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ことばだより

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2011年  秋号

巻頭随筆 探査機「はやぶさ」にこめた思い 川口淳一郎

国語

特集 小・中の連携をどう図るか 岸本修二

 分かち合い読書のすすめ 村中李衣

文学教材の舞台

 金子みすゞのふるさと仙崎 矢崎節夫

教科書ナビ 

デジタル教科書で授業が変わる 山下俊幸

書写

コラム 頭ではなく、手で書く 原田宗典

資料室

目 次 2

3 6

8

10

12 14

ことばだより

ことばだより

(2)

2  昨年、七年間の飛行を終えて帰還した、小惑星探査機「はやぶさ」。その名前は、探査機が小惑星表面の試料(サンプル)を採取する時、急降下して試料を拾って直ちに飛び立つその行動が、猛禽類のはやぶさのようだったので、それにちなみました。 「はやぶさ」探査機の特徴は、なんといっても、本体のいちばん底に一本足の試料採取用の筒が伸びていることです。その筒の先端を表面に接地させている間に、筒の中で弾丸を撃ち、破砕された表面から立ち上ってくる破片を探査機内部で受け止める。それが試料の採取方法です。 探査機は、本体が一メートル×一・二メートル×一・六メートルという大型冷蔵庫くらいの箱形(筐体)で、横方向に噴射口をもつ四つのイオンエンジンが搭載されています。探査機の上には丸い大きなアンテナ、その上には小さなアンテナがついていて、横方向には大きな太陽電池が広がっています。 実は、この探査機の形は、漢字の「隼」の形と密接な関係があるのです。鳥のはやぶさは二本足ですが、漢字の隼は、探査機と同じく、ちゃんと一本足なんですね。そして、この漢字には、真一文字に太陽電池が広げられていて、また本体が四角い箱であることが、あらかじめ描かれているのです。 ところが、驚くのはここからです。漢字の隼には、一画めと三画めに、両方のアンテナが描かれているのです。さらに、さらに、アッという驚きがあるのです。それは、イオンエンジンが四つ描かれ、それらは横に向いてついている。何ということ、と思いませんか。余すと ころなく、探査機「はやぶさ」がここに凝縮されて表現されています。 実は、このことは、数千年来の秘密だったのです。古代中国で、この漢字の「隼」が誕生したのは、二十一世紀に「はやぶさ」探査機が登場することを想定して考案されていたんです。 我々「はやぶさ」プロジェクトメンバーは、一般公開などで訪れるかたがたに、この漢字の隼と「はやぶさ」探査機を重ねた図案のユニフォームを着て、説明にあたらせていただいています。 しかし、このストーリーには、おまけがあります。講演会でもお話をしたことがない、もう一つの隠れた秘密をご紹介しましょう。 実は、隼という字に漢数字の「八」を重ねると、「集」めるという字に変わることです。試料を集めるということですね。「はやぶさ」の将来は末広がりで、試料を「集」めることに通ずる。そんな意味もこめられていたとは、みなさんもお気づきにならなかったでしょう。 こんな文字一つにも、探査機の目的をこめて、運用に取り組んできました。その思いが、苦しい運用の中、帰還の成功に通じたのだと思っています。

川口   淳一郎

独立行政法人宇宙航空研究開発機構教授

かわぐち じゅんいちろう 一九五五年生まれ。青森県出身。日本のさまざまな科学衛星の開発や運用に携わり、「はやぶさ」ではプロジェクトマネージャーを務め、地球帰還に導いた。著書には、『「はやぶさ」式思考法 日本を復活させる

かれた』(中央公論新社)などがある。 ―鳥新社)、『カラー版 小惑星探査機はやぶさ「玉手箱」は開 24の提言』(飛

©JAXA

©JAXA

イオンエンジンが 四つ横についている

低利得アンテナ

2 液スラスタ(12 基)

サンプル採集装置 高利得アンテナ

イオンスラスタ

(イオンエンジン)

サンセンサ

(3)

 小学校における物語を読む学習が、中学校での物語を読む学習にどうつながっていけばよいのか。この問題では、当然、指導事項の系統性について考えなければならないが、ここでは、小学校における「物語を読む学習においてどんな読み手を育てていけばよいか」について考えたい。 物語を読む学習は、長い間、作者が意図した主題を正しく読み取ることが中心であった。しかし、昭和六十年前後から読者論が広まり、作品世界は読者によって完成すると考えられ

国語

小・中の連携をどう図るか

特集

るようになった。同じ作品を読んでも、小学生のときと三十歳代・六十歳代とでは受け止め方が違う。同年齢の児童であっても、経験や知識が異なり、受け止め方は違う。一人一人の読者は、自分の体験や知識・読書経験などを総動員して読みながら虚構の世界を構築し、作品世界を楽しんだり、考えたりする。こうした読者論が学習指導の場に広がっていくとともに、平成元年版の学習指導要領からは「主題を読み取る」という指導事項が消えた。そして平成十年版で「文学的文章の詳細な読解に偏りがちな読解指導」を改めるよう指摘され、さらに平成二十年版では、課題解決的な学習指導が打ち出された。 こうした流れから、物語の読みの学習では、「どのようにして主体的な読み手を育てればよいか」ということが、現在の小・中学校での課題になっていると考える。

