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好熱性細菌の分離と系統分類およびゲノム解析

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Academic year: 2024

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(1)

はじめに

 Chloroflexi 門 は 現 在 少 な く と も 6 つ の 綱 Chloroflexi(Garrity & Holt, 2001),Caldilineae

(Yamada et al., 2006),Thermomicrobia(Hugenholtz

& Stackebrandt, 2004),Anaerolineae(Yamada et al., 2006),Ktedonobacteria(Cavaletti et al., 2006)及び

‘Dehalococcoidetes’(Hugenholtz & Stackebrandt, 2004)に分類されており,未培養の clone cluster

(Morris et al., 2004)も綱レベルで区別される事が報 告されている.

 Ktedonobacteria 綱は,正式に提唱されている培養 株は Ktedonobacter racemifer SOSP1-21T(Cavaletti et al., 2006)のみであり,系統分類学的知見が少ない 系統である.Cavaletti らは,Ktedonobacteria 綱は Chloroflexi 綱と系統が近いが,分子系統樹で高く支 持されない事や,多くの性質の差異から新しい独立し た門に位置する可能性について指摘している.しか し,Chloroflexi は多様な表現形質を持つ系統である 事から,Ktedonobacteria 綱を新門として提唱するま で に は 至 ら な か っ た. 後 に 筆 者 ら が 分 離 し た Ktedonobacteria 綱に属する細菌と併せて分子系統解 析した結果,高い支持率で Chloroflexi 門に属する事

が 明 ら か と な り, 現 在 Ktedonobacteria 綱 は Chloroflexi 門に帰属している(Fig. 1)(Yabe et al., 2010a).この Chloroflexi 門,Ktedonobacteria 綱に属 する K. racemifer SOSP1-21Tは分岐した気菌糸に胞 子を着生する典型的な放線菌様の形態を示す事が分 かっており,Cavaletti らは土壌から新規化合物を生 産する放線菌の獲得を目的に研究を行っていたとこ ろ,Ktedonobacter racemifer SOSP1-21Tを放線菌と 誤同定したと報告している程である(Cavaletti et al., 2006).放線菌の属する Actinobacteria 門とは系統的 に大きく離れている Chloroflexi 門に属する細菌がそ のような形態分化を示す事は興味深いが,その形態学 的特徴は K. racemifer SOSP1-21Tの生育が遅いせい か,胞子着生や気菌糸の様子,培養ステージ毎の形態 などについて判然とする観察結果が掲載されていな い.このように複雑な形態分化を示すが,情報の乏し い珍しい系統からさらに培養株を分離し,その形態学 的特徴や性質を明らかにする事は系統分類学や形態分 化,進化学の観点からも重要であると考えられる.

 一方,筆者らはコンポストや地熱地帯から新規好熱 菌の分離を試みていたところ,この Ktedonobacteria 綱に属する新規好熱菌の分離に至った.この系統の他 にも新規好熱菌を分離・提唱したが(Table 1),本稿 では,形態に大きな特徴を有した Ktedonobacteria に

好熱性細菌の分離と系統分類およびゲノム解析

─ Chloroflexi 門に属する放線菌様細菌 Ktedonobacteria 綱の特徴─

(平成 24 年度日本微生物資源学会奨励賞受賞)

矢部修平

株式会社県南衛生工業ハザカプラント研究所 〒989-1311 宮城県柴田郡村田町大字足立字稲荷山 44 番地

Isolation, systematic classification and genome analysis of novel thermophilic bacteria

─ Characteristic of actinomycetes-like bacteria belonging to the class Ktedonobacteira within the phylum Chloroflexi ─

Shuhei Yabe

Hazaka Plant Research Center, Kennan Eisei Kogyo, Co., Ltd.

44 Aza-Inariyama, Oaza-Ashitate, Murata-cho, Shibata-gun, Miyagi 989-1311, Japan

受 賞 総 説

E-mail: [email protected]

(2)

着目し,その系統分類,胞子形成様式の観察,ゲノム の特徴に関しての研究成果を紹介したい.また,応用 の可能性についても述べる.

