第3学年2組 国語科学習指導案 1 単元でつけたい力
・目的に応じて,中心となる語や文をとらえて段落相互の関係を考え,文章を正しく読む。
・目的や必要に応じて,文章の要点や細かい点に注意しながら読み,文章などを引用したり要約した りする。
2 単元名 「生き物すごい図かん」を作ろう 3 単元を貫く言語活動とその特徴
本単元を貫く言語活動として,「生き物すごい図かん」を作って,2年生に生き物の生き延び ていくための知恵を読んで聞かせることを位置付けた。4ページの本には,「目次」「はじめに,
生き物の特徴」「敵から身を守る方法」「他の特別な体の仕組み」「終わりに」を絵も入れながら 書くようにする。項目を教材文「めだか」に沿ったものにすることで,書くことが苦手な子ども も取り組みやすいのではないかと考えた。また,本単元のねらいである,中心となる語や文をと らえること(C読むこと―イ)要点や文章の引用(C読むこと―エ)が達成できるようにしてい る。
4 単元について
(1)児童について
本学級は,男子12名,女子14名,計26名で構成されている。
これまで子どもたちは国語科で様々な言語活動を行ってきた。2年生では,紙芝居で生き物の 知恵を友達に紹介したり,物語文を読んで,主人公に手紙を書いたりしてきた。3年生になっ てからは,説明的な文章を扱うのは今回が初めてである。そこで,本単元に入る前に,「森の スケーター やまね」を使って,説明的な文章の読み取り調査を行った。
①やまねを読んで分かったことは何か。
・体長や体重などの体のこと ・絶滅危惧種 ・やまねの分布 ・生活の仕方
・やまねがネズミであること ・外国にもいること ・冬眠の仕方
②問題提起文はどこか。
正しくとらえられた 9人 とらえられていない 12人 分からない 5人
③作者が一番みんなに伝えたいことは何か。
・やまねを守るためにやまねのことを知ること(正答)7人 ・やまねを守ること 1人
・やまねの様子,やまねのこと 5人 ・無答 13人
この調査から,説明的文章を読んで,新しく学んだことや分かったことはたくさんあるが,
説明的文章の読み取りで大切な問題提起や要点をとらえる力が弱いことが分かった。説明的文 章の基本的な読み方を指導する必要性がある。文章の姿をしっかりとらえさせたい。
本で新しいことをを調べて,絵とともに生き物が生き延びていく知恵を図鑑にまとめること に興味をもって取り組むと思う。しかし,日頃から何から書き始めたらよいか考え込んでしまっ たり,文にすることの難しさを感じたりしている子どもがいる。そこで,それらにあった手立 てを考えて指導していきたい。
(2)単元構成及び教材について
第一次 第二次 A「めだかすごい図かん」づくり 第三次
1「すごい図かん」の B「生き物すごい図かん」づくり 3 す ご い 図 か ん 見本を見て,学習計 特徴 敵から身を守る方法 特別な仕組み 要点 を 完 成 さ せ , 画を立てる。 A① A③ A⑤ A⑦ 友 達 と 交 流 す
・「めだか」を読んで, る。
すごいところを話し
合う。 B② B④ B⑥ B⑧ 4 2 年 生 に 読
2文章の姿をとらえる。 んでもらおう
並行読書
(3)指導について
本教材は,学習指導要領3学年及び4学年の「C読むこと」の目標「目的に応じ,内容の中心 をとらえたり段落相互の関係を考えたりしながら読む能力を見つけさせるとともに,幅広く読書 しようとする態度を育てる。」に基づき,「C読むこと」の指導事項イ(説明的な文章の解釈に 関する指導事項)「目的に応じて,中心となる語や文をとらえて段落相互の関係を考え,文章を 正しく読むこと」を受けて設定されている。
本教材は,文章の論理を踏まえて,情報を的確に把握させることをねらいとした説明的文章教 材と,知的好奇心を喚起し,目次や索引を利用して情報検索の力を育てる教材との組み合わせに より,論理的思考力と情報活用力を養うことを意図とした教材である。
