• Tidak ada hasil yang ditemukan

のまとまりと端数の数を合わせ て数えることができた姿だと捉える。

① PLAN(4-6月)

ルーブリックに示す 10 のまとまりと端数の数を合わせ て数えることができた姿だと捉える。

5 カリキュラムの変更,更新

授業を通して,個別の指導計画と年間指導計画を次 のように変更,更新を行いたいと考える(資料 10)。

【資料 10 個別の指導計画の変更・更新】

その理由は以下の通りである。

《個別の指導計画の目標》

A児が 10 の量の理解を十分にできておらず,10 のま とまりをつくることに重点を置く必要があると考えたため。

《年間指導計画》

個別の指導計画の目標の改善に基づき,年間での指 導事項に変更が必要と判断したため。

【資料6 A児の誤答】

【資料7 展開後段のA児の活動】

【資料9 次時のA児の姿】

【資料8 改善した教具】

― 139 ―

特別支援教育部研究構想 実践事例

社会科

先生 ご指導よろしくお願いいたします。 平成 27 年 10 月 14 日(水)

自立 立活 活動 動実 実践 践事 事例 例 第 第5 5・ ・6 6学 学年 年 「 「た ため めよ よう う! !き きょ ょう うり りょ ょく くメ メダ ダル ル~ ~梅 梅組 組わ わく くわ わく くゲ ゲー ーム ム~ ~」 」 指

指導 導者 者 坂 坂牧 牧 淳 淳

1 目標

○ メダルを獲得するために,友達と協力して2種類の ゲームに進んで取り組むことができる。 (自発性)

○ 他者との関わり方や行動を調整する方法を捉えるこ とができる。 (自己発揮性)

(A児)気持ちを切り替える方法を自分で選択し,最後 までゲームに参加することができる。

○ 協力して,ゲームをしたことや関わり方の変容に対 する達成感を味わうことができる。 (成就性)

2 モデレーションにおける気付き

本題材は,学級の友達と協力してゲームをすることを 通して,相手との意思疎通の方法や,自己の気持ちや行 動を調整する方法を捉えることをねらいとし,10 月か ら 11 月にかけて実践を行った。題材を通して,「ぼう をたおすな!」「スローイングビンゴゲーム」の2つの ゲームで成功した数に応じて,「協力メダル」を獲得す るという活動を設定した(資料1)。

【資料1 題材を通して行ったゲームの詳細】

モデレーションタイムにおいて,A児の本題材でめざ す姿をアンカー作品として提示した(資料2)。

【資料2 アンカー作品を基にしたルーブリック】

この姿をめざした理由は,7月に行った自立活動「梅 組トラックドライバー」において,失敗して落ち込んだ 際に,気持ちを切り替えて,最後まで活動に参加できな い姿が見られたからである。このアンカー作品と共に設 定していたルーブリックは次の通りである(表1)。

【表1 モデレーションタイム前のルーブリック】

モデレーションタイムにおいて,議論の中心となった のは,「落ち込んだ時に,どの時点でゲームに戻ること ができればAなのか」「どこまでを教師の支援とするの か」といったことであった。特に,「順番通りでなくて も,自分自身で復帰するための行動を起こすことが将来 の自立と社会参加のためには必要ではないか」という意 見から,「落ち込んだ際,いつゲームに復帰するのか」

というタイミングや順番通りに参加できるという視点 ではなく,「失敗して落ち込んだ際に,どのように最後 まで参加することができるのか。」という,自分一人の 力でゲームに参加する過程を評価できるようなルーブ リックに改善することとした。モデレーションタイムを 受けて,改善したルーブリックは次の通りである。

