• Tidak ada hasil yang ditemukan

第6回 惑星間空間(1)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2024

Membagikan "第6回 惑星間空間(1)"

Copied!
8
0
0

Teks penuh

(1)

地球惑星圏物理学 

第6回 惑星間空間(1)

担当:黒川 宏之

1

(2)

・授業日程 (全14回)   9月:21日, 28日 

 10月:5日, 12日, 19日, 26日 

 11月:2日→補講(日程未定), 9日, 16日, 30日   12月:7日, 14日, 21日 

 1月:18日 

・中間レポート(本日配布)   提出締切 11月16日

連絡事項

2

(3)

第1回  :地球惑星物理学概論 

第2回  :太陽系の構造と元素組成  第3回  :太陽系形成論 

第4回  :太陽の構造と太陽活動  第5回  :〃 (流体力学, 太陽風)  第6回  :惑星間空間 

第7回  :〃 

第8回  :惑星大気の構造  第9回  :〃 

第10回:惑星の磁気圏  第11回:〃 

第12回:惑星の内部構造と表層環境の進化  第13回:系外惑星 

第14回:生命の起源と存在条件

3

講義資料は 

https://members.elsi.jp/~hiro.kurokawa/lecture.html

(4)

4

太陽輻射場

惑星の平衡温度

33

第 3 章 惑星間空間

3.1

太陽輻射場

3.1.1

惑星の平衡温度

太陽系内の天体の温度はおおよそ太陽放射による加熱と放射冷却が釣り合うエネルギー平 にある。天体を黒体であるとした時、天体の平衡温度は第 1 章で原始惑星系円盤の温度構 造を求めた時と同様にして求めることができる。球形の天体 ( 3-1) における太陽放射の吸 収と再放射のつり合いの式は、

L

4πa2πR2p = σST(a)44πR2p, (3.1) ここで、Rp は惑星半径、a は太陽からの距離、L は太陽光度、σS Stefan-Boltzmann 数、T(a) は天体の平衡温度である。式変形して、

T(r) = 280! a 1 AU

"1/2

K, (3.2)

のように平衡温度 T(a) を求めることができる。

惑星が大気をもっている場合、大気の温室効果により、惑星の表面温度は平衡温度より高 くなる ( 4 章にて後述)。このような場合、平衡温度は惑星放射に対して大気が光学的に厚 くなる高度における温度におおよそ対応している。

太陽放射

断面積 π Rp2

表面積 4π Rp2 惑星放射

3-1.太陽放射と惑星放射の釣り合い。

3.1.2

輻射圧

光子は運動量を持っているため、太陽からの放射を吸収した物質は輻射圧と呼ばれる力を 受ける。エネルギーの光子の運動量は hν/c である。光を吸収する物体として、一様密度

33

第 3 章 惑星間空間

3.1 太陽輻射場

3.1.1 惑星の平衡温度

太陽系内の天体の温度はおおよそ太陽放射による加熱と放射冷却が釣り合うエネルギー平 衡にある。天体を黒体であるとした時、天体の平衡温度は第

1

章で原始惑星系円盤の温度構 造を求めた時と同様にして求めることができる。球形の天体

(

3-1)

における太陽放射の吸 収と再放射のつり合いの式は、

L

4π a

2

π R

2p

= σ

S

T (a)

4

4π R

p2

, (3.1)

ここで、

R

p は惑星半径、

a

は太陽からの距離、

L

は太陽光度、

σ

S

Stefan-Boltzmann

数、

T (a)

は天体の平衡温度である。式変形して、

T (r ) = 280 ! a 1 AU

"

1/2

K, (3.2)

のように平衡温度

T (a)

を求めることができる。

惑星が大気をもっている場合、大気の温室効果により、惑星の表面温度は平衡温度より高 くなる

(

4

章にて後述

)

。このような場合、平衡温度は惑星放射に対して大気が光学的に厚 くなる高度における温度におおよそ対応している。

太陽放射

断面積 

π R

p 2

表面積 4

π R

p2 惑星放射

3-1

.太陽放射と惑星放射の釣り合い。

3.1.2 輻射圧

光子は運動量を持っているため、太陽からの放射を吸収した物質は輻射圧と呼ばれる力を 受ける。エネルギー

の光子の運動量は

hν /c

である。光を吸収する物体として、一様密度

33

第 3 章 惑星間空間

3.1 太陽輻射場

3.1.1 惑星の平衡温度

太陽系内の天体の温度はおおよそ太陽放射による加熱と放射冷却が釣り合うエネルギー平 衡にある。天体を黒体であるとした時、天体の平衡温度は第

1

章で原始惑星系円盤の温度構 造を求めた時と同様にして求めることができる。球形の天体

(

3-1)

