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反復を要しない射影変換の高精度解法

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Academic year: 2024

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(1)

IPSJ SIG Technical Report

反復を要しない射影変換の高精度解法

新 妻 弘 崇

1

プラサンナ・ランガラヤン

2

金 谷 健 一

1

2画像の対応点から射影変換を計算する高精度な解法を提案する.最尤推定に基づ く方法は理論的には最適であるが,反復を要するため誤差が大きいと収束しないこと がある.提案手法は代数的解法であるため反復なしに解が求まる.代数的解法には正 規化の重み行列の自由度があることに着目し,これを2次の偏差項まで0になるよ うに定める.シミュレーションにより,これが最尤推定に匹敵する精度があり,精度 の理論限界(KCR下界)をほぼを達成すること,および計算を簡略化する「Taubin 近似」を行っても同程度の精度であることを示す.最後に実画像によるパノラマ画像 の生成を行い,提案方法によって精度のよい合成ができることを示す.

High Accuracy Homography Computation without Iterations

Hirotaka Niitsuma,

1

Prasanna Rangarajan

2

and Kenichi Kanatani

1

We present highly accurate least-squares (LS) alternatives to the theoreti- cally optimal maximum likelihood (ML) estimator for homographies between two images. Unlike ML, our estimators are non-iterative and yield solutions even in the presence of large noise. By rigorous error analysis, we derive a “hy- peraccurate” estimator which is unbiased up to second order noise terms. Then, we introduce a computational simplification, which we call “Taubin approxi- mation”, without incurring a loss in accuracy. We experimentally demonstrate that our estimators have accuracy surpassing the traditional LS estimator and comparable to the ML estimator.

1岡山大学大学院自然科学研究科

Department of Computer Science, Okayama University, Japan

2米国南メソジスト大学電気工学科

Department of Electrical Engineering, Southern Methodist University, U.S.A.

1. ま え が き

平面あるいは無限遠方のシーンを2台のカメラで撮影すると画像間が射影変換で結ばれる ことから,2画像の対応点から射影変換行列を計算することはコンピュータビジョンの最も 基本の処理の処理であり,パノラマ画像の生成2),17),平面パタンを用いるカメラ校正13),20), 平面部分をもつ物体の3次元復元4),11),道路面上の障害物検出3),12)など幅広い応用に利用 されている(図1).筆者らは約10年前に「くりこみ法」と呼ぶ高精度な計算法を発表し

たが10),18),最近これを改訂し,最尤推定に基づく「多拘束FNS法」を発表した14).しか

し,くりこみ法も多拘束FNS法も反復による非線形最適化であり,データの誤差が大きい と反復が収束しない場合がある.また反復の初期値も適切に与える必要がある.このため,

反復を要しない高精度の代数的解法が望まれる.従来から用いられている代数的解法は「最 小二乗法」であり,誤差がなければ0となる式の二乗和を最小にするものである.しかし,

これは解に大きな偏差があるために精度が低いことが知られている10),14),18)

楕円当てはめや基礎行列の計算においては,高精度の代数的解法としてTaubin法19)が 知られている.しかし,これは楕円の方程式やエピ極線方程式のようなの単一の拘束式にし か適用できない.Taubin19)は空間曲線のような,それぞれ異なるパラメータを持つ代数的 に独立な複数の式で記述される場合についても述べているが,同じパラメータが複数の関数 で拘束される場合に拡張できるかどうかが不明であった.最近,Rangarajanら16)は射影 変換に対しても“Taubin的”方法が存在することを発見的に示したが,理論的な根拠は示 していない.

一方,Al-Sharadqahら1)やRangarajanら15)は円の当てはめ問題において金谷9)の高 次誤差解析を用いて2次の偏差項までを0にする「超精度最小二乗法」を発表した.また 岩元ら5)はこれを楕円当てはめに拡張した.本論文では彼らの解析法を射影変換の計算に 適用する.着目するのは,代数的解法には正規化の重みの自由度が存在するという事実であ る.本論文では解の2次の偏差項を厳密に0にするように正規化の重みを定める.まずこ

(x , y )α α

(x ’, y ’)α α

1 2画像間の対応点から射影変換を計算する.

