• Tidak ada hasil yang ditemukan

コンクリートの中性化による質量変化および収縮の挙動に関する実験

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2024

Membagikan "コンクリートの中性化による質量変化および収縮の挙動に関する実験"

Copied!
4
0
0

Teks penuh

(1)

工学院大学建築学部卒業論文梗概集 阿部研究室 2018年度

コンクリートの中性化による質量変化および収縮の挙動に関する実験

DB14070 大山 優

1. はじめに

表1 実験の要因と水準 硬化後のコンクリートは空気中に曝されると乾燥し、

質量が減少するとともに収縮する。一方、空気中の二酸 化炭素を吸収することで、コンクリートは中性化し質量 が増加するが、生成した水の挙動については明確なこと がわかっていない 1)。また、このときかなり大きな収縮

(炭酸化収縮)が生じるとされている 2)。このように、

コンクリートを気中に曝した場合の挙動は複雑であるが、

系統的に研究した例は見当たらない。本実験では、通常 の水セメント比のコンクリート供試体を作製して促進中 性化試験を行い、中性化による質量変化と収縮の挙動に ついて検討を行う。

要因 水準

水セメント比 50%, 60%, 70%

保存条件 4週標準養生+4週乾燥後、

乾燥継続, 促進中性化

表1 実験の要因と水準

使用材料

密度 3.16g/cm3 比表面積 3280cm2/g 細骨材 大井川水系陸砂 表乾密度 2.58g/cm3 表乾密度 2.65g/cm3

実積率 60.9%

セメント 普通ポルトランドセメント JIS R 5210

青梅産硬質砂岩 砕石2005 粗骨材

品質

水道水 表2 使用材料

2. 実験概要

2.1 実験計画

実験の要因と水準を表1に示す。水セメント比は3水 準を設定した。JASS5では水セメント比の上限を65%と しているが、試験の結果を早期に得るため、水セメント

比70%のものについても試験を行った。供試体の保存条

件は、4週間の標準養生後に20℃60%R.H.で4週間乾燥 を行い、その後乾燥を継続するものと、JIS A 1153に準 じて促進中性化を行うものの2つを設定した。

2.2 使用材料および調合

水 混和剤

水道水 AE減水剤およびAE助剤

セメント 細骨材 粗骨材

70 18 4.5 49.1 172 0.59 246 893 952 0.25 0.0045 60 18 4.5 48.1 172 0.59 287 859 952 0.25 0.0045 50 18 4.5 46.7 172 0.59 344 812 952 0.25 0.0045 水セメ

ント比

(%)

目標 スランプ

(cm)

目標 空気量

(%)

細骨 材率

(%)

単位 水量

(kg/m3 単位 粗骨材 かさ容積

(m3/m3

質量(kg/m3 AE 減水剤 (C×%)

AE助剤 (C×%)

表3 計画調合表

用途 形状 寸法(mm) 本数

4週圧縮強度 円柱 100φ×200 3 表4 供試体の形状と寸法

2.2 使用材料および調合

使用材料を表 2に、計画調合表を表3に示す。基本的 な条件は鈴木氏の実験3)の材料、調合を踏襲している。

単位水量は一定とし、このため、単位セメント量は水セ メント比が大きいものほど小さくなっている。

2.3 コンクリート供試体の作製

材料準備および練混ぜは、JIS A 1138に準じて行った。

使用材料、型枠、ミキサおよび練り舟は前日から20℃の 練混ぜ室に保管しておいたものを使用した。供試体の形 状と寸法を表4に示す。通常、長さ変化の試験に用いる 角柱供試体は100×100×400(mm)であるが、試験の結果を 早期に得るため、通常の半分の幅である100×50×400(mm)

3. 試験方法

3.1 長さ変化

角柱 100×50×400 3 円柱 100φ×200 2 乾燥継続および

促進中性化

表5 コンクリートのフレッシュ性状と力学的性状

70 16.5 3.9 2.28 20.5 32.9 4.46 22.8 25.9 7.82

60 16.5 3.7 2.29 20.0 35.5 4.58 33.2 27.7 7.50

50 17.0 3.3 2.31 20.0 37.5 4.66 40.8 29.9 7.29

水セメ ント比 (%)