における太陽放射の吸 収と再放射のつり合いの式は、

L

4π a

2

π R

p2

= σ

S

T (a)

4

4π R

2p

, (3.1)

ここで、

R

p は惑星半径、

a

は太陽からの距離、

L

は太陽光度、

σ

S

Stefan-Boltzmann

数、

T (a)

は天体の平衡温度である。式変形して、

T (r) = 280 ! a 1 AU

"

1/2

K, (3.2)

のように平衡温度

T (a)

を求めることができる。

惑星が大気をもっている場合、大気の温室効果により、惑星の表面温度は平衡温度より高 くなる

(

4

章にて後述

)

。このような場合、平衡温度は惑星放射に対して大気が光学的に厚 くなる高度における温度におおよそ対応している。

太陽放射

断面積 

π R

p2

表面積 4

π R

p2 惑星放射

3-1

.太陽放射と惑星放射の釣り合い。

3.1.2 輻射圧

光子は運動量を持っているため、太陽からの放射を吸収した物質は輻射圧と呼ばれる力を 受ける。エネルギー

の光子の運動量は

hν /c

である。光を吸収する物体として、一様密度

加熱 冷却

(5)

太陽輻射場

惑星の平衡温度

33

第 3 章 惑星間空間

3.1 太陽輻射場

3.1.1 惑星の平衡温度

太陽系内の天体の温度はおおよそ太陽放射による加熱と放射冷却が釣り合うエネルギー平 衡にある。天体を黒体であるとした時、天体の平衡温度は第

1

章で原始惑星系円盤の温度構 造を求めた時と同様にして求めることができる。球形の天体

(

3-1)

における太陽放射の吸 収と再放射のつり合いの式は、

L

4π a

2

π R

p2

= σ

S

T (a)

4

4π R

2p

, (3.1)

ここで、

R

p は惑星半径、

a

は太陽からの距離、

L

は太陽光度、

σ

S

Stefan-Boltzmann

数、

T (a)

は天体の平衡温度である。式変形して、

T (r) = 280 ! a 1 AU

"

1/2

K, (3.2)

のように平衡温度

T (a)

を求めることができる。

惑星が大気をもっている場合、大気の温室効果により、惑星の表面温度は平衡温度より高 くなる

(

4

章にて後述

)

。このような場合、平衡温度は惑星放射に対して大気が光学的に厚 くなる高度における温度におおよそ対応している。

太陽放射

断面積 

π R

p2

表面積 4

π R

p2 惑星放射

3-1

.太陽放射と惑星放射の釣り合い。

3.1.2 輻射圧

光子は運動量を持っているため、太陽からの放射を吸収した物質は輻射圧と呼ばれる力を 受ける。エネルギー

の光子の運動量は

hν /c

である。光を吸収する物体として、一様密度

74 6 章 惑星間空間と地球磁気圏

であるので、結局、

l ≡ 1

nσ = 16πϵ20k2BT2

ne4 ln Λ = 1.1 ! T

1 × 105 K

"2 !

n

7 × 106 m3

"1

AU (6.26) となる。典型的値として表 6.1 で示した地球軌道の太陽風を採用した。平均自由行程が考え る系と同じ天文単位 (AU) スケールであり流体近似は悪いように見える。

しかし、磁場があると電子は自由に直進することは出来ないでサイクロトロン運動をする。

そのスケールである旋回半径 (ラーモア半径) は、(5.14) より、

rL = meve

eB =

√mekBT

eB (6.27)

= 1.0 × 103 ! T

1 × 105 K

"1/2 !

B

7 × 109 T

"1

m (6.28)

となり、考える系のスケールよりも十分に小さいことがわかる。太陽風すなわち惑星間空間 のガスは、おおよそ 1000km 以上のスケールでは(電磁)流体近似が可能であると言える。

6.2

太陽輻射場

6.2.1

惑星の平衡温度

太陽系内の天体はおおよそ、太陽の輻射場とエネルギー平衡となる。ここではその平衡温度 を計算し、実際の天体温度と比較する。中心の星(今回は太陽)の放射のエネルギーが、定常 的に球対称に流れ出していくと仮定する。光度 Lの中心星から距離 a では、星に垂直な単位面 積を単位時間に通過するエネルギー (エネルギー流速または flux) L/(4πa2)となる。よって、