Ktedonobacteria 綱に属する細菌の分離

 Ktedonobacteria 綱に属する好熱菌の分離に至った 経緯について紹介する.分離源としたコンポストは,

牛糞を主原料としてハザカ式コンポスターを用いて生 産されたものであり,発酵過程で微生物による有機物 の分解熱によって 60-80℃程度の高温に曝された発酵 生産物である(Yabe et al., 2009).筆者らはカナマイ

シンなどの抗生物質を含む培地を用いて,このコンポ ストから 83 菌株の好熱菌を 60-80℃の高温域で純粋 分離した.それらの菌株の 16S rRNA 遺伝子配列に 基づく系統解析の結果,28 菌株は既知種と 88-98%

の 相 同 性 で あ り, こ れ ら は Firmicutes 門,

Actinobacteria 門,Proteobacteria 門,Bacteroidetes 門,

Chloroflexi 門の中で 8 つの独立した系統を形成した

(Table 1, Fig. 1)(矢部ら,2011a).これら独立した 系統を形成する 8 株の内,SK20-1T株は Fig. 2 に示し たような豊富な気菌糸を形成するコロニーを形成し,

胞子が気菌糸上にクラスター状に着生していた.この Uncultured bacterium SMG38 (AM930290)

Bacteroidetes bacterium 37LGx-1 (AB375750) CKTN2 (AB563783)  T5-12 (AB244764)  R2A15-11 (DQ457019) Strain F1 (AB535716)

Uncultured bacterium SMG38 (AM930290)  ATCC 11775 (X80725)

 ATCC 25418 (AB021423)  PETP02 (AY786080) Nis3 (AB563785)

Uncultured compost bacterium clone PS3384 (FN667469)  sp. MC-246 (FN293173)

Uncultured compost bacterium clone FS862 (FN667102) sp. AHK180-5 (AB306508)

Strain Nis2 (AB563784)

 SG (AB179866)  607 (AB231786)

 BGSC 94A2 (AY608961) Uncultured compost bacterium clone BO3153 (FN667439)

Strain Mi-1 (AB563786)

 KCTC 9076 (AF138739) Uncultured compost bacterium clone PS3377 (FN667463)

 C21 (AF343566)  Ni80 (AB454087)

 DSM 40444 (Z68094)  DSM 44411 (AJ278497)  ATCC 27730 (AF028245)

 IM7744 (AF237815)  I3 (AB535715)

J-10-fl (D38365)

 ATCC23076 (AF039293)  SOSP1-21 (AM180156)

 SK20-1 (AB500145)  ONI-1 (AB547912)  ONI-5 (AB547913) 100

100

100 100

100 100 100

100

97 100

100 100

10074 100

79 100 100 92

91 92

76

100 79

0.02

Fig. 1

 分離菌株の

NJ

法による

16S rRNA

遺伝子配列に基づく系統樹

太字で示したのが筆者らが分離した菌株.

(3)

形態学的特徴は典型的な放線菌に属する細菌群と酷似 していたため,当時,筆者らは Cavaletti らと同様,

放線菌に属するのだろうと予測していた.しかし,

16S rRNA 遺伝子配列に基づく系統解析の結果,Fig. 1 の系統樹で示したとおり Chloroflexi 門の中の独立し た系統を形成する事が明らかとなった.最も近縁の種 は Ktedonobacteria 綱に属する Ktedonobacter racemi- fer SOSP1-21Tであり,16S rRNA 遺伝子配列の相同 性は 88.7% を示した(Table 1).この SK20-1T株は,

後述する系統分類学的試験の結果,Ktedonobacteria 綱に属する事が明らかとなった(Fig. 3)(Yabe et al., 2010a).

 その他の自然界からもこの系統に属する菌株の分離 を試みるために,どのような環境に生息しているのか を greengene database(http://greengenes.lbl.gov/)

を用いて調べた結果,Ktedonobacteria 綱の分岐群に 含まれる未培養クローンの 16S rRNA 遺伝子配列は 280 クローン以上登録されており,その検出源の多く