(2)

IPSJ SIG Technical Report

れを厳密に計算し,次にそれを簡略化した方法を導く.これがTaubin法に対応していると 解釈できるので,これを「Taubin近似」と呼ぶ.

結論を先に述べると,問題はN組の対応点(xα, yα),α= 1, ...,Nから射影変換を定め る9次元ベクトルhを求めることである.まず9×9行列N,M を次のように定義する.

ただしf0はスケール定数である(詳細は後述).

N=1 N

XN α=1 0 BB BB BB BB BB BB BB B@

x2α+yα02+f02 xαyα f0xα x0αy0α 0 0 f0x0α 0 0 xαyα y2α+y02α+f02f0yα 0 x0αy0α 0 0 f0x0α 0

f0xα f0yα f02 0 0 0 0 0 0

x0αyα0 0 0 x2α+x02α+f02 xαyα f0xα f0y0α 0 0 0 x0αy0α 0 xαyα yα2+x02α+f02f0yα 0 f0y0α 0

0 0 0 f0xα f0yα f02 0 0 0

f0x0α 0 0 f0yα0 0 0 x2α+x02α+yα02 2xαyα 2f0xα 0 f0x0α 0 0 f0x0α 0 2xαyα yα2+x02α+y02α2f0yα

0 0 0 0 0 0 2f0xα 2f0yα 2f02

1 CC CC CC CC CC CC CC CA

, (1)

M=1 N

XN α=1 0 BB BB BB BB BB BB BB B@

x2α(f02+yα02) xαyα(f02+y02α) f0xα(f02+y02α) x2αx0αyα0 xαyαx0αyα0 xαyα(f02+y02α) yα2(f02+y02α) f0yα(f02+y02α) xαyαx0αyα0 yα2x0αyα0 f0xα(f02+y02α) f0yα(f02+y02α) f02(f02+yα02) f0xαx0αyα0 f0yαx0αy0α

x2αx0αyα0 xαyαx0αy0α f0xαx0αy0α x2α(f02+x02α) xαyα(f02+x02α)

f0xαx0αyα0 f0yαx0αy0α f02x0αyα0 xαyα(f02+x02α) yα2(f02+x02α)

f0xαx0αyα0 f0yαx0αy0α f02x0αyα0 f0xα(f02+x02α) f0yα(f02+x02α)

f0x2αx0α f0xαyαx0α f02xαx0α f0x2αy0α f0xαyαy0α

f0xαyαx0α f0y2αx0α f02yαx0α f0xαyαy0α f0yα2y0α

f02xαx0α f02yαx0α f03x0α f02xαy0α f02yαy0α

f0xαx0αyα0 f0x2αx0α f0xαyαx0α f02xαx0α

f0yαx0αy0α f0xαyαx0α f0y2αx0α f02yαx0α

f02x0αy0α f02xαx0α f02yαx0α f03x0α f0xα(f02+x02α) f0x2αy0α f0xαyαy0α f02xαy0α f0yα(f02+x0α2) f0xαyαy0α f0y2αy0α f03yαyα0 f02(f02+x02α) f02xαyα0 f02yαy0α f03yα0

f02xαy0α x2α(x02α+y02α) xαyα(x02α+yα02) f0xα(x02α+yα02)

f02yαyα0 xαyα(x02α+yα02) y2α(x02α+yα02) f0yα(x02α+y02α)

f03y0α f0xα(x02α+yα02) f0yα(x02α+y02α) f02(x02α+y02α) 1 CC CC CC CC CC CC CC CA

(2)

本論文の結論は高精度の解hが次の一般固有値問題の絶対値最大の一般固有値µに対する 一般固有ベクトルとして得られるということである.

N h=µM h (3)

そして,シミュレーションを行い,これが最小二乗法をはるかに上回る精度であり,前報14)

で示した最尤推定に基づく最適解法に匹敵し,精度の理論限界(KCR下界8))にほとんど 到達することを示す.最後に実画像によるパノラマ画像の生成の実験例を示す.