【表2 モデレーションタイム後のルーブリック】

3 授業の実際

活動の2-(1)では,前時までと前題材での様子 を動画で提示し,本時の目標を選択させる「かくにん タイム」を設定した(資料3)。

【資料3 かくにんタイムの詳細】

まず,Google site を用いたデジタルポートフォリ オでの学びの蓄積から抽出された課題を自覚化できる 動画を提示した。動画の内容は,次の通りである。

①落ち込む様子を表した本題材における課題の姿

②落ち込んだ時に友達に助けてもらいながら立ち直る 前題材で表出された課題の姿

③髪を結んだりお茶を飲んだりして,1人で気持ちを 切り替えている本時のモデルの姿

A B C

気 持 ち を 切 り 替 える方法を選択し,

順番を守りながら,

最 後 ま で ゲ ー ム に 参 加 す る こ と が で きる。

教 師 や 友 達 の 支 援を受けながら,気 持 ち を 切 り 替 え る 方法を選択し,最後 ま で ゲ ー ム に 参 加 することができる。

失 敗 し た 時 に 気 持 ち を 切 り 替 え る ことができず,最後 ま で ゲ ー ム に 参 加 す る こ と が で き な い。

A B C

気 持持 ちち をを 切切 りり 替替 え

えるる方方法法をを選選択択しし,, そ

そ のの 方方 法法 をを 用用 いい なな が

がらら,,最後まで一人 で ゲ ー ム に 参 加 す ることができる。

教 師 や 友 達 の 支 援を受けながら,気 持 ち を 切 り 替 え る 方法を選択し,最後 ま で ゲ ー ム に 参 加 することができる。

失 敗 し た 時 に 気 持 ち を 切 り 替 え る ことができず,最後 ま で ゲ ー ム に 参 加 す る こ と が で き な い。

①から③の一連の流れを動画で提示しながら,A児が 課題を自覚化することができるように,教師と以下の ようなやりとりを行った(資料4)。

【資料4 課題を自覚化するやりとり】

活動2-(2)のチャレンジタイムではゲームを行 い,活動の中で,気持ちを切り替えて,行動した詳細 は以下の通りである(資料5)。

【資料5 ゲームと A 児の行動詳細】

ゲーム①「ぼうをたおすな!」では,棒をキャッチ できなかった際にバランスを崩し,転んで落ち込んだ 場面があった。A児は体操座りの態勢で下を向き,4 秒ほど俯いた。その際,「自分で行ける?」という教 師の問いかけに対して「うん」とうなずき,髪を結び 直した後,立ち上がり,ゲームに自分1人の力で復帰 することができた。

ゲーム②「スローイングビンゴ」では,3回の気持 ちを切り替える場面があった。1回目は,狙った箇所 にボールを投げることができず,その場に座り込んで 下を向き,俯いた。5秒間ほど俯いた後,教師が提示 した気持ちを切り替える方法が描かれたイラストを見 ると,髪を結び直した後に立ち上がり,自分の席に戻 ることができた。2回目も狙った箇所にボールを投げ ることができないという1回目と同様の場面だった。

しかし,1回目とは異なり,座り込んだり,俯いたり せずに,自分で髪を結び直し,深呼吸を一度した後,

気持ちを切り替えて自分の席に戻ることができた。3 回目は,これまでの2回とは異なり,失敗場面以外で 気持ちを切り替える方法を使う姿が見られた。狙い通 りの場所にボールを投げた後,喜んだ様子を見せたA 児は,教師に向かってお茶を飲むサインをした。その 後,所定の場所に保管していた水筒を取りに行き,お 茶を飲んだ後,自分の席に戻った。

4 授業整理会で明らかになったこと

授業整理会で議題になったのは,「一人で最後まで参 加 す る こ と を 自 分 の 課 題 で あ る と 認 識 で き て い た の か。」という視点であった。本時の資料4のC4やC5 の発言から,「かくにんタイム」で,自らの課題を自覚 化ができていると授業者は考えていた。しかし「課題を 自覚化したから取り組めた訳ではなく,A児にとって最 後までゲームに参加すれば,メダルがゲットできるとい う状況のため,切り替える姿が表れたのではないか。」 といった意見があった。そこから,A児が気持ちを切り 替えることで,よい状況が生まれなくても,授業や日常 生活で,自らの課題を自覚し,切り替えていく姿を,継 続的に評価していく必要があることが分かった。そこ で,ポートフォリオサイトに,他教科や日常生活で気持 ちを切り替え,活動に参加している様子を学びの蓄積と して積み上げていくこととした(資料6)。

【資料6 A児のポートフォリオサイトの詳細】 題材実施前は,雨の日の休み時間にタブレットをして いた際に,終わりの合図を聞いても,すぐにやめること ができなかった。しかし,実施後は,終わりの合図を聞 くと,自分で髪を結び,片づける様子が何度も見られ, 自立活動での学びを生かしている姿が表れていた。

5 カリキュラムの変更,更新

授業実践を通して,個別の指導計画と年間指導計画 を次のように改善すべきであると考える(資料7)。

【資料7 カリキュラムの変更・更新】 その理由は以下の通りである。

《個別の指導計画の目標》

A児の姿としてルーブリックのAに到達している姿が見 られ始めたため

《年間指導計画》

個別の指導計画の目標の改善に基づき,年間での指 導内容が変更すると判断したため

T1:(動画①を提示して)失敗して落ち込んだらどうする?

