寸法公差、はめあい、
表面粗さ
電子制御設計製図Ⅰ ( 第 17 回 )
2010 年 10 月 12 日 Ⅲ限目
寸法公差とはめあい
寸法公差
寸法公差:寸法の誤差をどの程度まで 許容できるかの差
切削等によって加工される材料 製図寸法との誤差 ( ずれ ) が発生
( 原因:工作機械の精度、
人為的な誤差、熱変形等 …) 誤差を失くすことはできない!
☆
寸法公差とはめあい
(a) プラグゲージ(穴用) (a) リングゲージ(軸用)
(1) ヒストグラム (2) 正規分布曲線 (3) 許容限界寸法
はめあいの種類
(a) すきまばめ (b) しまりばめ (c) 中間ばめ
(a) すきまばめ (b) しまりばめ
すきま しめしろ
はめあいの各種
すきまばめ すきまばめ すきまばめ すきまばめ
組み合わせたとき、常にすきまができるはめあい。
しまりばめ しまりばめ しまりばめ しまりばめ
組み合わせたとき、常にしめしろができるはめあい。
中間 中間 中間 中間ばめ ばめ ばめ ばめ
組み合わせたとき、穴・軸の実寸法によってすきま 又はしめしろができるはめあい。すなわち、穴と軸の 公差域が全部又は部分的に重なり合うはめあい。
はめあい各部の状態
(a) 片側公差方式 (b) 両側公差方式
寸法許容差の表示方法
寸法許容差の表示方法
30 F6
穴
軸
30 f6Φ30の公差域f,F
公差等級6による寸法許容差
寸法許容差の表示方法
Φ30の公差域f,F
公差等級6による寸法許容差 30 f6
公差域 公差等級
表面粗さ
表面粗さの種類
名称 記号 範囲
(単位μm) 算術平均
粗さ
Ra 0.012 -0.20 0.40 - 1.60 3.2 – 6.3 最大高さ Ry 0.050 -0.80 1.60 - 6.3 12.5 – 25 十点平均
粗さ
Rz 0.050 -0.80 1.60 - 6.3 12.5 – 25
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表面粗さの種類
表面粗さの種類
算術平均粗さ(Ra): 粗さ曲線を中心線から折り返し、
その粗さ曲線と中心線によって得られた面積を長さLで 割った値をマイクロメートル(μm)で表わす。
最大高さ(Ry): 断面曲線を基準長さLを抜き取った部分 の最大高さを求めてマイクロメートル(μm)で表わす。
十点平均粗さ(Rz) :断面曲線から基準長さLだけを抜 き取った部分において、最高から5番目までの山頂の 標高の平均値と、最深から5番目までの谷底の標高の 平均値との差の値をマイクロメートル(μm)で表わす。
表面粗さの記入法
(a) 除去加工の 要否を問わず
(b) 除去加工
を要す
(c) 除去加工
を禁ず
加工方法と表面粗さ
リングゲージ
これらの面は表面粗さを問わない ゲージ内側面は鏡面仕上げ
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加工方法と表面粗さ ( 抜粋 )
加工法 略号Ⅰ 略号Ⅱ
旋削 L 旋
穴あけ D キリ 中ぐり B 中グリ フライス削り M フライス
リーマ削り FR リーマ
旋削(外径)加工
穴あけ(ドリル)加工
中ぐり加工
http://www.matsuura.co.jp/japan/saiyo/about/kousaku_syurui.shtm 参照
フライス削り
http://www.matsuura.co.jp/japan/saiyo/about/kousaku_syurui.shtm 参照
リーマ削り
リーマ 工作物工作物
穴が大きくなりました。
形削り盤
切削用バイトを一方向に動かして
母材を切削
円筒研削
母材と砥石をそれぞれ逆回転させ、研削を
行う加工法
ラップ仕上げ
母材と工作台(ラップ)の間にラップ剤を砥石として流 し込み、加圧して摺動(しゅうどう)する研削法
面の肌 ( 表面 ) の記入方法
ホーニング:砥石等による仕上げ作業
表面粗さの簡略記入方法
次回の授業 (10 月 19 日 )
第 18 回:ねじ、ボルト、ナット