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応用複素関数第 7 - 明治大学

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応用複素関数 第 7 回

〜 流体力学への応用(5), ポテンシャル問題 (1)

かつらだ

桂田 祐史ま さ し

2021年5月31日

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 応用複素関数 第7 2021531 1 / 18

(2)

目次

1 本日の内容・連絡事項

2 流体力学への複素関数の応用(続き) 流れの合成

一様流と湧き出しの重ね合わせある無限物体をよぎる流れ 同じ強さの湧き出し・吸い込みの対

同じ強さ反対向きの渦の対 ランキンの卵形(Rankine body) 2重湧き出し(doublet)

円柱を過ぎる一様流

3 ポテンシャル問題 はじめに

Poisson方程式の境界値問題

4 参考文献

(3)

本日の内容・連絡事項

流れの重ね合わせを考える。前回解説した簡単な流れ(一様流、湧 き出し・吸い込み、渦糸 (点渦))の重ね合わせによる有名な流れを 紹介する。

講義ノートとして桂田 [1], 参考書として今井[2]をあげておく。

レポート課題1を出します。〆切は6月25日(土) 23:00。提出は Oh-o! Meiji を用いる。

ポテンシャル問題(Laplace方程式の境界値問題,日本語?) を解説 する。

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 応用複素関数 第7 2021531 2 / 18

(4)

3.14 流れの合成

2つの2次元渦なし非圧縮流があり、速度場をそれぞれ v1, v2,また複 素速度ポテンシャルを f1,f2 とする。このとき v1+v2 を速度場とする流 れは、やはり2次元渦なし非圧縮流であり、その複素速度ポテンシャルは f1+f2 である。

実際、

rotv1 =rotv2= 0, divv1=divv2 = 0 であれば

rot(v1+v2) = 0, div(v1+v2) = 0,

(f1+f2) =f1+f2 = (u1−iv1) + (u2−iv2)

= (u1+u2)−i(v1+v2).

流れを合成するには、複素速度ポテンシャルを足せば良い

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 応用複素関数 第7 2021531 3 / 18

(5)

3.14.1一様流と湧き出しの重ね合わせある無限物体をよぎる流れ

U,m>0 とする。一様流f1(z) = Uz と、湧き出し f2(z) = mlogz の 重ね合わせの複素速度ポテンシャルは

f(z) =f1(z) +f2(z)

=Uz+mlogz =Urcosθ+mlogr+i(Ursinθ+). ゆえに流れ関数は

ψ=Ursinθ+mθ.

θ= 0 とすると ψ = 0,また θ=π とすると ψ= であるから、こ れらは ψ の等高線である。ゆえに実軸(原点を除く)は流線である。

また θ∈(0,2π),θ̸=π とすると

ψ= ⇔Ursinθ+=mπ⇔r = m(π−θ)

Usinθ ⇔r = m U · φ

sinφ. (1)

ただし φ:=π−θ.

θ∈(0, π) (φ∈(0, π))θ∈(π,2π) (φ∈(−π,0))で分けて考える。

かつらだ 桂 田

まさし

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(6)

3.14.1一様流と湧き出しの重ね合わせある無限物体をよぎる流れ

これは右方向に無限に伸びるU字型の曲線である1。流体が非粘性流体 の場合、これを壁面とする物体を(U字形領域に)入れても、流れは影響 は受けない。ゆえに、この流れは、その形の物体をよぎる流れを表して いる。

-4 -2 0 2 4

-4 -2 0 2 4

1:一様流と湧き出しの重ね合わせ(太線はψ=±)

1昨年度まで、おかしなことを書いてしまっていた。−π < θ < πと考えていたせいで あるが、勘違いであった。

かつらだ 桂 田

まさし

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(7)

3.14.2 同じ強さの湧き出し・吸い込みの対

z =a に置いた強さm の湧き出し、z =−aに置いた強さ m の吸い込 みを重ね合わせる。

f(z) :=mlog(z −a)−mlog(z+a) =mlogz−a z+a. (途中で分枝が気になるが、右辺はC\[−a,a] で一価正則である!)

