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バブル経済崩壊後の円高不況について

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蕎学論集 第薦巻第i号  欝鶴隼8稀

【論文ヌ

バブル経済崩壊後の円高不況について

地場産業の動霧を中心として

下平尾

§  次 はじめに

至 第遵次鐙高・ドル安の特徴

羅 第3次霧島・ドル安(85〜88隼1について  1高科殿下での需高・ドル

 2地場産業もドル高のもとで成長  3減量経営・合理化の徹底

膿 第蓬次締高・ドル安(鱒〜縣隼/の性格と産業構造の変化  i不溌下での趨響高

 2海外展鰐と国内事業漸の再縞  3休業・廃業

 逢購本経済の空清化

 3霧高がもたらす懸格鍍壌・流通革命 搾 超霧高・搾ル安と国内企業の蝿癒  工超霧蔑と多角経営

 2輸翫地場産業と新繭贔麗発・内需転換

は じ め に

 バブル経済崩壊後の不溌は,長類化の傾向を示し,産業購造の変化を推進している。景気騒復宣 言やV字型醗復などといわれているが,現場の状溌をみると景気が醤復しつつあると受け止め,そ れを糞痴目に籍穰している人は比較的少ない。現在のような厳しい状溌が続いていくと考える入が ほとんどである。それ.は次のような事構によるのである。

 第一に,不況から麟復へ薮け畠す要遜には次の三つがあった。一つは輸鐵の塔擁であむ,二つは 設備投資であり,三つは燧人消費の拡大であった。しかし醗実には,輸鐵は円高・ドル安によりそ のメサットは失われ,設騰授資は,すべての都響や産業においてほぼ完了し,全体的に過嚢である。

残業カットや薩絹麟減が行われている漲り,鰯入溝費の拡大には,大きな難待がもてない今蒙,景

一33一

(2)

臨  学  譲  集 第舗巻第i号

気の羅綾は遅れるとみるのが正常な見方であった。第二に,今嚢の不況は,銀行,証券,不動産と いったわが国際経済の中盤部門から始まり,次第に製造業へ,大企業から中小企業へ,大都毒の産 業から地方産業へ,さらに奉縫から地方工場へと波及しており,主要な産業分野のみならず広籔露 の産業にまで・また大都毒から地域にまで及んでいる。不溌から軽復への転換善こは鋳賜がかかると みてよし㌔

 第三に,不溌は地場産業や農躰業を直撃していることである。地域と最も密着した関係にある繊 維,陶磁器や漆器,金羅洋食器などは超円高・ドル安によって不温感を深めている。欝85年と欝欝 年を箆較すると,輸痩型地場産業産地の企業数は2万祉から6,§奪馨社へ,従業員数は23万人から9 万人へ,生産額は3兆円からi・2兆円へと半分以下に落ち込んでいる(表舞。さらに外国から織物・

家具,漆器などが安く鰭入され,産地の不況が深灘化している。農秣業や地場産業のように生産性 の露で立ち遅れた薬種は覆鰹競争の中で淘汰されつつある(養蚕,生糸,たばこ,露塵誘等々/。地 域と密着した産業においては,国後の糸貸がつかめず,成長のある企業は海外へ進産するが,国内 における設騰投資を擁翻しているから,わが国全体の経済の活力は低下している。とく1こ翰趨地場 産業は縮小再生産に転じている。

 第瞬に,今漏の不溌は,土地懸格,株式懸格,円高・紗レ安(為替楕場/,懸路破壊というように,

生産,流通,分醍機購の変革を推進している。新懸格体系への強調的な移行の中で新しい競争が発 生し,産地闘,地域霧の格差が生み崖されつつ,産業購造,地域構造の変化が推進されている駐バ ブル経済崩壊後の複合的・長類的不況.超円高紅よる国際競争の激化,簸穏破壊による流通機購の 変革などによ箏急激な構造変化がどのように進みつつあるのだろうか7地場産業産地を対象にし ながら,茎§85年§鍔のブラザー合意後の携藷・ドル安(第3次/の不溌の蒔難とバブル経済癖壊後 の時窮(第嘆次/とを比較しつつ産業講造の変化をとりあげておきたい。

至.第唾次湧高・ドル安の讐徴

 わが羅は,鯵7i年8薄のニクソン声明垂こよる金・ドノレ交換停箆以来,淫函の講轟・ドノレ安を経験 している(緩i,表聾。第董次縁轡警年8弩から欝73年7月,第2次は1975奪i2月から漁78年 鎗月,第3次は鯵総年警月から欝88隼5月,第珪次は姫鱒年護鴛から欝弱年蓬月である。今懇 は予想をはるかに、と圏る畢いテン潔で急激な霧島に転じ,欝警5年i月初めには王ドルニ欝2弩で

衰壷.地場産業・産地の推移

産地数 企業数 従業員数 総生産額 臆霧〉

産地 1 鯵83 欝§3 玉館5 i鱒3

/§85    1 亜鈴3 i§85 1弱3

総撫墾産地

82 33 2泰.336 §,335 232,§321 繋.灘? 3導,57§ i2,6§3

内需型農地

i⁝

擁茎 Il尋§7

i韓,鱒5 7§.§騰 82§,2導3 7灘.謄3 i2至,327 ま3垂,3§7

合 計

i

533 1 5韓 玉2里,2壌 83,2雛 童,総i,275 8韓,8韓 i騒,8留 舞7,9撲

(注〉生産額5薦鶴以上の産地が薄象

資料:中小企業1亨「産地機溌講査」 欝鱗年

…34一

(3)

下平毘ニバブル経済麟壌後の霧高不浅紅ついて

5(}

嘘窃◎

藩5G

ド2谷な

ノむ 馨25{}

 3βG

重篤霧総銭  (78ノ総1

鐙§欝45銭(88ノ聾

8§霧搭銭195/4/給/

82霧59銭韓5/4)

73無74 57§77787 書〔擬賛  283    s毒§き7鍵$9{}{} 嘆9293{}4 9き

資料:大蔵省麗税騰統計係講

     麟璽.絹・ドル為替揚場の鑑移

表琵、過去み霧海との誌較 急激な

k蕩

霧轟の

来レ

里ドルの

ク場

円の鰐.艶率

i至MF方式/ 門轟餐策 経済政策 籍鯵絢

次董  年月

Vi 7 3総霞

363%

内霊拡大(公共授資,設講瓠准  榊↓■  白 一』ゴレ鮮隼 政策拡大(馨本

㍼x造/低金 インフレーショ刀@土地懸椿の

73. 2麟 投資の拡大), 自由穂薄策

秘教策

75.i2 78.鎗

§壕毒蓼

3i

弱.3 海霧拡大,睡霧景気態策.

