趨学論集第総巻第逢号 欝§2年3月 瓢論 文}
業績評価についての一考察
馨本型マネジメントに惹ける会計的業績評緬の意味を中心に
伊 藤 宏
目 次 はじめに
i.業績評緬の意義
i.i.業績評懸における業績の意殊 i.2.業績評簸の機籠及び篭釣
i.3.業績評懸の主捧・客体とそのプPセス i.4.業績評緬における評簸基準の意殊 2.業績評緬活動の分類
3. 日本型マネジメントにおける業績葬儀の特鐡 3.i.職務内容及び責任・権醸の鰻駿さ
3.2. 業績と幸覆覇舞との闘のブラックボックスの存養三 3.3.全人的評懸
3、淫.評擁iの長窮性 4.会計的業績評懸の特鐡 壕.玉.…冗的評癒 遷.2.客観鞄 4.3、鱗値の繕鰐化
4.唾.分割曹能性・換算可籠性 畦.5.瞬示性
5. 藝本肇マネジメントにおける会計的業績評緬の意1象 おわ疹に
はじめに
管理会計の鑛域において業績評懸の問題は主要な醗究穀象となっている。特に,責任会計及び事 業翻意との関連において多くの醗究が行われている。これらの業績評懸の醗究,特に会詩的な業績 評癒についての醗究源,企業の各講疲員の責任と権醸の籟響をめぐって綾らの行動的灘嚢,すなわ
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籍 学 論 菓 第§曇巻第4弩
ち,動機付捗の問題を競示的にあるいは暗黙的に意識しているといえるであろう。そしてこの場合,
公平かつ公正な業績の灘定あるいは評癒が,評懸される購成員の動機付けに薄して良い影響を有し ているという暗黙の羨擾癖存在するように思われる。もちろん,不公平あるいは不公正な業績評簸 は構成員に薄して良い影響を持たないと絃いえるであろう。しかしながら,問題はそうは挙純なも のではない。
なぜならぱ.責任会計の考え方を前提とした会計的業績評緬が依挺しているところの管理システ ム及び業績評緬システムが,纒々の企業に熱いて異なっているからである。特に.米醗企業の業績 評癒システムと,いわ疹る舞木型マネジメント主}を行っているところの我が馨の企業のそれとの闘 には,かな参の相違を見識すことができる。このような異なる業績評懸システムを有する企業にお いては,当然,会誹的業績評懸に懇待されるところの機能ないし役割に異なったところがあるので はないかと考えることがでぎるからである。
末羅企業においては,各構成員の職務内容及び責任・権張の範囲がかな鯵賜確に蔑定され,懸人 業績をこのことに.基づいてよ参厳密に.評難1し,評懸されたところの絶入業績と譲醗とを夢ソクさせ る繧同轍あるといわれている.ここに責任会計を中軸にした会計的業績評懸の動機付けという意殊 での意義のひとつがあると考えられる。
縫方,我ボ馨においては,各檎成員の職務内容及び責任・権猿の範霧が比較的緩蘇であ塾,しか も魑人に跡づけられた会詩的に表現されたところの業績と報醜との麗係が瞬確ではないと捲摘され
ている。
鍵って,責任会計の羨提となるところの責任・権限の範霧が曖練で,な齢かつ,会計的1こ表現さ れた痴人業績と報醗とが直接的にば穿ンクされていないような暮六型マネジメントの下での業績評 騒システムにおいては,懸人に鰐する会計的業績評懸は騨染まないのではないか,あるいは,うま
く機菱しないのではないかという疑問が生じる。
しかしながら,我が国企業においても,懸人業績と会誕数値を結合させること,あるいは,企業 内の小集団,康たは下位緩織の業績と会計数魑を絃合させること(この場合も,究極的には,灘該 集鑓や組織の管理者の業績と会計数値とを結合させることになる。)がかなり広い籔霧で行われてい
る。
現実にこのような麹人業績を会計的に認識し評癒すること熱殺が蟹企業においても行われている とするならば,異なる業績評緬システムを持つと考えられる米躍企業にお哮る会計的業績評癒の意 瞭ないしは機籠とは違う馨本型マネジメント流の会素的業績評癒の意殊ないし機能藩あるのではな いかと考えられる。
そこで,本稿においては,米国的な責蕪会計および業績響遜システムの考え方に基づけば1三1本型 マネジメント毒こは一見は麟染まないと思われる個人に簸する会計的業績評擁iが,醤本型マネジメン
トにおいてはどのような独露の意殊を持っているのであろうかという問題意識の下に,日本型マネ ジメγトにおける業績評徳システムの特籔を踏まえつつ,会計的業績評癒の意鎌を験試してみたい.
萎 類本1的経嚢という言葉が持つ意弓表が…葬常に広く,そのとらえ方も多鍍に渡るため.いオっ睡る蕪本的経営のドで のマネジメントスタイルあるいはマネジメントに越する考え芳という意殊で,蓑体葵マネジメントとい髭言葉 を本稿でほ使番する.