「めだか」は身の守り方を問題提起とし,それに答える形で書かれており,3年生の児童が興 味を持って読み進めることができると考える。「まず第一に」,「第二に」という順序を表す言葉 も使って書いており,更には挿絵が添えられているので解りやすい。そして最後にきちんとまと めがあるので,論理的思考力を養う文章としては適していると考える。内容も馴染みのある生き 物であるために,興味関心を持ち,意欲的に読み進めていくうちに,自然と読みの力もついてい くであろう。
また,単元に入る前に,「本の仕組みを知ろう」を指導し,自分の興味や疑問を解決するため の情報の探し方を身に付けさせ,「C読むこと」の指導事項力(目的に応じた読書に関する指導 事項)「目的に応じて,いろいろな本や文章を選んで読むこと」の力をつけさせたい。様々な本 で知り得た新たな情報に合わせて,それに対しての思いを持ちながら読み進めていく。(情報活 用力)さらに,知り得た情報を整理して書き,表現させていく活動(本作り)も行っていけると 考える。
「めだか」で,文章構成や文章全体の要旨のとらえ方,叙述の細部の読み取り,本からの情報 の活用の仕方などの「説明文の学び方」を指導し,そして「本の仕組みを知ろう」で自分の必要 とする情報を自力で見つけ出すための本の仕組みを知って,生き物の生態を調べるために,目次 や索引を利用することができるようにしたい。
本教材の「めだか」は小さな魚であるだけでなく,沢山の敵に狙われている訳だが,その「め だか」がいかにして身を守っているのか,ということがこの教材のテーマである。それを知った 子どもたちはめだかの生きるための知恵に驚くであろう。そこで,「他の生き物はどうかな」と 投げかけると,調べてみたいと自ら本を探し,読み進めていくに違いない。そして,それを図か んにまとめ,2年生に生き物の生き延びていく知恵を読んで聞かせたいと考えた。「めだか図か ん」でまとめ方を練習し,「すごい図かん」で自分の言葉で書くという本の項目によって練習と 本番を交互に授業展開していきたい。そうすることで書くことが苦手な子どもが進んで取り組め るようにしたい。
また,読書推進補助教員に「めだかの学校」の歌とともに教材を範読してもらい,和やかな 雰囲気の中から学習を始めたい。
仮説1
文章の姿をとらえ,課題を持つことができれば,子どもたちは主体的に取り組み,
読む力がつくであろう。
①学習前から音読をさせ,この説明文の内容をつかませておく。
②写真や挿絵をもとに段落の内容をとらえる。
(読書活動推進補助教員による範読を行う。)
文章の姿
仮説2 教材に合った表現活動を考え,読んだことを再構築させれば,深まりのある読み ができるであろう。
①挿絵を使って,身を守る方法を説明できるようにする。
②めだかや自分の興味のある生き物の生き延びていくための知恵を本にまとめられるよ うにする。
仮説3
単元と関連させた読書活動を取り入れていけば,読書の幅が広がり,進んで本を読 んだり,活用したりする力がつくであろう。
①本学習の指導に入る前から,廊下に「生き物の本コーナー」を作り,たくさんの情報に 触れられるようにする。(読書活動推進補助教員の協力による。)
②ブックトークや読み聞かせを取り入れ,多くの本に興味をもって読めるようにする。
5 単元の指導目標
○動物の生態について,課題を持って,意欲的に読んだり調べたり,本にまとめようとする。
( 関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度 )
○中心となる語や文をとらえて段落相互の関係を考え,大事なことを落とさずに読むことができる。
(読むこと イ)
○指示語や接続語に注意し,めだかのどんな特徴について説明しているのか区別しながら読み取る ことができる。 ( 伝統的な言語文化と国語の特質に関する言語事項 ク)
6 単元の評価規準