構造的不濁業種瞬策

大量の国縫発 獲内の過剰生産 行,業種転換,合 によ彗輪患増 i選髭    i趨.財政危機

工夏至 OGQU ﹇3き

2i

§2春蓬

i韓.7 轟轟,妓籍雛発,属闘活力1麟祭競争力σ)強…

      バブル経済(サゾート法)      髭

至v

巷﹁3§§ さ4庁38

88.玉

       醒藝祭競争力の強

      空潟{ヒ,不溌の 幾講緩黎.資本の海外流一{と.装備革新,霧

      長難色.懸格破 患,ネットワーク     穀建,起業家支

      壌        緩

濡=月平均の為替撫場

資料 為替椙場は大蔵省濁税局統計係課

あったが,淫餓こは桝霧となった。その後門安ドル高1こ戻塗,至ドル⇒欝円羨後で推移しているが,

わが蟹の輸鐵産業においては合遷化し,装備進歩を行うにも醸罪があ参,充分な対策が立てられな いでいる。今から難年前の博溺隼5罵のドル権場は2欝円であった。当鋳i万ドルの震動車を翰 墨すれば,販売額は2灘万聾であったが,現在では1欝万円にすぎない。輸趨自動車の癒格は襲%

となった。懸路競争力が低下し,蕗品の輸鐵は減少し,輸入が増撫している。それだけではない。こ のように国際隅の比較基準が急激に変化したため,商品,サービス,資本などの馨燦取引が急変し,

蟹葬祭的に…羅整がi遮られ,産業構造のみな1らず,毒彗農:や人々の意識にまで影響が及んでいる。

 弩高・ドル安によ参,一方では,輸入原紡料品癒格一たとえば療濾や電気料金やL診ガス等のエ ネルギー,本軽,鰻料等の懸路一は低下し,金業経営上有翼な条件がつく讐鐵されていることにつ いては否定しないが,地方では,輪欝地場産業や輪崖企業に雄して,急激な為替板場の変化1ことも なう輸鐡入を遜じての経済的淘汰の波が押し寄せた。(i/受注量の減少,新規成約のストップ,(2/

霧島をみこした輸入商品緬格の麺下げ,(3/輪講商品の灘手取癒格の減少,(4/アウトサイダーに

r33

(4)

商  学  論  集 第§5巻第i野 よるダンピング,または抵懸格商贔の登場,(5/在庫の増撫,設備の遊休化,(§/新興工業露,西 欧からの輸入商品の増撫,(7/賃金繰りの悪化等。このような新たな状溌の発生の申で,企業の対 応が強麟される。(葬輸鐵商品の緬格の引き上げ,(2〉輸毒毒場の転換,(3)事業転換,多角髭,轟 綴最化.(磨技術・商品瞬発,〔§/海外生産,海外からの部品輸入の増撫.(§/過講談鱗の廃棄,規 模総出,休廃業・倒産,(7〉企業合麗化の徹底,〔麟下請企業の選溺・しわよせ等。急激な為替格 場の変動に燈鰯されて,産業構造の講整・変化が急速に進行してくるのである(鐵2,表3/。

 もちろん,霧高・ドル安はわが羅産業全体にわたって購一の影響を与えたのではない。(i〉深耕 料の嚢格低下,(2〉石鴻,石炭,ガス.電気料金の下落,(3/金穂水準の低下,(導完成贔及び半 製贔の輸入癒格の値下が鞍等によってF璃差益を受けている業種が一方にあ参,絶秀では瞬じ輸鐵 産業といえども饗蕩・ドル安の影響は掘違している。(i)輸鐵商品懸格の引き上げができず,内需 への転換も漿難であ絵,さらに新興工業蟹の商贔と競合している構造的不混業種を一方の極とし.

(㊧縫方の極には,獲轟・ドル安に転じても,技術開発力を背景として懸格競争力及び葬懸格競争 力をもっている業種(自動車産業,電気機械工業,一般機械/があり,その中間形懇に,(3/輸欝 地場産業及び下請中小企業が位置を占めている。

 バブル経済麟壊後の円高・ドル安下の不溌においては,次のような大きな特徴があった。

 第貰こ,懲85隼2月玉ドル=26§円から88年5月董ドル皿1蟹霧という羨響の時代には.輪鐡企

{聡》

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齪雫婁馨葵整形お 齪箏毳毳

解野業聲欝飽 堅磐蕃

跨  契    跨  しセ     ㊧  契 賎  約     競  た粒      威  約 緯  条    合  契      約  条 額  婬     の  約       額  群  複数興欝:のため余毒一は欝毒を超える。

資舞:中小企業淳ド需高影響調査」暮年7薄.7年3鷺         霞2. 霞藷の異体的な影響(輸鐵擁連産地)

      傷》

騰.∫ 〈マ年3舞〉

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幾夜

磁. 今後 誌惑

鮮峯 鐙.

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重縫綴 獅

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〈マ隼3欝〉

その難のキ聖ンセ痴臨に締結した契約

激鷺翰λ品との競合㊥

表3.地場蓬業産地6〉緩流

      一 一

      摩数嘩騰塵嘩灘、準塾懲!鍵難

 欝鱗年     3馨8     膿}      333     2,2縮     至.鍵警     懲8

      一一・

§5塗樽〜鳴  37§   亙i4   2各i   i,繕    85§   玉9§

資麟:中小企業fl二野罫戒7彗三農:産地嶽混講査結墨について墨軍威8年4月

3§一

(5)

下平尾:バブル経済鎭壊後の霧高不溌について

業は多くの利潤があ箏,資本の蓄積があ撃,その灘潤でもって設騰授資を行ってお駄 金運化,後 衛進歩への余地が残されていた.今回のバブル経済鱗壊後の場合には,企業金運穏や技術進歩の結 果,円高が発生し,iドル#i鈴門という時代には,企業合遷化や妓籍進歩には曝葬があ凱霧蕎問 題に蝿応ずることが著しく露難となっている。

 第2に,わが羅を代表するり一ディング産業が海外に進鐵し,藏本経済の空洞化が急テンポで進 んでいることだ.海外から原料を輸入して,蟹内で簾正し,翰鐵することによって雇繕を拡大し,経 済成長を達成するというわが轡が一翼して確立してきた経済誌鰯が根底から動緩している。簾工貿 易によりわが函の経済を発展させていくという体舗嚢体が維持できなくなりつつある。り一ディン グ産業自体がわが蟹に基盤をもち,産業合理化をすすめ,鼓術革新と商品購発を推進していくとい う従来の方向ではなく,海外に擁点をもち,産業合運牝をすすめ,その生産物を海外薦場はもとよ 拳慕本議場に販売しようとしているからである。長難的にはわが国の貿易叡支の黒字が減少するだ けでなく,国際競争力霞体が懸下しているからでもある。

 第3に,過去欝年闘に東北地方には撫工継立型企業が集中的に立地してきたが,東アジアヘの進 鐵企業と嚢接競合しつつあることである。AV機器,家庭電髪製贔については,生産擬点が東アジア に本賂的に移されているだけでなく,地域続落・欝究開発雛点も移むっつある。現在東北地方に工 場を移すか,北米,イギ1タス,フランスに工場を移すかが賜われてお鰍東誌地域の立地条件と薦 欧の披講水準や竃場に着議した立地条件とが競合している。現在では,平成の軽景気に投資した機 械が新鋭であ鯵,鍵業員の平均年齢が若いから.東北地域での生産に霊力をおいているが,今後 5〜韓年経退してくると状溌も変化し,東北地域の事業所の再編成が進んでいくだろう。この点では 九州地域へ逸超している企業も講様である。進鐵企業6)地場産業化を推進し,地域企業の麗発力,技 術力の海.しが焦履の課題となっている。

 第嚇こ,翰鐵入を通じて地場産業や農躰業を円高が灌撃していることである。生産性は低いが,地 域の経済を支えてきた産業は,国内的には保護育成政策によって支援されてきた。地域の経済に対

して大きな波及効果を与えているからである。それが今は,蟹際講整と自由化の中で経済的淘汰の 危機にさらされている.農業や地場産業は経済政策の対象から縫合政策の対象へ転化しようとして

いる。

 第5に,空濾化は,経済面のみならず.ハングリー精神や経済成長窮につくられたわが轡の麟護 に及んで いることである。

 空清化は経済懸でとむあげられてお彗,その中でも製造業について遊べられているが,非製造業 においても鍛著となっている。たとえば,轟業,観光,サービス業も空濁乾している。沼常生活躍 品を国甕で生産しないで,澄接海外で生産し,買い弩ける量販癖が増撫している。小売店が霞接に 海外から仕入れることによ拳,蟹内における間髪は不必要となっている。海外に齪光施設を建設し,

