論 説
福島県原町市の地盤沈下対策の効果と 今後の地盤環境保全上の課題
中馬教允・長江亮二
1 は じ め に
福島察によって実施された原町市の地盤沈下繋策事業はi盤7年3∫蔓こ完了し宰 現在ではその効果について判籔できる一定の資料が得られてきた。筆者達はこ の事業の開始2年前から,原町毒の地盤沈下の実状とその原獲を究窮する修業 に当たり,その成果を公にしてきた(東北農政愚説面蔀,婚簿,欝881中馬教允,
讐83〉。
いっぽう.地盤沈下蠕策事業が完了して地盤沈下が停生し,酸めて地下承採 取の動きがある.そこで,今後の原町市の地盤環境綴全、との課題を,かつて主 張した地盤沈下の原霞と機構が当を得たものであったか否かを含めて,験討し てみたい。
この小論をまとめるにあたり,瑳地調査を共にされた中里鯵窪氏と,取箸ま とめの機会を与えられた東麓農政局,罷地調査にご協力いただいた篠島票およ び原町謙の§§孫者に,厚くお礼を申し上げる。
1翌地盤流下とその対策の概要
垂.地盤沈下の概要
i蝿9年代に人参,原町市の南部を東流する太欝醤の下漉部に,地盤沈下とそ の被害が頻在化し,年を追うにつれて沈下地域は拡大していった,聾55年に原 町市の東楽部の低地にi灘井を数えた擬抜き§肇井(ドンコイシ癖が溝美し,
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行政縫会誌集 第3巻 第2号
揚水ぷンプの導入によって原町南向の被圧地下水と不正地下水の採取量が塔撫 するにつれて,鑪盤沈下の範欝とその被害は拡大していった。地下水の採取量 は,露55年に年間約77§万翻であったもの摂,ig簿年には2,㈱万寵を越した(東 詫農政局識懸部,欝7勢.こうして地盤沈下は,欝驚年をはさむ約欝年間に最も 念、速に進行していった.
地盤沈下は原町講の低地・段丘地・丘陵地のほぼ全域におよんだが,沈下の 程度は場湧によって異なっていた.太霞鰐沿いの低地で簸も沈下し,段丘地や 丘陵地ではさほど淀まなかった。地盤漉下計による計灘の韓では,低地をつく
る沖積屡が沈下の9割以上を占め,段丘構成屡や丘陵地をつくる竜の欝屡は,
地盤沈下量の数%を霞めるに遍ぎなかった。
これらのことや,地盤が被窪地下水位の変動に調撫して隆起・漉下している ことから,筆者達は地盤沈下の主たる原毯は,毫の縫繕中の被蔑地下水の過乗彗 な採取により,その上位にある沖積履が羅籍し,地盤沈下潜進行したものであ るとの結論をえた。ただし,沖積羅上を走る国道ぞいでは,車湾の通行にとも なう簿懸の涯密が,こ蕊に簾わっていることも付言した(東北農政局謙麟部,
ig7§;中、褻藝, i{}83〉9
2.地盤沈下麟策の概要
地盤沈下鱒策は,すでに発生した被害の復簸と.今後の地盤沈下防止の講颪 からなされた(福趨察農雛赫務部.鯵85〉.前嚢・は沈下した農地の地盤高の復元
(客土〉,農道や水鶏,破壊されたため漉の復霞などである.後者は,地盤沈下 の主たる原石である地下水の採取を,工業罵水法と原簿霧の条鯛に基づき規糊 し,あわせて,罵水源を地下水から地上水へ転換することであった。水源転換 量は年量にして,農業湧水約9憩万謝,工業溺水豹770万癬細水源転換量25,7総
寵x3総鋤,合計約絡繰万謝と推定される。この水源として,太馨欝上流部に 横辮ダムが建設された。原町市の地盤沈下蝿策の中心は.麹盤沈下の主たる原 聚をなしていた農業罵と工業矯の地下水の採取を羅時に蔑翻し,転換するもの
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離島銀療驚鄭の難難下薄簸轟難業と今後の難盤麟探全圭ダ〉課題縛馬鞭党・憂窪姦二)
であった。
3.地盤漉下録策の効果
地盤沈下鰐策の効果は,土木工学,経済学,法学などのいろいろな癒から縷 討驚能であるが,ここでは,披猛地下水位と地盤高の灘藩に暇ってみることと
する。
地下水の採取の停止,農業および工業積水の地表水への振替は,i§鴎年4月 i嚢を擬してなされた。この舞から被圧地下水位は急速に上昇をはじめ,i年 後には振替直前より5〜6澱も、と罪した。こうした傾向は.被猛蟻下水泣の低 下量が大きかったところほど顕著である。太欝辮下龍部の小沢地区では,かつ て消えた自噴発が再び湧水するに至っている.被窪地下水位は,擁抜き自績芥
(ドンコイショ〉が多数利濡されていた欝灘年代後半のものに,透づいたもの と推定される。これにともなって段丘や丘陵の権威屡はもとより.地盤沈下が 最も激しかった沖積屡上でも地盤の沈下はほ繧捧読し,一部ではわずかながら
もその上昇さえ見られるに至っている(緩i,麟2,騒3〉.