国語への関心・意欲・態度 読 む 能 力 言語についての知識理解技能 動物の生態について,課 文章の要点や細かい点に注意しながら読 指示語や接続語が文と文と 題を持って,意欲的に読 み,文章などを引用 したり,要約したり の意味のつながりに果たす んだり調べたり,本にま している。 役割を理解している。
とめようとしたりしてい る。
めだか杉浦宏
写真めだかの学校
はじめ詩
中
のんび り 楽 し そ う に泳 い で い る よ う です が,
たくさ ん の て きにねらわれ
て い ます。
めだかはたくさんのてきから,どのようにして身を守っているのでしょうか。
第一に水面近く第二にすばやく第三に水をにごらせる第四に集まる
めだかの体には,自然のきびしさにもたえられる,とくべつな仕組みがそなわっているのです。
四十度近くまではたえられる川口近くでもたえられる終わり
めだかはいろいろな方法でてきから身を守り,自然のきびしさにたえながら生きているのです。
7 単元の指導計画(13時間)
過程 育てたい力 学習活動(◆評価方法,評価基準) 形態 教師のモデルを見て,単元の
見通しをつかむ。
「生 き 物 す ご い 図 か ん 」を 作 ろ う。
「めだか」を読んで,めだかのすごいと
見 ころを話し合おう。
出 ○読書活動推進補助教員の範読を聞く。 一斉
○初発の感想を書き,話し合う。(仮説1) 個→一斉 す
○
方○
基 自分の知識と比べながら文章を読み,筆者がめだかのどのような点に着目して
(2) 説明しようとしているかをノートに書く
ことができているか。学習の見通しをも つことができたか。
文章の姿をとらえる。
文しょうのすがたをとらえよう。
○全文音読する。(仮説1) 個
○
方○
基 文章の姿をとらえることができたか。本の作り方を知る。
考 めだかはどんな魚だろう。
めだかの特徴を読み取り,
めだか図かんに書く。
え ○本の作り方を知る。 一斉
・春になると,小川や池 ○めだかの特徴や絵をめだか図かんに書き 個→一斉→個 る の水面近くに姿をあら 入れる。(仮説2)
わす。
○
方○
基 めだかの特徴を図鑑に簡潔に書くこ・大変小さな魚です とができたか。
・ ・体長は3,4センチメ ートル。
深 め
自分の興味のある生き物の ○○はどんな生き物だろう。
る 特徴を読みとる。
○興味のある生き物の本を読む。 個
(9) 特徴をすごい図かんに書く。 ○特徴を見つけ,簡潔にする。(仮説2) 個→一斉
○図かんに絵とともに特徴をまとめる。 個
○
方○
基 生き物の特徴を図鑑に簡潔に書くこ グループ とができたか。めだかの身の守り方につ
いて,中心となる語や文に 「めだか」は,たくさんのてきからど 着目しながら読み深める。 のようにして身を守っているのだろう。
○全文音読する。 個
・小川や池の水面近く。 ○めだかの4つの身の守り方を読み取る。 個
・すばやく泳ぐ。 ○教材文から敵からの身の守り方を調べる。 個→一斉
・そこにもぐる。 ○めだかブックに書く。(仮説2) 個
・集まって泳ぐ。
○
方○
基 キーワードやキーセンテンスを使い,4つの身を守る方法を図鑑に書くことがで きたか。
本時 生き物の身の守り方につ
① いて,本を使って調べる。 ○○は,どのようにして,てきから身を 6 身の守り方を図かんに書 守っているのだろう。
/13 く。
○興味のある生き物の本から,てきから身 一斉 を守る方法を読み取る。
○その方法を簡潔にまとめる。(仮説2) 個
○
方○
基 キーワードやキーセンテンスを使い,身を守る方法を図鑑に書くことができたか。
めだかの体の特別な仕組 自然のきびしさにもたえられる,めだか みについて,中心となる語 の体の特別な仕組みとはどんなことだろ や文に着目しながら読み進 う。
める。
○体の特別な仕組みについて読み取る。 個→一斉
○教材文を使って,体の仕組みを調べる。 個