瞬本の旅蕎客の受入れを精力的に行っている欝本企業が増撫している。円高によ撃沖縄・九州,蕊 海道の観光客が直接海外旅行客と競合しているが,そうした傾向に一段と拍車がかかる。

 また円高により航空運賃,毅舶料金をはじめ各種サービス料金は海外の方が安くなっている。霧 本の染色縫截枝徳とイタ》アのデザインとが連糞するケースは増えているが,デザインがすぐれて いるだけでなく,デザイン料が格驚安いからである。空溺化というの隷生産のみならず流通,消費

つ﹂

(6)

商  学  講  集 第磁巻第i号

も含めて広範鑓に及んでいる。

 さらに,ハングリー糖禅やわが国の高度経済成長雑記つくられた諸譲度の空清化が急速にすすん でいる。王§縣隼夏に雲擁で醗催された蒙韓海嫉シンポジウムに参擁する機会にめぐまれたが,その 時に感じたことは韓羅から来羅した若手醗究者の石盛なハングサー精糖と進取の態度であった。わ が蟹においては,新しいものを暇暇し麟造して恥くという縫盛な意欲が安定した経済発展の中で失 われてきた。また,経済成長という若きエネルギーにみちあふれた時代紅形成された諸講度は,超 円高鋳銭には,形骸化している。わが国経済それ露体の成立の蕪提条件,棒線みは,一般的象こいえ ば保護政策的であったが,今馨,発展途上蟹とくに東アジア諸羅から追い上げられる蒔代にお雛て は,麟造的.進取的でなければならなくなった。

 第鶴こ,さらにバブル経済嶺壌後における超霧蕩・ドル安に驚してもう一つ重要なことは,亀機 意識が乏しいということである。すでに過去3度の円高につけては克撮してきたので,4度欝も解決

していけるであろうと考えている人が多く,霧高聞題についてはマンネサ化してお蓼,轡蔑の中に 危機意識をいだく人が少なくなっている。円高開題に臆する危機意識が乏しいこと欝体が開題であ る。そこで醜麟(第3次〉の濯高・ドル安との箆較を行いつつ,今回(第違次/の円高・ドル安の 姓椿を墾らかにしておこう。

R.第露次R高・ぎル安(85〜88年/について

 欝85隼9月のブラザー合意後の急激な響蕩・ドル安の及ぼす影響と欝縣年鋭鋒の欝高・ドル安の 及ぼす影響との縫では共通点が多い。藤本経済の発展の中では,ある程度所与のものとして前提と

されてきた条件が急速に変化したために,輪鐵地場産業や輸鐵企業のみならず,雇驚問題,安慰な 中小企業製品の輸入急増,木材や農水農務懸格の下落等を通じて,製造業,地域商業,農林業にま で広範雛にわたって影響を与え,産業構造の講整,経済の空濁化,製造業と葬製造業との,大都毒

と地方経済との格差が発生した.露高・ドル安の及ぼす影響の広が警においては,共通したものが あり,さらに超円高への進行度合も共還していた。

 ブラザー合意鋳の85年§月には,玉ドル業2鱒霧であったが,87隼7月にはM§円となり(璽M罫 方式では讐.4%の円高・ドル安),円高・ドル安への推移は急激であった。今護の弩高・ドル安にお いては,鯵§群集4月の茎ドル業騰8円から95隼垂目にはiドルエ8蓬露(88.i%の円高・ドル安〉と なった。しかし円高・ドル安の及ぼす影響の深亥彗さにおいては,格段の差異があった。

 相違点はどこにあるか。1繋5隼の急激な欝高・ドル安(第3次/の場合には,それ以薄のドル高・

円安時代に輸鐵企業は巨額の瀦潤を蓄積していたこと,塗るやかとは鵠え物懸,土地懸路や,株式 懸烙等が一と昇籟嶽下にあったため1こ,商品鵜発や妓徳瞬発によって為替差損の権殺のみならず,企 業努力の成果として付趨懸麺と確保することができたことがあげられる。ところが,今騒(第4次/

の超円高・ドル安のもとでの大きな特鐵は,(舞バブル経済の崩壊による長難的な購造不溌下で超 円高・ドル安が発生したこと,(2)アジア諸園の経済発展が顕著であること,(簿成長力のある企 業が精力的に海外工場の新増設を行っていること,(4)癒格破壊,流通機購の変化が生じているこ

とである。この点では前暴の超響高比較して大きな相違がみられる。

一38一

(7)

下平尾:バブル経済鰻壊後σ)円高不溌について

i.高舞潤下での露高・ドル安

 i盤5年9月ブラザー合意以降の円高・ドル安については,参月の搦め1こはiドル業2鶉欝であった が,翌年3月にはiドル⇒鵡欝へと為替相場は急速かつ矯難問に推移したが,それにもかかわら ず,輪趨企業がその影響を克綴できたのはなぜであったか。その最大の要霞は,それ以議の約5隼 闘にわたるざル高・贋高に伴い輸鐵企業は巨額の穂潤を獲得してきたからである。懲78年鎗月,玉

ドル畷雛円,第二次石瀬亀機発生後の齢隼i2月の2編円からすれば,8i隼驚月から85隼9月 までは,iドルエ2鱒欝蕩後で推移してきた。輸崖企業は業種および規摸の大小を問わず為替差益を 得てお参,その瀦益を設備投資や装備聡発,醗究授資に向けてきたのである。欝85隼9月聖ドルー 2磁胃から1§86年3月董ドルニ1縫霧への霧島,ドル安というのは欝78年鯨目の状溌に戻ったと 鵠うこともできるが,輸鐡企業の新潟のはき墨しと輸入企業の鵜潤の増大という給桑をもたらした。

輸鐵企業は含建化によって乗馨切齧る余裕が十分に存在していた。

 まず圭ドル罵2韓需前後の為替相場が長鞘にわたって推移し,それがわが馨の翰墨企業にとって いかむこ有稗であったかについて簡単にとりあげておこう。

 欝欝隼の円穰場の平均値(外為毒場/は董ドルニ2罫円であったが,8i隼鎗7沼,82年2魯霧,

83年236需,84年2麟円,爵年のi略の月平均は2憩円となった。アメ静力が高金舞政策を採羅し た結果(齢年聲本7.25%,米国欝.§%,8聖年駄本5.5%,米国鴛%,82書5年の平均金科は疑本5%

台,米醒8%台/,講本においては,経常殺支の黒字を上まわる長簸資奉収支の添字(縫駕3懿徳ド ル,85年鱒2億ドルの経常叡支の黒字に対して鱒7億ドル,騒5憶ドルの長難資本叡支の泰字/に よ滲,総合漿支は毒字(各々歪52億ドル,i23億ドノのとなり,霧安・ドル高の時代が比較的幾難に わたって続いた。輸悉企業にとっては毒場が拡大し,為替差益が生じたので,著しく有稽であった。

第二次石漆危機により欝欝奪〜82隼の3年間にアメサカの消費者物懸は,蔓.3%,i3.5%,欝3%

というように上昇し,3隼懸に鰺%上昇したので,アメ》カは「強いドル封[ドル通貨の安定」政 策をとらざるをえず高金科と貨幣量擁麟による引纏政策が懸行された。物憑は毅年62%,83年 3.2%へと上昇率は低下したが,アメワカの景気は轟金穂致策の採霧による引締のた猷8i年末から 急速に悪化し,82年の実質G翼Pは対競隼比マイナス2.i%,蔑賜設備投資はマイナス護.7%を記録

