• Tidak ada hasil yang ditemukan

気象学概説(2012 年度秋学期) 最終テスト

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2024

Membagikan "気象学概説(2012 年度秋学期) 最終テスト"

Copied!
8
0
0

Teks penuh

(1)

1

気象学概説(2012 年度秋学期)

最終テスト

1.気温が 0℃より高い雲の中では凝結過程によって水粒子が成長する。

それに対して、気温が低い雲の中では、昇華凝結過程によって氷粒子が成 長する。水粒子と氷粒子が共存する環境では、特に水蒸気圧が水面での飽 和水蒸気圧と氷面での飽和水蒸気圧の間の値をとる場合、氷粒子は水粒子 に比べてより効率的に成長する。この仕組みを水面と氷面での飽和水蒸気 圧の違いという観点で簡潔に説明せよ。水面と氷面での飽和水蒸気圧の大 小関係に必ず言及すること。

2.金星の有効放射温度が地球よりも低い原因は何か。下の表に載ってい る要素(有効放射温度以外のひとつ)を指摘しながら簡潔に説明せよ。

太陽からの 平均距離 (天文単位)

太陽 放射 (W/m2)

アル ベド

有効放 射温度 (℃)

平均表 面温度 (℃)

表面 気圧 (気圧)

大気の 主成分

水星 0.39 9100 0.11 162 170

金星 0.72 2600 0.78 -49 460 90 二酸化炭素

地球 1.00 1370 0.30 -18 15 1 窒素、酸素

火星 1.52 580 0.16 -58 -40 0.006 二酸化炭素

木星 5.20 50 0.73 -185 -140 水素、ヘリウム

(2)

2

3.地衡風と傾度風について、以下の問いに答えよ。計算過程も示すこと。

(1)北緯30°において、地衡風の風速

V

20 m/sであるとする。この とき、気圧勾配の大きさは100 kmあたり何hPaか。有効数字2桁で答え よ。ただし、地球の自転角速度

7×10-5 /s、空気の密度

1 kg/m3 とする。

(2)北緯30°において、軸対称な構造を持つ低気圧の中心からの距離

r

が200 kmの地点で、傾度風の風速

V

20 m/sであるとする。このとき、

気圧勾配の大きさは100 kmあたり何hPaか。有効数字2桁で答えよ。た だし、地球の自転角速度

7×10-5 /s、空気の密度

1 kg/m3とする。

なお、単位質量の空気塊にはたらく気圧傾度力の大きさは気圧勾配の大き さ

 p

を密度で割った値である。また、コリオリ力の大きさは、コリオリ 係数と風速との積である。コリオリ係数

f

f

2 sin (は緯度)で

ある。遠心力の大きさは、風速の2乗を円運動の半径で割った値である。

(3)

3

4.以下に示す4つの水平風速場を、水平発散の値が大きい順に並べ替え よ。ただし、発散を正、収束を負とする。答えのみを記せばよい。

m/s

1 1 m/s

O

m/s 1

m/s 1

km

10

km

10

km

10 km

10

x

y

m/s 2

O

m/s 2

m/s 2

km

10 km

10

x y

m/s 2

km

10

km

10

O

m/s 0

m/s 0

km

10

km

10

km

10 km

10

x

y

m/s

3 3 m/s 2 m/s 2 m/s

O

m/s 1

m/s 1

km

10

km

10

km

10 km

10

x

y

(4)

4

5. 以下の2つの高層気象観測データは北半球の中緯度(同一の観測地 点、異なる観測時刻)で得られたものである。これらのうち、観測地点周 辺の対流圏下層で南北温度勾配が大きいのはどちらか、アまたはイで答え よ。また、そのように判断した根拠も簡潔に述べよ(データにみられる特 徴を指摘すればよい)。静水圧平衡と地衡風平衡が成り立っているとして よい。風向は0°が北、90°が東である。

気圧 (hPa)

高度 (m)

気温 (℃)

風速 (m/s)

風向 (°)

925 796 2.9 8 261

850 1472 -3.3 8 270 700 2969 -15.9 10 286 500 5426 -31.1 14 281

気圧 (hPa)

高度 (m)

気温 (℃)

風速 (m/s)

風向 (°) 925 725 -0.1 11 309 850 1397 -2.9 15 294 700 2907 -10.1 27 289 500 5478 -17.6 52 283

(気象庁のウェブサイトより)

(5)

5

6.次の図は、4月のある日の500hPa天気図である。この500hPa天気 図と同時刻の地上天気図をア~エの中から選べ。また、そのように判断し た根拠も簡潔に述べよ(上空の気圧の谷または尾根と、地上の低気圧また は高気圧との関係を具体的に指摘すればよい)。500hPa天気図においては、