⑴教師の発問中心の授業 教師の発問は重要である。発問によって児 童は新しい考え方や感じ方に気づき、物語のおもしろさやよさを考えることができる。そのために教師は教材研究し、精選した発問を用意する。しかし、発問に頼った授業では、児童は常に受け身の立場になり、教師による発問がなければ学習を進められなくなる。また、発問に答えられる児童だけで学習が進んでいくことが多く、このようなところに教師主導という欠点があらわれてしまう。 そこで、最近はワークシートを使った授業が多く見られるようになり、学習の個別化が図られるようになった。発問中心の授業から一歩改善された。しかし、ここでもワークシートに頼る教師や、シートがないと物語を読み進められない児童がでてきてしまった。⑵人物の心情だけを追いかける授業 一年生でも六年生でも、いつでも中心人物の心情を追いかける授業がいまだに多く見られる。「このときの主人公はどんな気持ちでしょうか。」という発問が毎時間繰り返される。どの物語でも、いつも人物の心情を問われ、児童はそれに答えることが物語の学習だと思  荒川区・台東区・板橋区・中央区の小学校で勤務。平成二十年度東京都小学校国語教育研究会会長。現在、日本国語教育学会理事、日本女子大学講師。『教材別・単元展開の可能性に挑戦する「ごんぎつね」の授業』(東洋館出版)編著。 前東京都中央区立明石小学校校長

はじめに

物語の読み手を育てる 学習指導のあり方

物語を読む学習での問題点

しゅう

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いこんでしまう。中学年以降になるとそれがマンネリ化する。その結果、授業で身につけた物語の読み方と、好きな物語の読書とが乖離していく。こうした授業では、叙述にそって人物の心情を想像する力は育てることができるだろうが、小学校の物語の学習はそれだけでよいのか。 中学校になると、文脈の中での語句の意味を問う課題が出され、想像力と思考力とが必要となる。場面の展開を動的にとらえながら人物の心情の変化や情景描写などを解釈し、自分の考えをもつことが要求される。学習指導要領の中学校一年生には、音読・朗読の言語活動例も示されている。小学校で人物の心情を読み取る学習だけをしてきた児童は、中学校での学習にとまどいをもつのではないか。⑶教材の内にある学習課題と、教材の外にあ る学習課題 従来の国語科の課題解決的な学習は、教師が物語の内容をもとに学習課題を作り、その課題を「学習のめあて」として学習してきた。しかし、授業は教師と児童とで創り上げるものである。最近は児童も課題作りに参画するようになった。例えば、物語を通読させて初発の感想を書かせたり、発表させたりして、教師が感想を整理し、課題としていく。ただし、教師と児童とで課題を作っても、その課題は 物語の内容から作られていて、場面ごとの詳細な読解指導が行われていることが多い。 一方、学習課題は教材の外、つまり児童の言語生活にあると考える実践も行われてきた。例えば、物語を読む学習の発展として、学級で劇を演じる、ブックトークをする、物語新聞を作る、読書会を開くなどである。低学年の『おおきなかぶ』や『かさこじぞう』を劇にして演じるという課題にすれば、演じて楽しむという言語文化を教室に創り出すことができる。ただ、こうした取り組みでは指導時間が多く必要となり、低学年ではできても、時間数にゆとりがない中学年や高学年では敬遠されがちであった。

⑴「目的をもって読む」学習 平成二十年版の学習指導要領では、物語の読みに「目的をもって読む」ことが指導事項として示され、実生活や実社会で生きてはたらく読み方となる言語活動例が示された。「理解」から「表現」に向かう言語活動である。物語を読む学習の中で、記録・報告・説明・紹介・感想・話し合い・討論などの言語活動を行い、その質を向上させ、児童の言語生活を豊かにするということである。物語の内容を理解するだけでなく、内容と書き表し方を 解釈し(自分の立場で意味づけ)、自分の考えをもち、表現するのである。こうした学習は、児童の言語生活の中から課題を設定することになるので、従来の詳細な読解とは違う読み方の学習に変えていく必要がある。⑵教科書の物語教材のてびきの改善 平成二十三年度版の新しい教科書では新教材に目を向けがちになるが、以前と同じ教材であっても、てびきが作り直されていることに注目したい。例えば、五年生上巻の『大造じいさんとがん』のてびきを比べてみよう。  平成十七年版教科書のてびき◎大造じいさんが残雪をとらえるために、どのような方法をとったかをノートに整理し、発表しましょう。……A◎大造じいさんは、残雪に対してどのような思いをもっていましたか。そして、それは、どの場面で、どのように変わっていきましたか。また、その変わっていった理由を話し合ってみましょう。……B◎この物語には、「東の空が真っ赤に燃えて、朝が来た。」などのように、場面の情景を表す効果的な表現があります。このような表現を見つけてノートに書き出し、音読してみましょう。……C   実生活で生きてはたらく物語の読み