は土壌と地熱地帯の堆積物(土壌)などであった.そ のほとんどが未培養であるが,2008 年には Stott らに よ っ て ニ ュ ー ジ ー ラ ン ド の 地 熱 地 帯 か ら Ktedonobacteria 綱のクラスターに入る 4 菌株の分離 が報告された(Stott et al., 2008).これら 4 菌株は未 提唱である.筆者らはこれらの菌株が分離された培地 である FS1V 培地を改変して,同じ地熱地帯から分離 を試みる事とした.分離源は宮城県鬼頭温泉地獄谷遊 歩道脇の,熱水が噴出している付近の土壌上に堆積し た落ち葉をサンプリングした.その落ち葉を研究所で 風乾させ,直接接種法にて 65℃で分離を行った.7 日 間培養後,気菌糸を形成する放線菌様のコロニーが シャーレを覆った.このような高温で気菌糸を形成す る放線菌は知られていないため,Ktedonobacteria 綱 に属する好熱菌である事を期待して適当に 2 株(ONI- 1T株,ONI-5T株)を純粋分離した.そして,この 2 株の 16S rRNA 遺伝子配列に基づく系統解析を行っ た結果,Fig. 3 の系統樹が示すように Stott らが分離

Table 1

 コンポストと地熱地帯に堆積した落ち葉から分離した細菌の一覧表

Strain

name Proposed name Isolation

source Closest relatives

(Accession no.) 16S rRNA gene sequence similarities

Phylum

Nis2 Not yet proposed Compost Paenibacillus

hodogayensis SG 93.8% Firmicutes Mi-1 Not yet proposed Compost Tuberibacillus

calidus 607 91.2% Firmicutes F1 Not yet proposed Compost Niabella aurantiaca

R2A15-11 93.4% Bacteroidetes

Nis3 Thermovum composti

(Yabe et al., 2012a) Compost Phyllobacterium

trifolii BIHB4156 94.9% Proteobacteria CKTN2 Sphingobacterium

thermophilum (Yabe et al., 2012b)

Compost Sphingobacterium

composti T5-12 92.6% Bacteroidetes Ni80 Thermaerobacter

composti (Yabe et al., 2009)

Compost Thermaerobacter

subterraneus C21 98.2% Firmicutes I3 Thermasporomyces

composti

(Yabe et al., 2011b)

Compost Actinopolymorpha

singaporensis IM744 95.5% Actinobacteria

SK20-1

T

(Yabe  ., 2010a)

Compost

SOSP-21

88.7% 

ONI-1

T

(Yabe  ., 2011c)

Fallen  leaves  on  geothermal 

soils SOSP-21

83.1% 

ONI-5

T

(Yabe  ., 2011c)

Fallen  leaves  on  geothermal 

soils SOSP-21

83.0% 

(4)

した 4 株と同じクラスターに入り,近縁の好熱菌であ る事が明らかとなった.この ONI-1T及び ONI-5T株 は後述する系統分類学的研究により Ktedonobacteria 綱に属する事が明らかとなった(Yabe et al., 2011c).

Ktedonobacteria 綱に新規分類群の創設

 コンポストから分離した SK20-1T株と地熱地帯か ら分離した ONI-1T及び ONI-5T株を含む Chloroflexi 門 の 分 子 系 統 樹(Fig. 3) が 示 す よ う に,

Ktedonobacteria 綱の分岐群は大きく 2 つのクラス ターに分かれていた.K. racemifer SOSP1-21T及び T. hazakensis SK20-1T株 を 含 む ク ラ ス タ ー と の ニュージーランドの地熱地帯からの分離株である P359, P352, T81 及び T104 株と ONI-1T及び ONI-5T から成るクラスターである.これら 2 つの系統群は 16S rRNA 遺伝子配列の相同性の低さなどから目レベ ルで隔たっており,また,K. racemifer SOSP1-21Tと T. hazakensis SK20-1T株は科レベルで区別される事 が適当であると考え,Ktedonobacteria 綱に新たに新 目 T h e r m o g e m m a t i s p o r a l e s , 新 科 Thermogemmatisporaceae を創設し,ONI-1T株を新 属・新種 Thermogemmatispora onikobensis として ONI-5T株を新種 T. foliorum として提唱した(Yabe

et al., 2011c). ま た,Ktedonobacterales 目 に 新 科 Thermosporotrichaceae を創設し,SK20-1T株を新属・

新種 Thermosporothrix hazakensis として提唱した

(Yabe et al., 2010a). こ れ ら の 提 案 に よ っ て Ktedonobacteria 綱は 2 目,3 科,3 属,4 種で構成さ れる事となった.

