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未利用地産資源を改良活用した無機系構造・仕上材の開発

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工学院大学建築学部卒業論文梗概集 田村研究室 2016年度

未利用地産資源を改良活用した無機系構造・仕上材の開発

DB-12414

土田健太

1.

はじめに

昨今、左官職人らによる手仕事が再注目されており、

住宅や商業施設の壁に自然素材を使用している例が数多 く見られる。中でも地産材料である、土や石は左官職人 らによって様々な工法で使用されてきており、素材の 持 つ色がまちの景観に特徴を持たせてきた。

しかしながら、工業化された乾式工法の普及により、

土地に根付いた景観が失われつつある。まちの景観を保 存再生するためにも、その土地にある材料を最大限に生 かした建築材料の開発が急務であるといえる。

そこで本研究では、各地で発生する建設発生土や、未 だ有効的な使い道がなく、付加価値の低い土資源を「地 産材料」ととらえ、その土の色や質感を活かした構造・

仕上げ材の開発を行う。

1

に本研究の流れを示す。研究

1

では、各地で採取 可 能 な 未 利 用 資 源 の う ち 風 化 花 崗 岩 で あ る 真 砂 土(写 真

a)、そして公共事業に伴い発生する建設発生土(写真 b)に

焦点を当て検討を進めた。建設発生土に関しては、東京 都都市づくり公社の施設にて、都内での公共事業の際に 発生する建設発生土の実態調査を行った。研究

2

では、

研究

1

での検討材料を採取し、それらの物性調査を行っ た。研究

3

では、採取してきた未利用資源の活用として、

セメント系固結材によるモルタルの作成を行い、その物 性評価及び印象評価を行った。

2.

各地の未利用資源に関する調査(研究 1)

1

に研究

1

の調査内容を示す。花崗岩は石英と長石 と雲母という

3

つの造岩鉱物から成っており、真砂土は その花崗岩の風化物を起源とする風化残積土である。こ の土の性質は、母材である花崗岩の風化程度により幅広 く変化することが特徴である。また切土斜面の安定、降 雨の際の浸食性に問題を残すため、土砂災害を起こしや すい土である1)。花崗岩は中国地方で多く産出するため、

その風化物である真砂土は中国地方の地産材料であると いえる。また地域によっては、この真砂土は第二種建設 発生土に指定されていることも確認できた 2)。よって真 砂土を未利用地産資源の改良活用の検討に加え、活用の 可能性を模索する。

建設発生土については、全国的にその半数が建設工事 のみでは有効利用できておらず、更なる有効利用対策が

求められている 2)。建設発生土の中でも、礫や砂が多い 第一種、第二種建設発生土は、埋め戻しや道路盛り土、

土地造成などの土木分野で活用されている。これら建設 発生土を、その地域で未利用地産材料であるととらえ、

土木分野での活用に加えて、上部構造の仕上げ材として 活用の可能性を検討する。

1

研究 1 における調査内容

〇風化花崗岩(真砂土 )に関する調査

1)

・ 真 砂 土 は 花 崗 岩 の 風 化 物 を 起 源 と す る 風 化 残 積 土

・ 母 材 で あ る 花 崗 岩 の 性 質 と 風 化 程 度 に よ っ て 幅 広 く 変 化 す る の が 特 徴

・ 切 土 斜 面 の 安 定 、 降 雨 の 際 の 浸 食 性 に 問 題 を 残 す た め 、 土 砂 災 害 を 生 じ や す い 土

・ 花 崗 岩 は 石 英,長 石,雲 母 と い う3つ の 造 岩 鉱 物 か ら な る

・ こ れ ら の う ち 雲 母 や 長 石 は 鉱 物 が 気 候 の 変 化 に よ る 物 理 的 風 化 で 粘 土 質 へ と 変 化

・ よ っ て 真 砂 土 は 、 風 化 の 受 け に く い 粗 粒 の 石 英 、 雲 母,長 石 が 粘 土 化 し た も の で 組 成

・ 日 本 の 地 質 図 に よ れ ば 、 中 国 地 方 に 多 く 分 布 し て い る こ と が わ か る

・ 対 し て 、 北 海 道,東 北 の 内 陸 側,九 州 四 国 の 太 平 洋 側 の 分 布 は 少 な い

・ 花 崗 岩 の 明 る い 色 調 は 、 瀬 戸 内 海 に 面 す る 地 域 の 景 観 に 影 響 し て い る

・ 花 崗 岩 が 多 い 地 域 に は 、 そ の 風 化 物 で あ る 真 砂 土 も 多 く 堆 積 し て い る

〇建設発生土に関する調査

2)