した。異聞住宅援資は,高金麟の直接的な影響を受け,蔦.馨%のマイナス,乃年対比では642%の 水準にまで落ち込んだ。失業率は叙隼7、§%から82年9.5%へ上昇し,83年も§.5%であった。

 1,i§§万人を越える失業者が発生し,不溌の深亥彗化という状溌に甕癒し,景気対策として登場した のは,わが国のように公共事業の絃大によるのではなく,議得税及び法人税の減税であった。鍵年 欝月,5%の所得税減税に螺を発し,翌年欝月欝%,83年7月鎗%,盛切からみて,23瀞3%の減 税捲置がとられた。その減税綬模は83年度7鎗億ドル(iドノレー236.4聾で計算すると,露.8兆霧),

名目GNP対覚2、2%にのぼった。この捲置は一時的,臨詩的なものではなく.長難的,懸定的であ り,アメサカ経済に深亥彗な影響を与えた。まず,82年度の財政赤字が膨張(i,279億ドルの癒字〉し,

86年度までの5年翼の累積毒字は9,7鱒億ドルに達した。減税政策1こよって景気を浮上させ,自然 増叡による減税分を補なうという選論は破綻し,年々2,鱒億ドル羨後の財政赤字とな警,その大熱 分を海外からの資本導入によって補わざるをえなくなった。来羅の霧中銀行の貨瞥資本は中南米諸

一3奪一

(8)

商  学  論  集 第薦巻筆i号

匿へ貸し{嚇うられ,返済の見込みのない累積農務化していたからであった。高金鵜政策(87年§月 の公定歩合は蕪本2.5%,アメ筆力5、5%/を維持せざるをえなかったが,このことがアメ1ナカ露内金 業の設旛投資の翼新と追撫投資を擁護し,披講革新の立ち遅れの猿鍵となり,露鰹競争力の低下の 条件となった。

 ところで23.縣%に及ぶ所得税減税は,高額辮得にとって有利なものであった。減税分は懸人鞍蓄 となるものも,少なくなかったが,しかしそれらの多くは,アメリカ国内の溝費需要を絃大させた。

83年以鋒アメ夢力の実質的内需は,聲庫やヨーロッパ先進羅よ彗も著しく拡大した。露要の拡大は アメリカ製商品の購入よ静もむしろ,商品・鼓徳麗発によ撃競争力を高めてきた韓本の商品のため の毒場を形成した。とくに,ドル蕩・欝安と米蟹の内需鉱大薮策は,わが国の震動車,電気機械製 贔,精密機械製轟を中心とした輸鐵拡大のための好条件となった。とくに,8ト総年の閥にわが醗の 経済は,遍剰生産を背景にあらゆる産業薬穆で商最開発,技衛革新,合遷化を推進してきたが,わ が蟹の設備授資や後衛進歩は,アメサカとの鷺の蟹擦競争の申で,強恥力を発揮することとなった。

というのは,(葺円安・ドル高による嚢本商品の懸格競争上の有利な条件のほかに,(2〉アメリカ の大幾模の漸得税減税を背景とするアメサカ靉靆竃場の絋大,鱗轟轟及び鼓術開発を基盤とした 鱗格及び品質,絹途,形状,デザイン,納難などの葬懸擦競争力等によって,わが蟹の輸鐡産業は アメワカに比較して急激に優位な地位に立ったからである.

 これに対して第二次石油亀機後におけるわが羅の経済は,経済の停滞下で石漆懸格の上昇にとも なう国富の漉鐵により,消費需要が一挙に減少し,過褻生産が表面化し,一方では輸鐡の増強を,縫 露では,大量生塵,大量消費時代から多品種少量生産,消費の多様化鋳代への移行を強翻した。そ こで消費者のニーズに対癒する生産が必要となった。これまでと霧じ商贔を生産していては全く売 れなくなったからである。そこで販売毒場からみた商贔・技術鵜発が矯難問に推進された。後会錦 窯要に舞癒した商品生産の休講が確立するにつれ,羅内で新たな需要が麟趨されると賜餐寺に,対来 翰鐡にお雛ても競争力をもつようになった。アメリカの馨畏大衆がまさに必要としている商贔.高 品質,多機籠の蕎晶が低懸路で供給されたからである。こうして騒本商品はアメリカヘの輸鐵を拡 大し,輸鐵企業は巨額の講潤をあげてきたのである。

 輪講企業は,さらに諸資本闘の競争1こ嫁介されて轍麹こよって得られた利潤を硯究鵜発,披講闇 発のための投資に晦けシ労働生産性を高め,対米輸鐡を紳ばしてきたのである。巨額の設備投資や 地方への企業進鐵がみられたにもかかわらず,醗書5隼上期における売上高経常利益でみると,穽輸 趨産業は2.5%であるのに録して,輸塞産業は4.5%であ穆,2潔イント高いのである(懸3)。この 生産された穂潤は,藩究・技衛瞬発をはじめ設備投資に充当され,いちだんと競争力が強化された。

たとえば電気機械工業離門では78年設備授資額は鷲§億霧であったが,鍵隼には3,2蓼鱗意円(§.尊 難う,一般機械は76隼の勢倉憶円から82年のi,騰登億霧(2、4倍/へと増やしてきた。たとえば福 島察を中心に東誌地方に進超してきた企業(欝8i−8嵯1のうち鍛.i%は技穂先螺型企業(2§8娃中88 宅齢であるが,この琢とんどが輪鐡関連企業であった。輸出の急増・利益率の海上を背景に九州や,

東北地域に企業の立地をすすめてきたのである、技術進歩が縷際競争力の原國であったが,国際競 争力の向.とが披講進歩の蒙残となった。こうして技備進歩の高い,設簿授資の簸盛な部闘淀おいて は,労働生産性は著しく高まった。たとえば,電気機械工業においては7§年を臆巷とすれば,84年

一鈴一

(9)

下平尾1バブル経済嚢壊後の弱高不溌について

(%/

6 5 4 3 2

翰鐵璽難業

   謂一・一 、

ノ    、葬穣灘墾産業   .〜、..、一!一

/ψ@   、〆   、//

      噸  詑

 下ま二下土下上下上下土下上下上ア上下土下上事上

コ   ロ   ロ   ロ   は   ロ   は   ロ   ロ   ロ   ロ   し   賢き?S  7{}  ア7   ア琶   7§   8G   8董   82   33   84   8{3  8ε

 資料二大蔵省「法人統暴挙鞍盛より鐸威。

 鐵勝1昭瀦鎗年叛「藤奉経済の現溌」猫額年,獲ページ       蟹3. 売一と高経常蕎益率の推移

には6藩に達し,また精密機械工業では3焙へと飛躍的な発展をとげた。

 わが羅の輸趨型企業は,霧安・ドル高という為替調整によって成長条件が誘導され,その中で生 産毒意力増強のための投資によ鯵,労働生産養生の向上,技術革新,商贔醗発を精力的善こ推進し,次第

に強力な國燦競争力の体質を確立してきたのである。

2.地場渥業もドル高のもとで成長

 82年から84隼にかけては,成長力の高い電気機械工業,自動車産業,精密機械工業,一般機械工 業及び瞬麗連部闘のみが設旛投資・技術革新を行い,生産性を高めラ輸鐵を急増させてきたのでは なかった.輸鐵地場産業においても,82年から84隼にかけては,生産額では6.7%増撫し,輸崖は 7.5%増やした(表の。また,輸鐵陶磁器産地のうち瀬戸地域の験査実績は,83年は前奪比9.4%増,