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鐸藤:業績詩嚢についての一…考察
i.業績評緬の意義
業績評癒とは企業の購成員がどのような業績をあげたかを灘定,評超することであるといえる。本 章では,この業績評懸という醗念を詳纏に検討し,次章以降の講提とする。
i.蔓.業績評優における業績の意味
企業における各講成員の業績とはどのようなものであろうか。一一般には1,各講成員が企業聲的あ るいはその下位賢的であるところのより具体的な暮標の達成に.どれくらい貢献したか,その貢献が 業績であウ,この貢轍痘を灘定,評癒することが業績評麺であると建解されうる。もちろん,この 業績の具体的内容は購成員の経営紛織における藷讐あるいは職務等によって異なるのは当然であ る。従って,その業績は購成員の意思決定活動,管選活動,作業等の結果を意嫁することとなる。
しかしながら,通常,経営纏織の贈屡との関連において,経営管灘責任をもつ購成員(経営管選 考)にとっての業績は当該懇織単位の業績を意殊し,一一般従業員にとっては自己に与えられた職務 の遂得度を意殊することとなる。すなわち,管奪責任をも有する構成員については自己の管鐙罫に あると考えられる鰻織単位の業績をもって露己の業績とみなされることが一般的である。
このような業績ξま,購成員の行動を形成する努プ3及び餐…力,更には被を取む巻く金業嚢外の環境 の結果としてとらえることができよう。従って,以下の関数騨係が成立すると考えられる。
業績二{(努力,縫方,環鏡)
これら三要素の耀互鐸覆の結果としての業績を評徳する場合,その業績の源馨をよ鯵驚確に分極 し捨鐘するためにも,あるいは飽の糞的のためにも,業績を形成すると考えられるこれらの三要素 の影響を灘定蛮たは推翻する必要があるのは言うまでもない.
隻.2.業績評簸の機能及び霞的
業績評緬は,事藩になんらかの業績評緬基準爆繧,予算等)を設定し,業績評癒を受ける構成 賛(業績評儀の客体,以下客体)に伝達することを伴うため,馨標管遅として機寵する。童た,自 己の業績評緬が行われることを客体が事前に認識することは曇標達成への暗黙のプレッシャーとな
り,客体のモチベーショγを高めるという効果があると考えられている。
業績評癒を行うこと霞躰から生ずると考えられるこれらの機能あるいは効果とは牙彗に,業績評懸 活嚢を行うことによってもたらされる前述の業績を購成する三要素の掘握によって,業績評鱗は,更 にいくつかの機能を馨していると考えられる。
鯛えば,業績評懸活動を通じて客体の様々な縫方を掘握することによ弩,異進・醗置等の人事管 理。ヒ季ぎ劾な磐彗報オ甚提供されることとなる。 また,報醜の渓定に際して,行動の結果としての業績の みならず,費やされた努力を掘握し考慰することによ参審鉢の樗来のモチベーションを高めること ボ灘能となる。このような意殊において,業績評懸活動を通じてもたらされるであろう客体の努力 に関する鋳報は,結果としての業績に関する構報とともに,報醗渓定に役立つと考えられる。
更に,業績評緬活動を通じて,客体の業績に影響を与えるところの緩を取参巻く企業内外の環箋 を認識することが可能となる。つま疹,当初予灘されていた環境と実際1の環箋との閤のギャップを
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臨 掌 論 集 第6§巻第唾号
認識することが可能とな:る。 これらの環箋に凝する椿幸醸ま将来の意思決定を敵害することとなりう
る。
以上遠べてきたのは纒に遍ぎないが,結果としての業績を単に摺握するのみならず,業績評緬活 動を通じて客体の努力,能力,環境等をも掘鑿することによって,業績評穰1は人事管運,譲醜決定,
環境に絶する意悪漢定等に薄して有効な情報を提供することが可籠となる。それ故,このような麟 面における情鞍提供もまた業績評懸の機能としてとらえることがでぎよう。
業績評懸の欝的は,基本的には業績評懸を舞う主体の業績評籟に態する懇待あるいは意識によっ て異なると考えるべきであろう。すなわち,鱈のために業績評懸を行うかは,評懸の主体が業績評 懸を擁のために鴛うのかという覇籔に依存するが,ここ憲で述べてぎた業績詳細の諸機饒を鑑みて,
業績評麺の彎曲を定義するとすれば次のようになるであろう。
業績評懸の目的とは,企業の購成員に鰐する業績葬癒活動を行うことによウ,業績評懸の客体の みならず主体の将来の意思決定鳶よび行動を敗善(変化)させることにある。
i.3.業績評懸の主体・客体とそのプ縫セス
業績評麺の重鉢と客俸を考える場合,すなわち,誰が誰の業績を評癒するかを考える場合,業績 評籐のプρセスを蚕ず窮らかにしなければならない.結集としての業績の評懸のプ揖セスに霰足す るとすれば,次の様にそのプ韓セスをとらえることがでぎよう。
① 責任範霞の決定 (2) 評癒基準の設定 (3) 業績の灘定および分析 (蓬) 業績の評懸
実諜の業績の灘定及び分析は会計情報システムあるいはスタッフが行うものであろうが,その鰹 のプPセスはその業績の実現に責任を持つ表すなわち業績評癒の客体の直霧の上司,あるいは,そ の上方の上講が基本的には行うと考えられる。
さて,ここで評懸という活動の内容をもう少し深く考察してみる。業績評癒における評癒とはい かなることを意殊するのであろうか。評鱗とは究極的には懸纏付け行動である。すなわち、物事の 癒題を定めることである。ある難読に態してその物事がどの程度の後立ちを持つのか,それを定め
ることが評極である。