実線は等高度線、破線は等温線である。

(北海道放送のウェブサイトより)

(6)

6

(気象庁のウェブサイトより)

ア イ

ウ エ

(7)

7

7.全球平均した地上気温は、20世紀の100年間に約0.6℃上昇したと言 われている。日本においても、都市化の影響が小さい観測点では、同程度 の昇温が見られる。このような地点と比べて、東京の都心のように都市化 の影響が大きい観測点では、昇温は大きいか小さいか。また、その原因も 答えよ。原因については、単に現象の名前を答えるのではなく、その内容 を簡潔に説明せよ。

(8)

8

8.温位と乾燥断熱減率について、以下問いに答えよ。計算過程も示すこ と。

(1)温位

Cp

R

p T p



 

 

0

と定義される。ただし、

T

は気温、

p

は気圧、

p

0は基準となる気圧であ る。また、

R

は乾燥空気の気体定数、

C

pは定圧比熱である。気温

T

と気 圧

p

が高度

z

の関数であることに注意して(

p

0

R

C

p

z

によらない 定数である)、

z

で微分し、

dz d 

を求めよ(

T

p

p

0

、 R、Cp、 dz dT 、

dz

dp

で表せ)。

(2)(1)において、 

0 dz d 

とおき、さらに、静水圧平衡の関係

dz g

dp   

と、理想気体の状態方程式

RT

p  

③ を用いて、

dz

dT

を求めよ(

C

p

g

で表せ)。ただし、

は密度、

g

は重力

加速度である。

Referensi

Dokumen terkait

5 5.温帯低気圧は単に移動するだけでなく、急速に発達することがある。 高層天気図を用いて、温帯低気圧の発達をあらかじめ予想することは、教 材作成だけでなく、防災や野外活動での安全対策においても重要である。 以下の天気図は、ある年の 11月10~11日の地上天気図である。10日 に朝鮮半島付近にあった低気圧は急速に発達しながら日本海を進み、11日

8 ヒント:一般に、発達する温帯低気圧においては、上空の気圧の谷は地上の低 気圧の中心よりも西にずれ、気圧の谷の西側で寒気の流入が顕著にみられるこ とに注意せよ。 6.学習指導要領によれば、小学校の理科の授業では、天気図を取り上げ ることは必須ではない。しかし、天気予報で低気圧や高気圧という言葉を 聞いたことのある児童も多いであろう。理科の授業で、低気圧(温帯低気

[r]

5 5.以下の天気図は、3 月のある日の地上天気図と高層天気図(700hPa 天気図)であり、高層天気図には等温線と、各観測点における風向・風速 が示されている(等高度線は省略)。地上天気図では、四国沖を発達中の 温帯低気圧が通過している。この低気圧に伴う上空の気圧の谷の東側での 気温や風の分布について正しく述べた文を次のア~エの中からひとつ選 び、記号で答えよ。

7 6.温帯低気圧は単に移動するだけでなく、急速に発達することがある。 高層天気図を用いて、温帯低気圧の発達をあらかじめ予想することは、教 材作成だけでなく、防災や野外活動での安全対策においても重要である。 以下の天気図は、ある年の12月4日9時と5日9時の地上天気図であ る。日本付近にある低気圧が発達しながら東北東に移動していることがわ

1 気象学概説(2020 年度秋学期) 最終テスト 1.以下に挙げる4種類の気体を、圧力の高いものから順に並べ替えよ。 ただし、乾燥空気と二酸化炭素は理想気体であると仮定せよ。乾燥空気の 平均分子量は29、二酸化炭素の分子量は44とする。考え方も記せ(たと えば、「…だから、アを基準とすると、イの圧力はアの圧力の○倍、ウの

1 1 地球大気の概観 1.1 大気の組成 地球大気の組成は、水蒸気を除くと、地表付近から高度80 kmくらいまでは ほぼ一定である。体積比で示すと、窒素(N2)が約78%、酸素(O2)が約21%、 アルゴン(Ar)が約1%、二酸化炭素(CO2)が約 0.04%である。高度 80 km より上層では重力による分離が生じ、分子量の小さい気体分子や原子の割合が

1 1 地球大気の概観 1.1 大気の組成 地球大気の組成は、水蒸気を除くと、地表付近から高度80 kmくらいまでは ほぼ一定である。体積比で示すと、窒素(N2)が約78%、酸素(O2)が約21%、 アルゴン(Ar)が約1%、二酸化炭素(CO2)が約 0.04%である。高度 80 km より上層では重力による分離が生じ、分子量の小さい気体分子や原子の割合が