フレッシュ性状 力学的性状

スランプ (cm)

空気量 (%)

単位 容積 質量 (kg/L)

練り 上がり

温度 (℃)

動弾性 係数 (kN/mm2)

超音波 伝播 速度 (km/s)

圧縮強度 (N/mm2)

ヤング 係数 (kN/mm2)

含水率 (%)

早期に得るため、通常の半分の幅である100×50×400(mm) の供試体で試験を行った。コンクリートのフレッシュ性 状および力学的性状は表5に示すとおりである。促進中 性化および乾燥を継続する供試体は、材齢8週時に、角 柱供試体は打込み面、底面および両端面を、円柱供試体 は打込み面および底面をエポキシ樹脂でコーティングし、

翌日、中性化槽および恒温恒湿槽へそれぞれ移動した。

3.1 長さ変化

角柱供試体について、1 週間ごとに長さ(ひずみ)の 測定を行った。長さ変化の測定は、別途実施した実験 4) により、JIS A 1129-1(コンパレータ方法)による測定値 と、JIS に は規定 されて いな い埋込 みゲー ジに よる測 定 値が、ほとんど同じになったことから、埋込みゲージに よる測定を行った。埋込みゲージの測定に用いたデータ

(2)

ロガーは、つねに1つのチャンネルに1つの供試体を対 応させた。なお、各シリーズ1本のみコンパレータ方法 による測定も行った。

3.2 質量変化

すべての供試体について、ひょう量 22 ㎏、目量 0.1g の電子はかりで、脱型時より1週間ごとに質量の測定を 行った。なお、角柱供試体については、埋込みゲージと コードを含む質量を測定した。

水セメント比70%では、𝜀��

は促進15週以降、減少か ら増加へ傾向が変化しているが、促進中性化を行った供 試体の長さ変化率は、促進15週以降も減少傾向にあり、

これが一定となるのは、促進25週以降となっている。

水セメント比60%では、促進中性化を行った供試体の 長さ変化率が一定となるのは、促進36週以降であるが、

𝜀��の傾 向 が 変化 す る 促進 期 間は 、 恒 温恒 湿 槽 の故 障 が あった期間に該当すると考えられ、不明瞭となっている。

𝜀 3.3 中性化深さの測定

中性化深さの測定は、鈴木氏の実験 3)を参考に、中性 化深さが10mmおよび20mmになると予想される促進期 間で、コンパレータ方法を適用している角柱供試体1本 を除く2本について、埋込みゲージを破損しない端面よ り5cmの位置で割裂し、JIS A 1152に準じて片側5点、

合計10点について測定を行った。円柱供試体については、

同じ促進期間で1本を割裂し同様に測定を行った。

4. 試験結果

4.1 長さ変化

𝜀

水セメント比50%では、促進中性化を行った供試体の 長さ 変 化 率は 減 少 を続 け てお り 、 これ に 伴 って 、𝜀��も 緩やかに減少を続けている。

4.2 質量変化

促進中性化開始以降の質量の経時変化を図3に示す。

前述のとおり恒温恒湿槽では故障があったが、質量変化 には長さ変化ほど大きな変動は見られなかった。供試体 の保存条件で見ると、乾燥を続けた供試体は質量が減少 しているのに対し、促進中性化を行った供試体は質量が 大きく増加している。また、乾燥を続けた供試体は、水 セ メ ン ト 比に よ ら ず 同 程 度 の 質 量変 化 で あ り 、 促 進 48 4.1