・ 建 設 発 生 土 は 、 建 設 工 事 に 伴 い 副 次 的 に 発 生 す る 土 砂 や 汚 泥 と 定 義

・ 建 設 発 生 土 で あ る と は 同 時 に 、 そ の 土 地 に 根 付 い た 地 産 材 料 で あ る

・ 不 法 投 棄 な ど の 不 適 正 な 処 分 が 環 境 に 負 荷 を 与 え て い る

・ 発 生 土 の 適 正 利 用 の 促 進 を 図 る た め 、

国 土 交 通 省 「 発 生 土 利 用 基 準 に つ い て 」(平 成18年)が 関 係 機 関 へ 通 知

・ コ ー ン 指 数 に よ り 第 一 種 か ら 第 四 種 発 生 土 そ し て 泥 土 に 区 分

・ 礫 や 砂 が 多 い こ れ ら の 第 一 種,第 二 種 の 区 分 体 は 、 埋 め 戻 し や 道 路 盛 り 土 、 土 地 造 成 な ど の 土 木 分 野 で 活 用

b)

建設発生土処理場(青梅)

a)

真砂土採取場(百島)

2

未利用地産資源 研究背景

(研究 1)未利用資源の調査

(研究 2)利用可能な土材料の検討

〇改良活用の検討

・風化花崗岩の調査 ・建設発生土利用の調査

(研究 3)セメント系固結材による活用

・サンプルの採取 ・土材料の物性調査

・圧縮強度試験 ・曲げ強度試験 ・ひずみ測定試験

・ポアソン比 ・

L*a*b*印象評価

1

研究の流れ
(2)

3.

利用可能な土材料の検討(研究

2) 3.1

検討土材料の種類と性質

2

に、本研究で検討した土材料の種類と性質を示す。

真砂土試料は、産地の異なる二種類に市販されている試 料加えた計

3

種類の試料にて検討を進める。広島県百島 産(MaHM)と 山梨県塩山 産(MaYE)はど ちらも、未 だ 活用 方法の見出されていない未利用地産材料である。この真 砂土は前述の通り、中国地方に多く産出する土であるが 利用価値が低いため、第二種建設発生土として指定され ている地域もある 2)。建設発生土は青梅建設発生土再利 用事業所にて採取した

4

種類の建設発生土に、センター 内で作成している改良土

1

種類を加えた計

5

種類の試料 にて検討を進める。この事業所では、多摩地域で行われ ている公共系事業からの建設発生土を受け入れ、改良土 として供給しており、ストックヤードから色や粒度の異 なるサンプルを

4

種類選択し、採取したものを使用する。

3

に、検討した各土試料のふるい目通過質量百分率 を示す。検討している資料の多くは

JIS

砕砂の規定して いる範囲に収まらないことから、細骨材の標準粒度帯よ りも大きいことがわかる。このうち、MaYE(山梨県塩 山 産)は サ ン プ ル の 提 供 元 の 企 業 が 粒 度 調 整 を 行 っ て い る ため、JIS砕砂の規定範囲に収まる結果となっている。

