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国立大学法人豊橋技術科学大学 Press Release - TUT

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Academic year: 2025

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国立大学法人豊橋技術科学大学 Press Release

平成29年6月23日

豊橋技術科学大学の後藤太一助教らは、磁性酸化物中を伝わる磁気モーメントの波であ るスピン波のノイズ発生メカニズムの解明、および、これの抑制方法を確立しました。こ れまで、磁性酸化物中を伝わるスピン波は、ノイズが大きく応用への隔たりとなっていま したが、この度、金の薄膜を適切な場所に設置することで、スピン波ノイズを抑制できる ことを明らかにしました。この方法は、スピン波の多入出力位相干渉素子等、実際のスピ ン波デバイスへの適用が期待されます。

<研究経緯・研究組織・研究内容・今後の展開>

近年の半導体材料を利用した電子デバイスは、高集積化によって、チップの温度が高くな り、不具合を起こすなどして、急成長する情報化社会からの要求に答えることが難しくなっ てきています。そこで、電子自体は移動せずスピンだけを伝えることで、情報処理を行い、

熱の発生が極めて抑えられるスピン波ロジック回路の開発が注目を集めています。この中で も、磁性酸化物中を伝わるスピン波は、エネルギーの損失が小さく、長距離伝送が可能とい う利点をもっています。その一方で、損失が小さいために、材料の端部や、電極との界面等 で反射したスピン波が、目的とするスピン波を乱してしまう、いわゆるスピン波ノイズが大 きく、応用には不向きとされてきました。

今回、豊橋技術科学大学のスピン・エレクトロニクスグループは、十分な長さを持った金 の膜を磁性酸化物材料として有名なイットリウム鉄ガーネット(YIG)の端に、形成すると 不要なスピン波の発生を抑えることを明らかにしました。さらに、スピン波ノイズは、この 金の膜の位置にも敏感であることが、初めて明らかとなりました。

「スピン波を使った新しいデバイスや、新現象が次々と明らかになっていますが、磁性酸 化物中を伝わるスピン波を、いかにキレイに伝えるかという方法は、邪魔になるスピン波が なぜ発生するかという原因解明も含め、研究が多くありませんでした。」と後藤助教は述べ ています。

シミュレーションを行った博士前期課程学生の島田は「今回は、金膜を使った構造の基本 的な伝搬特性を解析しましたが、ノイズを大きく抑えることが可能な本手法は、磁性酸化物 を使ったスピン波デバイスの発展に寄与し、また波の位相も安定するため、位相情報を使っ たスピン波論理回路の実現が期待できます。」と話しています。

実際に実験で使われるサンプルと同サイズの三次元モデルをコンピューター上で用意し、

有限要素解析法を元にして、スピン波の伝搬特性を計算・解析しました。磁性酸化物上に、

スピン波を励起するための電極1対と、ノイズを除去する金の膜がおかれたモデルにおいて

金できれいなスピン波伝搬

-スピン波ノイズの発生メカニズムを解明し抑制方法を確立-

(2)

磁性酸化物材料の長さ、金の膜の位置、電極との距離、を網羅的に変化させ、金の膜がスピ ン波の伝搬に与える影響を明らかにしました。この結果,金の膜と電極が離れている場合は、

スピン波の定在波が発生してしまい、強いノイズを発生することが分かりました。金の膜を 十分電極に近づけることで、これが抑制可能と分かりました。これにより,伝搬特性は平滑 化され、多少の周波数のバラツキや、デバイス全体への外乱が生じても伝搬特性への影響を 小さく抑えることが出来る安定した素子設計が可能になります。

本シミュレーションは、実験での再現性が高い方法としても知られており、今後は、本手 法を用いたスピン波の多入出力位相干渉素子等、実際のスピン波デバイスへの適用が期待さ れます。

ファンディングエージェンシー:

JST さきがけ No. JPMJPR1524.

JSPS 科研費 Nos. 26706009,26220902,25820124

JSPS 頭脳循環を加速する戦略的国際研究ネットワーク推進プログラム No. R2802

論文情報:

Kei Shimada, Taichi Goto, Naoki Kanazawa, Hiroyuki Takagi, Yuichi Nakamura, Hironaga Uchida and Mitsuteru Inoue, “Extremely flat transmission band of forward volume spin wave using gold and yttrium iron garnet”, 2017 J. Phys. D: Appl. Phys. 50 275001.

https://doi.org/10.1088/1361-6463/aa7505

図1:スピン波ノイズの抑制可能な金膜加工を施した磁性酸化物膜 図2:シミュレーションを行った後藤助教(奥)と 島田博士前期課程生

本件に関する連絡先

担当:電気・電子情報工学系助教 後藤太一 TEL:0532-44-6991 広報担当:総務課広報係 河合・高柳・梅藤 TEL:0532-44-6506

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