促進中性化開始以降の長さの経時変化を図 1に示す。

促進27週頃から39週頃まで、恒温恒湿槽はたびたび故 障し、試験槽内の温度と湿度が上昇したため、測定値が 大きく変動している。供試体の保存条件で見ると、促進 中性化を行った供試体の長さ変化率は、乾燥を続けたも のよりも、1.5倍から3.0倍程度の大きな収縮ひずみが生 じた。また、乾燥を続けた供試体は、水セメント比によ らず同程度の収縮が生じ、これらは促進26週以降ほとん ど一定となっている。一方、促進中性化を行った供試体 では、早期の長さ変化率は水セメント比の大きいものほ ど大きくなっているが、促進 26 週以降、水セメント比

48 週以降ほとんど一定となっている。一方で促進中性化を 行った供試体では、早期の質量変化率は水セメント比の 大きいものほど大きくなっているが、促進29週以降、水 セメント比60%の供試体の質量変化率は、水セメント比 70%のものよりも大きくなっている。

-200 -100 0

μ

ど大きくなっているが、促進 26 週以降、水セメント比

60%の供試体の長さ変化率は、水セメント比70%のもの

よりも大きくなっている。

図2は、図1を水セメント比別に示したものである。

点線は促進中性化を行った供試体の長さ変化率から乾燥 を続けた供試体の長さ変化率を減じたもの(𝜀��

とする)

であ る 。 ここ で𝜀��は 、乾 燥 の影 響 を 受け な い 、中 性 化 のみによる長さ変化と考えることができる。

-100 0

水セメント比50%

-100

0 水セメント比60%

-100

0 水セメント比70%

-500 -400 -300

0 4 8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 48 52

促進期間(週)

50% 乾燥 50% 促進中性化 60% 乾燥 60% 促進中性化 70% 乾燥 70% 促進中性化

図1 長さの経時変化(全体)

-500 -400 -300 -200

0 4 8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 48 52

μ

促進期間(週)

乾燥 促進中性化 中性化のみ(εCO2)

-500 -400 -300 -200

0 4 8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 48 52

μ

促進期間(週)

乾燥 促進中性化 中性化のみ(εCO2)

-500 -400 -300 -200

0 4 8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 48 52

μ

促進期間(週)

乾燥 促進中性化 中性化のみ(εCO2)

図2 長さの経時変化(水セメント比別)

(3)

図4は、図3を水セメント比別に示したものである。

点線は促進中性化を行った供試体の質量変化率から乾燥 を続けた供試体の質量変化率を減じたもの(𝑚��

とする)

である。𝜀��と同様に、𝑚��

は、乾燥の影響を受けない、

中性化のみによる質量変化と考えることができる。

水セメント比 70%では、促進中性化を行った供試体は、

促進16週まで増加を続け、以降は減少へと転じているが、

乾燥を続けた供試体の質量が、より大きい変化率で減少 𝑚��

水セメント比70%の中性化速度係数は60%のものの1.7 倍、水セメント比60%の中性化速度係数は50%のものの 1.8倍程度となっている。

5. 試験結果の検討

5.1 恒温恒湿槽の故障について

促進27週頃から39週頃まで、恒温恒湿槽内部の温度 と湿度が上昇したことは先述したが、この期間の質量変

1.5 2 2.5 3

%

を続けているため、𝑚��

はわずかに増加傾向にある。

水セメント比60%では、促進中性化を行った供試体は、

促進 36 週以降一定となっているが、水セメント比 70%

の供試体と同様に、𝑚��

は増加を続けている。

水セメント比 50%では、促進中性化を行った供試体の 質量変化率および𝑚��は、それぞれ、ほとんど一定の傾 きで増加を続けている。

4.3中性化深さ

中性化深さの測定結果を表6に示す。いずれの測定に おいても角柱供試体よりも円柱供試体のほうが、中性化 が進行していた。これは、円柱供試体は、その形状から

化はあまり大きくなかったことから、恒温恒湿槽に保存 されていた供試体は、空気中の水分を大量に吸収したわ けではないと推定される。また、長さ変化については、

吸水による膨張ではなく、試験槽内部の温度上昇による 熱膨張と考えられる。このため、今回の試験槽の故障は、

実験全体に及ぼす影響は小さいと考えられる。

-1 -0.5 0 0.5 1

0 4 8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 48 52

促進期間(週)

