検討の観点と特色
発 行 者 の 番 号 ・ 略 称
教 科 書 の 記 号 ・ 番 号
教 科 書 名 発 行 者 名
17 教出 国総 343 新 編 国 語 総 合 教育出版株式会社
項目 観点 特色等
1
内容の選択 学習指導要領,教科の 目標を達成するために 必要 な教材● 教育基本法・学習指導要領の目標を押さえ,学習指導要領に示 された学習項 目を網羅し,偏りなく構成されている。
● 現代文編,表現編,古文編,漢文編に分かれており,いずれの 領域も「国語総合」 の学習事項を獲得するために十分な教材数 である。
2
内容の程度 基礎的・基本的事項の 理解や習得のための配 慮● 文・語句レベルの設問が脚注に,より深い作品理解のための設 問が手引きに おかれている。
● 古典領域においては,文法・句型についてコラムとして教材化 されている。
3
内容の組織・配 列・分量学習指導を有効に進め る た め の 組 織 ・ 配 列 ・ 分量
● 現代文領域では,評論は3単元7教材。文化論から科学論まで,
多岐にわたるテーマが取り上げられている。今日的な問題提起に 富み,論理構造の明快な評論作品を通して論理的な読解力と思考 力を育成することが期待できる。小説は3単元7教材。古典的な 作品から現代を代表する作家・作品まで,バラエティに富んだ構 成である。随筆は 1 単元 2 教材。教科書冒頭に置かれ,高校 生として新しい生活が始まった生徒たちにふさわしい内容であ る。いずれも,学習目標が初めに掲げられ,手引きはその目標を 達成するためのワークとして構成されている。何をどのように学 習するのかが,学習者にわかりやすい構成である。また,すべて の単元に「ズームアップ」が付されており,応用・ 発展的な学 習も可能である。表現編は6教材,見開きを基本にした構成で,
他教科の学習の際にも活用できるよう工夫されている。
● 古文領域では,中学校での古典学習を押さえ,さらに高校生の 興味をひく章段を厳選した,古文学習に慣れ親しむ態度を養う構 成である。説話・随筆・物語・和歌・俳諧が採録してあり,幅広 い時代・文種の豊富な教材にふれることができる。文法学習のた めの「解釈のために」が段階的に設置してあり,生徒の自学自習 にも役立つよう配慮されている。
● 漢文領域では,基礎的な訓読知識を身につける入門単元は「訓 読の基礎」「名言」に分けられており,ゆったりと構成されてい る。入門以外の単元では,故事・史伝・唐詩・思想が取り上げら れており,リード文や豊富な写真が,漢文で描かれた作品世界へ の興味関心を引き出すよう工夫されている。
4
創意工夫 学習意欲を高めるため の配慮,用語・記号の 取り上げ方および記述 の方法● 教材理解に必要な地図・説明図などの図版が,教材に密接して 掲載されており,授業で扱いやすいよう配慮されている。
● 付録では,古典の文法理解を助ける資料から文学史年表・故事 成語まで,豊富に掲載されている。日本の色・服飾図など,ビジ ュアルな資料も豊富である。
5
印刷・造本等 印刷の鮮明度,活字の 大きさ,行間,製本な ど● 紙質は白く,大きい活字を使用している。印刷は鮮明で,適所 にあるカラー図版も生徒の学習意欲を高める。表紙はコーティン グが施され,製本も堅牢である。
6
総合所見 ● 国語科の基礎的・基本的な内容を取り上げ,確かな読解力と思考力を身につける ことが意図されている。● 親しみやすく新鮮な教材で構成し,生徒の知的好奇心を刺激し,学習意欲を高め ることが重視されている。