・水温が四十度近くまで (仮説2)
上がってもたえられる。
○
方○
基 キーワードやキーセンテンスを使い,・海水がまざる川口近くで 図鑑に書くことができたか。
もたえられる。
・海に流されても,川に戻 ることもある。
生き物の体の特別な仕組
みについて,中心となる語 ○○の体の特別な仕組みを見つけ,図か や文に着目しながら読み進 んにまとめよう。
める。
○体の特別な仕組みについて読み取る。 個→一斉
○自分で選んだ本を使って,体の仕組みを 個
調べる。 (仮説2)
○
方○
基 キーワードやキーセンテンスを使い,図鑑に書くことができたか。
「めだか」の要点を読み取
り ,「 め だ か 図 か ん 」 に ま 「めだか図かん」に終わりの文を書こう。
とめる。
○めだかの「要点」を読み取る。(仮説2) 個→一斉
○「めだか」の要点を図かんに書き入れる。 個
○
方○
基 まとめを図鑑に書くことができたか。「生き物の本」の要点を読
み 取 り ,「 す ご い 図 か ん 」 「すごい図かん」に終わりの文を書こう。
にまとめる。
○生き物の本の要点を読み取る。 個→一斉
○要点と調べて思ったことをすごい図かん 個 にまとめる。 (仮説2)
○
方○
基 まとめを図鑑に書くことができたか。「すごい図かん」を完成
させる。 「すごい図かん」を完成させよう。
○目次と「はじめに」を書く。 個
○誤字脱字など自分の本をチェックし,直 個
す。 (仮説2)
○2年生が読みやすい本か読み直し,直す。 個
○
方○
基 読みやすい図鑑を作ろうとしていた か。ま クラスの友達と読み合い,
よいところを見つけたり, 友だちと読み合い,よいところを見つけ と もっとよくなるために直し たり,アドバイスをもらったりしよう。
たりする。
め ○友達のすごい図かんを読んで,よいとこ グループ
ろを見つけて,伝える。
あ ○すごい図かんを読んで,もっとよくなる グループ
ためのアドバイスをし合い,直す。 個
げ (仮説3) グループ
○読みきかせの練習をする。
る
○
方○
基 分かりやすく読んでいたか。(2) 2年生に読んで聞かせる。
2年生に生き物のすごいところを読んで 聞かせよう。
本時
② ○2年生に読んで聞かせる。 個
13 ○2年生にすごいブックの感想を聞く。 グループ
/ (仮説3)
13
○
方○
基 読み聞かせをすることができたか。8 本時の指導(6/13)
(1)目標
○生き物がどのようにして,敵から身を守っているのか,興味を持って読んだり調べたりし
ようとしている。 (関心・意欲・態度)
○生き物が身を守るためにどんな方法をとるのか,いくつかの方法に着目して読み取ることがで
きる。 (読むこと イ)
○指示語や接続語に注意し,生き物のどんな特徴について説明しているのか区別しながら読み取 ることができる。 (伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項言語事項 ク)
(2)展開
時配 学習活動 教師のかかわり(○指 支援,指導 ○評 評価○方○規 評価 資料
基準・方法)
2 1 めだかの敵から身を守る方法 ・前時までの学習を掲示しておく。 前時ま
が4つあったことをを確認す で の 掲
る。 示物
1 2 本時のめあてをつかむ。
文 章 の
○○は,どのようにして,てきから身を守っているのだろう。 姿 17 3 生き物の本から「てきから身 ・初めから読むのではなくどのようにし
を守る方法」を読み取る。 て身を守っているのかに着目しながら, 単 元 の
①守る方法を見つけたら付箋を 読むよう促す。 姿
貼る。
②図鑑に書く順番を考える。 <関心・意欲・態度>
③指示語を使って,分かりやす
○
指 1冊だけでなく複数冊読んで,方法く書く。 を読み取ることを伝える。 指 示 語
・「第1に」「第2に」
○