2. 射 影 変 換

「射影変換」は次式で表される画像上の変換である.

x0=f0

h11x+h12y+h13f0

h31x+h32y+h33f0

, y0=f0

h21x+h22y+h23f0

h31x+h32y+h33f0

(4) ここにf0は係数hijのオーダーをそろえるためのほぼ画像サイズの大きさの任意定数であ り(実験ではf0= 600(画素)とした),これがないと数値計算の精度が低下する.式(4) は次のようにも書き直せる.点(x, y), (x0, y0)をスケール定数f0によって各成分のオーダー をそろえた3次元ベクトルx,x0で表し,式(4)の係数hijを3×3行列Hで表す.

x=

 x/f0

y/f0

1

, x0=

 x0/f0

y0/f0

1

, H=



h11 h12 h13

h21 h22 h23

h31 h32 h33

 (5)

これらを用いると式(4)は次のように書ける.

x0=Z[Hx] (6)

ただしZ[·]は第3成分を1とする正規化を表す.これはベクトルx0,Hxが平行であるこ とを表すので,次のように書いても等価である.

x0×Hx=0 (7)

9次元ベクトルh,ξ(1),ξ(2),ξ(3)

h= 0 BB BB BB BB BB BB B@

h11

h12

h13

h21

h22

h23

h31

h32

h33

1 CC CC CC CC CC CC CA

, ξ(1)= 0 BB BB BB BB BB BB B@

0 0 0

f0x

f0y

f02 xy0 yy0 f0y0

1 CC CC CC CC CC CC CA

, ξ(2)= 0 BB BB BB BB BB BB B@

f0x f0y f02

0 0 0

xx0

yx0

f0x0 1 CC CC CC CC CC CC CA

, ξ(3)= 0 BB BB BB BB BB BB B@

xy0

yy0

f0y0 xx0 yx0 f0x0 0 0 0

1 CC CC CC CC CC CC CA

(8)

と定義すると,式(7)の3成分を取り出してf02倍して次の拘束式を得る.

(ξ(1),h) = 0, (ξ(2),h) = 0, (ξ(3),h) = 0 (9) 以下,ベクトルa,bの内積を(a,b)と書く.N組の対応点(xα, yα), (x0α, y0α),α= 1, ...,

(3)

IPSJ SIG Technical Report

Nが与えられたとき,問題はそれらの間の射影変換Hをなるべく精度よく推定することで ある.データを代入した式(8)のベクトルξ(1),ξ(2),ξ(3)をそれぞれξ(1)α ,ξ(2)α ,ξ(3)α と書く と,この問題は(ξ(1)α ,h)0, (ξ(2)α ,h)0, (ξ(3)α ,h)0,α=1, ...,Nとなるhの計算に 帰着する.

3. 代数的解法

「代数的解法」とは式(9)の3式の二乗和(「代数的距離」)

J= 1 N

XN α=1

X3 k=1

(ξ(k)α ,h)2= 1 N

XN α=1

X3 k=1

h>ξ(k)α ξ(k)>α h= (h,M h) (10) を最小にするhを計算するものであり,「最小二乗法」とも呼ばれる.ただし,M を次のよ うに置いた(要素で書いたものが式(2)である).

M = 1 N

XN α=1

X3 k=1

ξ(k)α ξ(k)>α (11)

式(10)を最小化するにはh(すなわちH)に何らかのスケールの正規化が必要である.そ うでないと式(10)は明らかにh=0で最小値0をとる.式(4)や式(7)から明らかなよ うに,射影変換Hにはスケールの不定性がある.よく行われる正規化はh33 = 1であり,

P3

i,j=1h2ij = 1もよく用いられる.これら以外にも種々の正規化が考えられるが,代数的

解法の問題点は,どの正規化を用いるかによって式(10)を最小にする解が異なることであ る.Al-Sharadqahら1)やRangarajanら15)は円の当てはめにおいて,金谷9)の高次誤差 解析を用いて解の精度が最も高くなるような正規化を導出した.岩元ら5)は楕円当てはめ において同様の解析を行った.本論文ではこれを式(10)について行う.正規化の形として は,Al-Sharadqahら1),Rangarajanら,15),岩元ら5)と同様に,ある対称行列Nを用い た次の形を考える.

