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リボザイムを用いた皮膚細胞新規老化遺伝子の単離と解析

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コスメトロジー研究報告 12号(2004

リ ボ ザ イ ム を 用 い た 皮 膚 細 胞 新 規 老 化 遺 伝 子 の 単 離 と 解 析

柳   澤   純 筑 波 大 学 応 用 生 物 化 学 系

【 目 的 ・ 背 景 】

ヒ ト 正 常 体 細 胞 を 培 養 す る と 無 限 に は 分 裂 で き ず 、分 列 可 能 回 数 に は 限 界 が あ る 。 こ れ を 体 細 胞 の 有 限 分 裂 寿 命 、 ま た は 発 見 者 の 名 を と っ て Hayflick の 分 裂 限 界 と 呼 ん で い る 。“ 細 胞 の 老 化 ” と は こ の 分 裂 限 界 に 近 づ く そ の 過 程 の こ と を い い 、 ヒ ト で は 細 胞 分 裂 回 数 が 50〜70 回 と 決 ま っ た 範 囲 内 で 停 止 す る 。 こ の 分 裂 寿 命 は 細 胞 自 身 の 持 つ テ ロ メ ア 短 縮 と い う 現 象 と 関 連 が 深 い こ と が 明 ら か に な っ て い る 。 テ ロ メ ア と は 染 色 体 の 両 末 端 に 存 在 す る 部 分 で 6塩 基( −TAAGGG− )の 反 復 配 列 か ら な る 12kbp( ヒ ト ) の 塩 基 配 列 か ら な る 。DNA 複 製 の 際 に 約 50〜150bp ず つ 短 縮 し て い き 、 テ ロ メ ア サ イ ズ が 5000bp に 近 づ く と 増 殖 停 止 機 能 を 持 つ CDK inhibitor遺 伝 子 フ ァ ミ リ ー な ど の 遺 伝 子 群 の 発 現 が 上 昇 す る こ と に よ り 、細 胞 増 殖 を 停 止 す る 。

こ の よ う に テ ロ メ ア 短 縮 、 そ れ に 伴 う CDK inhibitor 遺 伝 子 フ ァ ミ リ ー の 発 現 と 細 胞 の 分 裂 停 止 に は 相 関 関 係 が あ る と 推 測 さ れ る が 、そ の 分 子 機 構 に つ い て は 未 だ 不 明 の ま ま で あ る 。本 研 究 で は 未 だ 明 ら か に さ れ て い な い 細 胞 老 化 の 分 子 機 構 の 解 明 を 目 的 と し 、老 化 を 規 定 す る 新 規 の 因 子 の 同 定 を 試 み る 。老 化 に 伴 い 細 胞 増 殖 が 抑 制 さ れ る こ と か ら 細 胞 増 殖 抑 制 を 制 御 す る 因 子 が 細 胞 の 老 化 に 関 与 し て い る こ と が 示 唆 さ れ る 。 増 殖 抑 制 に 関 わ る 因 子 の 多 く は 癌 抑 制 因 子 と し て 知 ら れ て お り 、 p53や p21 の よ う に 老 化 関 連 因 子・癌 抑 制 因 子 両 方 の 因 子 と し て 機 能 し て い る も の も 知 ら れ て い る 。そ こ で 新 規 癌 抑 制 遺 伝 子 を 探 索 す る と と も に こ れ ら の 遺 伝 子 と 老 化 と の 関 連 を 解 析 す る 。

【 結 果 ・ 考 察 】

テ ロ メ ア の 長 さ は 、テ ロ メ ラ ー ゼ(hTERT)と 呼 ば れ る 酵 素 に よ っ て 調 節 を 受 け て い る 。HTERTは germ cellと stem cell に お い て 発 現 が 認 め ら れ 、normal somatic cell で は 発 現 が 見 ら れ な い 。HTERT 遺 伝 子 の normal somatic cell で の 発 現 は 、テ ロ メ ア の 伸 長 に よ る 細 胞 の 不 死 化 と そ れ に 引 き 続 く 癌 化 を 引 き 起 こ す 可 能 性 が あ る 。し た が っ て 、TERT遺 伝 子 の 発 現 調 節 は 極 め て 厳 密 に 行 な わ れ な く て は な ら な い 。近 年 、 hTERT遺 伝 子 の 発 現 調 節 に TERT遺 伝 子 プ ロ モ ー タ ー 上 の DNAメ チ ル 化 状 態 が 関 与 す る こ と が 報 告 さ れ た 。ゲ ノ ム DNAの CpGシ ト シ ン の メ チ ル 化 修 飾 は 哺 乳 類 や 植 物 な ど で 広 く 認 め ら れ る 。DNA の メ チ ル 化 修 飾 は 遺 伝 子 発 現 を 調 節 す る エ ピ ジ ェ ネ テ ィ ク ス 機 構 の 一 つ と し て 知 ら れ て お り 、遺 伝 子 の 転 写 抑 制 や へ テ ロ ク ロ マ チ

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コスメトロジー研究報告 12号(2004

ン 形 成 を 介 し て 、初 期 発 生 や 分 化・X染 色 体 の 不 活 性 化・イ ン プ リ ン テ ィ ン グ な ど 様 々 な 生 命 現 象 に 関 わ っ て い る と 考 え ら れ て い る 。ま た 、多 く の 腫 瘍 で メ チ ル 化 異 常 は 癌 抑 制 遺 伝 子 を 不 活 性 化 し た り 、ゲ ノ ム の 不 安 定 化 を 助 長 す る こ と が 知 ら れ て い る 。 現 在 、DNAメ チ ル 化 は メ チ ル 化 維 持 活 性 を も つ Dnmt1と de novoメ チ ル 化 活 性 を も つ Dnmt3aお よ び Dnmt3bに よ っ て 調 節 さ れ て い る と 考 え ら れ て い る 。 一 方 、DNA 脱 メ チ ル 化 は そ の 現 象 は 捕 ら え ら れ て い る も の の 、 制 御 機 構 に つ い て は ほ と ん ど 明 ら か に な っ て い な い 。そ こ で 我 々 は hTERT遺 伝 子 の DNAメ チ ル 化・脱 メ チ ル 化 に よ る 転 写 制 御 機 構 を 明 ら か に す る た め 、DNA 脱 メ チ ル 化 に 関 す る 因 子 の 取 得 と 、 脱 メ チ ル 化 機 構 の 解 明 を 目 的 と し 研 究 を 行 な っ た 。

Referensi

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