鍵って,企業に,おける各購成員の業績評緬の場合,評懸とは企業グ)§的あるいは暑標に.録して,ま た,その下位醤標たる下位綾織単位の霞標に対して,各構成員の行動がどの程護役立ちを持ったか を定めることであると考えることがでぎる。しかしながら,異なる綾織繕屡と職務を有するすべて の構成員を騒一一の簸値尺護(纏えば,瀦益数鑓)によって癒纏付けを行うことは不可饒である。そ
こで,標準・予算・黛標瀦益率等という影の業績評簸基準との比較によって各構成員を評慰し,簸 纏付けをすることとなる。ここにおいて更に簸要なことは,鱗纏付けのもつ葡果ないし意殊である。
評癒が灘定と異なり評纒足参うるためには,業績評癒基攣と業績との比較だけではなく,評懸の 結果が評懸の客体は言うまでもなく客体と関係を有する構成員,更には評簸の主体に耕してどのよ
うな1交む果を持つカ・ある㌧藩ま意彗表を持つカ・を認識す ることが必要である。評養難墓童襲との舞:較垂こお覧・て
一7巷一
勝藤:業績評懸についての一一考察
撰定された業績に鰐して撃えら滋た懸値の各糞成員に薄する影響を事前に認識し,将来の各構成嚢 の意碧』決定あるいは行動を改善するような{繭纏付喜ナあるいは纒藩{付けの表現を行うこと参業績馨軍懸 をよウ有効にならしめるものである。換言すれぱ,業績評癒は評緬をしたという事実をもって完籍 するのでなく,その評麺の給桑ボ各構成員に薄して様々な影響を発揮することまで含めて評緬とし てとらえられなくてはならない。
ここまで考えてぎた業績詳細とその主体と客体は,いわゆる公式的業績評癒を想達したものであ る。しかしながら,企業における麹入に対する評癒は単にこのような瞬承的かつ公式的なルートに よって行われるものだけでなく,非絹示的に,更には非公式的に様々な人々によって行われ,その ことが権威嚢の行動や意思漢定に影響を及媛すのみならず,公式的な業績評懸にも影響を与えてい ることを見遷してはならない。こ¢)ことについては章を改めて検認することとする。
蔓.護. 業績評懸における評懸基準紛意味
業績評癒億,筋違のように,予め設定された評懸基準と灘定された業績との比較および差異の分 析というプ・セスを伴う。この評懸基準は,企業全体という観点から見れば,全体醤擦の総分化さ れたものであむ籠分§繰としてとらえることがでぎる。また,各々の詳細基準は全体熱藻の達成に 録する手段として機絶する。
業績評懸の宝鐸にとって評鱗基準は評癒すなわち懸纏付けを行う場合の基準ないしは§安となる だけでなく,轄を評癒基準として選択するか,どの評懸基準に難してよ極大ぎな癒殖を置くか,ど の翻紛厳しさ(紬観ss擁こするか等の浪定を行うことを通じて,業績響緬の客体に交札て背嚢 の指斜を与えることになる。
逆に,業績評懸の客捧にとって評徳基準は,自菰あるいは家己が管麗責任を有する縷織単位の遠 戚欝標としてとらえられる.そして,醤が評纐基準として選訳されたかは客体の行動あるいは努力 の方海に影響を与え,評癒基準の厳しさは客体の努力の大ぎさ(モチベーシ・ン)に影響を与える こととなる。換言すれば,評癒基準は客体の春勤焼籔を形成するひとつの要素として機能すると言
える。
業績評鰯基準に絶する重要な題題の…つは,企業の全体目標と認分§藻たる評癒基準との一貫性 の問題である。全捧弩標と評癒基準ボー貫盤を保っている場合,すなわち,客体が評懸基準を達成 することが全体馨漂のよ鯵一屡の達成に嚢接に鐸臆する場合は問題がないが,評簸基準の達成が全 体曇標の達成に自動的に作篤しないばか箏か全体馨穣の達成を懇害する場合がある。特に,分権化 の程養溝強い纏織においては簿が評懸基準に選択されるかによっては,評麺の客体の意慾決定の合 鐙牲が確保でぎないという問題が生じる21。
釜 銭宰1欝欝1において,事業部譲における事業藻畏の業績評極と意思漢窯の合鐸性についての検認が舞わ れている。
7i一
濤 学 論 葉 箒6§巻第4讐
2.業績評儀活動の分類
ここまでは計数管理分…貫としての会計数薩を中心とした業績評緬を念頭において逮べてきた。
この場合の業績評癒は意思漢窯あるいは行動の結果としての業績を数纏化することを通じての評籟 であった。しかしながら,企業の構成員の評嚢に聞しては単に結髪としての業績を定量的に評慰す るにとどまらず,定性的に更には非購示的にあるいは非公式的に行われているのが現実である。業 績を購成するであろう諸要素を多醸的に評癒することは,緩数の目的に資する靖羅を提供するのみ ならず,当該購成員の将来の業績を予離する情報を提供すると考えられるからである。そこで,こ こでは業績評綴iを非競示的,非公式的評籐をも含めた,購縦貫に薄して行われる全ての評緬を意殊1 する広い鰻念としてとらえることにする。このことによ磐,はじめて公式的業績評鱗システムとし ての会計数値による業績評緬の意義と賑界を瞬らかにすることができると考えるからである。すな わち,会計数盤を中心とした業績評懸を単独で考察することによって,会計的業績評徳の構成員に 与える影響を説窮するには酸鼻が存嘉すると考えるからである。
企業の構成員に薄して鴛われうる評懸活動を分類し,検討することとする。ここにオ銭・て,評緬 の韓象となるべき業績は,単に結業としての業績ではなく,客体の将来の業績に影響を与えるであ ろう要素をも含んだ広い意殊での業績である。従って,この場合の業績評懸はいわゆる入事響麺も 含んだところの腹義の業績評癒である。このような広義の業績謬癒は二つの種類に大捜することが でぎる。…つは公式的評徳であり,いま一つは葬公式的評懸である。公式的・非公式的という難語 は,換議すれば,その評懸活動が金業の管理活動の中においてシステム化されているか否かの区購 である。もちろん,どこ吏での群籍活動がシステム化されているかは企業によって異なるであろう.
