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宇宙地球物理学実験(気象観測)

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Academic year: 2024

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宇宙地球物理学実験(気象観測)

1.はじめに

本実験は、気象観測機器を実際に使って気象観測を体験する。測定項目は、気圧、風向、

風速、気温、湿度である。原理を理解しやすいアナログ測器を用いた観測を通して、気象学 や自然科学一般に対する見識を深めることを目的とする。

2.用意するもの

アネロイド気圧計(本体、ケース)、携帯用風向風速計(本体、三脚)、 アスマン通風乾湿計(本体、三脚、ゼンマイ用ネジ、スポイト、ケース)、

コンパス、メジャー (以上は班に1個ずつ)

時計(秒針のある腕時計など)、筆記用具(ペン、鉛筆、消しゴム、下敷き)、

ノートパソコンまたは関数電卓(指数関数を計算できるもの)、記録用紙

※時計、筆記用具、ノートパソコンまたは関数電卓は各自持参してください。

3.観測の前に

記録用紙には、班、学籍番号、氏名、共同実験者名(全員、姓のみで可)を正しく記入し なさい。観測を始める前に、現在の地上の気温(℃)、湿度(%)、風速(m/s)を予想し て、あらかじめ記入しておきなさい(有効数字は1の位まで)。風速を予想するときには、ビ ューフォート風力階級(資料1)を用いてよい。なお、予想が当たったかどうかは成績評価 とは関係ない。

4.観測

本実験では、地上と屋上で、気圧、風向、風速、乾球温度、湿球温度を測定する。各班で 測器を受け取ったら、各測器の製造番号を記録用紙に記入する。観測の際には必ず番号を確 認し、途中で入れ代わらないように注意する。観測の前に観測機器の使い方を説明するので、

よく理解しておくこと。

観測機器は各班に1台であるが、測定値は必ず自分自身で読むこと。測定値は鉛筆ではな くペンで記録することが望ましい。時間に余裕があれば複数回測定してよい。測定場所、標 高(有効数字0.1mまで)、測定日(年は西暦)、時刻(日本標準時、24時制)を必ず記 録する。また、観測時の天気と雲量も記録する。雲量は雲が全くない場合は0、完全に雲に 覆われている場合は10とする(整数値)。他に気がついた点があれば書き留めておく。なお、

有効数字は、気圧は0.1hPa、風速は0.1m/s、温度は0.1℃までとする。風向 は16方位とする。

 アネロイド気圧計は本来屋内用なので、特に慎重に取り扱うこと。観測の際は水平に置 かなければいけない(水平に置かないと正しい値を示さない)。衝撃を加えたり、直射日 光に当てたりしないように注意する。雨天時には濡らさないようにする。風向風速計や 乾湿計と厳密に同じ場所で計測する必要はないので、付近の建物の中で差し支えのない

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場所など、水平に安定して設置できる場所を選ぶ。地面からの高さ(単位はm、有効数 字は0.1の位まで)を記録しておく。気圧変化に対する反応が遅れることがあるので、

測定前にガラスを軽くたたくとよい。気温は乾湿計によって測定するが、気圧計付属の 温度計の値も参考として記録しておく(有効数字は1の位までとする)。

 携帯用風向風速計は三脚を立てて使用するか、手に持ち水平を保ったまま高く持ち上げ て使用する。風向、風速の観測は本来10分間行なうことになっている(たとえば12 時の観測値は11時50分から12時00分までの観測結果である)が、本実験では3 0秒間とする。風向、風速計の高さは、一般には10mが標準とされているが、実際に は観測所ごとに異なっている。本実験の観測においては、風向風速計の、地面からの高 さ(単位はm、有効数字は0.1の位まで)を記録しておくこと。風向は、30秒間の うち、もっとも多かった風向を観測結果とする。風速は、まず目盛りをゼロに戻し、3 0秒経ったら目盛りを読む。正確に30秒間測定すること。その間、できるだけ測定値 に影響を与えないように注意する。

 アスマン通風乾湿計は三脚につるす形で使用する。気象庁の基準では、気温は地上1.

