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第1チャレンジ実験レポート例と講評

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Academic year: 2025

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第1チャレンジ実験レポート例と講評

1.「楽器」の種類

本年の課題は、「身の回りにある材料を使って,1オクターブの音階(ド、レ、ミ、フ ァ、ソ、ラ、シ、ド)を奏でることのできる楽器を作ってみよう。音程(音の高さ)は何 によって決まるかを調べてみよう。」というものである。事前の予想通り、大部分のレポ ートが気柱の振動を利用した管楽器か、弦の振動を利用した弦楽器を採り上げていた。解 析の難しい、水を入れたコップや棒の振動を利用した打楽器は少数派であった。

管楽器では、小はストローから大は太い塩化ビニルのパイプまで、色々な材料が使われ ていた。紙筒やストローを入れ子にして長さを可変にしたトロンボーン型のものと、音階 ごとに長さの異なる管を用意したパイプオルガン型(パンフルート型)に分かれたが、後 者では、実際に出た音が正しい音階になるように管長を修正する工夫が必要となる。管に 押さえ穴を開けたフルート型のレポートは皆無であった。

弦楽器では、一本の弦でギターのように押さえる位置にフレットを設けたものが多かっ た。フレット無しのヴァイオリン型のもので正しい音階を出すには演奏者の技量が必要と なる。割り箸と輪ゴムによる簡便なものから、共鳴箱を備えたものまで多様なレポートが あった。琴のように音の数だけ弦を備えたものもあり、駒(可動式のフレット)の位置あ るいは張力を変えて音階を作っていた。

打楽器の類としては、コップやワイングラスに水を入れてたたいたり、ヘリをこすった りするものが多かった。気柱の振動とは逆に、水が多いほど(上部の気柱が短いほど)低 い音が出るが、定量的な規則性を見つけることは容易ではない。細長い棒を糸でつるした り(両端自由)、一端を固定したものの横振動(たわみによる振動)を利用した木琴型や、

板に櫛状に切れ目を入れたオルゴール型のものもいくつかあった。変わり種としては、加 圧した空気を封入して張力を変えたペットボトルをたたくティンパニー型や、カリブのス ティールドラムのように、1つの物体の異なった場所をたたいて音階を探したものもあっ た。

他に、電気振動をスピーカーに送るもの、機械的振動をその振動数の音波に変換するタ イプとしては、洗濯板(死語?)状の物体をこすり、速度あるいは凹凸の間隔で音程を変 えるメロディーロード型やモーター自身の回転あるいはそれにより羽根車等を回転する サイレン型のものなどが見られた。

2.オクターブの音が出たか?

課題では、1オクターブの音階(ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド)を出すことが求 められているが、その精度は特に指示されていない。楽器をどのような考えの下に設計し たか、また、どのような音が出たかの記述の仕方が物理実験レポートとしての評価基準の ひとつである。設計の段階では理科年表などに載っている音階(十二平均律)の振動数の 表を利用して、気柱の長さを決めたり、振動数の比を利用して弦楽器のフレットの位置を 決めているものが多かった。

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実際に出た音の音階の判定法は、製作者もしくは「絶対音感のある」友人等の耳にたよ るもの、楽器の調律用の道具を使うもの、マイクロフォンでコンピュータに取り込んで 色々な(フリー)ソフトで振動数を調べるもの、オシロスコープを利用するものなど、多 種多様であった。特に、コンピュータおよびさまざまなソフトの利用が進展していること に驚かされた。設計・製作して1オクターブの音が出ましたという定量的評価の無いレポ ートもかなりあったが、大部分のレポートでは、出た音の振動数を測定し、設計値とのズ レを評価したり、チューニングし直して正しい音階に近付けるなどしていたのは良かった。

3.音程は何によって決まるか?

音の高さが振動数で決まることはほぼ全員が理解していたようであるが、音階と振動数 の関係、楽器の構造の何が振動数を決めているかについての理解にはやや差が見られた。

1オクターブで振動数が2倍になることは良く知られていたが、途中の音階の振動数につ いては、文献の数値を利用した者から平均律では半音ごとに公比12

2の等比数列になるこ とを記している者まであったが、中には、全音・半音の区別が無く、公比7

2の等比数列 としている者もあった。

気柱の振動に関しては、空気中の音速と温度の関係式は良く知られているようである。

ほとんどが開管もしくは閉管の基本振動を利用していたが、振動数と管長の関係式では多 くが開口端補正を採りいれていた。

弦を伝わる波の速さと張力、線密度の間の関係式もかなり良く知られているようである が、実際には、弦の長さ(フレットの位置)で音階を作っていたのでこの知識は直接必要 とはされなかった。張力や線密度の異なる複数の弦を用いた例や、ゴムひものように張力 を変えると線密度も変わる弦を用いた例もあった。

打楽器において、何が振動数を決めているかの定量的理解はかなりの難問であるが、水 を入れたコップでは水が多いほど「質量が大きいので」振動数が小さくなる、と定性的に 正しい推論をしている例が見られた。断面が一様な棒の横振動では、振動数が長さの2乗 に反比例する。この事実は構造力学や材料力学において梁(はり)の振動の理論で導くこ とができるが、直感的に理解するのは困難であろう。実際に振動数の長さ依存性を測定し てこの事実を見つけ、それにしたがって楽器を設計した優れたレポートがあった。

4.レポートの評価

レポートの評価は、結果はS,A,B,C,D5段階に大別した。「1オクターブの音 階(ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド)が出たか」、「音の高さが何によって決まるかを 考察しているか」の2点が満たされているものを平均的なレポートとしてBとし、いずれ かが欠けているものはその度合いに応じてC,Dとした。装置、方法、考察、レポートの 書き方などが優れているものをAとし、独自の発想のものや特に優れたものをSとした。

Bランクはさらに、B+,B,B-の3つに分類した。

成績の分布は、S:5、A:35、B+:14、B:82、B-:18、C:96、D:35、計:285 であった。

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