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まとめ~地域包括ケア体制における連携の構築に向けて~

3人

地域包括ケア体制及び連携に関するカテゴリーが 13 個抽出された(図表Ⅳ-1 地域 包括ケア体制と連携に関するカテゴリー表参照) 。カテゴリーを【 】 、サブカテゴリー

4. まとめ~地域包括ケア体制における連携の構築に向けて~

中核病院及び在宅医療連携拠点病院、保険者(介護保険担当部局)に対するグループイ ンタビューで明らかになったのは、以下の7点である。

(1) 安心して住み慣れた地域に住み続けることができるためには、住まいの場(自宅、

介護施設等)での看取りと認知症対策が喫緊の課題である。

(2) 住民が安心して住み慣れた地域に住み続けるためには、義務教育や生涯学習にお いて生老病死について教育し、老いや死に関する住民の意識自体を変革する必要 がある。

(3) まちづくりセンター(小地区)単位で住民が安心して住み続けることができる地 域について考え、課題や目的を共有する学習の場をつくることが重要である。

(4) まちづくりレベルで在宅医療が組み込まれた地域包括ケアをつくることが必要で ある。

(5) 在宅医療を推進するためには、総合的な診療ができる医師の養成、チーム医療体 制の整備、在宅医療チームの看取り能力向上が必要である。

(6) 在宅医療を含む地域包括ケア体制の構築のためには、かかりつけ医と専門医療、

医療と介護、医療と地域のネットワークづくりが急務である。

(7) 在宅医療を組み込んだ地域包括ケアの構築に向けて、行政に対する舵取りへの期

待が高い。

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表Ⅳ-1 地域包括ケア体制と連携に関するカテゴリー

発言 G 手稲区は、町内会の加入率が高い、持ち家率高い、地域の

定着度、愛着度が高いのが強み 行政

手稲区は,町内会加入率が札幌市内で最も高く,この地域 に住み続けたいという思いが定着している. 行政 同時期に分譲住宅に入った住民が多く,その中で地域づく りや町内会活動に熱心な住民がたくさんいる. 行政 手稲区の強みは、新興住宅地で若い力がある。 医療

手稲区のような広い住宅を手に入れやす地区では、親との

同居が増加していく 医療

札幌市は,道内においては医療資源が集中しており,それ

は大きな強みである 行政

手稲区の強みは、各診療機能の病院がそろっている。 医療

手稲区の連携のベースとして,在宅ケア連絡会やケアマ ネージャーの連絡協議会といった顔の見える関係づくりが 行われている

医療

手稲区連携のベースー各法人の特徴を生かして連携しなが

らサービス提供 医療

法人(介護サービスの運営主体)がサービスを丸抱えしな

いでつながろうとする 医療

保健所と各区が共同することで,市民サービスに向けてつ

ながっていけることは強みになる 行政

手稲区は公立小中学校しかないので,行政が教育を全部ま

かなえるという強みがある. 医療

札幌市民-開放的な住民気質 札幌市は転勤により転入している住民も多く,新しいもの

を取り入れやすいというのは強み 行政

経済的に自立できていない子と の同居増加

経済状況により、独立しないで親と同居する子どもがふえ

ている。 医療

近所に頼らない 北海道は近隣に頼らず、1軒1軒が独立しているので、近隣

のことを知らない。 医療

行政内の分野間協力が しやすい

課題となる地域特性

【カテゴリー】 〔サブカテゴリー〕 〈コード〉 要約

1 地域特性

地域の強み

コミュニティ力が高い

豊富な医療機関

関係職種・機関の連携がよい

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発言

【カテゴリー】 〔サブカテゴリー〕 〈コード〉 要約 G

認知症や病気になった時に、

相談窓口がわからない

実際に地域では,認知症や病気になった際の相談窓口が分

からない。 行政

地域包括支援センターや介護予防センターの認知度が低

い。 医療

介護が必要となる前から、地域包括支援センターの認知度

を高めていくことが必要。 医療

介護が必要となる前から、地域包括支援センターを知って いると疲弊しなくても済むケースもいる。 医療

地域包括支援センターの認知度は100%に近いほどよいが、

必要になったときにすぐに地域包括支援センターにつなが ることができる仕組みがあればよい。

医療

包括センターや介護予防センターを知らなくても,近所の 住民などを通じてつながればいい. 行政

医療機関が地域包括支援センターの役割を理解しているこ とによって,必要時に地域包括支援センターにつながる 医療

医療機関が地域包括支援センターの役割を理解しているこ とによって,必要時に(医療機関から)地域包括支援セン ターにつながる

医療

福祉のまちづくりセンターの相談窓口がより機能してほし い.サービス利用は民間サービスを活用する. 医療

特定検診でのチェックリストは、予防ニーズがある人を抽

出できていない 行政

地域包括の仕組みの中で、基本チェックリストとは別な方 法でニーズがある人を把握でき、サービスに結び付けれる 仕組みを構築することも地域包括支援センターの認知度の 低さの対応策である。

行政

退院時に介護サービスにつな がっていない

自宅退院の際に不安を抱えていたり,在宅サービスの手続 きが完了していないにも関わらず退院しているような住民 は多くいる.