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行政鮭会講集 第3巻 第2暑
これらのことは,かつて地盤沈下対策事業に先立って予翻していたこと(東 詫農政局欝麟都,臆79〉が現実のものになったということである。地盤の沈下 は,主として被涯地下水の採取に梓う水頭の藪下によって撰き起こされ,,大地 を構成する地質の違いによって,発生・進行の程度をことにするものであると する筆者らの主張は,地盤沈下に関わると考えられた井戸からの揚水の停鑑に よって,確かめられたかたちになっている。
羅 今後の地盤環境保全上の課題
董.地下水採取およびそめ規鵠上の課題
原町市の地盤沈下は水源転換後急速に漉静化し,現姦では一部に地盤高の籔 復をみているところさえある。こうした率で.縁海の産業の振興のために新た な水需要が生じてお参,手近な地下水に水源を求める動きがある・ところが・
激しい地盤淀下に見舞われ・,一華も畢くこれを停止させることが市民垂こ強く求 められていた時糊に改定された,原町毒の地下水採取蔑麟を含む公害繋策条擁 が,地下水の採取に歯生めをかけてお鯵・これを改めて地下水の採取を容易に
しょうとするものである.
原町市の平野部には,少なくとも不涯および被窪帯水屡のいずれかはほぼ全 壊にわたって発達し,一定量の地下水を採取できる条件下にある・地下水捻水 質の面でも優れてお鯵,こうした地下水を有魏に活駕することは・毒蔑生活の 面からも産業振興の癒からも必要なことであろう。その際,ド工業灘水法まや r建築物罵地下水の採取の焼灘に臠する法律茎に準じて,地域,ストレーナの 深度および湯水機の畦患霞の騒面積の3項賛を驚いて,地下水の採取を親譲し ている現在の原町毒の公害繋策条縫の講理を,原簿市域に存する帯水屡と撫獲 麟全体(地下水盆〉に広げ,不涯地下水と被窪地下水ごとに,水文年の単盤で,
収支(雛下水傷水量とかん養量)のバランスのとれた窺麟の譲建へ転換する必要 があろう。このことは,大気汚染や水質汚濁の領域で,撰鐡点の濃度規鱗から
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擾島票舞町毒の簸盤詫下財嚢の黎祭と今後の縫盤藻境嶽全薫炉)課題{串馬教養ン長窪麗二)
地域(水域〉全体を考慰した総量規麟に移る必要性が緯ばれてきたように,地 下水採取の嚢でも鍵獲の譲理と運罵を改める必要があるということである。
こうした考え方は,地域ごとに基準となる地下水綻を示し,地下水採取者は それを下まわることがないように揚水することによって,霧民に礫解され,実 現させていくことが鐵来るであろう・この地下水位は,地下水盆を管理する重 要な基準の一つになるものであ蓼,新規の趣下水採取群鶴に鰐しては許:可基準 にな瞬うるものであろう。後者の場合,具体的な地下水採取計藏毎に.地下水 採取量・地下水位とその低下量・地盤瀧下等を推定し,この基準に窯らして許 可の妥当性を醤簸することになろう。
このように基準を設定し,あるいは地下水盆を管理するためには.地下水の 容雛である地下水盆の範鑓で,地下水の湯水量.帯水屡と趨涯繕との分薦と購 造,不涯地下水と被猛地下水の水位,地下水位と地盤の変動の§§係などについ て,櫃常的に資料が集積される必要がある,原町毒はこうした資料が比較的豊 富にあるところではあるが,今後とも,特に不騒地下水や被圧地下水の水位と 地盤変動.地下水の採取量に纏わる姿料が蓄積されていく必要がある。
2.地下水質保全上の課題
原町市の不正帯水麟は,深くとも2§懲,大部分は欝欝程度の深さまでにある。
第露段丘やそれ・よ滲古雛段丘は乗出灰に被われるが,帯水屡はほぼ礫で構成さ れている。また,主たる破涯帯水屡の竜の霞麟(特に申額縁〉は礫や砂からな
り,本匠帯水屡の直下にある.こうした水文地質学的条件は.地表の汚染鞠質 が不圧および被蓬帯水屡,中でも麟考に容易に混入し,鰹下水を汚染しやすい ことを示している.