Ktedonobacteria の形態と性質

 Ktedonobacteria 綱に属する K. racemifer SOSP1- 21T, Thermosporothrix hazakensis SK20-1T 及 び Thermogemmatispora onikobensis ONI-1Tの SEM 観 察 結 果 を Fig. 4 に 示 し た.こ の 3 株 は 同 じ Ktedonobacteria 綱には属するが,Ktedonobacter 及 び Thermosporothrix と Thermogemmatispora は目レ ベルで,Ktedonobacter と Thermosporothrix は科レ ベルで系統が大きく異なるにも拘わらず,共通して分 岐した気菌糸に胞子を着生する典型的な放線菌様の形 態 を 示 し た. こ の よ う な 複 雑 な 形 態 分 化 を Ktedonobacteria の系統でまとまって示す事は大変興 味深く,この事は,分子系統樹上では Chloroflexi 門 は Actinobacteria 門より以前に進化したと考えられて いるため,放線菌様の形態の起源が Actinobacteria で はなく Ktedonobacteria である可能性を示唆している.

 Thermosporothrix hazakensis SK20-1T 及 び Thermogemmatispora. onikobensis ONI-1Tの成熟胞 子の TEM 観察結果(Fig. 5)から胞子は細胞膜と厚 い細胞壁で囲まれており,膜と細胞壁により菌糸と明 確 に 仕 切 ら れ て い た. Bacillus 属 や Thermoactinomyces 属の内生胞子のような細胞膜の 多層構造は確認できなかった.

 生理学的,化学分類学的性質の特徴を Table 2 に示 した.4 株ともにグラム陽性,好気性(K. racemifer SOSP1-21Tは微好気性)であった.既報の Chloroflexi 門に属する細菌はすべて胞子や分岐菌糸は非形成であ り,多くは嫌気性でグラム陰性である.このように Ktedonobacteria は報告されている Chloroflexi の性質 とは大きく異なっていた.また,T. hazakensis SK20- 1Tは 58℃,Thermogemmatispora 属は 74℃まで増殖 可能な好熱菌であった(Yabe et al., 2010a, 2011c).

65℃以上で気菌糸を形成可能な微生物は糸状菌や放線 菌などにも知られておらず,この属が微生物で初めて の 報 告 で あ る. T. hazakensis SK20-1T と Thermogemmatispora 属の 2 株は増殖が容易で早く,

培養 2-3 日後には豊富な気菌糸を生じるコロニーを形 成する一方で,K. racemifer SOSP1-21Tは気菌糸形成

Fig. 2

 

   SK20-1

T

 

コロニーの様子

(5)

まで 3 週間程度要した.Thermogemmatispora 属の 細胞壁アミノ酸にはこれまで原核生物では報告のない ヒスチジンが含まれ,脂肪酸には Unknown fatty acid (ECL19.032) が ONI-1T株には 25.6% , ONI-5T株 には 14.6%含まれていた(Yabe et al., 2011c).2012 年に Vyssotski らによって,同属の近縁菌株である T81 株(Stott らによってニュージーランドの地熱地 帯から分離された 4 株の内の 1 株,Fig. 3 参照)の脂 肪酸の精密質量分析や構造解析から,この属が持つ Unknown (ECL19.032) の 脂 肪 酸 は 新 規 脂 肪 酸 12, 17-Dimethylocatadecanoic acid である事を明らかにし て い る (Vyssotski et al., 2012). こ の よ う に Thermogemmatispora属は菌体構成成分が大変ユニー クであり,その生合成経路の解明が待たれる.

ライフサイクルと胞子形成様式

 放線菌様の複雑な形態分化を示す Ktedonobacteria

のライフサイクルと胞子形成過程を調べるため,培養 が容易で生育の早い T. hazakensis SK20-1Tをモデル として,詳細な観察を行った.培養ステージ毎に光学 顕微鏡や SEM, TEM で観察し,ライフサイクルを描 いたものを Fig. 6 に示した.そのライフサイクルは,

