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Academic year: 2024

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(1)

逆辞書式順序における Stanley-Reisner ideal の generic initial ideal について

岡山大学大学院 自然科学研究科  清水大樹

Kは無限体で,S =K[x1,···, xn],ISの斉次イデアルとして,Mは有 限生成次数付き加群とする.Mのベッチ数をβij(M) =dimKTorSi(M,K)j で表し,Mのregularityとは,reg(M) =max{j−i|βij(M)̸= 0 ∀i}で定 義する.任意のt Zに対して,hM(t) = dimK(M)tで定義される関数 hM :Z −→Z+を,M のヒルベルト関数という.ヒルベルト関数の生成 関数をヒルベルト級数といい,HM(t) = ∑

i

hM(i)tiで表す.

1 序文

generic initial idealはGalligo, Bayer-Stillmanによって導入された.今 回は,generic initial idealの次のような問題, 単項式順序を逆辞書式順 序>rlexとする.Borel fixedなイデアルJを決めたとき,gin>rlex(I) = J となるイデアルI を分類せよ を考察した.条件付きの解答として,イ デアルIをStanley-Reisner idealに限定して,更に単体的複体の次元が1 次元の場合においては,以下の結果を得たので報告する.

定理 4.1 Kの標数は0とする.∆は1次元の単体的複体で,ISStanley-Reisner idealとする.>rlexは逆辞書式順序でx1>rlexx2>rlex · · ·

>rlexxnと定める.

このとき,3以上のnについて以下は同値である.

(1) f(∆) = (n, n−1)かつ∆はtreeである,但し,f(∆)は∆のf-vector を表す.

(2) gin>rlex(I)=(x21, x1x2,· · ·, x2n2)=(x1,· · ·, xn2)2,

(2)

(3) HK[∆](t) = 1 + (n−2)t

(1−t)2 ,reg(I) = 2かつK[∆]はCohen Macaulay

また,条件を変えて上記の定理と類似の結果についても合わせて報告する.

2 generic initial ideal

グレブナー基底の応用の一つとして,generic initial idealと呼ばれる理 論がある.ここでは,generic initial idealの一般的な性質,逆辞書式順序 におけるBayer-Stillmanの定理について紹介する.詳しくは [E],[BS1]

,[BS2] を参照せよ.

>Sの単項式順序として,Sの単項式順序に関するイニシャルイデアル をin>(I) = (in>(f)|f ∈I)と書く.正則行列g = (aij)∈GLn(K)に対して g :S−→S (xi 7−→

n j=1

ajixj),Sの変数に対して線形変換をすることで,

環の自己同型写像を与える.イデアルに対しては,g(I) = {g(f)|f I} と定める.

定理 2.1 (Galligo,Bayer-Stillman) [BS2, 命題1]

K:無限体 , S =K[x1, ..., xn], >Sの単項式順序とし,ISの斉次 イデアルとする.

このとき,ある空でないザリスキー開集合U⊂GLn(K)が存在して任意の g∈Uに対してin>(gI)は一定である.

定義 2.2 in>(gI) (g∈U)をIgeneric initial idealと呼びgin>(I)と 書く.

generic initial idealについて以下のことが知られている.

性質 2.3 [MH, 補題10.6] 定理2.1と同じ仮定とする.

(1) hS/I(t) = hS/gin>(I)(t)である.

(2) gin>(I)は,Borel fixedを満たす.(i.e. 任意の単項式a gin>(I)に 対して,xj|aなら,xi

a

xj gin>(I)(i < j)を満たす.) (3) I ⊂Jならgin>(I)gin>(J)である.

(3)

(4) gin>(I)K[x1, ..., xn+1] = gin>(IK[x1, ..., xn+1]).

(5) [Bayer-Stillman] [BS2,2]

P AssSS/gin>rlex(I)ならば,あるj が存在して,P = (x1, ..., xj) で書ける.

generic initial idealと相性のよい逆辞書式順序に関する性質を紹介する.

Sの単項式XYX = xa11 · · ·xannY = xb11 · · ·xbnn とする.ただし,

ai, bi Z0とする.X>rlexY を以下の条件で定義する. (1)degX>degY, (2)degX=degY ならば,(a1−b1, ..., an−bn)において最も右にある0で ない成分が負. >rlexを逆辞書式順序と呼ぶ.