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と「D」は、情景描写をとらえて音読して味わうことは同じであるが、「D」では、情景描写にどんな効果があると考えられるかと、一歩踏み込んだ解釈を求めている。 いちばん大きな変化は、「E」が加わったことである。「E」では、心情が変化した人物に対して、その変化の理由を児童が解釈し、読み手の考えを明らかにするよう求めている。このように新版では、物語の内容や書き表し方について解釈し、それを表現するところまでを学習内容としていることがわかる。⑶物語の読み手を育てること 教師が一年間の国語教室をとおして、どのような物語の読み手を育てたいのか、その願いや意図をもって学習指導をしていくことが大切である。児童が物語のおもしろさ、楽しさ、よさを伝え合うようになり、児童の言語生活がより豊かなものになることを目ざす。 そのためには、小学校段階として、次のようなことをおさえたい。①年間の構想をもち、計画を立てること  年間をとおして、どのような読み手を育てたいのか、実生活でどんな言語活動ができるようになってほしいのか、教師の願いや意図を明確にする。各単元の中心的な言語活動を想定して年間計画を立てる。②教材研究と関連図書の選定、言語活動の 研究を行うこと 物語の教材研究は大切である。これからは、複数教材を扱う学習も必要となる。教科書の物語と同じ作者や同じテーマの作品、同じ題材の作品などの関連図書を選定し、教材化を検討する。また単元の言語活動の質を高める工夫を研究する。③読み手を育てる課題解決的な学習過程 物語の内容や書き表し方を解釈し、自分の考えをもち、表現する過程を作る。一次:言語生活を豊かにする課題をもち、  学習計画を立てる。 児童の学習課題への関心や意欲を高める。単元のゴールを明確にし、ゴールに至るまでの方法を考えさせる。二次:目的をもって、共通教材となる教科  書の物語を読む。  課題を追究するために、目的をもって読む。場面ごとの読み取りから、課題ごとに全文を繰り返し読み通す学習に転換する。三次:教科書で学んだ解釈の仕方で自分が  選んだ物語を読み、解釈・表現する。  読書会を開く、研究レポートを読み合う、ブックトークをするなどの言語活動によって、児童が自分たちの言語生活を創っていく。    平成二十三年版教科書のてびき  に整理し、発表しましょう。……A に、どのような方法をとったかをノート 1大造じいさんが残雪をとらえるため

B った理由を話し合ってみましょう。…… ていきましたか。また、その変わってい それは、どの場面で、どのように変わっ うな思いをもっていましたか。そして、 2大造じいさんは、残雪に対してどのよ の考えをノートに書きましょう。……E じいさんの心情の変化にふれながら自分 ついて、あなたはどう思いますか。大造 か。」と言ってにがした大造じいさんに 雪を、「また、堂々と戦おうじゃあない 書くあれほどいまいましく思っていた残 場面を音読してみましょう。……D た、そのような効果的にえがかれている えられるか、話し合ってみましょう。ま を見つけて、どのような効果があると考 な情景描写があります。このような表現 て、朝が来た。」などのように、効果的 3この物語には、「東の空が真っ赤に燃え

 旧版と新版とを比べてみると、「A」は物語のできごとをとらえる課題であり、「B」は人物の心情の変化をとらえる課題である。「C」

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読書の自由を守ること 新学習指導要領で言語活動が重視されたことにも表れているように、学校現場では言語に対する意識も危機感も高まっている。呼応した取り組みとして、読解教材から幅広い読書活動へつながっていくような系統立てた指導の工夫がなされてきている。国語教育の場面で「交流読書」「情報読書」といった言葉もよく耳にするようになった。求められているのは「効果的な」読書指導の方法論。ここには、正直なところ、いろいろな矛盾がある。「指導」するからには当然「効果」が期待される。しかし、「読書」は本来、「指導」されて行うものなのか? 「読書」は外から設定された正しさや効率から解き  一九五八年生まれ。山口県出身。児童書・一般書の作家活動を行うかたわら、梅光学院大学で教鞭も執る。一九八三年に『かむさはむにだ』(偕成社)で日本児童文学者協会新人賞を、一九八九年に『おねいちゃん』(理論社)で野間児童文芸賞を受賞。

