~中間発表~
ポスト京都班
有野 佐々木 代田 宮本 宮里 吉田
発表の流れ
京都議定書の問題点
ポスト京都班の立場
新たなレジーム
・先進国(allocation、手法)
・途上国(目標設定、卒業制度)
京都議定書の問題点
数値目標の政治的合意
途上国に削減義務がない
アメリカの不参加
1/3の排出量のみを対象としている
など
ポス京班の立場
UNFCCCに戻って新たなレジームを
ベルリンマンデートの問題
2条b項:非付属書I国に対して、何ら新た な約束を導入せず。
今までは一つの枠組みに
先進国・途上国を含めようとしていた。
先進国と途上国を別々の枠組みにする。
視点
■問題点・・・絶対値キャップ
◆科学的根拠のない交渉による数値目標
EU-8%、アメリカ-7%、日本-6%(90年比)
・ 経済成長の阻害
・ 削減費用の不確実性
・ 国ごとの削減費用の大きな差 ・ ホットエアーの存在
先進国と途上国
先進国・・・キャップあり 短期(+長期)
初期割当の手法
アメリカ、ロシア(主要排出国)を いかに加えるか
経済的手法
税金、排出権取引、
ハイブリッド
途上国・・・将来的にキャップ 短期
何らかの義務を負う必要性 排出効率目標
長期
中国、インド(主要排出国)にいかに キャップを課すか
=先進国の枠組みに加える
タイミング
初期割当の手法
先進国の枠組み
先進国の枠組み
先進国( Annex Ⅰ ) の取り組み
EU+日本: 京都の枠組みに賛同 アメリカ:京都の枠組みに反対
原単位目標であれば賛同(次頁参照)
短期的には原単位目標と主張:
ブッシュ・イニシアティブ(2012年までに
GHG排出効率を18%改善)
長期的な技術開発を重視
例:炭素隔離、宇宙太陽光発電
◆いかにアメリカ・ロシアを枠組みに招き入れるか =いかにキャップをかけるか
出典:IGES(地球環境戦略研究機関)
先進国の枠組み 先進国の枠組み
問題点・・・コストの不確実性コストの不確実性
米国がキャップを否定。∵経済成長阻害 その要因は莫大なコスト
対策①初期割当
②経済的手法の選択
→ハイブリッド(排出権取引に上限価格)
◆今後先進国間ハイブリッドの可能性を探る
アメリカ・ロシアに加えて日本とEUがハイブリッドを 受容するか
ALLOCATION
政治的交渉(京都議定書)
ブラジル提案
Contraction&Convergence
ブラジル提案
過去100年間の排出量から温度上昇への責 任の寄与度を決め、キャップの割合を決める
これは・・・
科学的根拠を含んでいる。
現在までの研究結果
Contraction&Convergence
各国の一人当たりのGHG排出量を将来的に 等しくし、濃度安定化を目指す。
中東諸国のことは考慮されていない
例) 2030 年に収束する場合
M.M. Berk, M.G.J. den Elzen / Climate Policy 1 (2001)
価格 MC2
MC1
0 A B 排出量
排出枠
D
C
ハイブリッドの理論
~不確実性の下で~
P2
P
P1
途上国の枠組み
途上国の枠組み
視点
途上国(中国)はキャップは負えない(効率目標であれば可 能) 慶應丸の内環境塾の講演から
野放しは望ましくない(京都議定書では野放しと同じ)
そこで、参加のための手法を考える
対策① Dynamic Target 一例)効率目標
CO2排出量/GDP等
( 対策② Non-binding Target )
義務はないかわりに割り当てを課すことはできないか 要は、途上国が先進国の枠組みに入る道を探りたい
Dynamic Target Dynamic Target
BAUに近い割り当てが可能となる =ホットエアー発生の可能性が減る
経済成長を考慮でき、コストの問題を解決 課題
どの公式を選択するか(一本化か差異化か)
正確に計測可能なのか
Non Non - - binding Target binding Target
形式的にはキャップがあるが不遵守でも罰金なし =実質的に削減義務はない
ただし、排出権取引をしたければ、排出枠以内に排 出を抑えなければならない
◆排出権取引参加のために削減義務を負うか どうか
→先進国の枠組みに加わる可能性
限界削減費用曲線 価格
A 排出量
排出枠 C
Non-binding Target
P
P
ただで買える 0
TIMING
猶予期間(Grace period)
3グループ分け
Threshold
猶予期間
先進国と同等の準備期間(猶予期間)の 15年間を途上国にも与える。
しかし・・・
・経済レベルに関係なく各国一律15年間なので これはあまりにも各国の事情を無視している
グループ分け
生活水準、過去の排出量、機会の3つのクライ テリアによって、各国を3つのグループに分け る
Must act now
Should act now, but differently
Could act now
Claussen and McNeilly (1998)
threshold
途上国の水準(一人当たりのGDP、CO2、G HG排出量)が一定レベルを超えたら削減義 務を課す。
Elzenがこれを非付属書Ⅰ国の一人当たりのGDPが付属書Ⅰ国の
それの50%に達したときに削減目標を設定し75%になったときに 付属書Ⅰ国に入れるというモデルを考察した
まとめ まとめ
ポイント ・・途上国が短期と長期に分かれているポイント ・・途上国が短期と長期に分かれている先進国・・・キャップあり 短期(+長期)
初期割当の手法
アメリカ、ロシア(主要排出国)を いかに加えるか
経済的手法
税金、排出権取引、
ハイブリッド
途上国・・・将来的にキャップ 短期 ・・キャップなし
何らかの義務を負う必要性 排出効率目標
長期 ・・・キャップあり
中国、インド(主要排出国)にいかに キャップを課すか
=先進国の枠組みに加える
タイミング
初期割当の手法
Dynamic Target
(Non-binding Target) 猶予期間(Grace period)
3グループ分け Threshold
政治的交渉 ブラジル提案 C&Convergenc e
コスト負担の分配
交渉ベース
歴史的累積排出量
一人当たりの排出量の収斂
支払能力(一人当たりのGDP)
セクター別の排出量効率の収斂
数値目標
・中長期的安定化目標(50~100年)
経済活動、GHG排出量、GHG大気中濃度、気温上昇、影響の程度 の各段階で設定可能
・短期的数値目標
(1)固定、絶対値(2)原単位目標(GDP、部門毎生産量等)(3)安 全弁
(4)2種類の排出枠
非数値目標
・政策・措置(省エネ基準、一律炭素税等)(Policies and Measures): モニタリングが相対的に楽
・技術開発基金協定
途上国コミットメントの段階的強化(卒業インデックス)