平成 19年 度卒業論文
構 造 用木 質 面材 を用 い た釘接 合 部 の 引 き抜 き耐力
北海道大学農学部森本科学科
木材工学分野
古松朋子
目次
1 は じめに 一 一―一―………3
2 試 験体材料 と試験方法 2‑1 試 験体材料 と試験方法 !一 一一一̲̲̲̲̲― ………‐4
2‑2 試 験体説 明 一 ―――一一―一一一………‐=5
2‑3 試 験方法 … ………‐8
3 結 果 と考察 3‑1 め り込み量 0%時 における結果 と考察 (1)指 標 一 一一一――……… 10
(2)破 壊形態による比較 ― ――一一一一一一―――……… 12
(3)主 材 の比較 一 一―――――一一……… 15
(4)面 材 の比較 … ……… 17
3‑2 め り込み量の変化 に伴 う結果 と考祭 (1)指 標 … ………21
( 2 ) め り 込 み 量 に 伴 う 変 化 の 比 較 一 ― ― 一 一 一 一 一 一 ― 一 一 … … … … … … 2 2 4 ま と め ‐ 一 一 一 ― 一 一 ― ― 一 一 … … … … … … … … ‐ ― 一 一 一 一 ― ― ― ― ― 一 ‑ 2 6 5 誠す辞者 ――………‐‐‐……‐………‐…‐‐……‐‐…27
6 参 考文献 一 一一………23
は じめ に
強風 による木造建物の被書内容は屋根葺材 の剥離や飛散、軒や ケラバの破損、飛来物 による開 田部の破壊 、建具の離脱 ・倒壊な どであ り、木造の構造 と形状、外装材や工法 に起因す るものが大半を占めてい るのが実状である。このよ うに強風 による被害は屋根 部材 に多 くみ られ る。建物 に風が作用す ると、建物で遮 られた風は上方や左右 にあふれ 出す とともに、建物の風上 にはその場の大気圧 よ り圧力が高い正圧空間が生 じ、風下や 上部お よび側方には圧力がlFい負圧空間が生 じる。この負圧空間が上に巻 き上げる力 と な り、釘の引き抜 けが生 じる。また現在屋根用下地部材 としてい くつかの面材料が使用 されているが、針業樹合板や OSBを 用いた釘接合部の引き抜 き耐力 に関す るデー タは 十分 に蓄積 されてい るとはいえない。
そ こで本研究では、主材 ・面材 の組み合わせ が釘接合部の引き抜 き耐力に及 ぼす影響 を調べ ることを 目的 とした。2種 類の主材 (カラマツ製材、 ト ドマ ツ製材)と 5種 類の 構造用木質面材 (12xllm厚ラフン合板、9mm厚 ・12mm厚 カラマ ツ合板、9mm tt OSB 北米産 。欧州‖産)を それぞれ組み合わせ 、CN50釘 を用いて試験体を作製 し、一面引き 抜 き試験 を行 った。そ して試験 よ り得 られ た荷重 を比較、検討 を した。 しか し、実際の 施工現場 では釘頭が出ている と仕上 げ等 に支障 をきたす ところか ら半ば故意 にめ り込 ませ る傾 向がある上に、一般的に使用 されている自動釘打ち機 は打ち込み圧 の調整が難 しく、釘項が面材 にめ り込みす ぎて しま うことが多い。 よつて、12mm厚 ラフン合板 、 9mm厚 12mm厚 カ ラマツ合板 については釘頭 を面材圧の 20%、 40%め り込ませ 、め
り込み量による変化 も比較、検討 を行 つた。
「
2 試 験体材料 と試験方法
2‑1 試 験体材料
試験体は図 2‑1で 示す よ うに、木材 の主材 と面材 の側材 か らなる。主材 には北海道 産カラマ ツ製材 と トドマ ツ製材 を使用 し、側材 には以下のよ うな 5種 類 の構造用本質面 材 を使用 した。 これ らの主材 と側材 の基礎材質の平均 を表 2‑1に 示す。
① 12mm厚 ラワン合板 (インドネシア産) 樹 種 :メランティー
② 9HIIn厚 カラマツ合板 (北海道産)
③ 121nl■ 厚カラマツ合板 (北海道産)
④ 9mln tt OSB(カ ナダ産)樹 種 :アスペン
