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問いの文やよさが いくつあるかを

「はじめ」に入れると 分かりやすいです。

実践事例

人間 間科 科実 実践 践事 事例 例 第 第4 4学 学年 年 テ テー ーマ マ学 学習 習「 「み みん んな なが が笑 笑顔 顔で でく くら らす すた ため めに に」 」 指

指導 導者 者 宇 宇戸 戸 勝 勝則 則

1 目標

○ 障害のある人のために配慮されていることを基に,

共生社会の在り方を考えることができる。(創造性)

○ お互いを認め合う関係づくりが大切であることに気 付くことができる。 (協働性)

◎ 障害のあるなしでその人の生き方を捉えるのでは なく,ひとりの人としての自分を高めようとする願い を感じ取り,他者との関わりにおいて内面にある生き

方に目を向けて生活しようと考えることができる。

(省察性)

2 本単元における子供の文脈

本テーマでは,共生社会を形づくるための考え方を取 り入れながら自らの生き方を構築しようとする資質・能 力を養うことをねらいとしている。そのために本テーマ では,人間科を中心に,障害のある人やそれをサポート する人がどのような思いをもっているのかを追究して いく過程で,社会科,健康科において,ユニバーサルデ ザインや,誰もが楽しめる運動を追究する子供の文脈で 教科横断的に探究することができるようにする(下図)。

【図 第4学年のテーマ学習の概要】

特に,人間科の内容「D他者と世界」において,社会 福祉の考え方から多様な人々が共に生きていくために 自分自身の価値観を広げ,共生社会を実現していく意欲 を高めるようにすることがねらいである【学校を超える 価値】。相手を尊重し,共に歩むことについて考えるこ とは,よりよい社会を形成する一員として自分の存在を 自覚し,共生社会を実現しようとする子供を育成する上 で価値がある

本学級の子供たちに対して,6月に行った研究開発ア ンケートの結果,学級全体として省察性に関わる項目が 低かった。特にA児は,「失敗の原因を考える」や「毎 日振り返りをする」などといった省察性に関わる項目が 課題であった。そこで,人間科や社会科,健康科の学習 を通して,「障害」というものの考え方や障害のある人 との関わり方を学習の度に振り返らせる。このように,

自分自身の考えの変容を捉えさせることで,課題を解決 することができるようにしていく。

3 授業の実際と考察

導入段階

導入段階では,障害のある人がどのように活躍してい るのだろうかという気がかりをもち,障害があっても何 かに前向きに取り組む姿から問いをもつことをねらい とした。そこで,実際に大濠ブラインドランナーズクラ ブ(以下OBRC)の方に取材を行った。A児は「視覚 障害のある人は歩くのさえ,大変なはずなのにどうして 笑顔でブラインドマラソンをしているのだろう」と発言 し,学習計画を立てていった。

【資料1 インタビューするA児の様子】

考察1

OBRCの方に取材する活動を設定したことは,障害 があるのになぜ挑戦し続けることができるのかという 問いをもつ上で有効であった。その根拠は,資料1のA 児の発言である。A児は,視覚に障害のある人と実際に 出会い,明るく楽しそうにブラインドランを続けている ことに,これまでの「何もできない」などのイメージと のズレを感じ,問いをもつことができたと考える。

展開段階

展開段階では,OBRCの方と交流する中で,障害の ある人が生きがいをもって明るく生活していることや サポートする人が障害のある人の生き方に刺激を受け ながら生きていることに触れさせ,障害のある人への関 わり方を自己更新させることをねらいとした。

まず,OBRCの方を学校へ招き,アイマスク体験や 伴走体験を行った。子供たちは,アイマスクをしている 子供以上に補助をしている子供の方が緊張していた。ま た,伴走しながら自分が障害のある人の目の代わりにな ることが大切であることやお互いのことを信じ合うこ とが大切であると発言していた(資料2)。