経年が岡穏.7%増で,84隼の82奪婦銑では器.暮%の増蕊となった。麟年がピークで,その後総 年は莇年比鎗.2%減,総隼が構婚、7%滅と落ち込んで傘く。わが国陶磁器84隼上半獺(i〜6月〉

の生産・畠荷・在藤実績をみても,露麹食け数量の攣大は薄蕪年比i縫.i%であるのに繁して,輸趨 向け数量はi賛.i%であ讐,金額では蟹内向けi難.3%に比べて,輪鐵露けi塞.3%とな吟,圧倒的 に高い増趨率を示した。

 輪講数量及び金額ともに塔撫し,輸鐵企業は活況を示し,灘灘は急上昇した。高い希彗潤率を資本 の蓄積に肉1ナた。鞠磁器についていうと,焼成窯が新鋭のものと取塗替えられ,成形・ロクロの自 動化.晦土工程の近代設騰化,コンベアシステムの導入,建物の新改増築がすすめられると舞時に,

醗合晦土,鋳込護衛,転写技術,デザイン懸究が著しく進むが,こうした技術陶土は,翰串急増に ともなう利潤率の増大を背景,基盤にしたものであった。

 わが羅の輸鐵企業は長期にわたる円安・詳ル高によって,成長=資本蓄積条件が与えられ,生産 能力増強授資,商品披講聡発,労鐵生産性の肉、と等蟹際競争力の強魏体質を確立してきたのである。

 85年9月から総年3月までの§カ月濁に為替糧場はiドル競鶉円から1灘沼へ33.3%(癒罫

一戯一

(10)

繭  学  論  集 第弱巻第i号

表唾.輪塞遷地場産業産地の状浅

隊位:億鍔,%/

        …唐T年輪舞3羅現在      生  産  額       輪  出  額i      I

麹数金離健無数樺年瞬嬉 s5年躍i瀦鴎

編年 編年 鎚ノS285懲4

繊維衣騒灘系          大

Y 8副62燐2i7懲578騰

7,47小舵.轟、§2.713,77書    1R,寵3,5§《}

i観汐3惑 木舞家翼

21縷 3,5総…437i魏  β

  Fシ準総5雪7・i…i垂8  …

ハ縣1簿

8曾.2…餐4.3 窯業土石

8i蜀i6翻玉釧2ユ婚

2鰹…i鯛§8・3…8き7 i,駆2  §縣 董2§.2陣.5  1

機械金羅

司2副3L37312,73里陣玉

2,書52…欝.斜4.轟,3難         }

里離li董β欝 矯7.墨 §4.2 雑貨その綾 鶏 2、剛2?、麟2、4鯨2、鰯  1

瑚i鯉…鱒・4縛7

i,縛4 董,i纐   i董2至.§ 鎗圭.3

      1       i      l

蛛@障,4鰍購,3至8篶,33?懇、3§3

縮玉翻脚油玉$

乳馴ア灘 鎗?.き 雛.3

注:至§編年総年鯵月経讐現在における甕定額。

鐵瞬 嘲達・企業庁資料より作霞。

方式/の円高となった。霞の切上纏としては33、3%というのは率の高いものであ箏,このドル高か らドル安への移行は急激なものであった。そのため企業経済を著しく悪化させたが,企業欝産が続 幸するということはなカ}つた。というのは,8i−8§年の鶴のわ毒灌密輸趨蚕≧業の設備投資や披講革新毒こ よる講際競争力を為替揚場が事後追認したからにほかならな秘。iドノレ罵2鶉円というのは蒙米翼の 生産力構造の実態を正常に漠験していなかったのである。それは,ドルの遜大評簸,円の遜小評癒 というみせかけの為替槍傷であった。そこで,輸出企業や輸鐡地場産業産地の存立基盤を麟壊させ るのは,iドル翼i総をこえる円高・ドル安の登場1こおいてであった。

3.減量経営・合理化の徹底

 王986隼3湾平均為替季襲場毒まi ド ノレ誼i8毒霧であった。 8月2(》賞ξこはi52胃となり, 8罵及び9得 の平均摺場は,i弱需で推移したために,輸趨企業,輪畿地場産業においては,輪鐵の激減,受注成 約のストップ,賎戒約分のキャンセル,受淫懸格の下落,馨藻競争力の低下が舞立ってあらわれた。

 瀬戸・多治発地域の陶磁器の輸出状混が,この事実を窮盗に示している。3月から8月においても 輸趨は減少の一途をたどっていたが,9月謹2月にはいっそう急激な輪講の減少がみられた。

 中小企業庁は,雛隼!§月以鋒の縁葛・ドル安の影響を強く受けている55の翰墨地場産業産地を 講査しているが,8§年窪目以降景況は著しく悪化している。輪鐵が蕾年瞬需比較で騰%以上下罎っ ている産地は,2月の鎗産地から8月の董産地へ,翰墨糞彗けの新綴成約懸格が講隼欝月比2倉%以 上下躍っている産地は購難問に欝産地から璽産地へ,生産量が羨隼遜蕎比鎗%以上下露っている 産地は蔦産地から29産地へ,駿に人員整遅を行い縮小再生産へ転じている産地は6産地から2§産 地へ増撫した。操業短縮,休業,廃業,倒産が発生している産地も急増した。わが霞の輸鐙企業に

とっては,iドルニi鮪円が企業存立の分蔽点であった。

 瀬戸,名古麗,笠原,多治見,土鼓,罎護憲を中心とする陶磁雛産地,飼生,栃尾,遠嬢,富山,

石鱗,橿井,講中,篠山の合繊繊維産地,新潟の搾業工曇,燕毒の金羅ハウスウエア,金羅洋食器,

購江の騒鏡枠,大薮の羅鏡,香鱗の潔タン,岡田の花筵,棄窟のアンチモニー製品,北海道の合振 等の地場産業産地韓1,欝高・ドノレ安毒こよ9きびしい状溌下に追い込まれた。不況業種,輪講地場産

一逢2一

(11)

下平尾:バブル経済趨壌後の醤高不溌紅ついて

業,中小下請企業と電気機械工業・嚢動華産業・一般機械工業との閣には,円高・ドル安という為 替権場の変動淀対する対応力においては,大きな帽違がみられたが,蟹際競争力の低下,輸入増と 翰墨の薩難,成約の減少のみならず,慶成約分のキャンセル,魑引き,受注懸整の低下など,灌接 に受けた影響は共遷したものであった。企業としては,操業短縮,企業の金運化,財務体質の改善,

さらに転廃業が強麟されたのである。こうした状混については,経済企薩庁が円轟・ドル安の影響 を強く受けた産地の実態調査を地域懇談会の形式で実施し,業種及び地域の差異を浮き彫りにして いる。生産している商最や輪講先や輸鐵比重の帽違によって異なるが,地域経済の中で地場産業の ウエイトが高く,輸綴に蟹存している地域が大きな影響を受けた。

 86隼3月護2月の醤麗・ドル安の中での産地金運化の遜程を,為替講整の影響の大きかった簸阜 緊及び愛知漿の資料にもとづいて少し分析しておこう。蔽阜察多治箆毒を中心とした三毒工臨は,人 購盤万人,量帯数§、6万盤帯,藤積製4平方キロメートル,工業統計講査によれば,三議二簿の工 業墨荷額3.782{意門中,陶磁器・霞1糖連製品製造業は58.2%を占め,事業所数では6?.§%,従業者数 では67.唾%のウエイトを占めている。

 陶磁器生産においては,わが國最大の産地である、85隼の雑貨統計年報によれ,ば.麟内構けでは わが蟹の鐵薄額の27.6%,輸鐵向けでは全蟹の騒.7%を占めた.品種霧では,当産地は,報洋飲食 器(全露39.7%/タイル(岡32.4%/に特化した産地である。

