応 用 問 題 P.11 〜 14
解説
⑴ 傍線部①のある一文「いわば、まだ〜」が、その 直前までの内容を比喩的に述べたものであることを 読みとる。「中身を見ないまま、どんどんつぶして しまっている」ものは、「その多くを見出しもしな いままに〜失っている」ものだから、「貴重な種を 含む細菌や菌類」が「生きている場所」のこと。
⑵ 傍線部②の直前に着目する。まず、「生物多様性 を残し、継続させていくということは、つぎの世代、
将来の世代を考えるという意味でも重要となる」と ある。この「将来の世代を考える」について、将来 の世代が何をするための可能性を残しておくべきだ と述べているのか読みとる。傍線部②の3行前の「つ ぎの世代がそれ(=さまざまな種)を利用したり、
研究したりできる選択肢を残しておく」こと。
⑶
a
を含む一文を、直後の一文で「外部の環境 変化に対処するために、生物多様性が生まれ、ネッ トワークがつくられてきた」と言いかえている。よっ てa
には「ネットワーク」と同じ意味の四字の 言葉が入る。本文4行目で、生物のあいだにつくり あげられたネットワークを「生態系のなかのつなが り」と述べている。⑷ 傍線部③のある段落の最後で「人間が生息地を開 発したり、移動にともなってそれまでにはいなかっ た生物を運びこんだりといったことによって、ネッ トワークにほころびが見えはじめている」と述べて いることから、イが適切。
⑸ 傍線部④の前までは、生物にとって多様性が重要 ⑴貴重な種を含む細菌や菌類の生きている場所。
⑵さまざまな種を利用したり、研究したりする
⑶つながり ⑷イ ⑸エ ⑹ア
⑴ア ⑵①自分の言語感覚 ②a.つぶやき
b.社会的に共有されるようになった「○○は
誤用」という情報 ⑶どんなことばや言い方 でも、意思疎通の役に立っているならば、立派 な存在理由があり、一概に否定することはでき ないということ。 ⑷
解答例
であることを説明してきた。そして、傍線部④の段 落では、その多様性というものが、人間の社会にお いても重要だということを述べている。
⑹ 名詞で終わる「体言止め」には、余韻や余情をも たせる効果がある。ここまでに述べてきた「多様性」
の必要性や重要性を、もう一度読者に思い起こさせ るようなはたらきをしているので、アが適切。
⑴ Aは、「どちらがより古い意味かは、実はよく分 かっていません」、だから「後者を軽々しく『誤用』
と批判することはできない」というつながり。Bは、
「情報がネットで一気に拡散する〜簡単に『誤用認 定』できるようになりました」ということに、「そ の〜情報の中には〜本当は誤用とは言えないものが 多く含まれています」ということを付け加えている。
⑵①
段落に「メディアがまだ『ことばの誤用』を それほど話題にしなかった頃、年配者は自分の言 語感覚に基づいて、若い人のことば遣いに注意を 与えていました」とある。
②a
.「インターネットの掲示板やSNSに投稿さ れた」ことばなので、「つぶやき」( 段落1行 目)。
b
.「情報」「社会的」の2つの言葉を含む表現を 探すと、 段落に「メディアの発達と共に、『○
○は誤用』という情報が社会的に共有されるよ うになりました〜相手のことばを簡単に『誤用 認定』できるようになりました」とある。
⑶ 傍線部②の直前の「ことばには『〜だけが正しい』
ということはありません。少数派の言い方であって も〜意思疎通の役に立っているならば〜立派な存在 理由があります。どんなことばでも、一概に否定す ることはできません」という内容をまとめる。
⑷ 教子さんは、情報番組で「誤用」だと紹介してい たことをうのみにするのではなく、「私自身は、普 段から〜使っているが、これは誤用か?」と思って 過去の用例を調べた。筆者が 段落で「安易に誤用 として捨て去るべきではありません〜過去の文学作 品など〜検索できます。実は伝統的な表現だったと、
すぐに分かる場合もあります。本当に誤用かどうか、
立ち止まって考える慎重さが必要です」と主張した 内容を実行したといえる。