⑤ 91111n tt oSB(ド イツ産)樹 種 :ヨーロッパアカマツ
ナトレ﹄ 重 含水率 (%)
カ ラマツ製材
046
102トドマツ製材
038
1099111111厚カラマツ合板 055 8 3
121111n厚カ ラマツ合板 062 6 5
OSB北 米産 067 6 4
O S B 欧 ナ出産 073 8 0
ラ ワン 069 5 4
表 2‑1 試 験体材料の基礎材質平均
2‑2 試 験体説 明
(1)基 本試験体― め り込み量 0%
主材 のカラマツ製材 と トドマ ツ製材 は、釘打ちの部分 に節等の欠点が入 らないよ うに した。側材 について も節や割れ等の欠点がない ものを使用 した。
試験材料の振 り分 けは、試験結果 を公正に比較す るために、主材 は各 グループ内での 比量の平均 に差がでない よ うに振 り分 けた。側材 については、同 じ板か らとれた ものを 各 グループに振 り分 け、板の種類がグループによつて偏 らない よ うに した。
接合具には枠組壁工法用 CN50釘 を用 い、試験体に釘 がなるべ く垂直に打ち込まれ る よ うに主材 に先穴を開け、釘頭が側材 にめ り込まないよ うに 目視で確認 しなが ら金植で 打ち込んだ。
以上のよ うな点に留意 し、主材 の 2種 類 と面材の 5種 類 の組み合わせで計 10条 件に ついて、各 6体 ずつ合計 60体 の試験体 を作製 した (図2‑1)。
(2)釘 頭 を側材 にめ り込 ませた試験体一 め り込み量 20%、 40%
主材 にはカラマ ツ製材 と トドマツ製材 を使用 し、面材 には 12mm厚 ラワン合板 、 9mlll厚 。12mm厚 カ ラマツ合板 を使用 した。
まず基本試験体 を作製 し、釘頭 にのみ力が加 わるよ うに釘頭 の径 よ り小 さい棒で加圧 し、め り込 ませた (図2‑2)。 一定の力が加 わるところを基準点 (めり込み量 0%地 点) とし変位計のデー タをパ ソコンで読み取 り 001mm単 位 で手動ポンプを用 いて微調整 していき、側材厚の 20%ま たは 40%ま でめ り込 ませた。
以上の よ うな点に留意 し、主材 の 2種 類 と面材の 3種 類 とめ り込み量 2種 類の組み 合わせ で計 12条 件 について、各 6体 ずつ合計 72体 の試験体 を作製 した。
図 2 ‑ 1 試 験 体
全 体 図
拡 大 図
図 2 ‑ 2 め り込 ませ 試 験
r
2‑3 試 験方法
油圧式試験機 の台上 に 38mm厚 のブ ロック 2つ を 120mmの 間隔を空けて並べ、そ れ らを上台 とし、その上に試験体 を設置す る (図2‑3)。 U字 型 プ ロックと主材が接 触 しないよ うに平行 に設置 し、側材 に接触す る手前 まで U字 型 ブ ロックを下 ろす。 こ の地点 をスター ト地点 とし、ゆっ くりと荷重 を加 えて台 を上げ、釘 を引き抜 いた。試験 では変位 と荷重 を測定 し、最大荷重 (島郎)の 80%以 下になるところで測定 を終 えた。
主材 にめ り込んでいる釘の表面積 が引き抜 き耐力 と密接に関係す ることか ら、この部 分 を 4(有 効表面積)と お き①式によつて求 め られ る。
か 「ど {50(1‑'一 あ―辺}
″=2 87mln t釘 径 (JIS規定)
‑0ま たは 02、 04:釘 頭 の面材へのめ り込み量 あ=91nllま たは 12mm t面 材
″=6mtl■:釘先の長 さ (5本分の平均)
面材厚の違 う面材 同士 を比較す るために、島 狂/ム の値 を用いて引き抜 き耐力 との相 関性 を検討 した。
①
拡大 図 (90度 回転)
図 2‑3 引 き抜 き試験方法
―
3 結 果 と考察
3‑1 め り込み量 0%時 にお ける結果 と考察 (1)指 標