【資料2 アイマスク体験を行うA児】

しかし,体験者をサポートすることが大変だったこと から,OBRCの方はどのような思いをもっているのだ ろうかという疑問をもった。そこで,OBRCの方を教 室へ招き,インタビューする活動を設定した(資料3)。

【資料3 サポートする方の思い】

その中で「(相手のことを思って走るので)友達以上 に思っているのではないか」という発言があった。そこ で,子供たちに二人の関係性について整理しようと促す と,二人の関係についての発言が続いた(資料4)。

【資料4 二人の関係についての話合い】

考察2

体験活動を行い,障害のある人,サポートする人の思 いや関係について話し合う場を設定したことは,省察性 の伸長に有効であった。その根拠は,資料4の子供の発 言からである。子供たちは,アイマスク体験や伴走体験 から障害のある人を支えることの難しさを感じていた。

しかし,サポートする方の思いを追究していくうちに,

障害のある人が向きに頑張ろうとする姿をひとりの人 として認めていることに気付き始めた。そして,障害の あるなしに関係なく,その人との関係をいかに築いてい くかが大切であることを感じ取っていた。つまり,他者 の表面的な姿ではなく,内面に目を向けることの大切さ を感じることができたと考える。

終末段階

終末段階では,これまでの活動を振り返り,自分が学 んだことを整理する場を設定した。すると,資料5のよ うに「これまでは,障害のある人はかわいそうだと思っ ていたけれど,障害のあるなしに関係なく,みんな笑顔 で過ごすことが大切だ。」と記述した。

【資料5 A児の学習プリントの記述】

考察3

これまでの学びを整理する活動を設定したことは省 察性の伸長に有効であった。その根拠は,資料5のA児 の学習プリントの記述からである。A児はこれまでの障 害のある人との関わり方を見つめ直し,ただ「かわいそ う」だと思っていた自分が障害のあるなしに関係なく, みんなが笑顔で過ごす方途を考えることが大切である と結論付けている。これは,障害があるからその人に向 けた特別な配慮をもって接するのではなく,ひとりの人 として相手を捉え,全ての人が満足する在り方を求めて いこうとする自己更新を行う姿があったからである。 全体考察

【資料6 これからの自分についての記述】

本単元は,省察性の伸長に有効であったと考える。そ の根拠は,学習後のアンケート調査からである(資料 6)。「何事にも一生懸命に取り組む」とは,本単元で 出会った,障害のある人が語った言葉の一つである。相 手の願いに共感し,自分の生き方として大切にしようと していることが分かる。また,そのような生き方をする ことで,誰もが満足することができる社会が実現できる と価値付けることもできている。

【資料7 学習後のマイタイムノート】

さらに,学習後のマイタイムノートを分析すると,実 証前には障害のある人に対して, 「できないことが多い」 と考えていた子供が「障害のあるなしといった見た目は 関係ない」「その人のことを知ることが大切」であると 結論付けている(資料7)。このような考え方の変容の 背景に,社会科や健康科の学びが寄与していることが分 かる。これらのことから,テーマ学習として他教科に横 断しながら障害のある人の思いやサポートする人の思 いについて探究を繰り返すことで,障害のあるなしでそ の人の生き方を捉えるのではなく,相手をひとりの人と して見つめ,相手の願いを感じ取りながら共に生きてい こうとすることの大切さを実感していると言える。

C:お互いに支えられたり,支えてもらったりして尊敬し合っている。

C:(障害のある)松永さんがサポートされているだけでなく,

(障害のない)長野さんをサポートしていることもある。

C:(障害のあるなしに関係なく)お互いがお互いを尊敬していて,

尊敬の形が違っている。

C:(障害のある)松永さんがいてくれるから,長野さんが楽しく走ること ができる。

C:二人は(自分たちで言うと)親友のような関係で,パートナーとして 接している。

C:(二人のようになるのは)難しいことだけど,お互いを尊敬し合って いるから,家族のような関係になっている。

人間 間科 科実 実践 践事 事例 例 第 第4 4学 学年 年 テ テー ーマ マ学 学習 習「 「み みん んな なが が笑 笑顔 顔で でく くら らす すた ため めに に」 」 指