不涯および被圧爾帯水屡中の地下水は,霞然条件下では大縁約には標高の高 い西から東へ流聾している。ただし,被罷地下水の流れは.容易に揚水によっ て変化させられ,大量に瘍水する茅戸へ人為的に流れが作滲替えられる。地盤 沈下麟策が完了した現益でも,少数ながら大量の揚水を続けて,こうした人工 一63一
行政桂会講集 第3巻 第2号
の流れを伜鯵饑している井戸がある。以上のことは,地ぞ水が汚染されると容 易に地下水の下流灘へ汚染地織は拡大し,場合によっては揚水井に汚染物質が 流入していく灘叢i性のあることを示している、
テトラク冒ロエチレン,ト婆クロ旗エチレンなどの有機溶劃は,携えばコッ プi〜2替程度の少量でも,原町毒民がi購こ養駕する生活積水の全量を、飲 罵不適にするほどの毒性を持っている。これらの有機溶麟は,クリーニング業 や先端産業等でしばしぱ{吏硝され。るものであ彗,癌島娯下でもこれによる汚染 地域が数多く知られている。この飽にもたくさんの汚染勅質ぶ知られ,馨本の 各地の地下水から検鐵されている(長江・種本,i§87〉。一たび汚染物質によっ て地下(地下水と地麟〉が汚染されると,これの浄化には多大の韓数と費罵等 を要する.汚染勅質や汚染された地懸によっては.この浄化も不可龍になむか ねない.
永年優矯されてきた良質で豊富な堆下水を,今後も生落等に秘駕していくた めには,地下水や地麟を汚染させるような勃質一生活離水,産業癖水や廃棄勅 を地下に浸透させ,あるいは埋めないようにすること,不涯地下水と鞍猛地 下水の水質を定甥的に灘定し,もし地下水や地屡の汚染があれば汚染源を含め て,それらの結果を毒民に公表していくこと,汚染勃質を験去することなどが 必要であろう.これを保瞳する綱渡面の整備や,地下水や地緩を汚さないよう
にしょうとする毒異の察覚も必要であろう。
3.土地穂飛上の課題
地下水の主たるかん養源は降水と水鐵のかんがい水である。原町毒の地下水 位は,不涯地下水も被圧地下水も,填〜5月頃から急激に上異し始め,不圧地 下水はかんがいや秋雨の終わる獲.被涯地下水はそれよ箏やや遅れて,翌年春 の水盤最低難に請けて低下し始める。
このことは水鑓面積の減少や,降水を直ちに海綿や海へ導く道酪や家屋の建 設・密集等が,地下水量の減少に結びつくことを示している.浸透力に優れた
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橿鳥渠舞舞黍誇鍵盤淀下録策の黎畏と今後ダ)麺盤叢麓課全ま:の講(串篶教允・長窪蔓二)
原町毒の帯水屡の場合,土地利絹の変化が直ちに地下水量の減少へ詞かう璽能 姓を持っている。土鑓利潤は源町毒の貴重な地下水の量を守る観点からも考慮
され,ることが必要である。
至つの例として第晒段丘を取り上げよう。原町帯衡を乗せる講段猛は,近年 水馨が減少し,ますます土建の表面が遵露や家渥等に被覆されてきている。こ のことは最も豊富な地下水を含むこの段丘の縫下水が,急激に減少することを 懸念させる.原町毒街の上手にある雲雀ヶ原はこの段丘上にあ甑ここの鰹下 水は市街地へと滴れている緩駐。
ここに地下水のかん養をかねた池をつくることによって,公躍の景観の改善 が期待されるばか警でなく,原町市街へと続く不正地下水を養い,多くの薦践 の生活 に役立つことになるであろう。
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あぶノ〈鍔簿1謡諏
ま 一隻構
隙雲鶴瞭一齣磯地の嬉紘の懸雛(矢麟
数字は地下水翻標高織,玉蟹7年5擁の灑水資讐から作成〉
4.地下承舞羅の優先権
原町市の地下水を,地盤流下や地下水位の著しい低下なしに大量に採取する には猿舞がある。そのことはi蝿§〜欝7§年代紅経験した難しい地盤沈下による
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背政琶会論集 第3巻 第2号
被害が調練に示した通穆である、主に生活駕水として縫われていた地下水が,
時の経遜につれて上水道,かんがい霧氷,工業湧水簿にも綾われるようにな参,
さきの地盤沈下をみるに至ったのである.