作家・梅光学院大学文学部日本文学科教授

分かち合い読書のすすめ      —— ひと夏の読書感想文講座から見えてきたもの

放たれたところで、ゆるりと自分を遊ばせることができる。時間軸と空間軸を自在に動かし、今ここにあるちっぽけな自分のままで、どんなふうにでも目の前に広がる世界と対話できる。それが魅力であったはずだ。教育現場での目的のために、読書が不自由になってはならない。互いが互いの自由な読書の見守り手になる 先に述べた意味で、最も読書を不自由なものにしてしまいがちな活動が、「読書感想文」であるような気がする。でも、工夫次第で、「読書感想文」は、逆に、自分なりの読書が保証されている幸福を味わうきっかけにもなりうる。 今年の夏、いろいろな場所で、小学生から中学生まで、年齢の垣根を取り払って行った読書感想文講座の様子をお知らせしよう。 持ってくる物は、各自がこの夏に読んだいちばんおもしろかった本と、鉛筆と消しゴムと……。ここまでは、あたりまえだけれど、さらにハサミとのり! 「ハサミとのり」と聞いただけで「え〜っ」と笑う子どもたち。 この笑いには、縛られていた「なにがなんでも書かなければならない」という意識をほぐし、リラックスさせる効果がある。  「ハサミとのり」の次に子どもたちを解放させてくれるのが、その日ペアになる「感想文友達」の存在である。感想文友達は、ペアになった相手の固有の読みを邪魔せずしっかり見守ってくれる。この見守りがあることで、文章にして伝えるという営みは、文章を読んでくれるだれかとの「喜びの分かち合い」であるのだと、気づくきっかけになる。 具体的な手順は以下のとおり。1、出だしの文章は書かずに語る。 この夏休みはどのように過ごして、どんなびっくり事件が巻き起こったのか、あるいはなんにも起こらなかったのかを感想文友達に向かって自由にしゃべる。友達はそのあいだ、相手がしゃべったことをなるべくその語り口どおりに紙に書く。いわゆる口述筆記体験。書き終えたら、書いた部分をハサミでジョキジョキ切り取り、しゃべった相手に渡す。「はいどうぞ」「ありがとう」と、妙にこそばゆいペアの会話。そして、渡された文章を自分のシートの最初にはる。2、さて、それはさておき読書感想文──自分の夏休みの思い出の中に、読書を位置づけてみる。 「ああ、こんなふうに過ごした夏休みに、この本に出会ったんだな」と、一見なんのつながりもない夏休みのできごとと読んだ本との間の

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関係に思いを寄せ、浮かんできた気持ちを書く。3、書誌事項を探偵気分で確認する。 ここでは、読んだ本の書誌事項を奥付や本のカバー袖、インターネット等を使って探偵気分で調べ上げ、わかったことを感想文友達に教えてあげる。友達は教えてもらったことをシートに整理し、切り取って渡す。4、目を閉じて、浮かんできたページや場面を そのまま抜き書きしてみる。 実際に目を閉じてみて印象的な場面が思い浮かんだ人は、その箇所を自分で納得するだけシートに抜き書きする。抜き書きしながら、「カタカナ書きの多い文章だなあ」とか、「本当にうっとりするような文章だわ」等々、思ったことがあれば、それもつけたして書く。ここではまだ、何を学んだかとか、作者の言いたいことはこういうことに違いない、というようなまとめの文章を無理して書かない。抜き書きしている時は、その文章の魅力を丸ごとたっぷり味わう。5、抜き書きした文章を友達に読んで聞かせ、なぜその箇所が印象に残ったのかを伝える。友達もそれを聞いて感じたことを率直に告げる。6、もう一度、自分が書き出しで、今年はどんな夏だと語ったかを思い出してみる。 7、夏休みが終わったときに、自分はどのよう になっているだろうかと想像してみる。 「5・6・7」の作業は、学年や各自の気持ちの高まり具合にそって、どこに重心を置いてもいいし、感想文友達に書きとめてもらったものを切りばりしても、自分で書いてもいい。8、晴れ晴れとタイトルと自分の名前を記す。 感想文友達と気持ちを分かち合いながらも最終的にこの文章を仕上げたのはまぎれもなく自分である、という事実をしっかり受け止める。指導者は最後に、「この感想文を書いたのはまちがいなくあなたです」と告げることが大切。子どもたちはみんな誇らしげにきっぱりうなずくはずだ。嘘をつかなきゃ本とも友達とも対等でいられる 今回紹介したゲームのような読書感想文には大事なルールがある。それは、「決して嘘は書かない」ということだ。自分の気持ちを加工して、先生や大人たちに気に入られそうなことを書こうとすると、自分が本にこびているような、本を作った人たちに負けているような気分になる。また、自分の読書で得た喜びを無理に友達に理解してもらわなくていいし、友達の感動を理解できなくてもかまわない。ただ、「君はそんなふうにこの本で感じたんだねえ。感じたことをぼく(私)に、こんなにいっしょうけんめい伝えようとしたくなるような本に出会ったんだね」と感じ合う体験こそが、大事な気がする。 それは、他者の内的世界と自己の内的世界の両者を尊重し、分かち合うきっかけにもなる。 本を読んで、すぐにその主題にせまり、自分の生き方と照らし合わせて何らかの教訓を得られる子は、こんな読書感想文の道を歩く必要もないだろう。しかし、主題をつかむとか、登場人物の気持ちを思いやる営みに入りこめない子たちは、まず、本と出会ったことが自分の日常の一コマにくっきりと刻まれているんだということ、そして、その本のことをふと思い出した時、夢中になって読んだ一つきりの夏の匂いや湿り気や、テレビから絶えず流れていた重いことば、そして自分のかたわらで、自分と本のことを見守ってくれていただれかのことなどが鮮やかによみがえれば、それもまた幸福な読書の記憶になるのではないだろうか。読みの自然な分かち合い 作文というと、子どもが自分の力だけで独自に書いていくものだと考えがちだが、「友達に話す」という活動を取り入れて完成させていくことは、日ごろ取り組ませにくい「話す・聞く」の観点にもつながる。そういう意味で今回紹介した読書感想文講座は、夏休みに限らず、通常の教室の中でも展開できる。「ことば」は、嘘をつかなければ自分たちの思いをどんなふうにでも助けてくれるのだということを教室中で分かち合いたいものだ。