行政

医療機関での医療、福祉、介護 予防の機能をもつワンストップ サービス

手稲家庭医療クリニックは、MSW,看護師、ケアマネー ジャーを配置し、障害者を含めた医療、福祉、介護予防の 機能を持つワンストップサービスを開始した

医療

専門的な情報共有が課題 ワンストップサービスを開始したが、専門的な情報と情報

の共有が課題である。 医療

病院の相談窓口が福祉や介護に も対応

病院の相談窓口が福祉や介護にも対応できるようになると

よい 行政

2 相談・サービスにつ ながるしくみ

地域包括支援センターに つながるしくみ

地域包括支援センターの認知度 向上

地域包括支援センターにつなが る複数の経路

介護サービスにつながる しくみ

介護予防ニーズをもつ者がサー ビスにつながる複数の経路

医療でのワンストップ サービス

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発言

【カテゴリー】 〔サブカテゴリー〕 〈コード〉 要約 G

在宅療養や看取りのニーズの

高まりに対応する必要性 在宅療養や看取りのニーズの高まりに対応する必要性 行政

看取りと認知症の対応は喫緊の課題である 医療

地域包括ケアシステムの中で重要なことは、看取りと認知

症対策。 医療

施設を含めた住まいの場におい て、安心感を持って最後まで住 み続けられる

地域包括ケアの5つの視点の中で、住まいが一番重要であ り、住居形態は違えど、安心感を持って住み続けられるよ うにすることが大切

医療

住まいとしての介護施設が看取 りの役割を果たす

高齢者の住まいである介護施設が看取りの役割を果たすこ とが地域包括ケアシステムの中心となる 医療

在宅療養や看取りに対応する ためには医療の支えが必要

家で暮らし続けたい,家で死にたいという人が多いという ことは,ずいぶん前から言われているが,それを支えるた めには,医療機関の支えが不可欠である.

行政

在宅ケアチームによる看取り までの診療体制

ひとり医師診療所だけで在宅医療を行うのは限界があるの で、訪問看護ステーションとの連携やいくつかの医療機関 でチームをつくり、フォローし合いながら看取りまで診療 する体制が理想的である。

医療

在宅ケアチームの看取り力向上

家で最期を過ごしたいとか、みとりたいという方がいたと きに、我々のチームがしっかり対応できる力をすぐにでも つけていかなければならない

医療

認知症の見守り・支援-地域の力 が大きい

認知症高齢者を見守る,支援することに関しては地域の力

が非常に大きい. 行政

認知症の見守り体制-定住率の高 い地域であれば可能

定着率が高い地域であれば,認知症を見守る体制をつくる

ことが可能 行政

認知症に対する住民の関心の 高まり

認知症に対する関心が高まっており,町内会や介護予防セ ンターに協力してもらい講話を多数実施している 医療

認知症予防から見守る地域づく りへ住民の関心の拡大が必要

住民の関心は認知症予防だが,地域包括支援センターは認 知症の方を見守れる地域づくりを伝えたい 医療 5

地域で認知症者を見 守る

認知症の見守りに地域の力 を生かす

住民の関心が認知症予防か ら見守りへ拡大

3 看取りと認知症対策 は喫緊の課題

看取りと認知症対策は喫緊 の課題

看取りと認知症対策は喫緊の 課題

4 地域で看取るための しくみづくり

住まいの場で安心して住み 続けられるしくみ

看取りまで可能な診療・

ケア体制

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発言

【カテゴリー】 〔サブカテゴリー〕 〈コード〉 要約 G

かかりつけ医の必要性に対 する住民の認識は高い

かかりつけ医の必要性に対する

住民の認識は高い かかりつけ医の必要性に対する住民の認識は高い 行政

積極的に訪問診療や、福祉・介護サービスと連携をとって リーチアウトの診療スタイルをとる若い開業医が増えてい る動きを拡大していく

行政

現在、訪問診療は患者の希望に沿ってお願いができている が、今後の患者数が増加に合わせて訪問医が増えてほしい 医療

かかりつけ医については往診に応じたりする先生がふえて

ほしい 行政

増加している在宅での療養や看取りのニーズに対応できる 訪問診療や往診ができる医療機関の増加が望まれる 行政

かかりつけ医ーいくつもの問題に

対処できる能力が必要 在宅診療医はいくつもの問題に対処できる能力が必要。 医療

総合医ー多科受診の負担軽減 複数の診療科を受診する負担を考慮し、総合医への受診を

提案する場合がある。 医療

ひとり医療の限界 行政

在宅診療は、ひとりで働く仕組みには限界がある。 医療

かかりつけ医だけに頼らない チーム医療の必要性

かかりつけ医はすべての診療科をカバーできないので、

チーム医療が必要 行政

総合的な診療とチーム医療の 必要性

専門医は効率性からベルトコンベアーの工場ライン、総合 医は個別的なニーズに対応できる屋台式の工場ラインにた とえられる。屋台式の工場の効率性を高めるためにはチー ムとなることが必要。

医療

在宅診療チームが機能する しくみ

在宅診療チームは、個々の医師ひとりでも総合的に機能 し、かつ、チームになるとよりよく機能する仕組みが必 要。

医療

地域全体が病院機能をもつ ことは困難

地域全体が病院機能をもつこと

は困難 地域全体が病院になるということは、なかなか難しい 医療

往診や訪問診療ができる医師 増加への期待

総合的な診療ができる在宅 診療医が必要

ひとり医療の限界 ひとり医療の限界

チーム医療の強み・

必要性 6 在宅医療体制の

整備

往診や訪問診療ができる医 師増加への期待