分子, 分母の z を、それぞれz =a+r1e1,z =−a+r2e2 で置き換 えると

f(z) =m((logr1+1)(logr2+2)) =mlogr1

r2 +im(θ1−θ2). 等ポテンシャル線の方程式は r1

r2 =定数. アポロニウスの円を表す。

流線の方程式はΘ :=θ1−θ2 =定数. Θ はa,−aから点 z を見込む角 であるので、2点±a を結ぶ線分を弦とする円弧である(円周角の定理の 逆による)

かつらだ 桂 田

まさし

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(8)

3.14.2 同じ強さの湧き出し・吸い込みの対 ( 続き )

-2 -1 0 1 2

-2 -1 0 1 2

2:同じ強さの湧き出しと吸い込みの重ね合わせ

かつらだ 桂 田

まさし

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(9)

3.14.3 同じ強さ反対向きの渦の対

等しい強さを持ち、回転の向きが反対の点渦をz =a,−aに置いて重ね 合わせた流れの複素速度ポテンシャルは

f(z) :=logz−a z+a.

等ポテンシャル線、流線の方程式はそれぞれθ1−θ2 =定数, rr1

2 =定数

で、どちらも円を表す。

-2 -1 0 1 2

-2 -1 0 1 2

3:同じ大きさ、反対向きの2つの渦(渦対)の重ね合わせ

かつらだ 桂 田

まさし

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(10)

3.14.4 ランキンの卵形 (Rankine body)

U,m,a>0 とする。一様流 f1(z) =Uz,−aに置いた湧き出し f2(z) = mlog(z+a),aに置いた吸い込みf3(z) =−mlog(z−a) を重ね合わせる。

f(z) :=Uz+mlog(z +a)−mlog(z−a) =Uz+mlogz+a z−a. 流れ関数は

ψ=Uy−m(θ1−θ2) =Uy −mtan1 2ay x2+y2−a2.

実軸 y = 0では、ψ= 0 であるから、実軸は1つの流線である。また

ψ= 0⇔y = m

U tan1 2ay x2+y2−a2.

この方程式は卵形の曲線を表す。これをRankineの卵形(the Rankine bpdy) と呼ぶ。

かつらだ 桂 田

まさし

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(11)

3.14.4 ランキンの卵形 (Rankine body) 続き

-2 -1 0 1 2

-2 -1 0 1 2

4:Rankineの卵形(同じ強さの湧き出し・吸い込みと一様流の重ね合わせ)

かつらだ 桂 田

まさし

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(12)

3.14.5 2 重湧き出し (doublet)

同じ強さの湧き出し・吸い込み対の流れの複素速度ポテンシャルは f(z) =mlog(z−a)−mlog(z+a).

µ >0 を取り、2am =µという関係式を保ったままで、a→0 とした 極限を考えよう。

f(z) =mlog(z−a)−mlog(z+a) =−µlog(z+a)log(z−a) 2a

→F(z) :=−µd

dz logz =−µ

z = −µx

x2+y2 +i µy x2+y2.

F を複素速度ポテンシャルとする流れを二重湧き出し(doublet)と呼ぶ。

かつらだ 桂 田

まさし

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(13)

3.14.5 2 重湧き出し (doublet) ( 続き )

F(z) :=µz の定める流れの等ポテンシャル線は、実軸上に中心を持ち 原点を通る円、または虚軸 (原点を除く) である。

一方、流線は、虚軸上に中心を持ち原点を通る円または実軸(原点を除 く) である。

-2 -1 0 1 2

-2 -1 0 1 2

5:二重湧き出し (同じ強さの湧き出し・吸い込みの極限)

かつらだ 桂 田

まさし

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(14)

3.14.6 円柱を過ぎる一様流

ランキンの卵形で2am=µ (正定数) としてa→0 としてみよう(二重 湧き出しと一様流との重ね合わせ、とも言える)

f(z) =Uz+ µ z =U

( z +R2

z )

, R:=√ µ/U.

f(re) =U (

rcosθ+isinθ+R2

r (cosθ−isinθ) )

であるから、速度ポテンシャルϕと流れ関数ψ

ϕ=U (

r+ R2 r

)

cosθ, ψ=U (

r−R2 r

) sinθ.