指導 導者 者 宇 宇戸 戸 勝 勝則 則

1 目標

○ 障害のある人のために配慮されていることを基に,

共生社会の在り方を考えることができる。(創造性)

○ お互いを認め合う関係づくりが大切であることに気 付くことができる。 (協働性)

◎ 障害のあるなしでその人の生き方を捉えるのでは なく,ひとりの人としての自分を高めようとする願い を感じ取り,他者との関わりにおいて内面にある生き

方に目を向けて生活しようと考えることができる。

(省察性)

2 本単元における子供の文脈

本テーマでは,共生社会を形づくるための考え方を取 り入れながら自らの生き方を構築しようとする資質・能 力を養うことをねらいとしている。そのために本テーマ では,人間科を中心に,障害のある人やそれをサポート する人がどのような思いをもっているのかを追究して いく過程で,社会科,健康科において,ユニバーサルデ ザインや,誰もが楽しめる運動を追究する子供の文脈で 教科横断的に探究することができるようにする(下図)。

【図 第4学年のテーマ学習の概要】

特に,人間科の内容「D他者と世界」において,社会 福祉の考え方から多様な人々が共に生きていくために 自分自身の価値観を広げ,共生社会を実現していく意欲 を高めるようにすることがねらいである【学校を超える 価値】。相手を尊重し,共に歩むことについて考えるこ とは,よりよい社会を形成する一員として自分の存在を 自覚し,共生社会を実現しようとする子供を育成する上 で価値がある

本学級の子供たちに対して,6月に行った研究開発ア ンケートの結果,学級全体として省察性に関わる項目が 低かった。特にA児は,「失敗の原因を考える」や「毎 日振り返りをする」などといった省察性に関わる項目が 課題であった。そこで,人間科や社会科,健康科の学習 を通して,「障害」というものの考え方や障害のある人 との関わり方を学習の度に振り返らせる。このように,

自分自身の考えの変容を捉えさせることで,課題を解決 することができるようにしていく。

3 授業の実際と考察

導入段階

導入段階では,障害のある人がどのように活躍してい るのだろうかという気がかりをもち,障害があっても何 かに前向きに取り組む姿から問いをもつことをねらい とした。そこで,実際に大濠ブラインドランナーズクラ ブ(以下OBRC)の方に取材を行った。A児は「視覚 障害のある人は歩くのさえ,大変なはずなのにどうして 笑顔でブラインドマラソンをしているのだろう」と発言 し,学習計画を立てていった。

【資料1 インタビューするA児の様子】

考察1

OBRCの方に取材する活動を設定したことは,障害 があるのになぜ挑戦し続けることができるのかという 問いをもつ上で有効であった。その根拠は,資料1のA 児の発言である。A児は,視覚に障害のある人と実際に 出会い,明るく楽しそうにブラインドランを続けている ことに,これまでの「何もできない」などのイメージと のズレを感じ,問いをもつことができたと考える。

展開段階

展開段階では,OBRCの方と交流する中で,障害の ある人が生きがいをもって明るく生活していることや サポートする人が障害のある人の生き方に刺激を受け ながら生きていることに触れさせ,障害のある人への関 わり方を自己更新させることをねらいとした。

まず,OBRCの方を学校へ招き,アイマスク体験や 伴走体験を行った。子供たちは,アイマスクをしている 子供以上に補助をしている子供の方が緊張していた。ま た,伴走しながら自分が障害のある人の目の代わりにな ることが大切であることやお互いのことを信じ合うこ とが大切であると発言していた(資料2)。