C1:(髪を結ぶ動作を行う)

T2:(動画②を提示して)今日の勉強でもこうしたい?

C2:違うよ(首を横に振る)。

C3:(動画③を視聴した後)うんうん。

T4:今日は最後まで一人でしたいですか。

C4:うん。したい。

T5:どれを使って気持ちを切り替えますか?

C5:「これ(髪を結ぶ)とこれ(お茶を飲む)。」

― 140 ―

社会科

先生 ご指導よろしくお願いいたします。 平成 27 年 10 月 14 日(水)

自立 立活 活動 動実 実践 践事 事例 例 第 第5 5・ ・6 6学 学年 年 「 「た ため めよ よう う! !き きょ ょう うり りょ ょく くメ メダ ダル ル~ ~梅 梅組 組わ わく くわ わく くゲ ゲー ーム ム~ ~」 」 指

指導 導者 者 坂 坂牧 牧 淳 淳

1 目標

○ メダルを獲得するために,友達と協力して2種類の ゲームに進んで取り組むことができる。 (自発性)

○ 他者との関わり方や行動を調整する方法を捉えるこ とができる。 (自己発揮性)

(A児)気持ちを切り替える方法を自分で選択し,最後 までゲームに参加することができる。

○ 協力して,ゲームをしたことや関わり方の変容に対 する達成感を味わうことができる。 (成就性)

2 モデレーションにおける気付き

本題材は,学級の友達と協力してゲームをすることを 通して,相手との意思疎通の方法や,自己の気持ちや行 動を調整する方法を捉えることをねらいとし,10 月か ら 11 月にかけて実践を行った。題材を通して,「ぼう をたおすな!」「スローイングビンゴゲーム」の2つの ゲームで成功した数に応じて,「協力メダル」を獲得す るという活動を設定した(資料1)。

【資料1 題材を通して行ったゲームの詳細】

モデレーションタイムにおいて,A児の本題材でめざ す姿をアンカー作品として提示した(資料2)。

【資料2 アンカー作品を基にしたルーブリック】

この姿をめざした理由は,7月に行った自立活動「梅 組トラックドライバー」において,失敗して落ち込んだ 際に,気持ちを切り替えて,最後まで活動に参加できな い姿が見られたからである。このアンカー作品と共に設 定していたルーブリックは次の通りである(表1)。

【表1 モデレーションタイム前のルーブリック】

モデレーションタイムにおいて,議論の中心となった のは,「落ち込んだ時に,どの時点でゲームに戻ること ができればAなのか」「どこまでを教師の支援とするの か」といったことであった。特に,「順番通りでなくて も,自分自身で復帰するための行動を起こすことが将来 の自立と社会参加のためには必要ではないか」という意 見から,「落ち込んだ際,いつゲームに復帰するのか」

というタイミングや順番通りに参加できるという視点 ではなく,「失敗して落ち込んだ際に,どのように最後 まで参加することができるのか。」という,自分一人の 力でゲームに参加する過程を評価できるようなルーブ リックに改善することとした。モデレーションタイムを 受けて,改善したルーブリックは次の通りである。