特に円周r =R 上で ψ= 0 であるから、r =R は流線である。

かつらだ 桂 田

まさし

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(15)

3.14.6 円柱を過ぎる一様流 ( 続き )

6:円柱を過ぎる一様流

完全流体の一様流の中に円柱を入れると

かつらだ 桂 田

まさし

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(16)

4 ポテンシャル問題

4.1はじめに

まず復習から。非圧縮渦なし(ポテンシャル)流の速度ポテンシャル ϕ は次を満たす(6回授業)

△ϕ= 0 (in Ω)

(2)

∂ϕ

∂n =v ·n (on Ω).

(3)

上のv が分かれば、(2), (3)は、Laplace方程式のNeumann境界値 問題である。(かなり一般的な条件下で) 定数差を除いて一意的に解が存 在する。

ϕが求まれば、v =gradϕにより v が得られ、流れが決定される。

上のvさえ分かれば、(2), (3)を解いて流れが求まる。

前回既知の正則関数を組み合わせることで色々な2次元流れを表す、という手 法を紹介した。例えば円柱周りの一様流の問題などを解いた。扱える問題の範囲 が異なり、どちらが優れているとも言えないが、こちらの方法の有効性を想像す るのは難しくないであろう(実際、とても強力である)。

かつらだ 桂 田

まさし

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(17)

4.2 Poisson 方程式の境界値問題 ( その重要性の説明 )

Laplace方程式の境界値問題(2), (3)を少し一般化する。

Rn (n = 2,3)の領域、Γ :=

Γ = Γ1Γ2, Γ1Γ2 =

と分割されていて、f : ΩR,g1: Γ1 R, g2: Γ2 Rが与えられたと する。また n は、Γ2 上の点における外向き単位法線ベクトルとする。

このとき u: Ω R で、次の方程式を満たすものを求めることを考 える。

−△u =f (in Ω) (4)

u=g1 (on Γ1) (5)

∂u

∂n =g2 (on Γ2).

(6)

(4)は有名な Poissonポ ア ソ ン方程式である。

(5), (6)はそれぞれ

ディリ ク レ

Dirichlet境界条件,

ノ イ マ ン

Neumann境界条件と呼ばれる。

かつらだ 桂 田

まさし

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(18)

4.2 Poisson 方程式の境界値問題 ( その重要性の説明 )

Poisson方程式は、楕円型偏微分方程式の典型例であり、様々な現象の

モデルに登場する。

重力場 f (質量分布の)密度,ϕはポテンシャル・エネルギー 静電場 f は電荷密度,ϕは電位

熱平衡 f が発生する熱量,ϕは温度

この問題は数学的に非常に詳しく研究されてきた。一般に解の存在が証 明できたのは20世紀に入ってからである。

その中でも f = 0 の場合 (Laplace方程式 △u = 0) がとりわけ重要で ある。これは関数論においても、多くの基本的な結果を得るための基礎と なる(調和関数を決定する問題だから)。

ポテンシャル問題には、差分法 (FDM, finite difference method)、有限要素法 (FEM, finite element method) をはじめとする多くの数値計算法が適用できる。

特に Laplace 方程式の場合は、基本解の方法 (method of fundamental solution) が有力である。

かつらだ 桂 田

まさし

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参考文献

[1] 桂田祐史:複素関数と流体力学,

http://nalab.mind.meiji.ac.jp/~mk/complex2/intro-fluid.pdf(2015).

[2] 今井功:複素解析と流体力学,日本評論社(1981/10/20, 1989/4/1).

かつらだ 桂 田

まさし

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