3.2

検討土材料の基準色データ

4

に、色差測定器を用いて検討土材料の

L*a*b*値の

測定を行った結果を示す。建設発生土や未利用地産資源 などを活用するにあたり、それらの土が本来もつ色や質 感などを、仕上げに反映させることは重要であると考え る。今回サンプルとして採取してきた土試料も、それぞ れ特有の色を持っていた。そこで、土の本来持つ色と改 良活用後の色とを数値で比較することで、色の再現性を 評価するために基準色データを測定した。L*値を比較す ると、真砂土は比較的明るい色調であることが言える。

a

*

b

*を比較すると、どの土試料も正の値を取っており、赤 黄色分布体に位置していることがわかる。

3.3

土試料の粒度構成及び物理特性

表 2 に 未 利 用 地 産 資 源 各 試 料 の 物 理 特 性 一 覧 に 加 え

JIS A 5308 の規定値を示す。表のうち JIS の規定範囲に 収 ま る も の を 網 掛 け で 示 す 。 絶 乾 密 度 を 比 較 す る と 、 MaD2・MaYE が規定値を満たしており、MaHE も 2.5g/cm3 に近い値であることから、真砂土の絶乾密度は JIS 規定 の細骨材と同等の品質であると言える。しかし、建設発 生土で規定値を満たしているものはないとの結果が出た。

次に吸水率を比較すると、こちらも絶乾密度同様に真砂 土である MaHE、MaD2、MaYE が JIS 規定値を満たす結果と なった。次に微粒分量を比較すると、JIS 規定値を満た す資料はないとの結果が出た。傾向として、真砂土に比 べ建設発生土及び改良土の微粒分量は大きい値であるこ とがわかる。75μm 以下の微粒分が多い土試料は、セメ ントの水和反応を阻害すると考えられるので、モルタル 作成後の強度発現に影響が出ると考えられる。

これらの物理特性値、色データを踏まえ、改良活用後 のモルタル試料の考察材料とする。

2

土試料の粒度構成及び物理特性

3

土試料の通過質量百分率

a)L*値 b)a*b*値 図

4

土材料 の色データ

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18

0 1 2 3 4 5 6 7

b*

a*

MaHMMaD2 MaYEDSA DSBDSC DSDIS

0 20 40 60

IS DSD DSC DSB DSA MaYE MaD2 MaHM

L*値

料名

20 mm

10 mm

5 mm

2.5 mm

1.2 mm

0.6 mm

0.3 mm

0.15 mm 真砂土(百島) MaHM 4.65 2.53 2.46 2.95 4.40 1.53 96.00 91.00 71.00 43.00 21.00 8.00 3.00 1.00 真砂土(市販) MaD2 3.26 2.56 2.51 1.68 3.44 1.60 100.00 100.00 88.00 59.00 36.00 18.00 9.00 3.00 真砂土(塩山) MaYE 2.85 2.59 2.52 2.75 5.98 - 100.00 100.00 99.88 90.38 62.54 34.25 20.55 7.07 建設発生土A DSA 4.69 2.20 2.01 9.42 19.06 1.26 89.25 73.06 59.17 45.23 31.74 17.96 9.68 4.74 建設発生土B DSB 3.91 2.22 2.02 9.61 15.39 1.27 92.83 82.21 73.38 63.87 51.35 28.29 11.85 4.80 建設発生土C DSC 3.98 2.29 2.14 6.95 20.97 1.12 93.22 70.31 51.05 33.04 20.26 11.18 6.85 3.72 建設発生土D DSD 5.28 1.95 1.76 10.37 22.53 1.12 81.47 61.23 44.69 32.06 22.50 14.32 9.62 6.36 改良土 IS 3.88 2.28 2.17 5.32 14.62 1.26 100.00 98.20 83.23 60.52 40.57 19.93 7.28 1.94 JIS 砕砂 JIS A 5308

規定値 ー ー 2.5以上 3.5以下 3.0以下 ー ー 100 90~

100 80~

100 50~

90 25~

65 10~

35 2~

10 種類

粒度分布(通貨質量百分率%) 粗粒率

記号 (%) 表乾密度

(g/cm3)

絶乾密度 (g/cm3)

吸水率 (%)

単位容積質量 (kg/l) 微粒分量

(%)

(3)

4.

