む す めさん
教 きょう材 ざいの解 かい説 せつ
足が不 ふ自 じ由 ゆうなおばあさんが︑重そうな荷物を持って歩いていました︒﹁ぼく﹂は︑荷物を持とうと声をかけますが︑おばあさんからはていねいにことわられます︒お母 かあさんから︑そのおばあさんは歩く練習をしていると聞いて︑今度はそっと後ろをついていきました︒
● 11 心と心のあくしゅ
﹁荷物︑持ちます︒﹂
と声をかけた︒ところがおばあさんは︑
﹁ありがとうね︒でも︑家まですぐだからいい
ですよ︒﹂
とにっこり答えて︑歩いていった︒ぼくは︑
せっかく声をかけたのに⁝⁝︑と残 ざん念 ねんに思った︒
よく見ると︑そのおばあさんはかた方の足が少
し不 ふ自 じ由 ゆうで︑歩くのが大 たい変 へんそうだった︒
家に帰って︑そのことをお母 かあさんに話すと︑
﹁いいことをしたわね︒はやとのしたことは︑
少しもまちがっていないわよ︒おばあさんは︑
きっと心の中でよろこんでいらっしゃるわ︒実は︑あのおばあさん︑最 さい近 きん引っこしてきた 人でね︑むすめさんから聞いた話なんだけど︑病気で体が不 ふ自 じ由 ゆうになっていたのを︑歩く 練習をして︑あそこまで治 なおってきたそうよ︒﹂
︵そうだったのか︒︶
と︑ぼくは︑おばあさんの本当の気持ちがわかったような気がした︒
数日後︑ぼくは︑またあのおばあさんに出会った︒ぼくは︑家に用事があったけれど︑
じっとおばあさんのことを見ていた︒
おばあさんは︑不 ふ自 じ由 ゆうな足を一生けん命動かして坂を上っていた︒今 きょう日は︑なんだかこの
前より足どりが重いような気がした︒
︵声をかければ︑またことわられるだろうか︒家にも急
がないといけない︒でも︑このままでいいのだろうか︒
こまったな︒︶
ぼくは︑改 あらためておばあさんを見た︒おばあさんは︑不 ふ
自 じ由 ゆうな足を動かして︑一生けん命歩いていく︒おばあさ
んのひたいには︑あせが光っていた︒
︵ぼくは︑おばあさんに何ができるだろう︒︶
しばらく考えてから︑そっとおばあさんの後ろをつい
て歩いた︒
家に向かう長い坂を上りきると︑おばあさんの顔が
ほっと明るくなった︒おばあさんのことを心配してげん
かんで待っているむすめさんのすがたを見つけたのだ︒
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5 10
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51 50
お 母かあさ ん
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当社 二次元コード
入ル
お ば あさん
当社 二次元コード
入ル
む ん
お ばあさんの
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当社 二次元コード
入ル
ぼ く (はやと)