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金子みすゞ のふるさと 仙崎

文学教材の舞台

 みすゞさんに会うには みすゞさんのふるさと、山口県長 なが市仙 せんざき崎は、日本海に突き出た三角形の町だ。 仙崎に行くには、山口宇部空港から車で一時間半。新幹線新山口駅からなら車で一時間。電車なら二通り。一つは新幹線厚 駅から美

線に乗り、一時間ほどで長門市駅に。ここで一駅乗り換えて仙崎駅に。一日六往復ほど走っている。もう一つは、新下関駅から仙崎駅までの山陰観光列車、「みすゞ潮彩」号。平日は普通列車、土日祝は快速になる。一日一往復で、美しい日本海を車窓に見ての、二時間四十分ほどの旅だ。 仙崎駅は長門市駅から一駅だが、一駅のために仙崎線が引かれるほど、栄えた漁港町であったことがわかる。今は無人駅だが、画家の尾 ざきしん氏のかわい いみすゞさんの絵が迎えてくれる。 みすゞ通り みすゞさん体験 駅前に三角形を二等分するように、道が一本ある。地元の人から、「みすゞ通り」と呼ばれている道で、みすゞさんが学校に通ったり、お使いに行ったり、遊んだ通りだ。今回は瀬 まで歩いて三十分ほどの通りを紹介する。 みすゞ通りには、みすゞさんに関係のある場所に、小さな石の標柱が立っている。瀬

ざき尋常小学校(今は仙崎小学校となり、通りの反対側の一本奥にあり、長門市のみすゞ教育の中心になっている)、祇 おんしゃ、仙崎郵便局、角の乾物屋、八百屋の松 まつやす、極 ごくらく、横丁、遍 へんじょう、そして突端の瀬戸。 通りの家々には、好きなみすゞさんの詩を、それぞれが書いて、下げている。それを読む だけでも、十分にしあわせな気持ちになれる。町中に詩があふれている所はここしかない。みすゞさんが人々の心に生きている証拠だ。 金子みすゞ記念館 みすゞさん体験の中心、金子みすゞ記念館は、みすゞ通りの三分の一ほどの所にある。ここはみすゞさんが二十歳まで過ごした、金 かね

ぶんえいどう書店跡だ。 平成十五(二〇〇三)年四月十一日、生誕百年を記念して、長門市によって建てられ、今年の五月、八年と一ヶ月で百万人ものお客様を迎えている。 復元された金子文英堂が記念館の入口で、一歩入ると、みすゞさんがそこにいるような気がする。二階の 作家・ かね みすゞ記念館館長  

ざき

せつ

みすず通り

金子みすず 記念館

祇園社 仙崎駅 極楽寺

青海島

遍照寺

小学校仙崎 王子山公園

(9)

みすゞさんの部屋にもあがれる。 中庭には、当時のバラが、今もいのちをつないで花をつけている。 本館に入ると、正面に昭和初期のみすゞ通りの大きな写真があり、そこに立つと、すれちがう人の声が聞こえてくるようだ。 本館には、「みすゞ甦り」、「みすゞの生涯」が展示されていて、ほかに検索室や特別展示室、ビデオコーナー、ギャラリーがある。ギャラリーは落ち着いた白の空間で、直筆の詩を読み、手の平で光の詩をすくい、椅子にかけると、日 いろともゑさんと仙崎小学校の人たちの朗読が聴こえてくる、みすゞさんの詩を心とからだで感じられる、館自慢のコーナーだ。大きな建物ではないが、記念館を出る時のみなさんの表情から、心うれしい時間であったことがわかる。 みすゞさんの墓所遍照寺 記念館を出て右側が「角の乾物屋の」で歌われている白井商店。今もお店は続いている。その先を進むと、「プロジェクトM」の看板が立っている。トンネルのような間を入っていくと、倉庫の大きな扉がある。 ここは、みすゞ通りの新しいお薦めスポットだ。仙崎はカマボコで有名で、そのカマボコ板二万枚で創った、みすゞさんの「大漁」をテーマにしたモザイク画がある。扉を開け て、中に入ると、壁一面に二万人のメッセージと「大漁」の詩。小さな箱型の台の上のスイッチをひねると、一瞬にして海の底。そのあとどんなことが起こるかは、やってみてのお楽しみ。このモザイク画を含め、みすゞ通りには、四つのモザイク画がある。長門商工会議所青年部のみなさんの毎年の力作だ。 さらにみすゞ通りを進むと、みすゞさんの墓所遍照寺に出る。山門をくぐると、迎えるのは、みすゞさん自筆の「こころ」の詩碑。左側には井戸があり、その先にみすゞさんのお墓はある。昭和五十七(一九八二)年、十六年間のみすゞ探しの末、三冊の遺稿集にたどり着き、初めてふるさと仙崎を訪ねた八月十一日、突然の激しい雷雨の後、長い間、忘れ去られていたお墓は、キラキラと輝いて、みすゞさんの名前を捜す私の目の前に、「上山ミチ娘 金子テル子」という文字を浮かびあがらせた。それから三十年、訪ねる人は絶えることがない。 王 おう やまから町見れば 遍照寺の少し先は、もう瀬戸。対岸の青 おう