実験概要(研究

3)

4.1

使用材料及び実験の水準

3

に地産資源活用モルタルの使用材料を示す。この 中で、建設発生土及び改良土は

10mm

のふるいにてふる い分けを行い、通過した骨材のみを使用した。改良を加 えられていない建設発生土の利用率は

60%程度であった

が、改良土は

95%と高い利用率であることがわかる。

4

に実験の要因と水準を示す。 材齢は

7

日、

28

日、

91

日とした。養生方法は、真砂土は気乾養生、発生土は 水中養生とした。これは、真砂土モルタルの水セメント 比を低く設定したことによる表面の脆さから判断した。

5

には試験体概要を示す。真砂土モルタルの

W/C

20%、30%、 40%とし、モルタル物理試験用型枠を用いて

4mm×4mm×16mm

の寸法で作成した。加えて、

JIS A 1132

に準じてφ10×200mmの円柱試験体も 作成した。建設発 生土は

3

種類、改良土を

1

種類用いた。各試験体の

W/C

40%、60%、90%と設定し、φ 50mm×100mm

の円柱試 験体を

9

本、

40mm×40mm×160mm

の角柱試験体を

12

本作成した。

4.2

実験方法

6

に試験項目及び試験方法を示す。材齢

7

日、

28

日、

91

日で圧縮試験を行った。養生方法は水中養生で一定と し 、 試 験

24

時 間 前 に 水 か ら あ げ 、 高 温 恒 湿 室

(20℃,60%RH)で乾燥させた。真砂土モルタルでは、圧縮

試験の際に、コンプレストメータを、発生土モルタルで はひずみゲージ(PL-60)を

3

本接着させ、軸方向及び水平 方向のひずみを測定した。しかしながら、W/Cの低いシ リーズでは、脱型面に凹凸が発生しており、満足にひず みゲージが付着せず、データにばらつきが生じているも のと考えられる。

印象評価は、色差測定器を用いて脱型時、材齢

7

日、

28

日で測定を行い、その土が本来持つ色の再現性及び、

経年による色変化を評価した。

5.未利用地産資源活用モルタルの基礎力学特性(研究 3) 5.1

真砂土モルタルの力学特性

図 7、8 に真砂土モルタルの力学特性を示す。固結剤と して普通ポルトランドセメント、ホワイトセメントの二 種類を用いて比較したが、力学特性に大きな違いは見ら れなかった。また、真砂土を用いた場合、圧縮強度は見 込めるが、ヤング率は普通コンクリートの 50%程度であ り、剛性に乏しい結果となった。この真砂土は、西日本 に多く産出する地産材料であるが、関東近郊、山梨県な どでも出土することが確認されている。出土する地域に より骨材の物性が異なるため、品質を一定にすることが 安定した仕上げ材料の作成には重要であると考えられる。

3

使用材料及びその性質

記 号 種 類 主 な 性 質

S

MaHM 真 砂 土 広 島 県 百 島 産 (密 度 2.53g/cm3) DSA 建 設 発 生 土 発 生 土 再 利 用 セ ン タ ー (密 度 2.20g/cm3) DSB 建 設 発 生 土 発 生 土 再 利 用 セ ン タ ー (密 度 2.22g/cm3) DSD 建 設 発 生 土 発 生 土 再 利 用 セ ン タ ー (密 度 1.95g/cm3) IS 改 良 土 発 生 土 再 利 用 セ ン タ ー (密 度 2.28g/cm3)

wC セ メ ン ト 白 色 セ メ ン ト (JIS R 5210 準 拠 ) C セ メ ン ト 普 通 ポ ル ト ラ ン ド セ メ ン ト (JIS R 5210)

W 水 道 水

5

試験体概要

種 類 記 号 W/C(%) S/C(%) 材 齢 養 生

真 砂 土 (百 島 )

20 300

7 日 気 乾

30 300

40 300

建 設 発 生 土 A

DSA40 40 300

7 日 28 日 91 日

水 中

DSA65 65 300

DSA90 90 300

建 設 発 生 土 B

DSB40 40 300

DSB65 65 300

DSB90 90 300

建 設 発 生 土 D

DSD40 40 300

DSD65 65 300

DSD90 90 300

改 良 土

IS40 40 300

IS65 65 300

IS90 90 300

4

実験の要因と水準

要 因 水 準

材 齢 7 日 、 28 日 、 91 日

養 生 方 法 水 中 養 生 、 気 乾 養 生

試 験 体 寸 法 Φ 100×200,Φ 50×100, 40mm×40mm×160mm

6

試験項目及び試験方法

試 験 項 目 試 験 方 法

フ レ ッ シ ュ 性 状 モ ル タ ル フ ロ ー 試 験 (JIS R 5201 準 拠 ) 力 学 特 性

圧 縮 強 度 試 験 (JIS A 1108 準 拠 ) 曲 げ 試 験 (JIS R 5201 準 拠 )