評 身を守る方法に気づくことができて の 掲 示・「一つ目は」「二つ目は」 いるか。 物
(仮説2)
○
方○
規 身を守る方法に付箋を貼ることが(仮説3) できたか。
○
指 戸惑っている児童には,一緒に音読 して内容を把握できるようにする。<伝統>
○
指 指示語にはどんな言葉があるか,話し 合うようにする。○
評 指示語を考えることができるか。○
方○
規 指示語入れて発表することができ たか。○
方 指示語の掲示から選んで書けるように 支援する。7 4 書いたことを発表する。
(例) <読む>
イカは第一に,体の色を変化さ
○
指 できるだけ本文そのまま書き抜くので はなく,要約して書くように支援する。せて敵に見つからないように隠
○
評 敵から身を守る方法を簡潔に書くこ れます。第二に,墨を吐いて, とができたか。敵の目がそこに行っているうち
○
方○
規 すごい図かんに方法を書くことがに,逃げます。 できたか。
○
方 文が長くなるときは大事な部分だけを 書くように助言する。7 5 見出しをつける。 ・前々回の生き物の特徴を書いた時の見 出しのつけ方を想起させる。
このページの見出しを何にしま すか。
・てきから身を守るわざ
・どのようにして身を守ってい るのかな
・生きていくためのちえ
10 6 グループでそれぞれの図鑑を ・友達からのアドバイスを受けたら,す 読み,意見交換をする。 ぐに直すよう指示する。
1 7 本時の感想を発表する。 ・二人ほど発表させ,今日の学習のまと めとなるようにする。
<ワークシート>
どのようにして身を守っているのかな
(例) 第一に,イかは,体の色を変化させてて きに見つからないようにかくれます。
絵 や 図 第二に,すみをはいて,てきの目がそこ
にいっているうちに にげます。
(3) 板書計画
生き物ってすごい図かんをつくろう
〈めだかのてきから身を守る方法〉
第一に
水面 近 く でく ら す
(すみか)
第二にすばやく泳ぐ。(動き)第三にそこにもぐって水をにごらせる。(かくれる)
第四に
集ま って 泳ぐ
。
(集 だん)
○○は,たくさんのてきからどのようにして身を守っているのでしょう。
どのようにして身を守っているのかな
やまね方法
やどかり方法
ザリガニ方法
9 単元で並行読書した本
○科学のアルバムシリーズ
・ムササビの森 ・カエルのたんじょう
・ニホンザル ・サケのたんじょう
・シカのくらし ・カメのくらし
・コウモリ ・メダカのくらし
・エゾリスの森 ・ヤドカリ
・ヤマネのくらし ・ヘビとトカゲ
・野生ゾウの世界 ・海のさかな
・森のキタキツネ ・モリアオガエル
・わたり鳥のひみつ
・ライチョウの四季
・フクロウ
・ペンギンのくに
・モズのくらし
・ハヤブサの四季
・シラサギの森
・キツツキの森
・ウミネコのくらし
○新日本動物植物えほんシリーズ
・おはようちびっこゴリラ ・ヤドカリの家さがし
・どうぶつたちの夜 ・北のさかな南のさかな
・ひぐまの冬ごもり ・さばくのかえる
・のうさぎ にげろ ・あめんぼがとんだ
・鳥さんとんで ・たつのおとしご
・とびたておおたか
・ぞうさんのはな
・サルのいる森
○海の生き物シリーズ
・クジラ
・ペンギン
・ウミガメ
・イルカ
・マナティー
・ラッコ
・アザラシ
○大自然の動物ファミリー
・クマ ・ホッキョクグマ
・ヒョウ ・アフリカゾウ
・ライオン
○図鑑
・こども動物大百科
・魚・貝の生態図鑑
・鳥の生態図鑑
10 単元の指導計画について
本単元は,AB ワンセット方式の単元構成で学習していった。第一次で,教師が図鑑のモデルを 提示し,単元の見通しをつかんだ。第二次は,生き物図鑑づくりを行った。教材文「めだか」と自 分で選んだ生き物の本を題材にし,「めだか」で敵から身を守る方法を読み取り,次時に「自分の 選んだ生き物」の敵から身を守る方法を読み取るというように,練習と本番を交互に行うような授 業展開をした。