(h,N h) = (一定) (12)

例えばN =I(単位行列)とすると,これはkhk=(一定)を意味する.以下ではこの 場合を「標準最小二乗法」あるいは単に「最小二乗法」と呼ぶ.従来はNを正値または半 正値対称行列としていた.このとき,式(12)の右辺は正である(0の場合は考慮しなくて よい).したがって,式(12)の右辺を1と置いても一般性は失わない.しかし,本論文で はAl-Sharadqahら1),Rangarajanら15),岩元ら5)と同様に,N を正値または半正値に

限定せず,一般の対称行列を候補とする.そして,得られる解が高い精度を持つようなN を求める.そのようなNが得られれば,式(12)のもとで式(10)を最小化するにはよく知 られているように,一般固有値問題

M h=λN h (13)

を解けばよい.Nが正値または半正値ならλは正であり,解は最小一般固有値λに対する 一般固有ベクトルhであるが,N が一般の場合はλは正とは限らない.以下ではM h 0と仮定し,λを微小量として解析するので,解は式(13)の絶対値最小の一般固有値λに 対する一般固有ベクトルhとなる.ただし,一般固有ベクトルhのノルムは不定であるか ら以下,解hは単位ベクトル(khk= 1)とする.

4. 誤 差 解 析

各点(xα, yα), (x0α, y0α)は真の位置(¯xα,y¯α), (¯x0α,¯yα0)に期待値0,標準偏差σの正規分 布に従う誤差∆xα, ∆yα, ∆x0α, ∆y0αが加わると仮定する.このときξ(k)α は式(8)より次 のように書ける.

ξ(k)α = ¯ξ(k)α + ∆1ξ(k)α + ∆2ξ(k)α (14) ただし,ξ¯(k)α は誤差がないときの値であり,∆1ξ(k)α , ∆2ξ(k)α はそれぞれ誤差に関して1次 と2次の項を表す.9×4ヤコビ行列T(k)α を次のように定義する.

T(1)α = 0 BB BB BB BB BB BB B@

0 0 0 0

0 0 0 0

0 0 0 0

f0 0 0 0 0 f0 0 0

0 0 0 0

¯

yα0 0 0 ¯xα

0 ¯y0α 0 ¯yα

0 0 0 f0

1 CC CC CC CC CC CC CA

, T(2)α = 0 BB BB BB BB BB BB B@

f0 0 0 0

0 f0 0 0

0 0 0 0

0 0 0 0

0 0 0 0

0 0 0 0

x¯0α 0 ¯xα 0 0 x¯0α y¯α 0 0 0 f0 0

1 CC CC CC CC CC CC CA

, T(3)α = 0 BB BB BB BB BB BB B@

y¯0α 0 0 x¯α

0 y¯α0 0 ¯yα

0 0 0 f0

¯

x0α 0 ¯xα 0 0 ¯x0α y¯α 0

0 0 f0 0

0 0 0 0

0 0 0 0

0 0 0 0

1 CC CC CC CC CC CC CA

(15) すると1次の誤差項∆1ξ(k)α は次のように書ける.

1ξ(k)α =T(k)α

0 BB B@

xα

yα

x0α

yα0 1 CC

CA, k= 1,2,3 (16)

(4)

IPSJ SIG Technical Report

ξ(k)α の共分散行列は次のように書ける(E[·]は期待値を表す).

E[∆ξ(k)αξ(l)α ] =T(k)α E h





x2αxαyαxαx0αxαy0α

yαxαy2αyαx0αyαyα0

x0αxαx0αyαx0α2x0αy0α

yα0xαy0αyαyα0x0αyα02



 i

T(l)α>

=T(k)α (σ2I)T(l)α>=σ2T(k)α T(l)α>=σ2V0(kl)[ξα] (17) ただしV0(kl)[ξα](「正規化共分散行列」と呼ぶ)を次のように定義する.