しかしながら,多かれ少なかれシステム化されてない評懸というものが存在すると考えられる。こ こでの分類櫨典型的なものを想定しているのであって,決して普遍的なものではない。
この公式的響懸,すなわちシステム姥された業績評癒は更に定量的評麺と定性的評簸に分類する ことボ可饒である。定量的評癒は今まで述べてぎた会計数纏による業績評懸が中心であ与,それは 狭義の業績評緬であると言える。この種の業績評緬は行動の結果としての業績を会計数纏によって 掘握し,これを予め設定された評綴基準と比較することを軸として行われる。この狭義の業績評癒 は,通常,客体に態して絹示的に行われる。すなわち,評癒基準は予め客体に伝達され,実績数績
も定懇的に伝達され,その結集は業績評癒報告書という形をとるのが一般的である。
また,定量的評癒の中には会計数纏(貨幣数値)として擢握することが羅難なものも含重れる。擁 えば,販売蒲門であれば訪総件数・新規顧客獲得数等,製造都門においては仕掻じ数・歩留率・握 案件数等,一般的には欠勤率・暗闘躰甥務詩経等,会計数値化することが露難あるいは会計数値化
図i 業績評痴話勤の分類
1会計的業績評羅
底義の業績言,癒1公式 麟欝嚇
1非公式的鞭
一72一
欝藤:業績評懸についての一考察
しないほうが事実の認識のためには適している要素についての灘定,評癒である。特に醗究雛発部 門・本蕊藻門等の業績は会鍵数値化することが毯難な場合が多いため,定量的評懸の多くは会計数 纏に.基づくものではない。これらの会計数値をこ基づかない定量的な業績謬懸は,結果としての業績 のみならず努力や能力という要素をも評懸の薄象としている。ただし,これらの定量的評懸は必ず
しも客体に薄して瞬示的に行われているとは駁らない。
公式艶紅行われるフすなわちナシステム化された評癒としての定性的評癒はア通常,人事課鱗の
一一ヌとして定窮的に行われる。この場合の評懸の主体は客体の、ヒ司であり,評懸の麟象となるべぎ 要素は客体の職務内容および繕屡によって異なるであろうが・上司の碁常の観察を通じて・客体の 籠力および努力に関する要素を主な瞬象にして鴛われる。擁えば,仕事に癒する意欲,鵬講性,整 麟盤,企露力,コミュニケーション能力,役割意識,欝標設定力,開題発見力,開題解淡泊等々,管 運能力,職務遜慈力,婆心ダーシップ等に関する諸要素について建:性的に評儀される。しかしなが ら,これらの定性的評懸の内容及び結募馨こついては1,評簸の客躰に.麟して瞬らかにされない場合も あると考えられる。また,これらの定性的辞儀の結果は定量化され,飽の定量的評髄の結果と統合
される場合もあ参うる。
以上において遠べた公式的評籐とは琴彗に,企業においては非公式的評懸が存在する。これらの評 懸はシステム化されているわけではないため定離的に行われるわけでなく,かつ,公式的評癒とは 異なり評緬の主偉が上講であるとは醸らない。すなわち,評籟が上から下へというルートで行われ
るだけでなく,評懸の客体の輯濠,部下,義舛の仕事帽手筆,客体を取り巻く様々な麗係者によっ て,後のいわゆる『仕事ぶり」,あるいは様々な議…カに鰐して評懸が下される。これらの評癒の結果 は客体に関する『評糊を形成する一要素を形成するばか今か,これらの評徳が公式的な評徳ルー
トに緩み込まれ公式的評癒の…要素を形成する場合も考えられる。そして,これらの非公式的評懸 の結果としてのいわゆる罫評甥垂が,客体の行動に少なからず影響を与えると考えるのは難くない であろう。
諺.8本型マネジメントにお1する業績評緬の特徴
本章においては,会素的業績評鱗の意味を検討するための前提として,藤本灘マネジメントにお ける業績評緬の特徴を考察する。
米馨企業における業績評癒と比較して考えた場合の霞水型マネジメントにおける業績評懸の特徴 として以下の4.転を挙げることがでぎる。ここでは,これらの特籔を会計的業績評癒と関連させて 検討する。
工) 職務内容及び責任・権限の範麩の曖鎌さ 2) 業績と報醜との聞のブラックボックスの存在 3)全人的評懸
船 評騒の長難娃
73一一
商 学 論 集 第6春巻第塁馨
3.i.職務内容及び責任・権鰻の曖昧さ
露本藥マネジメントにおいても,購成員麹人の職務内容及び責任・権曝の範饗が全く駿蘇という わけではない。これらが全く曖薮である場合においては,効率的・効果的な緯織運営は望むべぎも ない。B本型マネジメントに.おいては,これらがある程護:瞬羅に(ある時は瞬示的に,ある時は購 黙約に)蔑定されている認分とそうでない部分が存在すると考えられる。この霧罐ではない蕊分,つ
ま今,曖駿な轟分は変化や異常に対する嬉嬉の部分であると考えられる3ン。
健って,藤本菱マネジメン替こおいては,構成嚢縫人の職務内容及び責任・権綴億一悪認識しつ つも,これらを厳密に規定しない翻分を残しておき,つ重ウ,曖蘇な翻分をあえて残しておくこと によ鯵,変化や異常に灯して催人や懇織が柔軟に瞬応ずることがでぎる弾力性を持たせていると奮 える。換需すれば,溝成長が麟造牲,麟意工夫,問題発見解決能力を発揮する余地を残しておくこ とにより,季薄成藝蓬もしくは叢籔織の潜在書影プ3を活舞聾しようというマネジメソトスタイノレである。 この ことは,マニュアルに基づいたシステムに歓喜している米国型のマネジメン卦と異なるところであ る。更に,霞本塗マネジメントにおいては,この曖蘇な蕊分,つ豪ウ,変化や異常に態する難癖の 躯分の評癒を重観する頷向があるといわれている。
ここにおいて,責任と権罎の窮確化を前提とし,会計数値と僊人とを連結させることによって威 勢立つと考えられる責任会計に基づいた会計的業績評癒は,責任と権醸が箆較的暖駿な響本型マネ ジメントにおいては必ずしも有効に機能しないのではないかという疑購が生じうる.
