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羅漢図研究会のご案内

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Academic year: 2025

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羅漢図研究会のご案内

拝啓

薫風になびく麦穂が金色を輝かせる季節となりました。このたび、下記にしたがって、

東アジアの羅漢図に関する研究会を開催いたします。ご多忙の折りとは存じますが、ご参 会くださいますようお願い申しあげます。

この研究会は、基盤研究(A)「作品誌の観点による大徳寺伝来五百羅漢図の総合的研究」(研究代表者:

井手誠之輔)の活動の一環として開催させていただきます。

敬具

研究代表者 井手誠之輔

日 時:2017 年 5 月 27 日(土曜日)午後 2 時半より 場 所:九州大学文学部会議室(文学部棟(4F)

14:30~

発表1 作品誌の観点と大徳寺伝来五百羅漢図

井手誠之輔(九州大学・大学院人文科学研究院)

ローカルであると同時にグローバルな視点に開かれた作品研究の一例として、大徳寺伝来五 百羅漢図の場合を採り上げる。この羅漢図は、南宋における誕生の後、故郷を離れて中世の鎌倉、

近世の京都へと旅し、近代の欧米では中国絵画の代表作として迎えられた。さまざまな異文化間 における時空の旅を検証しながら、仏画制作と地域社会、外来美術の受容、東西美術の比較考察 などの今日的な美術史学の課題を探っていくことにする。

15:30~

発表2 雪庵筆『羅漢図冊』と元時代の頭陀教

李宜蓁(九州大学・大学院人文科学府・人文基礎専攻博士課程) 静嘉堂文庫美術館が所蔵する雪庵筆『羅漢図冊』は、自在な線描を駆使し、淡彩を施した元時 代水墨系人物画の優品として知られ、職業画人による着色系羅漢図を中心とする宋元仏画の中で 異彩を放っている。一図に一尊の羅漢をあらわし、各尊には雪庵による草書の自題を添え、都合 十九尊で全体を構成する点は極めて珍しい。

先行研究は、線描主体の画風の由来と明末の初期黄檗派における雪庵画の受容をめぐって議論 してきた。滝精一氏は、早くに本作が禅余画や文人画と関係があることに注目され、戸田禎佑氏 は、元時代後半期における禅僧の余戯的作品の代表作に位置づけられている。一方、海老根聰郎

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氏は、実態が不明な華北地方における禅宗系人物画の動向を伝える作例として評価された。なお、

錦織亮介氏は、本作に隠元をはじめとする初期黄檗派の高僧が題跋を連ねていることに注目され、

范爵などの職業画家たちが制作に関与した背景を検証された。

雪庵は、フビライに厚遇された頭陀教の教主であり、秀れた書画の担い手としても著名であっ た。本作の成立背景には、すくなからず頭陀教の教義や信仰が関係していたことが予想され、本 発表では、画風の由来、図像の意味を頭陀教の文脈から探究する。具体的には、雪庵が線描にお いて南宋以来の罔兩画や梁楷風を広く学習する一方で、書法的な線描をも駆使し、独自な方向を めざしていることを明らかにする。さらに賛とイメージとが結びついた文人画的な特色に、雪庵 の周辺におけるエリート化とでもいうべき受容層の変化が反映している可能性を指摘する。

十九羅漢の構成については、布袋と達磨が含まれていることを確認する。布袋は、弥勒を主な 信仰対象とする頭陀教の教義を反映したものであり、達磨の挿入や題詩に禅的意味を内包させる 特色は、当時の頭陀教が積極的に禅宗の教義を受け入れたことに対応する。これらの諸点は、い ずれも雪庵と江南禅林との接触・交流を契機とするもので、本作が雪庵晩年の制作であることを 示している。

16:30~

発表3 逸見家旧所蔵資料と増上寺蔵五百羅漢図の制作について

白木 菜保子(美術史学会)

芝・増上寺所蔵の五百羅漢図は、幕末の絵師・狩野一信(1816~63)が嘉永7年(1854)から 約10年をかけて描いた100幅からなる大作である。極彩色による細密描写、西洋画法を摂取した 巧妙な構成にみられる新奇な造形は、絵師の力量と独創性を充分に示している。増上寺の学僧か ら戒律の指導を受けた後に一信が制作を行ったことから、筆者は本作が戒律思想を反映した新図 の構想において、絵師と学僧との共同が実現されたきわめて正統な仏画であったと結論づけた。

このことは一信の絵師としての独創的な領分を否定するものではなく、時代的な制約の中で羅漢 が集ったインド(梵土)を如何に描いたか、如何に考えたかという議論に関わる。本発表では、

逸見家が旧蔵し、昨年、増上寺に寄進された逸見家旧蔵資料(粉本)を中心に、一信の絵師とし ての資質や、梵土の表現方法を分析する。

※懇親会 18:00~ 場所:中華料理・しん嘉(地下鉄:箱崎九大前駅すぐ近く)

Tel:092-632-0104

HP:http://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400201/40036327/会費5000円(学生は3000円)

懇親会は、白木菜保子さんの美術史学会論文賞受賞をお祝いする会として開催します。参加ご希 望の方は、席を確保する必要がありますので、5月24日(水)までに必ず幹事までご連絡くださ い。

幹事連絡先:川上貴子

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