現在では,地盤沈下に騰わった多数の茅戸は廃井または揚水諄止の捲置がと られ.稼動牢の井戸は地盤沈下が激しかった頃の約65§本から約3灘本へ,揚水 量は年間2,i欝万寵3からi,3欝万震率へ減少している。水需要の塔撫が見込まれ,
地下水の採取が期待されている今こそ,鰻静ある地下水をどのような購途に,
どの様な瀬粒付けをもって稀濡していくの解よいのか,検討すべき靉靆にきて いるのではないだろうか。
醸本では地下水科驚の優先権を闘記したルールは皆無と書っていい。しかし,
韓本復帰鋳のi舗5年に講定された縛縄漂宮古島の薪宮古島地下水保護管運条{殉 は,水源(主体は地下水)の一元的管遷に旗えて,住民に繋する飲料積水の供 給を優先することを瞬寵するなど,先進的な事擁として参考になる。欝87年に この条擁は水源を堆下水に鰻定し,魑等の行為に難ずる特権的な優先権が認め られ」るなどして一部変質された。地下水舞矯の優先権については,外睡の地 下水剥離の優亮権を定めたル・一ノレを含めて,殿iに鞍告がある(水毅支醗究グル ープ,欝73;染織ら,嬉89〉.
膨 おわ群ナに
福島察原町市の地盤沈下が,轟島察の地盤沈下薄策事業によって・大籠かつ て筆者たちが予臠したように,沈静化したことを遊べた。また,この事態を受 けて,原町霧の地盤環境保全上の今後の課題について遠べた。後者は硬究者の 闘では古くから主張され(饑えぱ水酸支醗究グループ,給73〉,最近轟のレベル でも言われる,窪然環境の繰全や環境の質の磯.飯をめざす視点から,原町市の 地盤礫境について具体的に逮べたものである.それはまた,憲法25条の生存権 や慰3条の幸癌追究権を依鞍どころに主張される環境権(大阪弁護士会環箋権 醗究会,欝警;小林,婚7i)を,地下水や地盤の灘藤から捉え,これを保護・発 一66一
驕懸緒鍵離礁鋤蘇跨勧魑無縫紛灘/中雛允彊漉二}
展させる方露で記したものでもある。
原町毒の地盤環境の保全とその質の海上のために,今後さらに原簿毒の水文 地質や地下水に関わる資料の集積が重要になってこよう。
参考文献
中馬教允(欝83〉:福轟察原町毒の地盤流下とその講策,罫地質学譲集323号。
福島祭農地躰務藻(婚85〉:罫原町鑪盤淀下対策事業誌あ
小妹嚢嶽(欝7葺:憲法と毅箋権,ダジュ聾ス蝕誌鋳増韓簸月捲灘号・
水腹支醗究グループ(捻73〉:罫地下水資源学」,共立鐡藪(東窟〉。
長江亮工・種本鏡(欝87):地下水入醗・新知識(その7〉一地下水の水質緯書一,
「農業土水学会誌葺55巻9号。
大薮弁護士会叢箋権醗究会(欝7葺:簾境権確立のための提書,ゼジュ華スト」
慈7§号。
柴綺達雄・高矯一・中馬教允(i§89〉:地下水資藤秘驚と儀賂政策に関する醗究 [熊本懸発センター醗究馨告まi弩。
東麓農政愚齢嚢部(欝79〉:r原町雛麹地盤淀下調蓋鞍告書あ 東難農政属誹面部(欝88〉:f原町鐘藪地盤沈下調蚕報告書」。
東靴農敢局欝・颪部(姫鱒):「原町蟻籔鑪盤沈下講査鞍告書ま。