諺.2.業績と報醗との闘のブラックボックスの存在
霧本型マネジメントにおいては,麺人の業績(会訴的に蓑現された業績をも含む公式的に評緬さ れたところの業績)と経済的鞭麟・魑遇等を含めた広義の鞍醗との闘に必ずしも競確な襲係が存在 しない場合が多く,叢わぱ,再審の悶にブランクボックスが存在するといえる。もちろん,完全に ブラヅクボックスが存産するというわけではなく,評懸の客体たる購議員の職務内容や購緩によっ ては,麺1ノ、業績と特に蔑難的な経済的報醗とがある程穫:窮示的に隣ンクしている場合郷ある。しか
しながら,この場合においても,僊人業績よ毎,むしろ,その懸人解所属するセクシ避ンの業績あ るいは全縫的な業績が譲接釣に薩人の短簸的な経1斉的報醸1に反麟1する場合が多いと考えられる。
いずれにしても,魑人業績と法義の報醜との闘に薩接的なかつ競確な騨孫が存在する場合は少な く,特に,評懸の客体から髭た場合,ブラックボックスが存蓬するという認識があるのは事実であ
ろう。
このような業績と報醜との闘のブラックボックスの存在という評緬客体の認識は,講成員のモチ ベーシ曇ンの低下の要醤になるのではないかと庭感的には考えることがでぎよう。もちろん,業績 に慰する自己評懸と上鰐等による評纒i,そしてその結果としての報酬との闘にあまりに次ぎな ギャップが存在する場合にはモチベーショγに薄して悪い影響があると想像でぎる。
しかしながら,ブラックボックスの存蓬自体が,轟,モチベーションの低下要醒になるとは考え
3)掛麹秘史li鰭§蚕ま,降峯企業における暗闘当たりの労懲の鯵率が高い選曲として,変化と異常1こ輯越する知 麟熟練を装曇糞している。
一7豊一
僕藤1業績評懸についての…考察
にくい。欝数ならば,ブラックボックスの存産嚢舞が公蓬かつ公平な評簸を必ずしも阻害するわけ ではなく,評饒そしてその結漿としての鰻醜がある程慶公正かつ公平であると評韓iの客体が認識す ることがでぎれば,そチベーシ壼ンの低下要霞にはならないとも考えられる。
逆に,ブラックボックスの全くない業績評樋システムは(もちろん,全くク妻アーな業績評懸シ ステムを設欝すること灘体非常に躍難なことであると考えられるが),その霧醗性が故に,かえって 権威舞の長類的・緩織的な観点による惹悪漢定や行動を覇約する響籠牲があると考えられる。
従って,このような業績と報醗の閥のブラックボックスの喜在は,長簸指向・集懇主義指海を持 つ雲本警マネジメントにおいてはそれな鱗こ台麗牲があると言える。しかしながら,このようなブ
ラヅクボックス藻荏在する業績評癒システムにおいては,麺入に鰐する会計的業績評懸娃,繕成長 の動機付けに薄して有効紅機能しないのではないかという饗購が生じうる。鱒敏ならをま,業績と難 醗とがク夢アーな襲孫にある場合においては,会計的業績評懸は鰯人業績と鶉醐との開の連結環と
しての意殊を持ちうるが,両者にク婆アーな襲係がない場合,報醗と直接には夢ンクしない会計的 業績評懸は購成曇のモチベーシ蛍ノに蝿して必ずしも有効に機能しないと考えられるからである。
3.濤.全人的評懸
麹薬労簿毒場指溝の強い露本型マネジメントの下では,単に駿足された職務内容に繋する結果と しての窺難的業績のみによって評懸が鴛われるのではなく,管翠者・経営者としての適性・籠力・
資質を含んだところの潜在的な一般的職務遂行能力,更に管蓬籠力を評簸する醸殉がある。このこ とは襲章の業績評緬活動の分類とも縫課するところであるが,現実には,結集としての業績だけで なく講成員に態する広範な評癒が行われている。換言すれば,企業内薬から管運嚢・経営者を育成 し,選則していくという内藻労鱗毒場指向の強い霧本型マネジメントにおいては,かな参繕屡の低 い構成員に態して叢で,いわゆる全人的評癒が行われる繧溝がある。
単に欝定の縫方・披講,あるいは労禽力を購入するという寒露的な麗驚縫係ではなく,バ夢ユー・
ク婆エイター(懸鑓翻造者)として人材を薩繕し,企業磯部でその人耕を教毒,講練し,将来の管 馨者・経営者を鳶成するという日本的な雇絹麗係においては,この全人的評籐は一般に行われてい
ると毒える。
従って,このような内蔀労働幕湯指向を持つ日本璽マネジメノトの下では,会計的に表現された ところの購成員懸人の業績は業績評騒を舞う場合の一一つの繕漂にはなり得るが,纏の霧人的要素が 昇進等の場合の大ぎな評懸要素となっている。つ蚕吟,潜在能力であるとか入構といった霧人的評 癒が一一次的に評麺され,短難的業績を表す会計的業績ほ,これらの羅人的評癒を補完するための二 次的評懸として麟矯されることが少なくないと考えられる。
3.壊.評緬の長期牲
一般に異本企業における縫成員に録する評懸は長難に亘参,この長難的評懸の下で構成員の響 絵・昇進等¢)報醜が淡定され.長難的に』礎成員の選琴彗が行書つれる頬面がある。 しかしながら,長其彗 的評麺と一撮に言っても,その中には様々な意殊内容が含まれる。この場合の重要な点は,長覇と いうのはどのぐらいの難幾であるのか,蔓に,短難的評懸のどのような要素がどの麗慶長覇的に蓄
75
商 学 論 集 第総巻第4琴
積されるのかということである。
後者の問題については,プラスの評懸{よい評癒)が主に長難的に蓄積されるのか,あるいは,マ イナスの評徳〔悪い評懸ラが主に蓄稜されるのかは,購議員の行動に鰐して大ぎな影響を与えると 考えられる。
マイナスの評懸が重視され,それが長難曲に蓄積されるような業績評癒システムはいわゆる減点 評緬であり,購成員をサスク繕避的にさせ,逆に,マイナス評麺よりもプラス評懸が長懸的に蓄積