胞子からの出芽,培地への栄養菌糸の伸長,気菌糸の 伸長,胞子形成,胞子成熟,胞子の遊離から成り,多 くの放線菌のそれと類似していた.培養初期の菌糸は 表面が滑らかで先端は丸みを帯びていており,栄養菌 糸,気菌糸とも隔壁に囲まれた細胞が連なって形成さ れていた.胞子形成の様子を培養初期に SEM 及び TEM にて観察した結果を Fig. 7A に示した.胞子の 発芽は,気菌糸の細胞壁の外に細胞膜が突き出る様な 状態で開始された(Fig. 7A-a).その後に若い胞子細 胞が膨らみ,隔壁の形成によって気菌糸細胞と隔離さ れて初期の胞子細胞が形成された(Fig. 7A-b).様々 な方向に膨らんだ若い胞子は明らかに気菌糸の幅より

 SOSP1-21 Bacterium SOSP1-85

Bacterium SOSP1-3 Bacterium SOSP1-0 Bacterium SOSP1-52

Bacterium SOSP1-1 Bacterium SOSP1-165 Bacterium SOSP1-9

clone 1959-6 clone 1959-1

 SK20-1 Ktedonobacteria bacterium Hsw-67

clone p25e24ok clone p36f22ok

clone B424 clone B149

clone 1921-4 clone FCPS679

clone HSB OF53̲F07 clone CWT SM03̲D12

clone P8

Chloroflexi bacterium P359 Chloroflexi bacterium T81

 ONI-1 Chloroflexi bacterium P352

clone Wkt̲02

Chloroflexi bacterium T104 Caldilinea aerophila STL-6-O1

Dehalococcoides ethenogenes 195 100

100 798099 100

99 93 90 79

100 100

100100

100

10088 100

99 81

100

83

75

79

82 79

0.02  ONI-5

Clone cluster

目 科

Fig. 3

  門に属する種の

16S rRNA

遺伝子配列に基づく

NJ

法を用いた系統樹
(6)

 SOSP2-11

 SK20-1

 ONI-1

Fig. 4

 

   SOSP1-21

T

,   

 SK20-1

T及び

   

ONI-1

Tの走査型電子顕微鏡写真

SK20-1   s ONI-1

Fig. 5

 

 

  SK20-1

T及び

 

 ONI-1

Tの胞子 の透過型電子顕微鏡による超 薄切片像
(7)

も小さかったため,この胞子形成様式は出芽による外 生胞子である事が明らかとなった.さらに,気菌糸内 の隔壁で囲まれた 1 つの母細胞から 4 個かそれ以上の 複数の胞子が出芽によって形成されている事が観察さ れた(Fig. 7B).その母細胞から出芽した胞子の大き さはそれぞれで異なっており(Fig. 7B),観察された 中 で 最 も 若 い 隔 壁 で 区 切 ら れ た 胞 子 細 胞 は 長 さ 0.4 mm, 幅 0.3 mm であった.この事は 1 つの母細胞か

ら出芽する時間とスピードが異なる事を示している.

一方で栄養菌糸には胞子は観察されなかった(Yabe et al., 2010b).

  こ の 気 菌 糸 に 胞 子 が 着 生 す る 様 子 は 放 線 菌 の Saccharomonospora sp.(Edith et al., 1988; Hu et al., 1988)や Actinomadura formosensis(Hasegawa et al., 1986)に似ているが,根本的に異なっている.こ れらの胞子は分岐した菌糸の先端が分節する事で生じ

Fig. 6

 

   SK20-1

Tのライフ

 

サイクル

 

胞子からの発芽

基底菌糸の形成

気菌糸の伸長

出芽による発芽 胞子の成熟

胞子の遊離?

2‑4 日

5‑7 日

遊離胞子

Table 2

 

     ONI-1

T

,   ONI-5

T

 SK20-1

T

 

及び

 SOSP1-21

Tの特徴

Characteristic

T. gem. ONI-1T T. fol. ONI-5T T. haz. SK20-1T K. rac. SOSP1-21T

Gram stain Positive Positive Positive Positive

G+C content (mol %) 60.2 58.1 54.0 53.9

Temperature for growth (℃)

 Range 50-74 45-74 31-58 17-40

 Otimum  60-65 60-65 50 28-33

Hydrolysis of: starch − − − +

       Avicel + + + −

       xylan + + + −

       chitin + + + −

Major quinone MK-9(H2) MK-9(H2) MK-9 (H2) MK-9 (H2)