じまに手が届く距離だ。青海島へは、今は青海 大橋を渡って行ける。橋の上から見る瀬戸は、爽快だ。 橋を渡って左側に、王子山の入口がある。二、三分で頂上。ここから眺める仙崎は、ことのほか美しい。みすゞさんの大好きな仙崎が、ここにある。 「王子山」の中で、ここから見た仙崎を「木の間に光る銀の海、/わたしの町はそのなかに、/龍宮みたいに浮 うかんでる。」と歌い、「王子山から町見れば、/わたしは町が好きになる。」と歌っている。記念館と共に、みすゞさん体験のメインスポットだ。 あとは、大橋を戻って、海岸路を歩くと、弁 べんてんじま天島、そして青海島観光基地に出る。観光船から見る海もすばらしい。基地にはみすゞさんの「大漁」の碑と胸像が建っている。 仙崎を歩くと、ピーヒョロロと天空からトンビの声がふってきて、とってもしあわせな気分になる。 ゆっくり歩いて、みすゞさん体験をどうぞ!──写真提供・草場睦弘氏──

(10)

10

n a v i g a t i o n

教科書ナビ

専任講師

 れ。校、職。に、

励賞受賞。 て、 著 る。文『 る「』( 33』『 子どもたちの集中と学習意識を高めるのです。 応じて文や挿絵を取り出して表示できるので、 えます。さらに、デジタル教科書は、必要に きな画面はそれだけで子どもたちの心をとら 教科書を見やすく表示できることです。大 デジタル教科書のいちばんのメリットは、

 低学年の子どもたちにとって、教科書の挿絵はとても魅力的なものです。デジタル教科書は、場面の様子を想像したり、物語の展開をとらえたりする助けとなる挿絵を効果的に表示することができます。 拡大表示された挿絵を食い入るように見る子どもたち。場面の様子を生き生きと想像した発言が続きます。 また、挿絵だけをまとめて一覧表示できるので、物語の展開を想像しながら読みの意欲を喚起することもできます。  デジタル教科書の大きな特徴は、そのマルチメディア性にあります。中でも、教科書の聞かせたい文から朗読が再生できる朗読機能は、子どもたちの音読を大きく変えます。 デジタル教科書では、読んでいる箇所がカラオケのように、色を変えて表示できます。どこを読んでいるのかがわかり、子どもたちがことばと音読を結びつけながら楽しむことができます。 また、何回でも繰り返し再生できるので、気になる箇所を練習しながら、音読の仕方をしっかり身につける助けとなります。 さらに、朗読の再生間隔を十秒まで自由に設定できるので、通読や精読など指導の場面に応じた音読指導ができます。十秒間隔にすると、朗読に続けて音読することが 朗読機能で音読の楽しさを

デジタル教科書で 授業が変わる

~みんなで見る楽しさ!

みんなで学ぶ喜び!~

『きつねのおきゃくさま』(ニ年) みんなで見る楽しさ

挿絵表示で想像する楽しさを

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り返りにも生かせます。

 低学年の授業で役立つのが、ひらがな、カタカナ、新出漢字の筆順をアニメーションで表示する機能です。気になった文字の筆順をすぐに表示することができます。画面に合わせて空書することで、まちがえやすいひらがなや漢字の筆順が無理なく身につきます。また、新出漢字が、本文の初出と脚注にマーキングして表示できるので、継続的な漢字学習を進める助けとなります。 

 デジタル教科書は、「読むこと」の授業だけでなく「書くこと」や「話すこと・聞くこと」の授業でも大いに力を発揮します。・ポイント「ここが大事」を全員で確認でき、書いている時や振り返り時の観点として、常時表示することができます。・拡大表示やマーキングで、ポイントとなる語句を取り出して確認できます。・画面を見ながらの協働(共同)学習を支援します。・「インターネット」機能を効果的に使うことで、調べ学習への支援を効果的に行うこともできます。 デジタル教科書の活用は、子どもたちの国語の学びをより楽しく豊かにするのです。 ことができます。

 デジタル教科書の大きなメリットは、多様な書き込み機能が使えることです。大きな画面上で自由に書いたり消したりできるのです。着目させたい語句や文にマーキングしたり、子どもたちの発言を書き込んだりすることができます。 低学年では、会話文の話者がとらえにくいことがありますが、子どもたちと一緒に話者を考えながらマーキングしていくことで、興味をもって会話文を確認していくことができます。新しい登場人物も、会話文を色別・線種別にマーキングしてとらえやすくなります。 さらに子どもの感想を書き込むことで、読みを共有することができます。 また、画面を保存することもでき学習の振 でき、音読が苦手な子も楽しく取り組めます。