 窯業土石業についで多い事業所の業種は,パルプ,紙・紙撚王蟲製造業(事業翫全体のうち4%〉

であるが,事業漸の内応は紙箱・嚢包驚の段ボール箱製造業であ参,懲販麟麟についても,購磁業 の関連産業である。多治見地域は陶磁器業とともに発生し,それとともに成長し,発展してきたの である。

 ところで当産地の特徴は,(舞穂薄的に安緬な商品を量産し,付撫懸値の寒1合が低い。(勃農出村 からの従業者の補充ができず(名古麗毒に近雛ため,就労機会1こめぐまれている〉,高齢化がすすん だので,機械化→量産体舗をとってきたからである。(31そのため,消費の多様化,小嚢化には,商 品遷の社会的分業と機械化による量産体霧下1こある産地としては,適合することがむずかしく,そ のため量産・低懸格を武器として輸欝の振興に力が溢がれた。(磨翰墨港名書麗に近いという立地条 件によって愛知察及び較阜桑の晦謹器業は輸鐡産地として急成長してきたが,地元で産品される漂 料が豊富で安慰であるうえに輪鐵鯨難の生産に遷していたから,聡治鋳代から輸鐵向け商品を生産

してきた。当産地は,陶磁羅生産額のうち約35%は輸識に依存してお蓼,輸鐙とともに発展してき た産地であった。

 このように,(葺慰撫懸纏の割合が低く,/21輪鐵割合が蕩く,(3/単品量産化体質が確立されてい る産地にとって,円高・ドル安は著しくきびしいものであった。韓鐡数量の減少,蕎贔単懸の引き 下げ1こよって輸産額が減少すれば,たちどころに経営は悪化した。産地は低懸格商品の大量輸鐡産 地であるだけに,畠質・機能の溝上を精力的に推進している新興工業毯穣建S〉との競合.イタリ ア陶磁器との擬争下1こあるからである。ノベルティーや食器類は台溝・韓獲の蕎晶と競合し,タイ ルはイタリアの商品と叢争する1こいたった。内需への転換を妨げているのは,単品量産体講と地域 的分業であった。

 i蝿5年ごろから,ガス矛嬬のトンネル窯・シャトル窯が導入され,窯の羅転率が晦上すると,生

一珪3一

(12)

灘  学  論  集 第弱巻第歪号 産能力の拡大の結集,飽の生産工程も機械化された。その結果.タイル業者では全寮動プレス機が 導入され,飲食器製造業では密動ロク環や全嚢勤成型機が採罵された。陶土工程は需要の増藤こ婦 癒して,プレス,真空土練機がと塗入れられ,安定した良質の陶土を供給してきた.絵付工程も量 産化のために転写からパット露麟へと転換し,商品の生産においては,地域的な分業がとられてき た。たとえば,タイルは笠原,多治見,高灘,舞舞嵩緯で生産され,稲飲食盤は鵜浪,駄知,肥鐙,

下石に集中し,ディナーウェア,洋飲食器は恵那,滝琶,寒,土厳律に特化している.経済成長窮 のよう1こ,藤贔懸格を弓睡下げて薄く場合,また輸鐵の急増の得代には,地域的な娃会的分業にも

とづく量産は驚異的な競争力をもったが,輪講不倭の場合には,多品種少量生産,多角髭,業燦分 野,組合せが要求されるので,内欝への急速な転換が難産された。多治見地域の陶磁聡産地は,急 激な驚高・ドル安が長鱗化することによって三重の意味で毒場縮小を余儀なくされた。(i)為替相場 の変動囁が大きく,採算割れが生じ翰墨契約が激減していること,⑦アメ》力竃場における蕪毘S 及びイタリア製品との競争が激化していること,織短難懇における内需への転換が霞難であるこ

と。

 簸売糞腸の急激な編小,輪鐵懸路の低落の中で,多治見地域の鶴磁器業は,当懸の対策として,轡 生産矯模の縮小,②生産コストの低減,麟金愚謡での施策の充実,(41販売毒場の転換紅よって,

隣り叛けようとしている。各企業チ霧高・ドル安による経営の悪化を減量経営(事業分野の箆覆し と人員趨減/,雑務体質の改善(磨邑資本比率の霧.雛,そして生産コスト(省力化授資,生産シス テム化/によって対応しようとしたことは,成長牲の轟い輸鐵企業においても,その翼連中小企業 にお窮ても,構造的不溌業種や輸趨地場産業においても瞬様であったが,多治見地域のように,資 本蓄積が乏しい企業・独議披講をもち展灘能力を欠く企業,企業経営能力の低い企業は,規模縮小,

事業廃亜,欝産の遵.縮小再生産の道を歩んだのであった。

灘.簗4次縫高・ドル安(鱒〜§5奪/の性権と産業構造の変化

 第淫次円高・ドル安は珍襲)奪三漿月(iドノレ業i58円〉から9§隼魂舞(iドノレ血8蓬田,正MF方式88.

i%の円高・ドル安/にかけて発生したが,今霞の霧蕩・ドル安は,バブル経済麟壌後の懸環的構造 的不況後に発生した。艦磯釣というのは,鎗嚇年(証券不混〉欝懸〜鴎年(石瀬癒機不況〉のあと 欝隼灘窮で発生した不混であったからであった。石瀬危機の発生にともなって,わが轡の高度経済 成長の条件は不混の凍露に転じた。わが露の高度経済成長の条件は,設備投資の拡大,輸鐵の増瀦,

豊富な低賃金労働力の存在,安慰な原料の僕給にあった。しかし設簿投資は遺畢1となウ,輸畿の急 増は円高・ドル安をもたらした。石漆危機の発生によ讐労働力賃金は高騰し,輸入猿轡料も著しく 高懸となった.そのため石濾危機後の不混は景気籟環的,構造的不溌といわれた。今嚢のバブル経 済麟壌後の不況も景気艦環的であると繕鋳に撰進的不潟であった。しかし構造的不混の特質が異

なっていた。

 第一に,今騒の不溌は,銀行,証券,不動産といったわが国経済の申極部門から始まウ,次第に 製造業へ,大企業から中小企業へ,大都毒の産業から地方産業へと波及してお瞬,主要な産業分野 のみならず広範羅の産業にまで及んでいること。

一44一

(13)

下平罷1バブル経済鱗壌後の欝高不溌について

 第二に,不満は地場産業を澄撃していることである。地域と最も密着した騨係にある繊維,晦磁 器や漆器,金属洋食器などは超聾高・ドル安1こよって不浅葱を深めて鯵ること。

 第三に,今蟹の不濁は,地懸,株式懸烙,懇高・ドル安(為替権場/,癒馨破壊というよう1馬生 産,流通,分醗,消費の基準である懸旛メカニズムの変化に灘保しているので,生産,流通,分愛 機購の変革を推進している。新懸格体系への強麟的な移行の中で新しい羨争が発生し,企業闘,業 種問.産地翼,地壊闘の格差が生み鐵されつつ,産業構造,地域購造の変化演推進されていること

で。

 第獲に,海外嚢接接資が増え,わが羅経済の空濁化が進んでいることである。空濁化は製造業の みならず商業・観光業・サービス業など広範欝に及んでいることである。海外から原料を輸入して,

国内で旛正し,翰墨することによって雇灘を拡大し,経済成長を達成するというわが覆の経済体講 が根底から動揺していること。以。しのようにわが国経済は主要な都響である製造業,商業,不動産,

