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PDF 代数学 I ( 7回 - 広島大学

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Academic year: 2024

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(1)代数学 I (第 7 回) 都築 暢夫. 6 月 9 日(金) 3・4 時限 F を体とする。3 章では、F を代数閉体とする (F = C と思えばよい)。今回考える行 列はすべて F 係数とする。また、線形空間は F 線形空間とする。. 1. べき零行列 n 次正方行列 N がべき零とは、ある正の整数 m が存在して N m = 0 となることをい う。べき零行列の固有値はすべて 0 である。実際、λ を固有値、x を固有ベクトルとする。. λm x = N m x = 0 で、x 6= 0 より、λ = 0 となる。したがって、N の固有多項式は φN (x) = xn となり、. Cayley-Hamilton の公式より N n = 0 となる。したがって、N m = 0 となる最小の m は n 以下である。 補題 1.1. n 次正方行列 A の固有値が λ のみならば、A − λEn はべき零行列である。 証明. A の固有多項式が φA (x) = (x − λ)n なので、N = A − λEn の固有多項式は、. φN (x) = {(x + λ) − λ}n = xn となる。Cayley-Hamilton の公式より N n = 0 となり、N ¤. はべき零行列である。. 2. べき零行列の標準形 α ∈ F と正の整数 k に対して、m 次正方行列   α 1  α 1    . .   .. .. J(α, k) =    α 1 α (何もないところは 0 とする) を、固有値 α の k 次 Jordan ブロック (Jordan 細胞) とい う。いくつかの Jordan ブロックを対角線に並べた正方行列   J(α1 , k1 ) ..  J = .. J(αt , kt ) を Jordan 行列という。正方行列に対して、その行列と相似な Jordan 行列を Jordan 標 準形という。. (2) 2. べき零行列の Jordan 標準形は次のようになる。 定理 2.1. (教科書 194 ページ・定理 7.17) N を n 次べき零行列とすると、ある n 次 可逆行列 P が存在して. . J(0, k1 ). P −1 N P = .  ... .. . n = k1 + · · · + kt. J(0, kt ) とできる。k1 , k2 , · · · , kt は並べ方を除いて一意に定まり、k1 ≥ k2 ≥ · · · ≥ kt とできる。. 3. Jordan 標準形 F を代数閉体とする。この講義の主定理を述べる。 定理 3.1. (教科書 200 ページ・定理 7.18) A を n 次正方行列とし、固有多項式を. φA (x) = (x − λ1 )n1 · · · (x − λs )ns (i 6= j ⇒ λi 6= λj , ni ≥ 1) とする。このとき、ある n 次可逆行列 P が存在して  J1 .. P −1 AP =  ..  Ji. = . Js J(λi , ki,1 ).  . (Ji は ni 次正方行列) . ... .. . ni = ki,1 + · · · + ki,ti. J(λi , ki,ti ) とできる。A の Jordan 標準形は並べ方を除いて一意に定まる。 第 6 回定理 3.1 において各 Ai は固有値がただ一つの行列になるので、単位行列の固有 値倍を引くことによりべき零行列 Ni ができ (補題 1.1)、Ni の Jordan 標準形を求めるこ とにより (定理 2.1)、一般の行列 A の Jordan 標準形が求まる。. Jordan 標準形の言葉で正方行列が対角化可能とは、すべての Jordan ブロックが 1 次 のことである。また、線形写像の言葉で Jordan 標準形の存在をいうと次のようになる。 定理 3.2. V を n 次線形空間、f : V → V を線形写像でその固有多項式が、φf (x) =. (x − λ1 )n1 · · · (x − λs )ns (i 6= j ⇒ λi 6= λj , ni ≥ 1, n = n1 + · · · + ns ) とする。このとき、 各 i について広義固有空間 W (λi ) は f 不変で、V は直和空間 W (λ1 )⊕· · ·⊕W (λs ) と同 型である。さらに、各 i について、f 不変部分空間の直和空間 W (λi ) ∼ = Wi,1 ⊕· · ·⊕Wi,t i. で、適当な基底をとると f の Wi,j の表現行列が Jordan ブロック J(λi , ki,j ) となるも のが存在する。. (3) 3. .  