 デジタル教科書は、必要な箇所を拡大して表示するだけでなく、窓枠機能を使って文章を隠すこともできます。 上下左右の窓枠を操作して、次の場面の文章を隠します。子どもたちは、場面の続きを自由に想像しながら物語の世界を広げていきます。特定の場面や文章に着目させる時にも便利な機能です。 この選択して表示できる機能は、視覚優位の子どもたちにとって優しい支援となります。不必要な文章を隠すことで、文字刺激が最小限となり、見やすい表示になります。 また、着目させたい部分だけを表示することで、文章とイメージのつながりの理解が容易となり場面に浸り、物語を楽しむ 見せない工夫で楽しむことばの学びを楽しむことばの基礎もしっかり

デジタル教科書の魅力

、、

(12)

12

書写

コラム

 ごく最近になって知ったのだが、米作家ヘ

ミングウェイの執筆スタイルと言えば、当然

タイプライターで……と思いきや、実は、基

本的には手書きであったという。筆記具は2

Bの鉛筆で、

 「一日で七本の鉛筆を丸くできたら、上出来

だ」 などと言っていたそうだ。タイプライター

は主に清書用と、会話文を書く時に使ってい

たという。

 「会話のリズムとタイプライターのリズムの

相性がいいからだ」

 と彼は語っている。ということはつまり、

地の文章のリズムは、手書きのリズムと相性

がいい、ということになろう。

 この逸話は示唆に富んでいる。ヘミングウ

ェイという大作家の創作の秘密、文章を書く

ということの不思議や、その神秘に触れてい

る。 文章のリズム──といっても、もちろん音

楽的なリズムではない。五・七・五のよう

な調子でもない。それは曰く言いがたいもの

頭ではなく、手で書く   作家  

(13)

で、ひとつの言葉が次の言葉を生み出したり、先へ先へと読み進

めさせたりする力のようなものである。

 このことを実に巧みに教えてくれる文章に、日本の大作家志賀

直哉の「リズム」という随筆がある。少々長くなるが、これ以上

分かりやすい説明を他に知らないので、ここに引用する。

 〈優れた人間の仕事──する事、いう事、書く事、何でもいいが、

それに触れるのは実に愉快なものだ。自分にも同じものが何処か

にある、それを眼覚まされる。精神がひきしまる。こうしてはい

られないと思う。仕事に対する意志を自身はっきり(あるいは漠

然とでもいい)感ずる。この快感は特別なものだ。いい言葉でも、

いい絵でも、いい小説でも本当にいいものは必ずそういう作用を

人に起こす。一体何が響いて来るのだろう。

 芸術上で内容とか形式とかいう事がよく論ぜられるが、この響

いて来るものはそんな悠長なものではない。そんなものを超絶し

たものだ。自分はリズムだと思う。響くという聯想でいうわけで

はないがリズムだと思う。

 このリズムが弱いものはいくら「うまく」出来ていても、いく

ら偉らそうな内容を持ったものでも、本当のものでないから下ら

ない。小説など読後の感じではっきり分る。作者の仕事している

時の精神のリズムの強弱──問題はそれだけだ。〉

 お分かりになるだろうか? この文章にはそれ自体にリズムが

ある。それは黙読しただけでも感じられるだろうが、声に出して

読めばさらにはっきりするだろうし、原稿用紙に手書きで写せば、 もっと明確に分かるはずである。現にこうして手書きで写している私

には、そのリズムが手応えとしてありありと伝わってくる。

 日米の大作家が語っている、文章の「リズム」というもの──これ

を自身の中から引き出すためには、やはりどうしても手で書いてみる

必要がある。何故? と尋ねられても、手で書いてみれば分かる、と

しか答えられない。それを強いて説明する力は私にはないので、ここ

にもう一人の大作家・小林秀雄の言葉を引用しよう。哲学者田中美知

太郎との対談の中で、こんなふうに日本語について語っている。

 〈いまの教育は暗誦させないですね。ものごとを姿のほうから教える

ということをしない。「万葉集」なら「万葉集」を解説や周辺の知識を

持ちこんでしまって、感覚的に読むということをしない。それから古

典の現代語訳をひじょうに無神経にやることなんかも間違いの根本で

すね。姿があるのは造形美術だけではない。言葉にも姿がある。日本

人ならかならず日本の言葉についての姿の感覚があるはずです。その

感覚を浮かび上がらせるのが教育ですよ。〉

 小林秀雄の言う「日本の言葉についての姿の感覚」を浮かび上がら

せるために必要なのは、冒頭で語っているように「ものごとを姿のほ

うから教える」ということである。つまり手で書く、声に出して読む、

という単純なことである。それ以外に方法はないのである。

■原田宗典(はらだ むねのり) 一九五九年──東京都に生まれた。作家。作品に『平成トム・ソーヤ』『スメル男』『十九、二十』『箱の中身/分からない国』『ゆめうつつ草紙』など、著書に『劇場の神様』『私を変えた一言』がある。