本研究では、試験か ら得 られた荷重 一変位 曲線 よ り最大耐力 を求 め、最大耐力 と先 に 記述 した よ うに 島 軽′■ の値 を用いて比較、検討 を行 つた。また同時に破援形態 も合わ せ て考慮 した。今 回の試験で観察 された破豪形態 を図 3‑1に 示す。
① 最大耐力
荷重一変位 曲線上における最大荷重である。
② 破壊形態
試験では引き抜き型 とパンチングアウ トの 2つ に分かれた (図3‑1)。 引き抜き 型は、側材は破壊 されず、主材に打ち込まれていた釘の部分が引き抜けた。パ ンチ
ングア ウ トは、釘は主材か ら引き抜けず、釘頭の部分だけ側材が破壊 された。
10
引き抜 き型 僕式図 パ ンチ ングア ウ ト模式図
引き抜 き型 (上) パンチングア ウ ト (上)
引き抜 き型 (横)
図 3‑1 破 壊形態
パ ンチ ングア ツ ト (横)
F
(2)破 壊形態に よる比較
め り込み量 0%時 の試験結果 を表 3‑1に 、主材比重、面材比重 を X軸 に とり‰ 基/ム (N/mln2).島 水 (N)を Y軸 に とつたグラフを図 3‑2に 示す。
グラフか ら見て取れ るよ うに、引き抜 き型 の とき主材比重 と PIE筋/4は 正の相 関があ り、パ ンチングア ウ トの とき面材比重 と Pmぶ は正の相関があった。 引き抜 き型 の とき は面材 が十分に強いため破援 されず、主材か らの引き抜 けが生 じるので主材 の比重 と有 効表面積 に起因 した もの と考 え られ る。パ ンチングア ウ トの ときは面材 が弱いために主 材 か らの引き抜 けが生 じる前に破媛が生 じて しま うため Pmaxが 面材比重に起因 した と 考 え られ る。
12
主材 トドマ ツ製材 主材カ ラマツ製材
主材
比重
面材 比重
最大椅重
( N )
主材 比重
面材 比重
最大荷豊 (N)
カラマツ 9mm カラマツ 9mm
0 3 7 0 3 8 0 3 9
0 4 8 0 6 0 0 5 4
666 083
924 040 056 692
041 061 881
カラマッ12mm 035
037 030 039 040 0 4 1
056 059 062 058 066 070
570 534 497 621 752 729
カラマツ12mm 050
048 044 043 046 047
0 5 7 0 5 9 0 6 3 0 6 1 0 6 8 0 6 9
Ⅲ158 1153 1109 668 391 1078
OSB aヒ米) 035
037 038 039 040 0 4 1
069 066 067 064 0 6 1 067
415 687 670 624 553 881
OSB(Jヒ米)
043 040
0 6 6 0 7 1
1203 1179
OSB(欧 州)
036 037 038 039 040 0 4 10 7 1 069 063 067 076 074
354 593 710 399 527 1 0 1 0
OSB(欧 ,HI)
0 4 6 0 4 6 0 4 9 0 4 9 0 4 4
070 070 066 077 073
1224 1135 724 1001 7 1 5
ラワン
0 3 50 3 3 0 3 8 0 3 9 0 3 9 0 4 1
059 072 0 8 1 062 063 070
539 755 654 580 802 666
ラワン
0143045 050 046 047 048
0 6 1 0 7 1 033 063 067 070
713 692 935 1399 757 1430
圃 :パンチングアウト
□ :引 き抜 き型 表 3‑1 め り込み量 0%時 の試験結果13
◆引き抜き
口′ ミ ンチングアウト
4 3 2 1
◆ EEヽzヽさ︑宮ヽ
0 3
主材 比 重
0 4
︵2︶XSEヽ
ヽ600 1400 1200 1000 800 600 400 200 0