ポ ア ソ ン 比

破 壊 特 性 体 積 ひ ず み

印 象 評 価 L*a*b*色 差 値 の 測 定

a) 普 通 ポ ル ト ラ ン ド セ メ ン ト b) ホ ワ イ ト セ メ ン ト

8

真砂土モルタル各シリーズのヤング係数 図

7

真砂土 モルタル各シリーズの圧縮強度 a) 普 通 ポ ル ト ラ ン ド セ メ ン ト b) ホ ワ イ ト セ メ ン ト
(4)

5.2

建設発生土モルタルの力学特性

9

に建 設発生土モル タルの圧縮強 度

-ヤング係 数の

グラフを、図

10

にこのうちの

DSD65

シリーズの破壊特 性を示す。真砂土モルタルに比べると、圧縮強度の発現 は見込めない。γ=0.5~1.0 程度の剛性であることが言え る。以上の結果を踏まえ、風土的意匠性を兼ね備えた仕 上げ材として活用できる可能性はあると考えられる。

6.未利用地産資源活用モルタルの印象評価

11

に真砂土モルタル及び建設発生土モルタル

(DSD)

の脱型時

a*値 b*値を示す。真砂土モルタルに関しては、

図からも読み取れるように、ホワイトセメントを用いた 試験体(Ⅰw,Ⅱw,Ⅲw)の方が、本来の真砂土の持つ明るい 発色を再現できていると考えられる。建設発生土モルタ ルに関しては、

DSD

シリーズの

a*b*は特に高い分布であ

ることが確認できた。これは、DSDシリーズの微粒分量 が、全

4

シリーズうち最も高いことと関係していると考 えられる。

また図

12

に示す脱型時、材齢

7

日、材齢

21

日での色 推移からは、各シリーズに共通して

L*値の上昇及び a*b*

の減少(試験体の白化

)がみられた。これは、経年によるア

ルカリ成分の滲出に起因するものであると考えられる。

7.

まとめ

1)未利用地産 資源を構造・ 仕上げ材とし て活用する検 討

を行った。本稿ではセメントにて固結させモルタルを 作成し、力学的特性の測定及び、色による印象評価を 行った。

2)真砂土モル タルを用いた 強度試験の結 果より、耐久 的

で風土的意匠を持った仕上材としての活用が可能であ ると考えられるが、さらなる剛性の確保が必要である。

3)建設発生土モルタルの実験結果より、木毛セメント版 (γ=0.5)程度の剛性が確保できていると言える。

4)色差計による L

*

a

*

b

*値の比較では、色の再現性は骨材 の微粒分量(75μm 以下)が多いほど高い傾向が見えた。

しかし、経年によるアルカリ性滲出に起因する白化現 象がみられ、仕上げ材に使用する際の改善点である。

参考文献

1) 土 の 百 科 事 典 編 集 委 員 会 編 :土 の 百 科 事 典 、丸 善 出 版 、2014 2) 独 立 行 政 法 人 土 木 研 究 所 編 著 :建 設 発 生 土 技 術 マ ニ ュ ア ル

第 4 版 、 丸 善 出 版 、 2013 謝辞

本 研 究 実 施 に あ た り 、サ ン プ ル を 提 供 し て 頂 い た 、公 益 財 団 法 人 東 京 都 都 市 づ く り 公 社 の 関 係 者 各 位 、株 式 会 社 フ ッ コ ー 関 係 者 各 位 、 並 び に 工 学 院 大 学 樫 原 研 究 室 の 学 生 各 位 に よ り 多 大 な 助 力 を 賜 り 感 謝 い た し ま す

μ= 3 9 3 8

0 10000 20000 30000

0 2 4 6 8 10

圧縮強度(N/mm2) RC構造計算基準 IS40IS65 IS90 γ=1γ=0.5

0 10000 20000 30000

0 2 4 6 8 10

ヤング係数(N/mm2)