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1 各 63,000 円(本体 60,000 円+税)

小学国語デジタル教科書 ひろがることば 1 年 小学国語デジタル教科書 ひろがることば 2 年 小学国語デジタル教科書 ひろがる言葉 3 年 小学国語デジタル教科書 ひろがる言葉 4 年 小学国語デジタル教科書 ひろがる言葉 5 年 小学国語デジタル教科書 ひろがる言葉 6 年

*傍線を引いたり書き込んだりできます。

*本文に合わせて朗読音声を再生することができます。

*写真や挿絵はもちろん,指定した部分も拡大すること ができます。

*段落番号を振ったり,新出漢字をマーキングしたりで きます。

*別ウィンドウで新出漢字の筆順を確認できます。

小学国語 DVD

各 15,750 円(本体 15,000 円+税)

なにが,かくれているのでしょう だれが,たべたのでしょう すみれとあり

さけが大きくなるまで 森のスケーター やまね アーチ橋の進歩

金子みすゞ やさしさの世界 伊能忠敬

短歌・俳句の世界

落語の世界 —寿限無・ぞろぞろ—

漢詩の世界 古典芸能の世界 物語・随筆の世界 近代文学の世界

小学国語デジタル教科書

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集部からのお知らせとお願い

 平成23年度版『ひろがる言葉 小学国語』では,以下の言語教材の指導学年が変更になります。

平成 23 年度用『ひろがる言葉 小学国語』教師用指導書につきまして

平成 23 年度用『小学書写』教師用指導書につきまして

 『小学書写1 教師用指導書 ワークシート編』下記の部分につきまして,訂正のうえご指導ください ますようお願い申しあげます。なお , 付属のCD-ROMに,同内容がPDFデータで収録されておりま すので,同様の訂正をお願いいたします。

学年・教材名 箇所 訂正内容

平成 23 年度用『ひろがる言葉 小学国語』教科書につきまして

 下記の部分につきまして,訂正のうえご指導くださいますようお願い申しあげます。

箇所 原文 訂正文

学年・巻・教材名 5下『「読書すいせん会」

   を開こう』

5下『まんがの方法』

6下『子供たちを救い た い   オ ー ド リー=ヘプバーン の願い   』

P.60 上段図版 P.65 図版説明 P.73 本を読もう P.133  下 段 10 行      め

P.138 下段 5 行め

二〇一一年一二月一九日

(月)

手塚治虫

早速

民の国

二〇一一年十二月十九日

(月)

手塚治虫

さっ

たみ

の国

 そのため,新版教科書でご指導いただきますと,23年度の新6年生の児童につきましては,上記2教材 の指導内容が取り扱われないことになりますので,ご留意くださいますようお願い申しあげます。

 なお,弊社小学国語科ホームページ上,ならびに,教師用指導書『解説・展開編』付録『資料編CD-

ROM 6上・下』で,上記2教材の指導内容に関する抜き刷りと指導資料がご覧いただけます。これら を参考にしていただき,指導上のご配慮をお願い申しあげます。

 年間学習指導計画に盛りこむ際には,下記のような6年生の教材に基づき,内容上の関連をはかりなが ら学習することができます。

送り仮名のきまり 6年生 5年生 新6年生

敬語 6年生 5年生 新6年生

教材〈指導内容〉 22 年度旧版教科書の扱い 23 年度新版教科書の扱い 対応が必要な学年

○送り仮名のきまり 6下 P.66『漢字の広場7 漢字の読み方』(2月初旬ごろ/1時間程度)

○敬語       6上 P.54『敬意を表す言い方』(6月下旬ごろ/2時間程度)

○弊社小学国語科ホームページ上に,『ひろがる言葉 小学国語 教師用指導書 ワークシート編』の児  童用紙面の,Word2007 版データをご用意しましたので,適宜ご活用いただければ幸いに存じます。

弊社ホームページ http://www.kyoiku-shuppan.co.jp/index.html

1 年 しょしゃ ちからだめし 14 「じぶんで、やってみたいな。」の 2行めと3行めの行頭を1字分あ

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2011年  秋号

教育出版地球となかよし ロゴマーク 新カラー

基本カラー

下地の色相によってマークが見えにくくなる場合はⒷⒸパターンも使用可

従来の規定も引き続き適用願います。

教科書サイズ 名刺サイズ 下地 Y12%(封筒)

C=80% Y=100%

M=35% Y=100%

C=93% Y=90%

M=45% Y=100%

C=93% Y=95%

M=40% Y=100%

下地 Y8%(名刺)

教科書サイズ 名刺サイズ 下地 Y12%(封筒) 下地 Y8%(名刺)

○文字,絵を切り離して使用してはいけない

○組み合わせの比率を変えてはいけない

○線を使用してはいけない(マーク自体を線にすること,縁取りをすること)

○影などをつけてはいけない

★1Cで使用する場合

○スミ100%で使用すること

★特色1Cで使用する場合

○特色100%で使用すること

2010.2.17 教育出版株式会社

Referensi

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