半径 R の惑星が単位時間に星の放射から得るエネルギーは、反射を無視すると πR2L/(4πa2) となる。一方、半径 R の天体が単位時間に放出するエネルギーは Stefan-Boltzmann の法 より、4πR2σSTS4 となる (惑星が黒体であると仮定)σS Stefan-Boltzmann 定数 σS = 5.6703 × 108 J s1 m2 K4 であり、 TS は天体の表面温度。

平衡状態にあるとすると、

πR2

4πa2L = 4πR2σSTS4

⇒ TS = 280 # L L

$1/4 #

a 1AU

$1/2

K (6.29)

となる (1AU とは 1 天文単位のこと)。表 6-2 に実際の観測値のとの比較をした。実際の惑星 表面温度が高くなるのは、主に惑星大気による温暖化が原因である(それ以外に惑星自身が 発熱している)。

6-2. 惑星の表面温度

惑星 軌道半径 a 輻射平衡温度 実際の表面温度 (平均)

金星 0.72 AU 326 K 730 K

地球 1 AU 280 K 290 K

火星 1.52 AU 220 K 220 K

木星 5.20 AU 122 K 170 K

土星 9.54 AU 90 K 160 K

大気を持つ惑星の場合、 

平衡温度は大気上空の温度に相当する  実際の惑星の表面温度は 

地表面や雲による太陽光の反射、大気の温室効果の兼ね合いで決まっている

5

(6)

太陽の輻射圧

太陽重力と輻射圧の比

輻射圧

半径

R, 質量 m,

 密度

ρ

重力

34

3

章 惑星間空間

ρ

を持ち、半径

R

の球形の物体を考える。質量

m =

3

R

3

ρ

である。太陽からの光を吸収す ることで受ける輻射圧による力は、

F

γ

(a) = L

4π a

2

c × π R

2

, (3.3)

となる。一方、太陽が質量

m

の物体に及ぼす重力は、

F

g

(a) = GM

m

a

2

, (3.4)

となる。中心星の輻射圧と重力がこの物体に及ぼす力の比は、

F

γ

(a)

F

g

(a) = πR

2

L

4π a

2

c /

! GM

a

2

3 R

3

ρ

"

= 3L

16π GM

cRρ

= 5.79 × 10

7

! R 1 m

"

1

! ρ

10

3

kg m

3

"

1

. (3.5)

ちなみに

ρ = 10

3

kg m

3

(1 g/cc)

は氷の密度だが、岩石の場合でも同程度のオーダーであ

る。式

(3.5)

から、輻射圧と重力の比は中心星からの距離

a

に依存しないことがわかる。ま

た、サイズが小さいものほど輻射圧の影響を受けるようになる。惑星にとって輻射圧の影響 は無視できるほど小さいが、小さなダスト粒子

(

惑星間塵、彗星の塵の尾

)

は太陽の輻射圧を 受けて運動する。

3.2 惑星間空間磁場

3.2.1 サイクロトロン運動

惑星間空間には太陽風のプラズマと磁場が広がっている。プラズマを構成する荷電粒子は 磁場から力を受けて運動するが、そのもっとも典型的な運動が以下に示すサイクロトロン運 動である。

電場は無く

(E = 0)

z

方向に一様な磁場があるとする

(B = B z ˆ )

。質量

m,

電荷

q

のプラ ズマ粒子の運動方程式は、

m dv

dt = q v × B , (3.6)

となる。各方向成分について書き下すと、

m dv

x

dt = qBv

y

, m dv

y

dt = − qBv

x

, m dv

z

dt = 0, (3.7)

34

3

章 惑星間空間

ρ

を持ち、半径

R

の球形の物体を考える。質量

m =

3

R

3

ρ

である。太陽からの光を吸収す ることで受ける輻射圧による力は、

F

γ

(a) = L

4πa

2

c × π R

2

, (3.3)

となる。一方、太陽が質量

m

の物体に及ぼす重力は、

F

g

(a) = GM

m

a

2

, (3.4)

となる。中心星の輻射圧と重力がこの物体に及ぼす力の比は、

F

γ

(a)

F

g

(a) = π R

2

L

4π a

2

c /

! GM

a

2

3 R

3

ρ

"

= 3L

16π GM

cRρ

= 5.79 × 10

7

! R 1 m

"

1

!