【資料2 アイマスク体験を行うA児】

しかし,体験者をサポートすることが大変だったこと から,OBRCの方はどのような思いをもっているのだ ろうかという疑問をもった。そこで,OBRCの方を教 室へ招き,インタビューする活動を設定した(資料3)。

【資料3 サポートする方の思い】

その中で「(相手のことを思って走るので)友達以上 に思っているのではないか」という発言があった。そこ で,子供たちに二人の関係性について整理しようと促す と,二人の関係についての発言が続いた(資料4)。

【資料4 二人の関係についての話合い】

考察2

体験活動を行い,障害のある人,サポートする人の思 いや関係について話し合う場を設定したことは,省察性 の伸長に有効であった。その根拠は,資料4の子供の発 言からである。子供たちは,アイマスク体験や伴走体験 から障害のある人を支えることの難しさを感じていた。

しかし,サポートする方の思いを追究していくうちに,

障害のある人が向きに頑張ろうとする姿をひとりの人 として認めていることに気付き始めた。そして,障害の あるなしに関係なく,その人との関係をいかに築いてい くかが大切であることを感じ取っていた。つまり,他者 の表面的な姿ではなく,内面に目を向けることの大切さ を感じることができたと考える。

終末段階

終末段階では,これまでの活動を振り返り,自分が学 んだことを整理する場を設定した。すると,資料5のよ うに「これまでは,障害のある人はかわいそうだと思っ ていたけれど,障害のあるなしに関係なく,みんな笑顔 で過ごすことが大切だ。」と記述した。

【資料5 A児の学習プリントの記述】

考察3

これまでの学びを整理する活動を設定したことは省 察性の伸長に有効であった。その根拠は,資料5のA児 の学習プリントの記述からである。A児はこれまでの障 害のある人との関わり方を見つめ直し,ただ「かわいそ う」だと思っていた自分が障害のあるなしに関係なく,

みんなが笑顔で過ごす方途を考えることが大切である と結論付けている。これは,障害があるからその人に向 けた特別な配慮をもって接するのではなく,ひとりの人 として相手を捉え,全ての人が満足する在り方を求めて いこうとする自己更新を行う姿があったからである。

全体考察

【資料6 これからの自分についての記述】

本単元は,省察性の伸長に有効であったと考える。そ の根拠は,学習後のアンケート調査からである(資料 6)。「何事にも一生懸命に取り組む」とは,本単元で 出会った,障害のある人が語った言葉の一つである。相 手の願いに共感し,自分の生き方として大切にしようと していることが分かる。また,そのような生き方をする ことで,誰もが満足することができる社会が実現できる と価値付けることもできている。

【資料7 学習後のマイタイムノート】

さらに,学習後のマイタイムノートを分析すると,実 証前には障害のある人に対して, 「できないことが多い」

と考えていた子供が「障害のあるなしといった見た目は 関係ない」「その人のことを知ることが大切」であると 結論付けている(資料7)。このような考え方の変容の 背景に,社会科や健康科の学びが寄与していることが分 かる。これらのことから,テーマ学習として他教科に横 断しながら障害のある人の思いやサポートする人の思 いについて探究を繰り返すことで,障害のあるなしでそ の人の生き方を捉えるのではなく,相手をひとりの人と して見つめ,相手の願いを感じ取りながら共に生きてい こうとすることの大切さを実感していると言える。

C:お互いに支えられたり,支えてもらったりして尊敬し合っている。

C:(障害のある)松永さんがサポートされているだけでなく,

(障害のない)長野さんをサポートしていることもある。

C:(障害のあるなしに関係なく)お互いがお互いを尊敬していて,

尊敬の形が違っている。

C:(障害のある)松永さんがいてくれるから,長野さんが楽しく走ること ができる。

C:二人は(自分たちで言うと)親友のような関係で,パートナーとして 接している。

C:(二人のようになるのは)難しいことだけど,お互いを尊敬し合って いるから,家族のような関係になっている。

実践事例