されるような業績評嚢システムの場合,購議員を婁スク愛好的1こさ量ると言える。
このような長類的評懸にはいくつかのメ!1ットが考えられる。購成貴の会社1に鰐するコミヅトメ ントを高めることがその…一つである。童た,評癒が長難に亘るため,丹念な評懸が再籠であ参,更
に,複数の評懸1主体葦こよって各構き成員の評極力誇}才つましるため,評髄の客観{生を吾窪{呆す ることカζでき
る。すなわち,ここ豪でに列挙したところの暴本i肇マネジメントにおける業績評優の特籔から生じ る評懸主体の主観の介入という危験性を評懸の長難姓が補完していると言える。しかしながら,そ の半講として,評鱗が畏懸的に行われ蓄積されるため,夢ターンマッチのしにくい活性化の欠けた 纏織になる可能性が存在する。
以上において,巨水i整マネジメントに1お渡る業績評縫1の特籔を検討してぎたが,これらの特鯵!は,
米睡的な責任会計に基づいた会計的業績評癒を行う場合の誌鍵条件と考えられるものとはかな参異 なると言える。従って,米馨的な考え方に基づいた会講的業績評懸の機麓は馨本型マネジメン鐘こ おいては必ずしも妥当しないと誘えるであろう。
墨.会計的業績評懸の特徴
本章では,業績を会計数蓬によって表現することに基づいて評懸を行うこと,すなわち,会計的 業績評懸の一般的特鐡を検討し,その無点及び隆雰を考察する。会計的業績灘定あるいは会計的業 績評癖の一般的特籔として以下の5点を挙げることがでぎる。
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一元的評癒客観化 懸籏の糧鱈化
分書彗可能性・灘算可能性 墾示性
墨.L 一元的評鰯
会計的業績評髄は,究極的には利益数縫に統合されるところの会計数纏による一一元的評鱗である。
もちろん,縫成貫やセクションのすべての活糞,更にはそれらの活動の結果を会計数値によって■一 元的に掘握することは藻難である。しかしながら,企業全体の活動を続一一的な懸値尺度によって認 識,灘足するためには,会計数麟という一元的尺度に依存せざるを得ないことは言うまでもない。
従って,旛成員やセクションの活動についても,それらヂ)活動が究癒的には会謙数値に反狭し,凝
縮して華…葦毛さオ駕ると㌧・う喜彗提の心ドに,企業全体の業績との統一雛三を確{蒙:するために,金言†数食壼孝こよ
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弓
解藤:業績鉾嫡についての一考祭
る一元的評{藤を行う必要がある。
会詩的業績評癒が一づ乞的詳懸であることから生ずる会計的業績評癒の隆罪が存在する。第…に,企 業における活動には会計的評懸に験染む活動とそうでない活動があるということである。特に,本 社スタッフ部門・醗究麗発蕊門等における縫議員蟹人,あるいはセクションの活動を評鱗する場合 においては,楚の尺農によるi蝉騒の動けを欝りなけれをまならない。
第二に,様々な活動の結果としての業績を生み塞すところのブ揖セスあるいは構成員の行動の媛 範となるところの癒蕪体系等までは,『一元的な会計的業績評懸紐よって建握することは璽難である。
すなわち,企業における経営鬱念・経営哲学・企業文化等を各購成員の活動がいかに反験している かを会計的に.評癒することは臨難である。一一元的評懸という特籔を持つ会計的業績評鱗は,必然的 に科益の増熱・劾率の教善という指向を購成員に纏えつける鰹講がある.従って,講達のような瀦 益指海以躰の指向に基づく行動に耕して会計的業績評簸が購成員を動機付けることは霞難であると
言える。
逆に奮えぱ,会計的業績評懸を行うことによウ購成員の行動を利益旛講に誘導することが可能で ある。それ数,会計的業績評懸紐あまウ騨染まない活動であっても,それをあえて会訴的に評慰す ることを通じて,購成員の聴益指溝を高め,そのような活動に薄してモチベーシ葺ンを高めること も可能であるということである。
4.2.客観牝
業績を会計数値によって評癒することは業績の客観化をもたらす。この客観化は讃数的評懸の一 般的特籔である。
この業績の会計数纏化に伴う客筋イヒは,会謎数纏が生み塞されるところのプ霧セスを後ろに追い や参,プ欝セスよ吟も結集としての会計数値,つま参数鑓そのものを購硫員に重複さ塗る鑛海があ
る。従って,一度業績を客鰻化したところの会計数値は,それが活動の一面からの写像に過ぎない ことを忘i蟻させ,会計的に表現された業績のみが関心の中心とな疹,それと霧時に,会計的に表現 された藝標のみ解織成員に与えられた唯一■一の目線であるかの錯覚を生み鐵す璽籠性がある。
しかしながら,業績を客鰻化することは業績の比較可能性を導くことは奮うまでもなく,評緬の 結果の構成貴に録する説得力を傷めると言える。
護.3.懸値の相薄化
会計的業績評魎における癒値付け行動は,究極的には懸纏の相鰐化に基づも・て舞われる。すなわ ち,会計的業績評緬においては,騰値の構態化を伴う比較によって初めてその癒纏の大きさを認識 でぎるといっても遺言ではない。
会計酌業績評癒においては,鰹の構成員・飽のシステム・飽のセクシ叢ン・飽の企業,あるい韓 退去におけるそれらの会計的業績灘定纏との比較.または,置標無益・予算数纏・標準といった規 範的会計数値との比較によって秘めて懸麺付けが可能となる。換言すれぱ,会計的業績灘定纏はそ の絶麟的な大ぎさではなく,飽の会畿数傭との比較,蒔の流れの中でのそれらとの比較をすること によってその意殊が増大するということである。