◆引き抜き
ロパンチングアウト
図 3‑2 め り込 み量 0%時 にお ける破撰形態による比較
14
r 十
(3)主 材 の比較
め り込み量 0%時 における主材の最大耐力の比較 を図 3‑3に 示す。主材 にカラマ ツ 製材 を使用 した とき、 トドマツ製材 を使用 した ときよ りも最大耐力 は大きかつた。側材 に 9mll■厚カ ラマツ合板 を使用 した とき 4%増 、1211m厚 カ ラマツ合板 64%増 、OSB 北米産 72%増 、OSB欧 州産 64%増 、ラフン合板 480/●増 と増カロ量 に差はあるものの総 じ て最大耐力は大 きかつた。なお 91nln厚 カラマ ツ合板 を使用 した ときのみ差が極端 に小 さくなつたのは、主材 トドマツ と組み合わせた ときの最大耐力が他 の面材 を使用 した と きよ りも約 200Nも 大 きい値 となつたか らだ と考 えられ る。その上、主材カ ラマ ツと組 み合わせた とき、破壊形態がほ とん どパ ンチ ングア ツ トだつたため最大耐力 が落 ちた こ
とも影響す る と考 え られ る。
また主材 にカラマ ツ製材 を使用 した とき、トドマ ツ製材 を使用 した ときよ りも総 じて 最大耐力が大 きかったのは、今 回の試験では、破壊 形態がほ とん ど引き抜 き型 だつたた め引き抜 き耐力 に密接に関係す る主材比重が大き く影響 したか らだ と考 えられ る。
15
1 4 0 0 1 2 0 0
^ 1 0 0 0 Z 尽 3 0 0 要 0 0 0 8 4 0 0
2 0 0 0
□主材 トドマツ
□主材 カラマツ
カラマ ツ 9 m m カ ラマ ツ 1 2 m n t O S B ( 北 米 ) O S B ( 欧 ) ラ ワン
図 3‑3 め り込み量 0%時 にお ける主材 の比較
16
(4)面 材 の比較
め り込み量 0%時 にお ける面材 の最大耐力の比較 を図 3‑4に 示す。主材に トドマツ 製材 を使用 した ときは、最大耐力が大きい順 に 9mm厚 カラマ ツ合板 、ラフン合板、OSB 欧州産、OSB北 米産、12迪In厚 カラマツ合板だつた。 カラマ ツ製材 を使用 した ときは OSB北 米産、12mm厚 カ ラマツ合板、OSB欧 州産 、91nm厚 カラマツ合板だつた。比 較す る と、面材 の種類 による統一性がみ られなかつた。そこで今回は破壊形態がほとん ど引き抜 き型だつたため、Pmax/И で も比較 を行 つた (図3‑5)が 、統一性はみ られ なかつた。 この よ うに主材 と面材 の組み合わせによつて異なることがわかつた。
なぜ この よ うな結果 になったのか、最 も違いがみ られた 91nm厚 カラマツ合板 に着 目 し、め り込ませた状態での引き抜き試験の結果 を比較 、検討 した。
合板 3種 類 についてはめ り込み量 20%時 、40%時 で も試験 を行 つたので、その結果 を図 3‑6に 示す。9mm厚 カラマ ツ合板 は面材 の中で最 も比重が小 さいので、本来 な らば最 も最大耐力が小 さくなる と予想 され る。章材が トドマ ツ製材 においては、め り込 み量 0%時 、20%時 においては他 2つ と比べて 100N以 上大 きい値 となった。 はつき り
とした理 由はわか らないが、主材 トドマツ と 9mm厚 カラマ ツ合板 の耐カバ ランスが よ い と考 え られ る。
17
r
︵ こ ミ に く 輔
︵ こ Rほ k 申
1400 1200 1000 800 300 400 200 0
1 4 0 0 1 2 0 0 1 0 0 0 3 0 0 S C 0 4 0 0 2 0 0 0
主材 トドマ ツ
カラマツ9mm カラマツ12mm OSB〈 Jヒ米 ) OSO(欧 州 ) ラワン
主材 カ ラマ ツ
OSBく ,L米 )カ ラマ ツ1 2rn m