Major cellular fatty acids C17:0 iso

Unknown  (ECL19.032)*

C17:0 iso

Unknown  (ECL19.032)*

C17:0 iso C16:1 2OH, C17:0 iso Cell wall amino acid Glu, Ser, Gly,

His, Ala, Orn

Glu, Ser, Gly,

His, Ala, Orn

Glu, Ser, Gly,

Ala, Orn Glu, Ser, Gly, Ala, Orn データは Yabe et al.(2010a, 2011c)及び Cavaletti et al.(2006)から引用した.Glu: glutamic acid,Orn: ornithine,

Ser: serine,Gly: glycine,His: histidine,Ala: alanine.Unknown (ECL19.032)* は Vyssotski et al.(2012)によって 12,17-dimethyloctadecanoic acid と同定された.

(8)

る分節胞子である.原核生物において出芽によって栄 養細胞を形成する細菌種は少ないながらいくつか報告 されているが,出芽によって直接胞子を形成する細菌 は確認されていない.しかし,出芽胞子を形成すると 記載されている例は以下のようにいくつかある.放線 菌の Pseudonocardia spinosa(Henssen at al., 1983)

は出芽胞子と記載されているが,これは気菌糸を出芽 によって形成し,その後,分化して結果として胞子を 形成している.このため,直接出芽によって胞子を形

成 し た わ け で は な い. 放 線 菌 の Micromonospora chalcea(George & Chrles, 1973)や Kineosporia sp.

(Pagani & Parenti, 1978)もまた出芽胞子と記載され ているが,その TEM 写真からこれらの胞子は分岐し た菌糸の先端が胞子に分化する事によって形成されて おり,Saccharomonospora や Actinomadura formo- sensis と同様に分節胞子である.また Planctomyces sp. (Hirsch, 1972)は当時出芽胞子を形成するとされ ていたが,これは胞子ではなく娘細胞である(Angert,

Fig. 7

 

 SK20-1

T

 

の培養ステージ毎の電子顕微鏡写真

A:培養初期に出芽によって若い胞子が形成された様子

a

b

c

d

B:培養中期において 1 つの細胞から複数の胞子が形成された様子

e

C:成熟した胞子の様子

(9)

2005).いずれにせよ,これらの細菌は 1 つの細胞か ら 1 つの胞子を形成するため,本株のように1つの細 胞から複数の胞子を形成する胞子形成様式とは大きく 異なっている.1つの細胞から複数の胞子を形成する 原核生物の例も少ないが,Metabacterium polyspora

(Angert & Losick, 1998)や Anaerobacter polyen- dosporus(Duda et al., 1987)が存在する.しかし,

これらは内生胞子であるため,SK20-1Tの出芽による 外生胞子とは異なる.よって T. hazakensis SK20-1T 株の胞子形成様式は原核生物では報告例がない.この ように1つの細胞から複数の胞子を形成するためには 1 つの染色体 DNA が複数のコピーを作らなければな らず,遺伝的メカニズムは高度に制御されているもの と考えられる.このような多出芽外生胞子形成様式は む し ろ 真 核 生 物 で あ る 担 子 菌 の Mixia osmundae

(Nishida et al., 1995) に似ている.

 培養後期は,胞子が成熟してブドウの房のようなク ラスターを形成した(Fig. 7C).成熟胞子形成後の気 菌糸内の細胞質は,胞子により栄養分を吸い取られて ほとんど空であり (Fig. 7C-e),成熟胞子を支える事は 困難であると考えられる.よって胞子は成熟後に遊離 しているものと推察された.

 以上,T. hazakensis SK20-1T株は放線菌と同様に 非常に複雑な分化を伴うライフサイクルを示し,胞子 形成様式は1つの細胞から複数の外生胞子を出芽に よって形成する多出芽外生胞子形成様式である事が明 らかとなった.この様式は真菌類の胞子形成様式と類 似 し て い る た め blastospore と 呼 ぶ 事 に し た.K.

racemifer SOSP1-21T及び Thermogemmatispora 属の 2 株も同様の胞子形成様式を示す事は SEM で確認し ており Ktedonobacteria 共通の特徴である事が強く示 唆された.また,このような特徴的な形態分化を示す 新しい系統が近年になって所謂難培養微生物ではな く,簡単に培養可能であった事は驚きであり(K.

racemifer は著しく培養速度が遅いため難培養である かもしれない),放線菌や枯草菌,粘液細菌などと同 様に細胞分化や進化の研究の新たな基礎材料となり,

その分野で重要な知見を生み出す微生物資源となる可 能性がある.