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商 学 識 集 第韓警策4弩
鍵って,会欝的業績灘定値は鰹との比較関係を表す客観的な捲標としては非常にうまく機寵する と言える。
虚.蓬、分割蕃能牲・糠算可能性
会計数燈は言う寮でもなく基本的には貨警数纏という統一麟懸値尺度によって表現されるため,
換算・減算癬可籠である。つまり,会謙数値は分割可能性・趣算酵能盤という性質を有していると 言える。
会計的業績評懸に漬いても,この分割可能性・換算可能盤という会計数値の持つ性質が有効に機 寵する。企業全体の会舞納業績灘定値を,各セクシ設ン,各経営管理者のそれに分塞することが悪 難的には百態であり,更に,それをギ緩の管運者,従業員に重で分割することがでぎる場合がある。
逆に,各構成員の会計的業績灘定薩を換算することによって,セクションあるいは上響経営管運姦 の会計的業績灘定麺とすることが百態である。
このことは単に実績の灘定値あるいは評癒纏だけでなく,会議的§標薩についても羅じである。こ のような会計的業績評艶紅おける分割爵能牲・熱算再鑪盤は,経営綴織にお謬る隣屡的§標・隆屡 的業績を分割し結合する働きを有していると言える。従って,全体曇漂を分割し,究極的には各構 成員に割合当て,縫人業績を換算,結合させることによ参全捧業績にまで結び付けることができる。
縫って,会議的業績評簸にお哮る換算璽龍性・分割可能性は経営綴織における隣馨関係の下で,羅 標と業績の上での一貫性を撮っための連結環として機能する。
蓬.5.明示牲
会計的業績評癒は飽の評癒と比較して,評懸の客体に輯する饗示縫が高いと言える。すなわち,会 計的業績評髄においては,その定量的評懸という性質から,§標たる評懸基準と結集としての業績 灘足纏を評懸の客体に薄して蟹確に表示することができる。しかしながら,定量的評癒が不可能あ るいは露難な活動に,ついての評簸においては,その評簸基準,評纒1の結果ともに鶴示することが墨 難な場合が多い。
従って,たとえ,業革嚢と幸覆醸1との欝藩こ一一定の謬§{系カミ存蒼…する場合であっても,金言拳的業績言草穣藝以
外の評穣藝活動の結果を客体に薄して窮示でぎないとすれξま,業績と報藝摂との闘にブラックボックス が存在するという客体の認識を払拭することは露難であろう。
5.段本型マネジメントにおける会計的業績評懸の意殊
職務内容及び責任・権譲の緩蘇さ,業績と譲醗との闘のブラックボックスの存在,全人的評懸,評 癒の長鞘性という業績評懸の特籔を持つと考えられる疑本璽マネジメントにおいては,各購成葵の 会計的業績評懸をよ参厳密に行い,その結果と鞍醗とを夢ンクさせるという,会計的業績評緬を全 館の業績評懸システムの中で構成員懸人の評癒として重規するための繭提条件が満たされていない
と言える。
しかしながら,もともと,会計的評緬は評緬の客体のすべての行動を厳密に評癒するものではな
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灯
静藤:業績評懸についての一考察
く,会計的業績灘定縷は行動,あるいは,その結果の一額からの写像に遍ぎず,会欝的業績評緬は 諄懸の一袴幕分としかなむえない。この様な愚昧において,会計的業績評愚の結果を纒人の報酬決定 に厳密に利濡しようとする業績評癒システム自体羅題があるとも言える。驚の言い方をすれば,会 計的業績評懸は様々な単纏化の仮定の下での評懸であるため,そこには密ずと糧界摂あるというこ
とである。
それでは,懸人の評衝として会議的業績評簸をあ豪参重擬しないと考えられる婁彗春型マネジメン トにおいて,燧人に薄する会計的業績評癒は麹何なる機能あるい嫁意蕪を持っているのであろうか。
纒入と会計的業績評懸濁定植を結びつけることの意殊の一・つは,各機成員が置かれた,総織・シ ステム等紅おける鰹人的要素をある程震:誹験したところの,つま今,没綱縫的なポジシ豊ンあるい は場の評癒にある。この権な場を取参巻く環境,すなわち,そのポジションが飛躍する羅織.その ポジシ強ンを取り巻く様々なシステムの効率性及び有効盤の評癒として,更には,外蕊環箋の評鱗 として,会計的業績評癒が一定の憲蕪を持っていると考えられる.従って,構成員燧人に録する会 計的業績灘建魑であっても,それはそのポジシ量ンを取疹巻く様々なシステムの設計及び計錘設定 に薄して重要な薦報となむうる。このような会計的業績評髄の機能は,必ずしも野末型マネジメン トに国有の機籠ではないとも考えられるが,我が羅企業においては,燧人に鰐する会計的業績灘定 魑を懸人の責任に結びつけるのではなく,会計的業績評癒を通じて構成員懸人を取9巻く様々なシ ステムを闘接的に評癒し,その結果として,意思渓定的懸醸ここれ替糊しようとする鱗海が強い と言える。以上の機籠とは響…1に,霧本型マネジメントに特有の会計的業績評懸の意殊を二つ捲摘す ること毒監できる。
第一に,霞本企業の活力の源と言われているところヂ)謙烈な総織内競争41を背面から会計豹業績 評懸が支えているということである。これは,客観靴・癒鐙の根端化・醗示性という会計的業績評 籍の特徴をうまく騨絹したものである。つま吟,緩織内小綾織競争・購成員闘羨争における客観的 でなおかつ比較可籠な絹示的指繧として,会訴的業績灘定魑が騨溺されていると考えられる。換言 すれば,緯織内鏡争というゲームの客靉靆}・比較溝養老なスコアーとして,一元的評簸である会計的 業績評懸が機饒していると言える。特に,内部労騰毒揚揚癖と集羅主義脂肉の強い冒本灘マネジメ