ラフン OSB〈 欧 州 ) カ ラマツ9mm
図 3‑4 め り込み量 0%時 にお ける最大耐力 による面材 比較
18
r
◆ EEヽ2︶ヽヽ ︑ぜ◆ EEヽZ︶くヽ ぉ︑L 5 4 5 4 3 5 3 2 5 2 1 5 1 0 5
0
5 4 5 4 3 5 3 2 5 2 1 5 1 0 5 0
主材 ト ドマ ツ
主材 カ ラマ ツ
カラマツ9mm ラ ワン
カラ マ ツ 1 2 m m O S B ( 北 米 ) O S B ( 欧 州 )カラマツ12mm OSB(北 米 )
ラワン OSB(欧 州) カ ラマツ9mm図 3‑5 め り込み量 0%時 にお ける PmE′ Zに よる面材比較
19
主材 トドマ ツ
︵Z︶ 苦Eヽ
1 2 0 0
1 0 0 0
3 0 0
6 0 0
4 0 0
2 0 0
0
︵z︶ x宮L 1200
1000
800
600
400
200
0
主材 カ ラマ ツ
ロカラマツ
9 m m
ロカラマツ
1 2 m m
ロラワン
図 3‑6 各 め り込み量での面材比較
20
8‑2 め り込み量に伴 う変化の結果 と考察
(1)指 標
3‑2(1)と 同様である。ただ し破援形態 については、引き抜き試験 の前 に釘頭 を 面材 にめ り込ませ ているので、め り込み量 0%時 の試験 と比べ るとパ ンチングア ウ トの 特徴 である釘頭の部分の面材破壊がわか りづ らかつたため、引き抜 き型 とパ ンチ ングア ウ トの見極 めは、パ ンチングア ウ トの定義 を以下のよ うに決 め、いずれかに当てはまれ ばパ ンチングア ツ トと判断 した。
試験前 と試験後 とで明 らかにめ り込み量が違 うもの。
面材の裏側が釘接合部で盛 り上がってい るもの。
主材 か らの引き抜 けがほ とん ど見 られず、また面材 の破壊 も見 られず、荷重一変 位 曲線が急激 に下が るもの。
21
(2)め り込み量 に伴 う変化の比較
め り込み量 20●/0時、40%時 の試験結果 を表 3‑2に 示す。め り込み量 0%時 の 島 寧 を 1と した ときの 20%時 、40%時 の 島 昼の比を図 3‑7に 示す。主材 に トドマツを使用 した とき 12mln厚 カ ラマ ツ合板ではめ り込み量 20%時 で 20%増 加、40%時 では 35%増 加 したが、ラフン合板では 20%時 で 10%減 少 、40%時 で 7%減 少 した。主材にカ ラマ ツ
を使用 した ときは変化量 にば らつ きはあるものの釘頭 をめ り込 ませ る と基準値 よ りも 減少す ることがわかった。このよ うに、め り込み量に伴 う変化 も主材 と面材 の組み合わ せ に よ り大 き く異なることがわかった。
22
主材 比重 面材 比 重 最大荷重 (N) 主 材 比 重 面材比重 最大荷重 (N) 9mm厚
カラマツ 20%
035
037 038 039 040 0 4 1
053
043 054 049 054 053
640
325 1092 795 1053 313
9mm厚 カラマツ
20% 048
044 043 046 047
047 060 057 056 058
917 516 692 738 534
40% 035
037 038 039 040 0 4 1
056 053 053 049 052 053
579 694 741 556 506 734
40既
043 049 050
0 5 1 0 5 7 0 5 7
492 611 506
■イ■│
059 520
1 2 m m 厚
カラマツ
20%
036
037 038 039 040 0 4 1
060
058 060 063 065 067
8 7 0
7 6 4 7 4 8 7 6 0 6 5 4 6 4 7
1 2 m m 厚 カラマツ
20%
046
050 047 046 043 047
0 5 5