建設業,金融,保険業さ嚇こ農業もまき込んで講造的な変化がみられるということが今嚢の不溌の 基本的な特鐵であ警.以前の不浅紅みられなかったことである。

董.不溌下での超R高

 }§86年から9癖奪三まで疑;較垂雪長鱗の好景気局麺慧が続き,投機的な経済ぞテ為によヒ),ノ寸プノレ経済の発 生をみたのであるが,この長難の好溌は,設1藷授資,披講革新,新産業分野の形成,経済の複合化

を促した。設備授資は成長部鍔のみならず,欝6毒〜総隼にかけて授資が行われた鉄鑛,石瀬擁ヒ学,

造船業の重厚長大璽産業にも及んだ。また大企業のみならず,中小企業においても,製造業のみな らず葬製造業においても,都毒だけでなく地方においても獲額の授資が行われた。一たび遍褻生産 が表薩化すると,新鋭機械設1蒲の廃棄はむずかしく,不混は畏莫雛とし,覆内競争はきびしくなるか

ら,生産物の海外輸鐵が急増し,貿易鞭支は一挙に黒字となった。わが国の為替樽場は経常叡支の 黒字と資本叡支の毒字のバランスの上に決まっているから,貿易鞍支,経常収支の黒字が続くなら ば,一挙に霧海・ドル安とならざるをえなかった。しかも設騰投資の過剰はすべての分野1こ及んで お陰,漿気の獲復の見通しは立ちにくいから,輸趨志向は,瞬内的な要馨によって擁麟できず,外 露為替相場の変動という国際通貨システムσ)講製によって行われた。

 わが匿の工業製品は,晶質,機能.形状,デザイン,納覇などのいわゆる穽懸格の分野では強い 競争力を有していたが,為替揚場はiドル二王弱円からエドル馬齢円台へ超需高・ドル安に転ずれ

ば,輸出商晶は蟹鰹的な懸格競争力を失った。

 まず,鉄鍵.非鉄,造毅,繊維等構造的不溌業種は懸格競争力を完全に喪失した。また輪趨地場 産業,下請中小企業のみならず成長力の高かった,電気機械工業,自動車工業,一般機械工業にお いても急激な円高・ドル安への対癒が強麟され,霧島・ドル安の影響は新局面に入った。というの は第3次鍔高・ドル安時代のように,円安・ドル高時代の輪轟急増に伴い蓄積してきた巨額の科薦 をはき鐵すという余裕は全くなかっただけでなく,生産及び流通全体にわたる産業金運化,技術革 新,新藏晶開発への努力のあとに円高・ドル安が発生したからである。齎品のコス臥商品・技術 の麗発,回転率の溝上などすべてにわたって金運化し,円高・ドル安に蝿癒してきたわが覆の経済 が,産業合理化等への努力の結果,さらに霧高・ドル安に転じたのでその影響は深灘であった。

﹁34

(14)

麺  学  論  集 第蕊巻第i号

2.海外展雛と国内事業漸の再編

 藏本の夢一ディング産業が海外へ鐵ていく。覆姦のサーディング産業の生産は依然として霞内生 産が多いが,5年後1こは海外生産のウエイトが急増するであろう。そうすると東龍地方に鐵てきた総 立璽癩工産業とアジア圏への進鬱金業とは直接競合することとなる(表5.6,7/。平成の好景気の鋳 代に授資したものは新鋭の機械設備が多く,非常に能率がよい。しかも賃金が安い。それは年齢が 低いことと,女子の雇穏者が多いということで賃金が安く,競争力をもっている。したがってF社 のように,鰐綺落の工場は潰すが福島は残す。N欝動康会鑓のように,擁奈綴の工場は潰すが,九

表5. 駐本の製造業の簿外直接撲資

(単{立l i馨}万騨ノレ, 賭銭t乞%)

年度 謄8レ85

P 均 85

総〜8§

ス 均

鱒〜§3

ス 均 §3

量  界 2,3§5

i董㈱

2,352 i王麟

欝,華3玉

i董麟

i2,24§

i欝欝

玉i,董32

ki鯵 詫  米 玉,弱6

i越.7〉

圭,223 i§2.購

6,4§6 i§玉.§/

5.2鱒 s.8〉

達,王46 i37.2/

欧  撰  2磐

i鎗,5)  323

ki3.7/

i,蝿5 i翼.襲

2,8鱒 k23.3!

2,縫i i墾.3/

アジア  5齢

i2壕。§)

 4総

香D§/

2,雛8

i董§.3〉

3,i8§

i2轟.韓

3,暮5§

i32.9)

醤毘s  2暮4 iii.2)

 2§3 i憩.8!

 8§3 i8.6)

  6弱 i5.3)

  735 i§.6〉

AS鷺A翼  3轡至

ki2.7)  i縄

i7.i〉  953

i9.茎/

i,8欝

ii尋.8)

i,尋7垂 ii3.2〉

中国   婚

i醤.蓬/

  22 i韓.9}

 i2§

i玉.2/

  鎗善

^5.i》

茎,377 ii2.垂》

注lN翌鷺S二韓露,台湾,香港,シンガポール   AS狂A翼1タイ,マレーシア,フィサピン,

資舞 大蔵省資料よ醒乍威

インドネシア

表彗.地域雛地場産業輸鐵額の獲移

載壷 億霧

欝綴 92 §3 露趨

東京縷q2産地 558 逢§2 338 23i 墨鱗

    % R壕.7

名書、羅圏

@ 57 3鱒 278 2i2 i83 圭53 垂9,5

大蔽露@ 蓉7 玉,78暮 圭,§8馨 圭,2§2 i,3総 至、至欝 62.2

地方圏@ 3嚢 3,387 3,裕§ 2、62唾 2,252 2,i翼 62.護

△    雪キロ     ロ1

@ 5玉? 6,鱗§ 5,達86 4,尋66 3.欝2 3,57董 5窪.玉

資料二中小企業庁『全醗の産地一平綾7年度産地機溌講巖結果雲平成8年嬉月

一萄一

(15)

下平尾1バブル経済崩壊後の羅蔑不潔について

表7.輸鐵地場建地の動癖(生産額}

単位 億絹

玉鱒i 警2 警4 露1醗

食養贔V5産地 聾2 至器 i37 欝? 圭騒 講。2

繊  綾.

 亙2§ 2.6きi 2、356 i,鍵5 i,72i i,3書3 5至.6

衣霰・その健  繊維製贔   3玉

露8 玉39 嬉3 凸ノ﹈ §4 34.2

本工家島

 7毒

工2 9 6 鎗.巷

窯業・土石

 6§ 磐6 嵯玉8 34§ 3鵜 236

§ウ〜

機械・金。霧

 52

3,232 2,鱗2 2,48蓼 2,382 2,3器 9

ラ︸

雑貨・その麹

  §7 2,324 2、2i3 亙,7雛

[,

﹇3 一3S i,352 灘.2

A     1 F 曙   藁丁

 5i7 §,韓2 8,2里3 6.782 §,i驚 き,537 6軽.§

糞料:中小企業庁『全国の産地一平蔽?年凌産地概溌講査結集選平蔵蓼年号房

州は残すというふうに麗麗している。

 しかし5年たったときにどう変わっていくかといえば,東北や九州の生産規摸を縮小して海外生 産を増やすであろう。一番早く蟹内生産の購成箆が低下したのはAV機器であった。部贔産業を含

めると8本の企業の生産している金額は5兆円になるが,そのうちの3兆欝は海外生産で,3兆羅の うち2兆欝はアジア生産になっている。羅内は2兆円しか生産していない。そして非常に重要な額 分だけを馨本で生産している。家電製品は2.5兆響のうち,i、5兆円が露本で生産され,i兆鍔がア

