の か と い っ た 点 に つ い て の 、 具 体 的 な 検 証 が 必 要 に な る だ ろ う。 と は い え 、 こ れ も 、 あ く ま で も 『ギ フ ト、 再 一再 配 達 』 へ 向 け て の. 「 残 され た課 題 」 にす ぎ. な い 。 「テ ク ス ト分 析 に 何 が で き る の か 」、 「テ ク ス ト分 析 は テ レ ビ を め ぐ る 制 度 的 、 政 治 的 問 題 を 論 ず る こ とが で き る の か 」 とい う批 判 的 問 い に 、 こ の 本 は 十 分 に 応 じて い る の だ か ら。. [本 体 価 格2,415円]. (こばや し. 110. なお き. 長 崎 シ ー ボル ト大 学 国 際情 報 学 部).

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