圧縮強度(N/mm2) RC構造計算基準 DSA40 DSA65 DSA90 γ=1γ=0.5

0 10000 20000 30000

0 2 4 6 8 10

圧縮強度(N/mm2) RC構造計算基準 DSB40 DSB65 DSB90 γ=1 γ=0.5

a) DSAシ リ ー ズ

0 10000 20000 30000

0 2 4 6 8 10

圧縮強度(N/mm2) RC構造計算基準 DSD40 DSD65 DSD90 γ=1γ=0.5

b) DSBシ リ ー ズ c) DSDシ リ ー ズ d) ISシ リ ー ズ

9 発 生 土 モ ル タ ル 各 シ リ ー ズ の ヤ ン グ 係 数(材 齢7日)

0 3 6 9 12 15 18

0 2 4 6 8

b*

a*

Ⅰw

Ⅱw

Ⅲw

真砂土(絶乾)

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18

0 2 4 6

b*

a*

DSD40 DSD65 DSD90 基準

a)

真砂土シリーズ

b) DSD

シリーズ 図

11

脱型時色データ

0.000 1.000 2.000 3.000 4.000 5.000

-5000 -3000 -1000 1000 3000 5000 圧縮強度(N/mm2)

ひずみ量(μ)

平均ひずみ(μ) 変換横ひずみ

体積ひずみ(μ)

0.000 0.500 1.000 1.500 2.000 2.500 3.000 3.500 4.000 4.500 5.000

0.0 0.1 0.1 0.2 0.2 0.3 0.3 0.4 0.4 圧縮強度(N/mm2)

ポアソン比 a) ひ ず み-圧 縮 強 度 b) ポ ア ソ ン 比-圧 縮 強 度

10 DSD65

シリーズの 破壊特性

0 10 20 30 40 50 60 70 80

3 7 11 15 19 23 27

L*

材齢 W/C=40%

W/C=65%

W/C=90%

基準

0 1 2 3 4 5 6 7 8

3 7 11 15 19 23 27

a*

材齢 W/C=40%

W/C=65%

W/C=90%

基準 0

5 10 15 20

3 7 11 15 19 23 27

b*

材齢 W/C=40%

W/C=65%

W/C=90%

基準

a) L*の 推 移 b) a*の 推 移 c) b*の 推 移

12

経年による仕上 色の変化

破 壊 臨 界 点

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このように,われわれの身近で利用されている有用タ ンパク質の例を挙げるときりがないのだが,まだまだ人 類に見つけられていない(あるいは創られていない)タ ンパク質の産業利用に対する期待は高く,より扱いやす く高機能なタンパク質を創り,利用するための研究開発 が盛んである. 有用タンパク質のスクリーニング法の発展 では,有用タンパク質はどのように探し手に入れるの

おわりに 本研究では、 C O 2、N H 3、02 を含む水溶液 を高温で紫外線照射することによって、かな り多量 のアミノ酸と核酸塩基の合成に成功し た。 この結果は、還元性のC H 4の代わりに酸 化性のC O 2を含む原始大気の下でも 生命起源 物質の 生成 は可能であったとする 考え方 を支 持する 。 なお、現在の ところ窒 素源 として酸 化性の

2.3 この関係式はヴィーンの変位則と呼ばれる。太陽光球面の温度 5800 K を代入すると、ピー ク波長は 500 nm の可視光であることがわかる。 図 2-3 をみると、可視光より短波長の放射強度は光球面温度の黒体放射の値より大きいこ とがわかる。この波長帯の電磁波は光球面より上空の領域を起源とし、紫外線は彩層上部や 遷移層、X

光の波動と粒子の二重性 電子の波動と粒子の二重性 1924ド・ブローイの物質波 量子力学の扉を開く 量子論の夜明け 19世紀末,古典力学,古典電磁気学では説明できない現象が観測さ れ,このような現象を説明するために20世紀初頭量子論的考え方が 生み出された。 ボーアの原子模型は水素原子スペクトルの解釈では画期的なもので