ントに潅いでは縷織内小組織幾争意識が強く,たとえ様々な隈雰が存嘉するといえども,唯一の統 一的評緬であるところの会計的業績評懸が鏡争闘係を表す捲標の提繰源として,緩織内競争を披講 的に背1蚕から支えているのである。
第二に,購議員に上方詣向を構えつけるのに会轟的業績評懸が役立ちうるということである。こ の上方指向は雛織内纏織競争と表裏一体の麗係にある淋,会計的業績評麺における分割璽能性・換 算可能性という特鍛と密接に関連している。
会社全体の会計的に表現されたところの嚢標をセクション蔓には懸人にまで分割し,割参当てる ことが原則的に可能であり,逆に,鰹人の会計的業績灘定値を簾算,結合するごとにより,各セク ション,最終的には会旋全体の業績に結びつけることが可籠である。従って,各糞成員に馨して,衰 分魑人の業績だけでなく,自己の業績と結びついたところのより上位の繕響の業績,更には会社全
磐 雛畿罷畢 簿77 欝鰺 に幸織・て,欝本的経営綴織の活力としての競争に態する裟謎が行わ滋ている。
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薦 学 論 集 第6書巻第4琴 体の業績に藝を鶴けさせるという上方指両を与えるのに.会計的業績評懸が一定の機能を発揮すると
言える。
換言すれば,会社内の繕馨的§漂とそれに鰐する実績の連結環として,会計的業績評懸が機能し,
そして,この蔭懸闘の連結環としての会計的業績評縫iが構成員の上方指向を鼓徳的孝こ支えていると 言える。
このように,騒本型マネジメントにおいては,緯織内競争と上方指海を促進するための技術的鍵 懸として,会計的業績評癒が一定の意辣を持ちうると考えられる.そこで,一方では,纒人に跡づ けられた会誹豹業績灘足纏が広義の報鐡において蕊分的にしか瀦驚されないが,長鰯的業績と長難 的i譲醜とを亨ンクさせることにより購成員の長鞘的なモチベーシ量ンを確保し,縫方では,魑人報 醗とは甕接には関係ないところで,会計的業績評懸淋綴織内競争と上方指海を背薩から技衛的に支
え,購議員の比較的幾難的なモチベーシ蕪γを確保するという業績評懸システムの二重購造が,畦 本灘マネジメントにおける業績評癖システムあるいは会計的業績評緬の特籔であると言える。
要約すれば,騒本型マネジメントの下では,僊人に蝉する会計的業績評懸を重視していないので はなく,会計的業績評懸という彫を欝与て,縫人責任に跡づけられる会計的業績灘定鎮を8本型マ ネジメント蓉有のマネジメントスタイルにう豪く取り込んで機能さ慧ているということである。こ こに,素馨型マネジメントとは異なる響本型マネジメントにおける会計的業績評懸の特有の意殊が あると考えられる。そして,このような会計的業績評簸の利罵の仕方は,会計的業績評懸の特籔及 ぴ猿界をよく認識した一鉦でのそれであると言えるのではなかろうか。
おわ韓に
艮本型マネジメン縦こおける業績評緬の特籔を視野に鬱ぎつつ,その会計的業績評懸の意蘇を験 試した。本稿においては,一見は矛謄が存在するかに思われる韓本型マネジメン穂こおける会計的 業績評癒は,長覇指向・集遜主義指露等の特鍛に支えられたマネジメントスタイル下で,欝成員に 鏡争搬海・上方捲露を促進するための妓籍的裏付けとして有効に.機能しうることがある程度論証で
ぎたと思われる。
会計的業績評癒の意蕪ないし役割は,その業績評懸システムが依擁しているマネジメントの有り 様が異なれば,当然異なってくるであろう。その意殊では,本稿において現窪の日本型マネジメン
トの特質として建握したものが,逐年の国薩化・蜷報惣こ代表されるような環箋の変亀,あるいは 新盤代の権威員の懸魑観の変化等々によって変貌していくならば,企業における業績評懸の意義,更 には会計的業績評簸の惹殊合いも変化するであろうと考えられる。
(本稿嫁,欝欝年6鐸縢蕪,新潟大学にて鴛わ麿、た霞奉会計醗突学会繁鰺酸葉覚部会で「羅本塗マネジメントにおけ る会計的業績評鱗の意糠」と題して報岱した原揺に雑著,修在したものである。〉
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欝藤:業績騨懸についての一考察
参考文献
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農蒲嚢子罫現我褻1塞の経営騰圭達(1鷺虞経済幾聡琶,轡総)
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小越舞男r無鎗熟練と長浦の競争」今井賢一一・争嘗縫叢聾編鱗奉の窪≧髪登簿.3玉§鷺譲(更策大学珪1版金.欝齢身 滝野篶弘「講本とアメ!lカの績織の撰進鰻の比較、i蔭本経鴬学会縞織本経営学と翼蚕纏経営擁穆.鱒暖鱒{千倉
書房.鯵7奮
座中博秀泊本欝経営の労務管鐙ま(縄文鑓影叛.欝8猟 谷 武幸蓼事業認業績管驚会計卦『千禽講房,欝欝)
谷 試薬罫事業部業績の灘定と管鐸ま(穫務経運窮余,欝欝)
丸藤悪童類本的疑雲一その構逢とビヘイビ震横本評論義,豊盤§)
窯坂葦垂一罫韓醗管璽の無毒的靉靆…費金とモチベーション墨(発洋叢房,欝8働
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