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11. 日本列島の構造と歴史 - 北海道大学

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基礎地学I第13回 2010年7月13日

11. 日本列島の構造と歴史

11-1 構造

プレート 日本列島は沈み込み帯に形成された島弧.

沈み込んでいるプレートは太平洋プレート(千島・北海道・東北日本・伊豆 小笠原の下に沈みこんでいる)とフィリピン海プレート(東海・近畿・四国・

九州・沖縄).

大陸側のプレート配置については大きく3通りの説がある.

東北日本をユーラシアプレートに含める説 北海道西部・本州・四国・九州・

沖縄とそれらの背弧海盆はユーラシアプレートに属し,北海道東部・千 島・オホーツク海が北米プレートに属する.広域変成帯の分布が主な根 拠.この場合北海道は大陸プレート同士が衝突していることになるが期 待される地震活動に乏しい.

東北日本を北米プレートに含める説 北海道と東北地方は北米プレートに含 まれ,糸魚川-静岡構造線がユーラシアプレートとの境界.日本海東縁 で帯状に中規模の地震がたびたび発生していることが根拠.現在最もポ ピュラー.

オホーツクプレート説 北海道・東北日本・オホーツク海は独立した小プレー

ト(オホーツクプレート)を作っているとする説.震源メカニズムが主

な根拠だが,あまりはっきりしていない.

構造線 大きな断層帯(断層の集まり).関東から九州までを貫く中央構造線,本州 を南北に横断している糸魚川-静岡構造線1と棚倉構造線が有名.これらに含 まれている断層の一部は活断層.

断層をまたいで岩石の性質も大きく異なる.これは断層に沿って相対的な水 平運動,あるいは上下運動が大規模に起こっているため.

特に中央構造線の場合が顕著で,その南側を外帯,北側を内帯という.西日 本外帯では中央構造線から南海トラフにかけてジュラ紀から第三紀以降まで の付加体が分布.

中央構造線の北側にもジュラ紀の付加体が現れる.これは過去に千km以上 も横ずれを起こして付加体が二重になったためと考えられる.

1よくフォッサマグナ(大地溝帯)と同一視されるが,フォッサマグナは糸魚川-静岡構造線の東側

の低地部(これも本州を南北に横断)の総称.

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日本海 北東部と南西部では異なる.北東部の地殻は,海洋地殻的.厚さが10km 以下,主に玄武岩質の岩石から構成.南西部の地殻は北西部の地殻よりも厚 く(15km程度),大陸地殻と海洋地殻の中間型の構造.

中央海嶺型の海底拡大(北東部)と,大陸地殻の伸張と薄化(南西部)によって 形成されたと考えられる.かつては単に大陸地殻が沈降して日本海になった と考えられていた.

11-2 歴史

日本最古の岩石 上麻生礫岩中の礫20.5億年前.堆積したのはジュラ紀.

日本最古の地層 飛騨外縁帯(岐阜県上宝村)にあるオルドビス紀のもの.コノドン ト化石が見つかっている.コノドントは円錐状の歯の意味で,長く何の動物 の器官か不明だった.現在は無顎類(ヤツメウナギなど)の一種の歯とされて いる.カンブリア紀から三畳紀までの有用な示準化石.

太平洋の歴史 太平洋は大西洋が拡大する前(約2億年前)には超大陸パンゲアの対 をなす超海洋パンサラッサとして存在.

しかし当時は今は沈み込んで失われたプレートも太平洋に存在.これは海 底磁気の縞模様の屈曲から推測されている.過去の存在が推定されているプ レートには名前がついている.

ファラロンプレート 米大陸の下に沈みこんだ海洋プレート.今のファンデ フカプレート・ココスプレート・ナスカプレートがその名残.

クラプレート 主にアラスカ・アリューシャンの下に沈みこんだ海洋プレー ト.アリューシャン沖の海底地磁気縞模様の屈曲が過去の太平洋・ファ ラロン・クラプレートのRRR型三重会合点2の存在を示している.名前 の由来はインディアンの言葉で“all gone”の意味.

イザナギプレート 主に千島・ユーラシアの下に沈みこんだ海洋プレート.日 本沖のシャツキー海台周辺の海底地磁気縞模様の屈曲が太平洋・ファラ ロン・イザナギプレートの過去のRRR型三重会合点の存在を示してい る.このプレートの名前は日本の誕生に関係することから命名された.

実際にイザナギプレートはユーラシア大陸との境界に対しほぼ平行に運 動していたため,横ずれ型断層が発達した.これが中央構造線の起源.

日本海の歴史 古地磁気学のデータから約1700万年前には日本列島はほぼユーラ シア大陸に沿った直線状の配列をしていたらしいことが示されている.1450 万年前までにほぼ現在の配列に.

2三重会合点とはプレート境界が三又状に接している点を言う.接している境界がすべて海嶺 (Ridge)の場合はRRR型,沈み込み帯(海溝:Trench)の場合TTT型という.

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問題

問題番号に★が一つ付けてあるものは難しいが現在の知識でもきちんと考えれ ば解ける問題.★が二つのものは現在の知識+アルファが必要な挑戦問題.

11.1 次に挙げる日本周辺の海溝についてそれぞれ沈み込んでいるプレートとその 上盤側のプレートの名を挙げよ.

1)千島海溝2)日本海溝3)伊豆・小笠原海溝4)相模トラフ4)駿河トラフ5) 南海トラフ8)南西諸島海溝

11.2★ 海嶺で区切られた2枚のプレートの移動方向は海嶺に固定した座標系から みると互いに逆向きで海嶺軸に直交する.またその移動速度の大きさは相等 しい.このとき以下の問いに答えよ.

(1) メソスフィアに対して一方のプレートが真北へ20cm/年,もう一方のプ レートが真北へ4cm/年の速さで移動しているとする.このとき海嶺の伸び ている方位とメソスフィアに対して移動する向きと速さを求めよ.

(2) メソスフィアに対して一方のプレートが真北へ10cm/年,もう一方のプ レートが真西へ5cm/年の速さで移動しているとする.このとき海嶺の伸び ている方位とメソスフィアに対して移動する向きと速さを求めよ.

(3) RRR型の三重会合点があり,メソスフィアに対するプレートの移動速度が

海嶺1と海嶺2に挟まれたプレートAは真北へ20cm/年,

海嶺2と海嶺3に挟まれたプレートBは真西へ10cm/年,

海嶺3と海嶺1に挟まれたプレートCはゼロ

であるとき,海嶺1,2,3の伸びている方位とメソスフィアに対する三重 会合点の移動方向と速さを求めよ.

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