教材文と自分の選んだ本を交互に読んで,図鑑づくりをしていくというこの方式は,子どもたち にとっては混乱するものではなく,むしろ図鑑づくりをどのようにしていけばよいか理解しやすか ったようだ。ただ,読み取りを丁寧にやっていける反面,時間を多く費やすため,図鑑の内容を精 選する,すべてをABワンセット方式にしなくてもよかったのかもしれない。
また,本単元に関連した科学読み物の本を数多く揃え,読み聞かせしたり,読書表を活用したり して積極的に並行読書できるようにした。一人何冊も読書したり,一つの生き物を知るために違う 種類の複数冊を読んだりして,読書量を増やすことができた児童も多くいた。
11 単元終了時の成果と課題
手 立 て 成 果 ○ と 課 題 △
仮 ・科学読み物に興味をもたせるために,学 ○めだかのすごいところの話し合いに自分の意見 習前から,教材文を音読するよう指導す をもって臨むことができた児童が多かった。
る。
説
・文章を読むこと自体が苦手な児童がいる ○挿絵を並び替えたり,挿絵の説明を自分の言葉 ので,写真や挿絵をもとに段落の内容を で説明したりすることで,読み取りを深めるこ
1 とらえる。 とができた。
△挿絵をグループ分用意すれば,どの子どもも挿 絵を手に取り,説明ができる。
手 立 て 成 果 ○ と 課 題 △
仮 ・読み取りを深めるため,挿絵を使って,身 ○挿絵に合うよう,段落を引用したり,要約し を守る方法を説明できるようにする。 たりして発表することができた。
説 ・ 興味を持って取り組められるよう,めだか ○個々に自分が選んだ生き物の本を意欲的に読 や自分の興味のある生き物の生き延びてい み進めることができた。
くための知恵を本にまとめられるようにす ○△図鑑の項目を教材文「めだか」と同じにし
2 る。 たので,自分の図鑑に読み取った文章を書く
ことはできたが,めだかの項目と同じことが 書いていない本もあったので,項目を変更し て書くよう指導することもあった。
本や図鑑から特徴や敵から身を守る方法を 図鑑作りによって,目次と見出しの書き方を 見つけたら,付箋を貼り,要約や引用がしやすい 学ぶことができた。
ようにした。
手 立 て 成 果 ○ と 課 題 △
仮 ・本学習の指導に入る前から,廊下に「生き ○一人何冊も読書したり,一つの生き物を知る 物の本コーナー」を作り,たくさんの情報 ために違う種類の複数冊を読んだりして,読 説 に触れられるようにする。(読書活動推進 書量を増やすことができた児童も多くいた。
3 補助教員の協力による。)
・ブックトークや読み聞かせを取り入れ,多 ○読み聞かせをして,生き物のすごいところを くの本に興味をもって読めるようにする。 共有することができた。
○読書表は,どの本がよく読まれているか,学 年全体でたくさんの本を読んでいることが一 目で分かるので効果的だった。
△自分の読書量がわかりづらかった。
科学読み物に自ら手を伸ばし,多くの本を読めるように読書表を 活用した。よく読まれている本とそうでない本が明確なので,子ど もたちが本を選書するきっかけとなった。
13 自分のふり返り
今年は私にとって,単元を貫く言語活動を取り入れた国語科の実践,第一歩であった。育てたい 力は明確にあったが,それをつけるにはどのようにしたらよいかという視点が足りなかった。ゴー ルでの姿は描かれていても,肝心のその手立てが全児童の実態に合っていなかった。一人一人細か く実態に合う支援を考えるのは難しいが,子どもたちの学びが広がるような手立てを構成して,楽 しく学習できるようしていきたいと身をもって自分自身が学ぶことができた。
また,どの子どもも自分の考えや思いを1時間の授業の中で表現できるよう,日々の積み重ねを 大切にしていかなければならないと思った。来年度は話し合いの仕方も全校で統一した物をしてい くことになったので,それがしっかり自分のクラスで身につくようにさせたい。