単項式順序を逆辞書式順序とすると次のことが知られている.

定理 2.4 (Bayer-Stillman) [HH,4.3.18] [BS1, 命題2.9]

(1) depth (S/I)=depth(S/gin>rlex(I))となる.

(2) reg(I)=reg(gin>rlex(I))となる.

(3) S/ICMとなる必要十分条件は,S/gin>rlex(I)はCMである.

(4) gin>rlex(I)は次数m以下の単項式で生成されており,次数mの生成 元を持っているとする.このとき reg(gin>rlex(I))=mとなる.

3 Stanley-Reisner ring

Stanley-Reisner ringの基本事項について記しておく.詳しくは,[BH]

を参照せよ.

有限集合V = {1, ..., n}とする.2V の部分集合∆が条件[σ , τ σ⇒τ ∆]を満たすとき∆をV を頂点とする単体的複体という.また,

∆の元をfaceという.σ ∆に対してdimσ=|σ| −1とおき,dim∆ = max{dimσ|σ }で定める.σ ⊂V に対して,xσ =∏

iσxiと定める.

I= (xσ|σ /∈∆)をSのStanley-Reisner idealと定義する.

K[∆] =S/Iを∆のK上のStanley-Reisner ringと定義する.

∆を単体的複体,dim∆ =d−1とする.

Fi(∆) = |dimσ = i}とし,fi = | Fi(∆)|f1 = 1と定め,

f(∆) = (f0, f1, ..., fd1)を∆のf −vectorという.

Stanley-Reisner ringのヒルベルト級数,次元については以下のことが

知られている.

(4)

定理 3.1 [BH, 定理5.1.7] ∆は単体的複体で,f(∆) = (f0, f1, ..., fd1) とする.

このときK[∆]のヒルベルト級数は HK[∆](t) =

d1

i=1

fiti+1 (1−t)i+1 で表せる.

定理 3.2 [BH, 定理5.1.4] ∆を単体的複体とする.このとき,K[∆]の 次元は

dimK[∆] = dim∆ + 1 である.

次の命題は,Reisnerの定理 [BH, 系5.3.9] から導かれることが知られ ている.

命題 3.3 [GW,7.79] dim ∆ = 1とする.∆が連結であることの必要 十分条件は,K[∆]がCMである.

reguralityでグラフのサイクルに関する特徴をつけたのが次の命題である.

命題 3.4 [S, 命題5.1] dim∆ = 1とする.S = K[x1,· · ·, xn](n ≧ 3)と し,ISStanley-Reisner idealとする.

(1) ∆がサイクルを持たないことの必要十分条件は,reg(I) = 2である.

(2) ∆がサイクルを持つことの必要十分条件は,reg(I) = 3である.

4 主結果

定理4.1の証明を与える.

定理 4.1 ∆を単体的複体,dim ∆ = 1とする.S = K[x1,· · ·, xn], (n ≧ 3) >rlexは逆辞書式順序x1>rlexx2>rlex...>rlexxnとし,ISStanley- Reisner idealとする.

このとき以下は同値.

(1) f(∆) = (n, n−1)かつ∆はtreeである.

(5)

(2) gin>rlex(I)=(x21, x1x2,· · ·, x2n2)=(x1,· · ·, xn2)2, (3) HK[∆](t) = 1 + (n−2)t

(1−t)2 ,reg(I) = 2 かつK[∆]はCM.

定理4.1のProof.

(1)(3)定理3.1,命題3.3,命題3.4から従う.

(2)(3)については,gin>rlex(I)=(x1,· · ·, xn2)2から(3)を導くことが できる.

(1)(2)

点と辺による帰納法で示す.

f(∆) = (3,2)のとき∆

x1 x2 x3

I= (x1x3)より,gin>rlex(I) = (x21)である.

f(∆) = (n−1, n−2), ∆はtreeでgin>rlex(I)= (x1, ..., xn3)2まで正し いとする.

このとき,f(∆) = (n, n−1), ∆はtreeでgin>rlex(I)= (x1, ..., xn2)2を 示す.