Thermosporothrix hazakensis SK20-1Tのゲノム解析  2011 年に Chang らによって Ktedonobacter racemi- fer SOSP1-21Tのゲノムが解読され,そのゲノムサイ ズは 13,661,586 bp, タンパク質をコードする遺伝子の 数が 11,453 個であり,ゲノム配列が報告されている

原核生物では最も大きい事が明らかとなった(Chang et al., 2011).特徴として xylose isomerase 遺伝子や 各種抗生物質耐性に関わる遺伝子の数が多い事を挙げ ている.筆者らは,同じ Ktedonobaceria 綱に属する T. hazakensis SK20-1Tのゲノムをドラフト解析した.

アノテーションのアルゴリズムは GeneRock を用い て,6 フレームスキャンを行い,34 アミノ酸以上の ORF をカウントした.その結果,ゲノムサイズは約 7.3 Mbp, ORF 数 は 6,284 個 で あ っ た(Table 3).

Ktedonobacter racemifer SOSP1-21Tと比較するとゲ ノムサイズ,ORF 数ともに約半分である事が明らか となった.COGs による機能分類の結果,特に大きな 特徴はないが,遺伝子数の多さに起因するのか,

COG により分類できない未知遺伝子の割合が多い事 が分かった(Table 4).また SK20-1T株の遺伝子中に は抗生物質生産に深く関与するとされるポリケタイド 生合成酵素(PKS)や非リボゾーム型ペプチド合成酵 素(NRPS)の遺伝子クラスターが複数存在し,その 相同遺伝子のいくつかは粘液細菌や藍藻類と高い相同 性(32-58%)を示した.粘液細菌は抗菌性や抗腫瘍 性を示す難培養細菌として知られており,易培養性で 後述するように抗菌性を示す T. hazakensis SK20-1T から相同遺伝子が検出された事は興味深い.その他の 特徴として多種多数の糖質加水分解酵素ファミリー

(GHs)が存在し,その中でセルラーゼ遺伝子は GH5, 6, 9, 12, 48 が検出された.既報の GH5, 6, 9, 12, 48 を 併せ持つ微生物のほとんどが放線菌である.GH5, 9, 12 については大腸菌にて発現させ,それぞれが特徴 のある性質を有する事を確認している(矢部ら,未発 表).

Ktedonoabceria の応用の可能性

 放線菌の多くは分岐した基底菌糸が菌体外繊維質分 解酵素を分泌して,土壌中のいろいろな腐植体の有機

Table 3

 

   SK-20-1

T

 SOSP1-21

Tのゲノム の特徴

T.haz. K.rac.

ゲノムサイズ(Mbp) 7.3 13.6

G+C 含量 53.1% 53.8%

RNA 遺伝子 59 87

rRNA オペロン 10 8

CDS 6,284 11,540

COG で割り当てられない

遺伝子 40.2 % 57.6 %

(10)

物残査の中に伸長していくため繊維質分解能が高く,

生産するセルラーゼなどは産業上利用されている.ま た放線菌は抗生物質などの二次代謝関連物質生産能に 優れ,古くから発酵工業や医薬産業などで利用されて いる産業微生物でもある.現在報告されている抗生物 質の多くが放線菌由来である.しかし,多くの研究者 が放線菌をターゲットに有用物質を探索したため,現 在では新しい構造や機能を有する抗生物質などの生理 活性物質の発見は困難さを増してきている.