5mで計測することになっているが、今回は携帯式の三脚を用いているので、これより も低くなる。通風口の高さをメジャーで測定し記録しておく。2本の温度計のうち右側 は乾球温度計(ふつうの温度計)で、左側は湿球温度計である。湿球温度計の球部はガ ーゼで覆われている。金属筒をはずし、スポイトを使ってガーゼをじゅうぶんに湿らせ る。ガーゼには手を触れないこと。ゼンマイを巻いて5分間以上通風し、示度が安定し ていることを確かめてから、2本の温度計の示度を読む。手で触ったり、息がかかった りしないように注意する。示度の変化の影響を防ぐため、小数点第1位を先に読み、次 に、1の位、10の位を読むとよい。本実験で使用する乾湿計には日よけがついている ので、短時間の観測であれば直射日光に当てても問題ない。

5.解析

地上と屋上のそれぞれについて、

(1)乾球温度、湿球温度から、乾球温度と湿球温度の差(単位:℃、有効数字:0.1℃)

と相対湿度(単位:%、有効数字:1%)を算出しなさい。相対湿度を算出するときには湿 度換算表(資料2)を用いなさい。換算表は1℃単位であるから適宜補間して用いること。

(2)気温(乾球温度)から飽和水蒸気圧を算出しなさい(単位:hPa、有効数字:0.

1hPa)。計算にあたっては以下の近似式を用いること。

 

 

3 . 27 237

. 17 exp

611 T

e

s

T

ただし、eは飽和水蒸気圧(Pa)、Tは温度(℃)である。eの単位がPaである点に注 意すること。1hPa=100Paである。上の式で、expはexp x = ex(ただし、eは自然対 数の底)で定義される指数関数である。以下、計算問題においては、結果だけでなく計算過 程も記すこと。

(3)飽和水蒸気圧と相対湿度から水蒸気圧を算出しなさい(単位:hPa、有効数字:0.

1hPa)。水蒸気圧と飽和水蒸気圧との比(水蒸気圧/飽和水蒸気圧)が相対湿度である点 に注意しなさい。

(4)気圧と水蒸気圧から、乾燥空気の分圧を算出しなさい(単位:hPa、有効数字:0.

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1hPa)。乾燥空気の分圧と水蒸気圧の和が気圧である点に注意すること。

(5)乾燥空気の分圧と気温(乾球温度)から乾燥空気の密度を計算しなさい(単位:kg

/m、有効数字:0.001kg/m)。計算にあたっては以下に示した、気体の状態方程式を 用いること。

) 15 . 273 ( 

R T

p

ここで、ρは気体の密度(kg/m)、pは圧力(Pa)である。気体定数Rは、乾燥空気 の場合、R=287J/kg・Kである。ここで圧力pの単位がPaである点に注意するこ と。

(6)同様に、水蒸気圧と乾球温度から水蒸気の密度を計算しなさい(単位:kg/m、有 効数字:0.001kg/m)。水蒸気の場合、気体定数RはR=462J/kg・Kである。

(7)乾燥空気と水蒸気の密度を足し合わせて、空気(乾燥空気と水蒸気)の密度を求めな さい(単位:kg/m、有効数字:0.001kg/m)。

(8)水蒸気の密度と乾燥空気の密度から比湿を算出しなさい(単位:g/kg、有効数字:

0.1g/kg)。比湿とは、水蒸気の密度と、空気(乾燥空気と水蒸気)の密度との比(水 蒸気の密度/空気の密度)のことである。単位がkg/kgではなくg/kgである点に注 意すること。水蒸気の密度は(6)で計算したが、有効数字が足りないと考えられる場合は 適切に補いなさい。

次に、

(9)観測データにおける、地上と屋上の気圧差(地上の気圧―屋上の気圧)を計算しなさ い(単位:hPa、有効数字:0.1hPa)。

(10)空気(乾燥空気と水蒸気)の密度から、地上と屋上の気圧差(地上の気圧―屋上の 気圧)を推定しなさい(単位:hPa、有効数字:0.1hPa)。以下の式で表されるよう な静水圧平衡を仮定してよい。

z g p  

 

ここで、Δpは気圧差(Pa)、ρは空気の密度(kg/m)、gは重力加速度(m/s)、

Δzは高度差(m)である。重力加速度gの値はg=9.8m/sとする。この式で計算さ れる気圧差Δpの単位がPaである点に注意すること。

6.考察

(1)地上と屋上では、風速にどのような違いがあるか、あるいはないか。また、その原因 を考察しなさい。

(2)地上と屋上では、気温にどのような違いがあるか、あるいはないか。また、その原因 を考察しなさい。

(3)地上と屋上では、相対湿度および比湿にどのような違いがあるか、あるいはないか。

また、その原因を考察しなさい。

(4)解析(9)と(10)の結果を比較しなさい。また、比較した結果について、そのよ うになった原因を考察しなさい。

記録用紙は、学籍番号と氏名の記入を確認のうえ、次回の実験の日までに提出してください。

Referensi

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