【表2 モデレーションタイム後のルーブリック】

3 授業の実際

活動の2-(1)では,前時までと前題材での様子 を動画で提示し,本時の目標を選択させる「かくにん タイム」を設定した(資料3)。

【資料3 かくにんタイムの詳細】

まず,Google site を用いたデジタルポートフォリ オでの学びの蓄積から抽出された課題を自覚化できる 動画を提示した。動画の内容は,次の通りである。

①落ち込む様子を表した本題材における課題の姿

②落ち込んだ時に友達に助けてもらいながら立ち直る 前題材で表出された課題の姿

③髪を結んだりお茶を飲んだりして,1人で気持ちを 切り替えている本時のモデルの姿

A B C

気 持 ち を 切 り 替 える方法を選択し,

順番を守りながら,

最 後 ま で ゲ ー ム に 参 加 す る こ と が で きる。

教 師 や 友 達 の 支 援を受けながら,気 持 ち を 切 り 替 え る 方法を選択し,最後 ま で ゲ ー ム に 参 加 することができる。

失 敗 し た 時 に 気 持 ち を 切 り 替 え る ことができず,最後 ま で ゲ ー ム に 参 加 す る こ と が で き な い。

A B C

気 持持 ちち をを 切切 りり 替替 え

えるる方方法法をを選選択択しし,, そ

そ のの 方方 法法 をを 用用 いい なな が

がらら,,最後まで一人 で ゲ ー ム に 参 加 す ることができる。

教 師 や 友 達 の 支 援を受けながら,気 持 ち を 切 り 替 え る 方法を選択し,最後 ま で ゲ ー ム に 参 加 することができる。

失 敗 し た 時 に 気 持 ち を 切 り 替 え る ことができず,最後 ま で ゲ ー ム に 参 加 す る こ と が で き な い。

①から③の一連の流れを動画で提示しながら,A児が 課題を自覚化することができるように,教師と以下の ようなやりとりを行った(資料4)。

【資料4 課題を自覚化するやりとり】

活動2-(2)のチャレンジタイムではゲームを行 い,活動の中で,気持ちを切り替えて,行動した詳細 は以下の通りである(資料5)。

【資料5 ゲームと A 児の行動詳細】

ゲーム①「ぼうをたおすな!」では,棒をキャッチ できなかった際にバランスを崩し,転んで落ち込んだ 場面があった。A児は体操座りの態勢で下を向き,4 秒ほど俯いた。その際,「自分で行ける?」という教 師の問いかけに対して「うん」とうなずき,髪を結び 直した後,立ち上がり,ゲームに自分1人の力で復帰 することができた。

ゲーム②「スローイングビンゴ」では,3回の気持 ちを切り替える場面があった。1回目は,狙った箇所 にボールを投げることができず,その場に座り込んで 下を向き,俯いた。5秒間ほど俯いた後,教師が提示 した気持ちを切り替える方法が描かれたイラストを見 ると,髪を結び直した後に立ち上がり,自分の席に戻 ることができた。2回目も狙った箇所にボールを投げ ることができないという1回目と同様の場面だった。

しかし,1回目とは異なり,座り込んだり,俯いたり せずに,自分で髪を結び直し,深呼吸を一度した後,

気持ちを切り替えて自分の席に戻ることができた。3 回目は,これまでの2回とは異なり,失敗場面以外で 気持ちを切り替える方法を使う姿が見られた。狙い通 りの場所にボールを投げた後,喜んだ様子を見せたA 児は,教師に向かってお茶を飲むサインをした。その 後,所定の場所に保管していた水筒を取りに行き,お 茶を飲んだ後,自分の席に戻った。

4 授業整理会で明らかになったこと

授業整理会で議題になったのは,「一人で最後まで参 加 す る こ と を 自 分 の 課 題 で あ る と 認 識 で き て い た の か。」という視点であった。本時の資料4のC4やC5 の発言から,「かくにんタイム」で,自らの課題を自覚 化ができていると授業者は考えていた。しかし「課題を 自覚化したから取り組めた訳ではなく,A児にとって最 後までゲームに参加すれば,メダルがゲットできるとい う状況のため,切り替える姿が表れたのではないか。」

といった意見があった。そこから,A児が気持ちを切り 替えることで,よい状況が生まれなくても,授業や日常 生活で,自らの課題を自覚し,切り替えていく姿を,継 続的に評価していく必要があることが分かった。そこ で,ポートフォリオサイトに,他教科や日常生活で気持 ちを切り替え,活動に参加している様子を学びの蓄積と して積み上げていくこととした(資料6)。

【資料6 A児のポートフォリオサイトの詳細】

題材実施前は,雨の日の休み時間にタブレットをして いた際に,終わりの合図を聞いても,すぐにやめること ができなかった。しかし,実施後は,終わりの合図を聞 くと,自分で髪を結び,片づける様子が何度も見られ,

自立活動での学びを生かしている姿が表れていた。

5 カリキュラムの変更,更新

授業実践を通して,個別の指導計画と年間指導計画 を次のように改善すべきであると考える(資料7)。

【資料7 カリキュラムの変更・更新】

その理由は以下の通りである。

《個別の指導計画の目標》

A児の姿としてルーブリックのAに到達している姿が見 られ始めたため

《年間指導計画》

個別の指導計画の目標の改善に基づき,年間での指 導内容が変更すると判断したため

T1:(動画①を提示して)失敗して落ち込んだらどうする?

C1:(髪を結ぶ動作を行う)

T2:(動画②を提示して)今日の勉強でもこうしたい?

C2:違うよ(首を横に振る)。

C3:(動画③を視聴した後)うんうん。

T4:今日は最後まで一人でしたいですか。

C4:うん。したい。

T5:どれを使って気持ちを切り替えますか?

C5:「これ(髪を結ぶ)とこれ(お茶を飲む)。」

― 141 ―

特別支援教育部研究構想 実践事例