∆から点と辺を一つずつ連結となるように除去した単体的複体を∆とす る.性質2.3よりIS⊂Iよりgin>rlex(I)S gin>rlex(I)から帰納法の 仮定より(x1, ..., xn3)2 gin>rlex(I). f(∆) = (n, n−1)からHK[∆](t) =

1 + (n−2)t

(1−t)2 が導かれ,

HK[∆](t) = {1 + (n−2)t}(1 + 2t+ 3t2+ 4t3+ 5t4+· · ·)

したがって,HK[∆](t) = 1 +nt+ (2n−1)t2+ (3n−2)t3+ (4n−3)t4+· · · である.

また,reg(I) = reg(gin>rlex(I)) = 2で,定理2.4よりgin>rlex(I)の生 成元は2次の単項式で生成されることがわかる.

|gin>rlex(I)|=

(n+ 1 2

)

(2n−1) =

(n−2 2

)

+ (n−2) である.

また,∆がtreeであることから,K[∆]はCM. ⇔S/gin>rlex(I)はCMよ り,任意のP AssSS/gin>rlex(I)に対してdepthS/gin>rlex(I) = dimS/P = 2であるから,P = (x1,···, xn2)となる.これは,xn1xnがgin>rlex(I) の生成元の中の単項式を割りきないことを意味している.以上のことから

gin>rlex(I) = (x1,· · ·, xn2)2

(6)

が求まる. □

類似の結果についても紹介する.証明については[S,定理5.4, 定理5.5]

を参照せよ.

定理 4.2 定理4.1と同じ仮定の元で このとき以下は同値.

(1) f(∆) = (n, n−2)かつ∆は非連結でサイクルを持たない.

(2) gin>rlex(I)=(x21, x1x2,· · ·, x2n2, x1xn1), (3) HK[∆](t) = 1 + (n−2)t−t2

(1−t)2 ,reg(I) = 2 かつK[∆]はnonCM.

定理 4.3 定理4.1と同じ仮定の元で このとき以下は同値.

(1) f(∆) = (n, n)かつ∆は連結で一つのサイクルをもつ.

(2) gin>rlex(I)=(x21, x1x2,· · ·, xn3xn2, x3n2), (3) HK[∆](t) = 1 + (n−2)t+t2

(1−t)2 ,reg(I) = 3 かつK[∆]はCM.

上で述べた定理を用いて単体的複体の次元が1次元の場合のStanley-Reisner idealのgeneric initial idealを見てみる.

4.4 S =K[x, y, z, w] (x>rlexy>rlexz>rlexw)とする.

1

2

3

4

(7)

gin>rlex(Ii) =







(x2, xy, y2, xz) (i= 1) (x2, xy, y2) (i= 2,3) (x2, xy, y3) (i= 4)

参考文献

[E] D. Eisenbud; Commutative algebra with a view toward alge- braic geometry, Graduate Texts in Mathematics 150, Springer, 1995.

[BS1] D. Bayer and M. Stillman; A criterion for detecting m- regularity, Invent. Math., 87(1987), 1-11.

[BS2] D. Bayer and M. Stillman; A theorem on refining division orders by the reverse lexicographic order, Duke Mathematical Journal, Vol.55,No.2.(1987),321-328.

[BH] W. Bruns and J. Herzog; Cohen-Macaulay Rings, Revised Ed., Cambridge U.P, 1998.

[HH] J.Herzog and T.Hibi; Monomial Ideals,Graduate Texts in Math- ematics 260, Springer, 2010.

[M] 松村英之;(復刊)可換環論, 共立出版, 2000.

[GW] 後藤四郎,渡辺敬一; 可換環論, 日本評論社, 2011.

[MH] 村井聡; ジェネリックイニシャルイデアル, グレブナー基底の 現在 (日比孝之編), 数学書房, (2006), 215-240.

[H] 日比孝之; 可換代数と組合せ論, シュプリンガーフェアラーク東 京, 1995.

[S] 清水大樹;逆辞書式順序におけるStanley-Reisner idealのgeneric initial idealについて, 岡山大学修士論文, 2015.

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