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気象学概説(2014 年度秋学期) 最終テスト

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気象学概説(2014 年度秋学期)

最終テスト

1.以下に挙げる3種類の気体を、圧力の高いものから順に並べ替えよ。

ただし、乾燥空気と二酸化炭素は理想気体であると仮定せよ。乾燥空気の 平均分子量は29、二酸化炭素の分子量は44とする。考え方も記せ(たと えば、「アを基準にすると、イの圧力はアの圧力の○倍、ウの圧力は…」

というように簡潔に記せばよい)。

ア.密度1 kg/m3、温度300 K の乾燥空気 イ.密度1 kg/m3、温度270 K の乾燥空気 ウ.密度1 kg/m3、温度300 K の二酸化炭素

エ.アを一定の温度に保ったまま体積が2倍になるまで膨張させたもの

2.シリンダーの中に相対湿度が80%の空気を入れた。通常の実験室の環 境下で、シリンダー内の空気を、温度を一定に保ちながら膨張させた。水 蒸気の凝結は起こらないものとする。このとき、シリンダー内の(全)圧 力、水蒸気圧、相対湿度の変化の組み合わせとして適切なものを選び、記 号で答えよ。答えのみを記せばよい。

(全)圧力 水蒸気圧 相対湿度 ア. 減少する 減少する 減少する イ. 減少する 減少する 変化しない ウ. 減少する 変化しない 変化しない エ. 減少する 変化しない 増加する オ. 変化しない 変化しない 変化しない カ. 変化しない 変化しない 増加する

ヒント:断熱過程ではない。飽和水蒸気圧は温度のみの関数であり、圧力 には依存しない。水蒸気圧を飽和水蒸気圧で割った値が相対湿度である。

(2)

2

3.以下の図は、2014年7月4日9時における、気象衛星による可視画 像と赤外画像である。オホーツク海は、可視画像では明るく映っているに もかかわらず、赤外画像では暗くなっている。このような雲画像上での見 え方から判断できる、この領域の雲の特徴を簡潔に述べよ。

(高知大学気象情報頁より入手)

2014年7月4日9時の可視画像(左)と赤外画像(右)

4.以下の高層気象観測データは南半球の中緯度で得られたものである。

対流圏下層での温度移流は暖気移流か、それとも寒気移流か。そのように 判断した根拠も簡潔に述べよ(表の中のどの要素のどんな傾向に注目した のか簡単に記せばよい)。温度風の関係は成り立っているとしてよい。た だし、気温の水平勾配は未知とする。風向は0°が北、90°が東である。

北半球ではなく南半球であることに注意すること。

気圧 (hPa)

高度 (m)

気温 (℃)

風速 (m/s)

風向 (°)

925 739 1.2 17 250

850 1414 -3.7 16 230 700 2923 -13.1 13 225 500 5390 -32.3 14 185

(ワイオミング大学のウェブサイトより入手)

(3)

3

5.以下の図は、ある年の12月14日、15日(事例1)の地上天気図と、

同じ年の12月29 日、30 日(事例2)の地上天気図である。以下、本問 では日本時間9時の天気図を用いる。

(気象庁による天気図を北海道放送のウェブサイトを通して入手)

12月14日、29日の地上天気図においては、いずれも日本の西に弱い低気 圧がみられる。24時間後の地上天気図においては、事例1では低気圧の中

心気圧は8 hPa低下したのに対して、事例2では24 hPa低下していて、

低気圧が急速に発達していることがわかる。一方、次の2枚の図は、12 月14日(事例1)と12月29日(事例2)の700 hPa天気図である。

12月14日 12月15日

12月29日 12月30日

(4)

4

(気象庁による天気図を北海道放送のウェブサイトを通して入手)

低気圧の発達の違いに注目して、事例2に相当する700 hPa天気図を選び、

記号で答えよ。また、選んだ根拠となった700 hPa天気図における(1)温 度場の特徴と(2)高度場または風速場の特徴を、それぞれ簡潔に述べよ。

700 hPa天気図においては、実線は等高度線、破線は等温線である。なお、

本問では記号選択のみ正解の場合には得点は与えられない。

(5)

5

6.軸対称な竜巻のまわりで反時計回りに風が吹いているとする。中心か

ら100 m離れた場所で、風速

V

50 m/sであった。空気塊にはたらく水

平方向の力に関して、遠心力と気圧傾度力がつりあっているとした場合、

水平方向の気圧勾配の大きさは1 mあたり何hPaか、有効数字2桁で答 えよ。ただし、空気の密度

1.2 kg/m3とする。コリオリ力や摩擦力は 無視する。計算過程も示すこと。

ヒント:単位質量の空気塊にはたらく気圧傾度力の大きさは気圧勾配の大 きさ

 p

を密度で割った値である。また、遠心力の大きさは、風速の2乗 を円運動の半径

r

で割った値である。

7.北緯10°において東西風が0 m/sであるとする。この空気塊が地球の

自転軸まわりの角運動量を保存したまま北緯20°に移動したら、東西風は どうなるか。風向と風速(有効数字2桁)を答えよ。ただし、地球の半径

a

6

10

6m、自転角速度

7

10

5/s、cos 10°=0.985、cos 20°=

0.940 とする。また、

0 . 940 0 . 092

940 . 0

985 .

0

2   としてよい。計算過程も示 すこと。

ヒント:地球の自転軸まわりの角運動量は、Lacos

acosu

と書 ける。は緯度、uは東西風(西風が正)である。
(6)

6

8.乾燥断熱減率について、以下の問いに答えよ。計算過程も示すこと。

(1)理想気体とみなせる空気塊について、熱力学方程式を

 pd dT C Q

d ' 

v

と書く。ただし、

d ' Q

は非断熱加熱である。また、

T

は温度、

p

は圧力、

は比容(密度の逆数)であり、いずれも正の値をとる。

C

vは空気の定

積比熱であり正の定数である。一方、理想気体の状態方程式の両辺を微分 すると、

RdT dp

pd 

 ②

が得られる。

R

は空気の気体定数である。①に対して②を用いることによ って、非断熱加熱

d ' Q

C

p

dT

dp

のみを用いて表せ。ただし、

C

pは空気の定圧比熱であって、

C

p

 C

v

 R

である。

(2)(1)の結果において、断熱、つまり

d ' Q

0

とおいたとき、

dp dT

求め、

C

pのみで表せ。ただし、

adx

bdy

0 ( a

0 )

のとき

a b dy

dx 

であることを用いてよい。

(3)静水圧平衡の関係

dz g

dp



を用いることによって、

dz

dT

を求め、

C

p

g

のみで表せ。ただし、

g

重力加速度であり、正の定数である。

は環境場の空気の密度であるが、

空気塊の密度

に等しいとみなしてよい。したがって、

   1

とするこ

とができる。

ヒント:(2)の結果に対して合成関数の微分の公式

dx dy dy dz dx

dz

を適用し

てもよいし、(1)の結果における

dp

の部分を、

dz

を用いた表式に書き 替えてもよい。また、符号に注意せよ。

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