V0(kl)[ξα]T(k)α T(l)α> (18)

一方,2次の誤差項∆2ξ(k)α は次のようになる.

2ξ(1)α = 0 BB BB BB BB BB BB B@

0 0 0 0 0 0

xαy0α

yαyα0 0

1 CC CC CC CC CC CC CA

,2ξ(2)α = 0 BB BB BB BB BB BB B@

0 0 0 0 0 0

x0αxα

x0αyα

0 1 CC CC CC CC CC CC CA

,ξ(3)α = 0 BB BB BB BB BB BB B@

y0αxα

y0αyα

0

x0αxα

x0αyα

0 0 0 0

1 CC CC CC CC CC CC CA

(19)

5. 摂 動 解 析

式(14)を式(11)に代入すると次のようになる.

M = 1 N

XN α=1

X3 k=1

ξ(k)α + ∆1ξ(k)α + ∆2ξ(k)α )(¯ξ(k)α + ∆1ξ(k)α + ∆2ξ(k)α )>

= ¯M + ∆1M+ ∆2M+· · · (20)

ただし,· · · は誤差の3次以上の項であり,M¯, ∆1M, ∆2M をそれぞれ次のように定義 する.

M¯ = 1 N

XN α=1

X3 k=1

¯ξ(k)α ¯ξ(k)α > (21)

1M = 1 N

XN α=1

X3 k=1

ξ(k)α1ξ(k)α >+ ∆1ξ(k)α ¯ξ(k)α >) (22)

2M = 1 N

XN α=1

X3 k=1

ξ(k)α2ξ(k)α >+ ∆1ξ(k)α1ξ(k)α >+ ∆2ξ(k)α ξ¯(k)α >) (23) そして,式(3)の解h,λを次のように展開する.

h= ¯h+ ∆1h+ ∆2h+· · ·, λ= ¯λ+ ∆1λ+ ∆2λ+· · · (24) いずれもバーがついたものは誤差がないときの値であり,∆1, ∆2は誤差の1次および2次 の項を表す.式(20), (24)を式(3)に代入すると次のようになる.

( ¯M + ∆1M + ∆2M +· · ·)(¯h+ ∆1h+ ∆2h+· · ·)

= (¯λ+ ∆1λ+ ∆2λ+· · ·)Nh+ ∆1h+ ∆2h+· · ·) (25) 両辺を展開して誤差の0次,1次,2次の項を等値すると次式を得る.

M¯h¯= ¯λNh,¯ (26)

M¯∆1h+ ∆1Mh¯= ¯λN1h+ ∆1λNh,¯ (27) M¯∆2h+ ∆1M1h+ ∆2Mh¯= ¯λN2h+ ∆1λN1h+ ∆2λNh¯ (28) 誤差がない場合は式(9)が成り立つから(¯ξ(k)α ,h) = 0¯ であり,式(21)よりM¯h¯ =0であ る.したがって式(26)より¯λ= 0である.また,式(22)より(¯h,1M¯h) = 0¯ であるか ら,式(27)の両辺とh¯との内積をとると,∆1λ= 0となる.そして式(27)の左から一般 逆行列M¯を掛けると次式が得られる.

1h=M¯1Mh¯ (29)

ここでM¯θ¯=0より一般逆行列の定義からM¯M¯ (P¯θ)がθ¯に直交する方向への射影 行列になること,およびk¯θ+ ∆1θ+ ∆2θ+· · · k2 = 1を展開して誤差1次の項を比較し て(¯θ,1θ) = 0,すなわち∆1θθ¯に直交していることを用いた.式(29)を式(28)に 代入して,両辺とh¯との内積をとると∆2λが次のように求まる.

2λ=(¯h,2Mhh,1MM¯1Mh

h,Nh)¯ = (¯h,Th

h,Nh)¯ (30)

ただし,次のように置いた.

T = ∆2M 1MM¯1M (31) 次に2次の誤差∆2hを考える.hは正規化され伸縮しないから,誤差として関心があるの はh¯に直交する成分である.そこで∆2hh¯に直交する成分を次のように置く.

2h=Ph¯2h(= ¯MM¯∆2h) (32)

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