 ところで,放線菌の二次代謝関連物質の生産と分岐 した気菌糸へと分化する複雑な形態分化は深く相関性 がある事が報告されており(Hara & Beppu, 1982),

Ktedonobacteria は同様の形態分化を示す.実際に T.

hazakensis SK20-1Tのゲノム中には上述のとおり多種 のセルラーゼ遺伝子を有し,T. hazakensis SK20-1T と T. onikobensis ONI-1T及び T. foliorum ONI-5Tは 微結晶性セルロースや CM セルロース,キシラン,粉 末キチンなど対して強い分解性を示す事が明らかと なっている(Table 2).またゲノム中の PKS や NRPS 遺伝子クラスターとの関連性は明らかとなっていない が,T. hazakensis SK20-1Tはある手法で抗菌試験を 行うと広く細菌に対して活性を示す事も分かっている

(矢部ら,未発表).これらの事は,Ktedonobacteria は放線菌に代わる微生物資源に成り得る事を強く示唆 している.

おわりに

 1 種(K. racemifer)しか正式に提唱されていなかっ た Chloroflexi 門,Ktedonobacteria 綱に新たに 1 つの 目と 2 つの科を創設し,3 属,4 種となった.これら の菌株は目,科レベルで系統が離れているにも拘わら ず,共通して分岐した気菌糸に胞子を着生する典型的 な放線菌様の形態を示し,さらにその胞子形成様式は 気菌糸内の隔壁で囲まれた 1 つの細胞から複数の胞子 を出芽によって形成する原核生物ではこれまで知られ ていなかった blastospore である事も明らかとなった.

これらの発見は微生物の生態,進化,分類の基礎分野 において重要な基礎的知見になると考えられ,さらゲ ノム配列を利用して,放線菌と比較する事により,形 態分化に関わる遺伝子を解析するなどして,深く研究 される事が期待される.また,放線菌に次ぐ様々な有 用酵素や生理活性物質の探索源としての微生物資源と 成り得る可能性があるため,筆者らはこの系統に属す る細菌を今後も分離・提唱し,系統の多様性を明らか

Table 4

 

   SK20-1

T

OSP1-21

Tのゲノムの

COG

による

機能分類の比較

コード T.haz. K.rac. Bacteria 機能

J 2.74 1.96 4.34 Translation, ribosomal structure and biogenesis

K 5.67 7.80 5.96 Transcription

L 3.52 8.51 4.94 DNA replication, recombination and repair

B 0.05 0.03 0.03 Chromatin structure and dynamics

D 0.48 0.30 0.76 Cell division and chromosome partitioning

V 1.85 1.88 1.25 Defense mechanisms

T 3.45 5.39 3.95 Signal transduction mechanisms

M 2.63 2.24 4.35 Cell envelope biogenesis, outer membrane

N 2.63 0.17 1.41 Cell motility and secretion

U 0.22 0.47 1.76 Intracellular trafficking, secretion, and vesicular transport O 2.01 1.70 2.95 Posttranslational modification, protein turnover, chaperones

C 3.98 3.63 4.80 Energy production and conversion

G 5.67 5.34 4.86 Carbohydrate transport and metabolism

E 5.30 4.14 7.25 Amino acid transport and metabolism

F 1.27 1.18 1.78 Nucleotide transport and metabolism

H 2.28 2.31 2.99 Coenzyme metabolism

I 2.59 2.06 2.93 Lipid metabolism

P 2.34 2.23 4.56 Inorganic ion transport and metabolism

Q 1.96 1.89 2.33 Secondary metabolites biosynthesis, transport and catabolism

R 8.02 9.59 10.43 General function prediction only

S 3.68 4.53 6.14 Function unknown

− 40.20 42.66 20.16 Not in COG

(11)

にしたいと考えている.

謝 辞

 本研究は,昨年,東京大学・分子細胞生物学研究所・

バイオリソーシス分野を定年により御引退されました 横田 明先生から全般に関してご指導頂き,大変充実 した成果を上げる事ができました.心から感謝申し上 げます.また,National Institute of Technology and Evaluation(NITE)/Biological Resource Center

(NBRC)の宮道慎二先生,田村朋彦先生,National Institute of Advanced Industrial Science and Technology(AIST)の花田 智先生,また元東京大 学バイオリスーシス分野の研究室の皆さまに御礼申し 上げます.共同研究者の相羽由詞氏,弊社研究員の酒 井康輝氏にも厚く御礼申し上げます.

 民間企業であるにも拘わらず,直接利益と結びつか ない基礎研究を理解して頂き,資金面でも精神面でも 応援して頂きました株式会社県南衛生工業代表取締役 葉坂 勝氏に深く感謝申し上げます.

文 献

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