ジアで生産されるというふうに変わってきている(表8/。海外の薩接投資ひとつ見ても,アメリカ とアジアに魅して霞本は甕接接資を行っているが,講地域で全体の7§%を占めているが学現在では アジア援:資が増えている。欝8§年ではアメリカが53%,i7%がアジアだった。93年にはアメリカは 総%,アジアが縫%というふうに大体観じ比率になっている。以前は饗毘Sに対する投資,韓麟・

台湾・シンガポール・香港の授資がウエイトを占めていたが,いまではこれらの羅々への直接擾資 が落ち込んでAS建A翼が紳びてお蓼,それ以.上に中国が紳びてきた。甲羅に対する授資は婚85年で

はわが醗全体の壷擾擾資全体のうち暮.7%1こすぎなかった。ところが93年1こなると中震への投資は

}3%を占めて,東南アジアに対する授資から中石を含めた東アジア全体への投姿というふうに変 わってきた(馨嘘/。したがって,わが国のサーディング産業が海外へ農ていくという問題のもつ意

味毒童大きい。

 円高・ドル安という遜隻講整の下で輸鐡を行うためには,合遅化と雛発が強鱗された。

 まず生産嚢では,(葺休業・廃業,一部闘鎖の急増,麟省力化,コストダウンの推進,織海外生 産・海外からの部贔購入の増撫,紛蕗贔企画力の充実,新藤品・新護衛の龍発の推進がみられ,業

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薦  学  論  集 第編巻第i号

表s.駐本の機械工業の雍磐生産額(鱗難度)

(/慧窮,%/

潰  奉 海  外

機械全体

A¥機器

Av薬品

家電都島

2慧,6i7   −8   欝馨 矯,玉羅

 一鱒

  鱒§

 9,里2§

 一ii

  玉総 建,盤7

 一麺

  圭縣

雛7.3韓

 †32   灘

22,457  +4亙   2欝

 6,§78

 キ33   73

欝,鮪§

 竿3§

  73

うちアジア 45,6憾  +蓑   2i i2,麗8  ÷5暮  至27

3.鱗警

 +28   鐘3 矯,§灘

 垂3毒   73 淺=上段二生産額.中後:艶隼髭増減率,下段:短馨本箆率

墨所 沼本機械輪鐵総合

{鰯

5{タ

4(鋒

3{捧『

2β一・

欝…

§

   餐茎建s・雑製品          \論

        ガ  ㌦         .芦一嘗               岱鼎も        

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   む       、ムザ改、

         中窪卜雑製品  響二品・ンて        一〜ン目凹…ご…一        、芦     ノ 、被爆→く

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         、ぜド驚イAS蠣τ雑臨

豚愛鉾謙譲星麟鰍

総5?535警6奪磁6263元 2 3 4 鐸 叙隼}

資料:大蔵省「貿場統計墜

   麟淫、 轟毯雛製品輪入の獲移(アジア地域/

種匿1.産地闇,企業聡の格差が拡大した。また販売面では,〔聾新製贔・技徳開発,企業合運化を基 礎に騒繰議争力をつけ,輸鐵嚢麟各を瞬きあげていこうとする企業,麟 海外の輸趨竃場の変更,③ 輸鐵から露内幕場への転換,鶴海外へ生産擁点を移し完成轟の輸入業への転換,織アッセンブル 業(黛本から主要な機械又は離塁を新興工業羅へ輪饑し,そこで生産された商品を西歎に販売する/

への変更,㈲生産をやめ,海外から膏舞な完成品の輸入に転じた。

 円高・ドル安への対癒策として最も一般的なものは企業合攣化と商品・技術灘発であるが,企業 の合理譲こよって為替の変化に婦徳してきたところへ,さら1こ超霧高・ドル安が発生すれぱ,対応 能力は一挙に低下していくのである。麟蟹の第3次円高・ドル安の時代には,まだ経済的余力があっ たし,合理化の余地もあった。生産や流通段驚の金運匙,生産や流通の鋳聞の矯縮,軽量化,贔質

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下平尾1バブル経済覇壊後の胃高不溌について

の海上,納繁の改善の道が残されていた。中小企業垂こついても,提案型の懲役製品を生産するとか,

贔質,技衛の海上,新分野への進鑛などの方鶴が残されていたからである。第廼次円高・ドル安の 場合には,合遷化,コストダウンや竸発の余地が少なくなっている。

3.休業・廃業

 円高・ドル安の進展によ参,輪緯契約が次々と更新されてくると,鈴レ建であるか溝建であるか を闘わず,輸鐵は著しく不羈・露難となった癖輸鐵の基準は稀彗益はないが,製造原1懸,簸売管遷 費は雑えている」,「製造漂緬だけは舞とか賄えている」ということであ参,ヂ採算がとれ.るま「一定 の穂灘が保護されているまということではなくなっている。したがって,わずかの為替梅場の変動 によって,わが覆の輸鐵企業は神経遜敏の状況下にある。穂益なしの状溌下で翰墨が行われている からである。もし生ドル皿欝巷からi鎗円善こ霧高(8.3%〉になれば,多くの輸鐵企業は赤字に転落 する。企業金運化によって,わが蟹の翰墨がな撃たつかどうかの採集基準はiドルコ舞台円だといわ れてきた。しかし,輪講企業は,重ドルニi鯰田で経営のできる状溌をつくり虚してきた。品質・機 能を改良し繭1贔懸格を上げることによって,新素樗,新披徳を採難し,省力化,省資源,省エネル ギー,省鋳職こともなうコストダウンによって,生産や流通のシステムを変髭させ舎運化すること によって,また海外生産や部品輸入によって,輸鐵先をかえることによって,iドル#i欝欝でも赤 字を鐵さないようになった。

 ところが外蟹為替橿場が,iドルニ12§円からiドル皿幽門へ,さら1コドル=総門台へとF…

高・ドル安が進んでいくと輪鐡産業にとっては,輪鐵自体が成立しなくなる。

 中小企業庁は,円蕎下で影響を受けている翰鐡髭率鋳%以.との蕊産地」)実態調査を実施してい るが,円高で稼業している企業から,露高廃業企業,鍔高倒産企業が増撫していることを示してい る。また輸鐡比率に麗係なく,地場産業産地全体の状溌をみても館年以鋒廃業が急増している。

 中小企業庁の産地擾浅講糞によれば,全羅主要5貿産地の鯵弱年の総生産額(見込〉1ま麓兆7千

{意縫で綴年から蓬隼閥毒こ鎗%減少した。翰墨地場産業産地においては,岡鱗悶で,生産額は9,鱒2 億霧から§,537億霧へと3§.i%減少した(表7/。その最大の猿轡は翰墨が激減したからであった

(表6/。

 不況の長窮化.さらに円高・ドル安による輸鐵不振が趨わってくると,売参上げ高が減少し,大 企業の内製化がすすみ,関連部鍔の廃業と倒産が増擁してきたのである。

婆、 日本経済σ〉塞濁化

 超円高・ドル安によっていっそう合運化をすすめ,また新披講・新素材を鷺発し,競争力のある 商品を麟畠していこうとする領海が依然として存在しており,その状溌1こついては後紐達べるが,第 聾次の超円高はすべて金運化駕籠な分野や工程が少なくなってお箏,新蔚晶聡発にも醸界があると いう状浅のもとで発生し,さらに長鞘的な不溌下で生じたので霞内生産から海外生産ヘシフトさせ

た。

 第i〜3次の霧高は,わが国の国際幾争力の結果として発生し・その円高を契機に産業合理化とい う荒治療が行われ,企業の競争力が強化された。すなわち円高紅婦縛するために合理化.技衛革新,

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