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廃棄と汚染の経済学 2007 EPR OECD PPP

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廃棄と汚染の経済学2007年度秋学期(集中)定期試験 解答例

1.拡大生産者責任(EPR)について以下の問に答えなさい。

(1)拡大生産者責任とはどのような政策概念が説明しなさい(200字程度)。

【解答例】拡大生産者責任とは、廃棄物の発生・排出抑制のために生産物連鎖のより上流 部分にいる生産者に課される責任であって、生産物の使用後の段階まで当該生産物の生産 者が物理的もしくは財政的な責任を果たすことが求められている。従来都市ごみ(おもに 家庭系の廃棄物)の処理責任は市町村であったが、この責任の一部を生産者に移すことに よって発生・排出抑制を促すようにしたのがEPRである。

(2)拡大生産者責任という政策概念が OECD によって提示され、日本で受け入れられた 背景について説明しなさい(200字程度)。

【解答例】OECDでは、先進国の容器包装廃棄物の事例研究から出発し、発生・排出抑制の 手段としての拡大生産者責任という政策概念に到達した。日本においても一般廃棄物の処 理問題が深刻化していたが、容積比で約 6 割を占めると言われる容器包装廃棄物の発生・

排出抑制が求められるようになった。そこで、容器包装リサイクル法を策定する際、拡大 生産者責任の概念が取り入れら、その後個別リサイクル法を施行するときにも何らかの形 でこの概念が採用されるようになった。

【注意】拡大生産者概念が検討されたのは、1990年代であり、汚染者支払い原則(PPP)が 提示されたときとは時代背景が異なる。なぜか、1960~70 年代の公害問題と関わらせて答 える答案がほとんどであったが、これは間違いである。いかに講義に出席していないかが わかる。

2.専ら物とは何か説明し、古紙のリサイクルを促進する上でこの制度がどのような意味 を持っているか説明しなさい(400字程度)。

【解答例】専ら物とは、使用済み製品のなかで専らリサイクル利用されるものであって、

本来ならば廃掃法における一般廃棄物や産業廃棄物の対象となる可能性もあるが、次の点 で廃掃法の制約を免れているものである。すなわち、専ら物については、仮に逆有償であ っても、その収集・運搬に関して廃掃法上の業の許可が不要であるとされている点である。

専ら物としては、古紙、くず鉄、あきびん類、古繊維が挙げられる。これらは、相場によ って、ある取り引き段階で有償にも逆有償にもなり得る。また、同じ古紙であっても、集 めた対象物の一部が有償で他は逆有償であることもあり得る。こうした時、収集・運搬に 業の許可を求めたら取り引きが滞り、リサイクルが妨げられてしまう。そこで、リサイク ルされることがほとんど確実と思われるものを選んで専ら物とし、収集・運搬の業の許可 を不要としたのである。とりわけ逆有償が一般化したときにはこの制度の適用によってリ サイクルがしやすくなると考えられる。

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【注意】この問題の解答においては、カスケードリサイクルは無関係である。カスケード リサイクルに関わる問題を予測して模範答案を書いた学生がいるのだろうが、その内容を 解答しても全く題意に副わないことは言うまでもない。内容が同じ間違った答案が多数見 出された。

3.バッズの取り引きについて、以下の問に答えなさい。

(1)バッズの取り引きには2つの情報の非対称性が伴う。この2つの情報の非対称性と は何か説明しなさい(200字程度)。

【解答例】排出事業者が処理を委託した業者に廃棄物を引き渡すとき、当該廃棄物の内容 や組成情報を業者に伝えないことに起因する情報の非対称性が第1の非対称性である。こ の場合、委託された処理業者は、相当の費用をかけない限り扱っている廃棄物の内容・組 成を知りえない。逆に、処理を委託された業者が処理内容の情報を排出者に伝えないこと に由来するのが第2の情報非対称性である。この場合、排出者は、望んだ処理内容が的確 に実施されているかどうかを知りえない。

(2)この情報の非対称性によってどのような問題が生じるか述べなさい(200字)。

【解答例】第1の情報の非対称性によって、処理業者は適正な処理をしようと思っても、

常識的な費用では行えない。このため、適正な処理が損なわれる可能性が大きい。加えて、

処理業者には、第2の情報の非対称性を悪用して処理内容を偽り、適正処理にかかる費用 を惜しんで手抜き処理を行ったり、不法投棄や不正輸出に走ったりする可能性が大きくな る。2つの情報の非対称性がある限り、不適正処理・不法投棄・不正輸出を防ぐことは難 しい。また、第2の非対称により、業者のダンピングが起きると、逆選択によって優良業 者が市場から駆逐される恐れもある。

(3)この問題を解決するために、現実の世界でどのような手法が採られているか説明し なさい(200字)。

【解答例】第1の情報の非対称については、たとえば建設リサイクル法では排出者に分別 解体を義務付け、排出内容が明らかにするようにしている。また使用済み自動車のリサイ クルでは、製造業者が解体マニュアルを用意したりして車の適正解体情報を提供している。

第2の情報の非対称性については、産業廃棄物管理表(マニフェスト)によって、廃棄物 のフロー情報が排出者に流れるようにしている。紙媒体から電子媒体のマニフェストに変 われば、このフロー情報がリアルタイムで把握されるようになる。また、優良業者に認定 制度などもある。

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供しなければならない。ただし、両者協議の上で別途様式による情報提供を行う場合 はその様式に記載した内容のとおりとする。 ア 産業廃棄物の発生工程 イ 産業廃棄物の性状及び荷姿 ウ 腐敗、揮発等性状の変化に関する事項 エ 混合等により生ずる支障 オ 日本産業規格C0950号に規定する含有マークが付された廃製品の場合には、含 有マーク表示に関する事項 カ

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3 甲は、委託する産業廃棄物のマニフェストの記載事項は正確にもれなく記載すること とし、虚偽又は記載漏れがある場合は、乙は委託物の引き取りを一時停止しマニフェス トの記載修正を甲に求め、修正内容を確認の上、委託物を引き取ることとする。 第5条(甲乙の責任範囲) 乙は、甲から委託された産業廃棄物を、その積み込み作業の開始から第3条第3項に

3 甲は、委託する産業廃棄物のマニフェストの記載事項は正確にもれなく記載すること とし、虚偽又は記載漏れがある場合は、乙は委託物の引き取りを一時停止しマニフェス トの記載修正を甲に求め、修正内容を確認の上、委託物を引き取ることとする。 第5条(甲乙の責任範囲) 乙は、甲から委託された産業廃棄物を、その積み込み作業の開始から第3条第3項に

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