5 2 2 例 3.3. 第 6 回 1 章・例 2.4 の A = −2 2 −3 は、ただ一つの固有値 3 を持つ。 −1 −1 2 A の広義固有空間は * + 2  0  = V (3) W1 (3) = −1 *   + 2 0    0 , 1 W2 (3) = −1 0 *     + 2 0 1      0 , 1 , 0 = W (3) = F 3 W3 (3) = −1 0 0 となるのであった。. をとり.   1  v1 = 0 ∈ W3 (3) \ W2 (3) 0 . 2  −2 v2 = (A − 3E3 )v1 = −1 2 v3 = (A − 3E3 )v2 = −2 −1. 2 −1 −1 2 −1 −1.     2 1 2 −3 0 = −2 −1  −1 0   −2 2 2 −3 −2 =  1  1 −1 −1.  −2 2 1 とする。v1 , v2 , v3 は W (3) = F 3 の基底になる。可逆行列 P = (v3 , v2 , v1 ) =  1 −2 0 1 −1 0 とすると、A の Jordan 標準形が     −2 2 1 5 2 2 0 −1 2 P −1 AP = 0 −1 1 −2 2 −3  1 −2 0 1 0 2 −1 −1 2  1 −1 0 0 −1 2 −6 4 5    0 −1 1 3 −5 −2 = 2 3 −2 −1 1 0  3 1 0  0 3 1 = J(3, 3) = 0 0 3 . と求まる。 例 3.4. 第 4 回例 4.8・第 5 回例 2.5・第 6 回例 2.5 の線形写像 µ ¶ µ ¶ 4 4 1 0 f : Mat(2; C) → Mat(2; C) f (X) = AX − XB A = ,B = −1 0 −2 3. ¤. (4) 4. .  3 4 2 0 −1 −1 0 2  の Jordan 標準形を求める。固有値は 1, −1 でそ の表現行列 F =  0 0 1 4 0 0 −1 −3 の重複度はともに 2 であり、広義固有空間は       1 + * 2 * 2 + −1 0 −1      W1 (1) =   0  = V (1), W2 (1) =  0  , 0 = W (1) 0   0   0  −1 + * 2 + * 2 −1 −1  0       W1 (−1) =  −2 = V (−1), W2 (−1) = −2 ,  1  = W (−1) 1 1 0     1 −1 0 0    となる。v1 =  0 ∈ W2 (1) \ W1 (1), v3 =  1  ∈ W2 (−1) \ W1 (−1) とし 0 0      2 1 2 4 2 0  0 −1 −1 −2 0 2   =   v2 = (A − E4 )v1 =  0 0 0 4  0  0  0 −1 −4   0  0   0 −2 −1 4 4 2 0  0   1  −1 0 0 2   =   v4 = (A + E4 )v3 =  0 0 2 4  1   2  −1 0 0 0 −1 −2 とする。v1 , v2 は W (1) の基底になり、v3 , v4 は W (−1) の基底になる。P = (v2 , v1 , v4 , v3 ) は可逆行列になり、A の Jordan  1  0 P −1 AP =  0 0. 標準形は.  1 0 0 µ ¶ J(1, 2) 1 0 0 = 0 −1 1  J(−1, 2) 0 0 −1. となる。 さて、これを Mat(2, C) の部分空間の言葉に言い直す。 µ ¶ µ ¶ 2 0 1 0 x1 = = v1 , x2 = = v2 , µ−1 0 ¶ µ0 0 ¶ −2 2 −1 1 x3 = = −v3 , x4 = = v4 1 −1 0 0 とする。ただし、v1 , v2 , v3 , v4 は第 6 回例 3.2 の Mat(2, C) の基底である。このとき、. W1 = hx1 , x2 i, W2 = hx3 , x4 i (第 6 回例 3.2 で定めたもの) は f 不変部分空間であり、 f (x1 ) = x1 , f (x2 ) = x2 + x1 f (x3 ) = −x3 , f (x4 ) = −x4 + x3. (5) 5. となるから、その表現行列はそれぞれ J(1, 2) と J(−1, 2) である。. ¤. 問題 8. A を m 次正方行列、B を n 次正方行列、C を m 行 n 列行列とする。A と B に共通の固有値がなければ、X に関する行列方程式. AX − XB = C は、m 行 n 列行列にただ一つ解を持つことを証明せよ。. (6)

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