ρ

10

3

kg m

3

"

1

. (3.5)

ちなみに

ρ = 10

3

kg m

3

(1 g/cc)

は氷の密度だが、岩石の場合でも同程度のオーダーであ

る。式

(3.5)

から、輻射圧と重力の比は中心星からの距離

a

に依存しないことがわかる。ま

た、サイズが小さいものほど輻射圧の影響を受けるようになる。惑星にとって輻射圧の影響 は無視できるほど小さいが、小さなダスト粒子

(

惑星間塵、彗星の塵の尾

)

は太陽の輻射圧を 受けて運動する。

3.2 惑星間空間磁場

3.2.1 サイクロトロン運動

惑星間空間には太陽風のプラズマと磁場が広がっている。プラズマを構成する荷電粒子は 磁場から力を受けて運動するが、そのもっとも典型的な運動が以下に示すサイクロトロン運 動である。

電場は無く

(E = 0)

z

方向に一様な磁場があるとする

(B = B z ˆ )

。質量

m,

電荷

q

のプラ ズマ粒子の運動方程式は、

m dv

dt = q v × B , (3.6)

となる。各方向成分について書き下すと、

m dv

x

dt = qBv

y

, m dv

y

dt = − qBv

x

, m dv

z

dt = 0, (3.7)

重力

輻射圧

34

3

章 惑星間空間

ρ

を持ち、半径

R

の球形の物体を考える。質量

m =

3

R

3

ρ

である。太陽からの光を吸収す ることで受ける輻射圧による力は、

F

γ

(a) = L

4π a

2

c × π R

2

, (3.3)

となる。一方、太陽が質量

m

の物体に及ぼす重力は、

F

g

(a) = GM

m

a

2

, (3.4)

となる。中心星の輻射圧と重力がこの物体に及ぼす力の比は、

F

γ

(a)

F

g

(a) = πR

2

L

4π a

2

c /

! GM

a

2

3 R

3

ρ

"

= 3L

16π GM

cRρ

= 5.79 × 10

7

! R 1 m

"

1

! ρ

10

3

kg m

3

"

1

. (3.5)

ちなみに

ρ = 10

3

kg m

3

(1 g/cc)

は氷の密度だが、岩石の場合でも同程度のオーダーであ

る。式

(3.5)

から、輻射圧と重力の比は中心星からの距離

a

に依存しないことがわかる。ま

た、サイズが小さいものほど輻射圧の影響を受けるようになる。惑星にとって輻射圧の影響 は無視できるほど小さいが、小さなダスト粒子

(

惑星間塵、彗星の塵の尾

)

は太陽の輻射圧を 受けて運動する。

3.2 惑星間空間磁場

3.2.1

サイクロトロン運動

惑星間空間には太陽風のプラズマと磁場が広がっている。プラズマを構成する荷電粒子は 磁場から力を受けて運動するが、そのもっとも典型的な運動が以下に示すサイクロトロン運 である。

電場は無く

(E = 0)

z

方向に一様な磁場があるとする

(B = B z) ˆ

。質量

m,

電荷

q

のプラ ズマ粒子の運動方程式は、

m dv

dt = q v × B , (3.6)

となる。各方向成分について書き下すと、

m dv

x

dt = qBv

y

, m dv

y

dt = − qBv

x

, m dv

z

dt = 0, (3.7)

6

(7)

日本評論社『太陽系と惑星』より

太陽の輻射圧

太陽重力と輻射圧の比

惑星サイズの天体: 

輻射圧は無視できるほど小さい   ↕  

ミクロンサイズの惑星間塵: 

輻射圧の影響を受ける

7

(8)

第1回  :地球惑星物理学概論 

第2回  :太陽系の構造と元素組成  第3回  :太陽系形成論 

第4回  :太陽の構造と太陽活動  第5回  :〃 (流体力学, 太陽風)  第6回  :惑星間空間 

第7回  :〃 (11月2日は休講、次回は9日)  第8回  :惑星大気の構造 

第9回  :〃 

第10回:惑星の磁気圏  第11回:〃 

第12回:惑星の内部構造と表層環境の進化  第13回:系外惑星 

第14回:生命の起源と存在条件

8

講義資料は 

https://members.elsi.jp/~hiro.kurokawa/lecture.html

Referensi

Dokumen terkait

[r]

[r]

【団体】CEWEP、ESWET、FEAD 【前提】リサイクル不能な非有害の焼却処理 処理は保留状態である。 【主な意見】 ・廃棄物処理のヒエラルキーを考えると、3R を徹底した後でのみ、WTE(エネルギー回収 があるレベルまで可能になるもののみ)は認 めるべき。 ・2050年までの移行期においてはリサイクル 残渣の発生は避けがたい、その処理をすべ

[r]

[r]