0 5 3 0 6 2 0 6 0 0 6 8 0 7 1
866
830 429 462 544 844
40% 0 3 5
0 3 8 0 3 8 0 3 9 0 3 9 0 4 1
056 056 003 063 064 067
563 764 1130 999 945 607
40% 043
045 050 046 047 048
056 062 059 067 068 068
605 794 764 483 633 481
23
「
圃 :パ ンチングアウ ト □ 〔引き抜 き型
表 3‑2 め り込み量 20%時 、40%時 の試験結果
ン 馴
ラ ワ
036 037 038 039 040 0 4 1
057 070 080 0 6 1 0 6 8 0 6 9
492 344 727 699 452 389
ラワン 20%
044 046 046 049 049 044
060 072 083 064 068 0 7 1
399 769 631 588 985 574
40% 0 3 6
0 3 7 0 3 8 0 3 0 0 3 9 0 4 3
056 070 000 062 068 069
511 375 649 1090 567 511
40% 044
046 046 049 049 044
060 0 7 1 083 063 072 073
989 837 330 931 975 844
24
― E
一
〜
主材 トドマ ツ
球ヨ xEL料D対雄噴やどきHヽ報sS 球ヨ メ.≡L世D﹃報環神世よ0日ヽ﹃ヽS 1 4 1 2 1 0 0 8 0 6 04 0 2 0 0
…つ内一カラマツOⅢⅢ
… カラマツ12mm
― ラワン
2 0
め り込 み量 ( % )
40
主材 カ ラマ ツ
1 4 1 2 1 0 0 8 0 6 0 4 0 2 0 0
ヽ カ
20
めり込み量 ( % )
40
図 3‑7 め り込み量に伴 うrhaxの 変化
25
口︐︐十1十■ ヽ︐1 ′
4 ま とめ
主材 と面材 の組み合 わせ によ り最大耐力が異 なることがわかった。破壊形態がパ ンチ ングア ウ トの とき面材比重 と 名 郊 は正 の相 関があ り、引き抜 き型 の とき主材 比重 と 島 R.′И は正の相 関があるこ とがわかつた。 このことよ り、主材 と面材 の耐カバ ランス
を考慮 して組み合 わせ ることで有効的に最大耐力 を上げ られ るといえる。
また釘頭のめ り込み量によつて も異 なることがわかつた。先 に記述 した よ うに実際の 施 工現場では釘頭 のめ り込みす ぎが よくみ られ るが、組み合わせ によつては最大耐力が 著 しく低下す るもの もあるので、め り込みす ぎは注意 しなけれ ばな らない。
26
5 謝 辞
本研究 を行 うにあた り、終夕台ご指導 をいただいた北海道大学農学部森林科学科木材エ 学講座 の平井卓郎教授 をは じめ、小泉章夫准教授 、佐 々木義久技官、特に様 々な助言 を 頂いた澤 田圭助教授、そ して多 くの相談に乗 つて頂いた講座 の修士課程の皆 さん、また 試験材料 の多 くを提供 して下 さつた北海道林産試験場 の皆 さんに深 く感謝の意 を表 し ます。
27
「
6 参 考文献
1)平 井卓郎、宮澤健二、小松幸平 :本 質構造 (第2版 )、東洋書店 (2004)
2)神 谷文夫 。平鳴義彦 ・畑 山靖男 ・金谷紀行 :構 造用合板振 り耐力壁の面内せ んだ ん耐力 に及 ぼす くざ打ちの影響 (その 2)、 本材工業 vo1 34 3
3)川 上修 ・橋本敏男 ・梅森浩 ・宮澤健二 :木 質耐力壁 の面内せん断耐力 に及 ぼす釘 打ちめ り込み深 さの影響、 日本建築学会大会学術講演梗概集 2003年 9月
4)有 馬考遭 ら :本 質科学講座 9 木 質構造、海青社 (2001)
5)日 本建築学会 !木質構造設計規準 ・同解説一許容応力度 許容耐力設計法― (2006)
28