50% 乾燥 50% 促進中性化 60% 乾燥 60% 促進中性化 70% 乾燥 70% 促進中性化

図3 質量の経時変化(全体)

2.0 2.5

3.0 水セメント比50%

2.0 2.5

3.0 水セメント比60%

2.0 2.5

3.0 水セメント比70%

角柱供試体に比べて乾燥しやすく、また、二酸化炭素が 中心に向かって進行するためと考えられる 5)。中性化深 さの経時変化を図5に示す。促進期間を平方根で示し、

また、水セメント比ごとの測定値の原点回帰直線が、そ れぞれの測定値と大きくかけ離れていなかったため、こ の直線の傾きを中性化速度係数として、その式を図中に 記した。水セメント比の大きいものほど直線の傾きは大 きく、中性化速度係数も大きい値となっている。なお、

15 20 25

mm

水セメント比70%Y=7.86X 水セメント比60%

Y=4.66X

角柱供試体

(2本平均)

円柱供試体

(1本)

促進期間

中性化深さ(mm)

円柱/角柱 水セメント比

表6 中性化深さ測定結果

-1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0

0 4 8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 48 52

%

促進期間(週)

乾燥 促進中性化 中性化のみ(mCO2)

-1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0

0 4 8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 48 52

%

促進期間(週)

乾燥 促進中性化 中性化のみ(mCO2)

-1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0

0 4 8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 48 52

%

促進期間(週)

乾燥 促進中性化 中性化のみ(mCO2)

図4 質量の経時変化(水セメント比別)

0 5 10 15

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

mm

促進期間(√週)

水セメント比50%

Y=2.56X

図5 中性化深さの経時変化

(2本平均) (1本)

2週 11.9 13.6 1.14 5週 16.8 18.4 1.10 5週 11.6 12.2 1.05 19週 19.1 20.2 1.05 13週 9.9 10.0 1.01 52週 17.8 18.9 1.06 70%

50%

60%

(4)

5.2 炭酸化収縮について

促進中性化を行った供試体では、質量が増加している ことに加え、乾燥を継続した供試体よりも大きな収縮ひ ずみが生じている。このことから、この供試体は中性化 し、これに伴って炭酸化収縮が生じていると考えられる。

5.3 中性化深さと質量変化の関係

中性化による質量増加は、下記①式より、吸収した二 酸化炭素の質量によるものであると考えられる。すなわ

𝑚

5.4 中性化の終了について

長さ変化および質量変化から、水セメント比ごとに、

供試体全体が中性化した時期の推定を行う。水セメント 比70%の供試体では、𝜀��は促進15週を境に減少から増 加へ傾向が変化している。また、促進中性化を行った供 試体の質量は促進16週以降減少へ転じている。このこと から、水セメント比 70%の供試体は促進 16 週前後に全 体が中性化したものと考えられる。水セメント比60%で

𝜀�� ち、質量増加は二酸化炭素の吸収量と考えることができ

る。ここで、中性化深さと𝑚��

の関係を図6に示す。い ずれの水セメント比でも直線的となっており、また、中 性化深さが同一と推定されるときの質量変化率は、水セ メント比の大きいものほど小さくなっている。これは、

水セメント比の大きい供試体は単位セメント量が少なく、

二酸化炭素の吸収量が中性化深さに及ぼす影響が大きい ためと考えられる。中性化深さと単位セメント量あたり の𝑚��

の関係を図7に示す。いずれも直線的であり、か つ、水セメント比によらず、ほとんど同じ直線形となっ た。これらのことから、供試体の質量変化と単位セメン

は、𝜀��の 傾 向が 変 化 した 時 期は 明 瞭 でな い が 、促 進 中 性化を行った供試体の質量は、促進36週以降一定となっ ている。前述の通り、質量の増加は二酸化炭素の吸収量 であるので、促進36週以降、二酸化炭素を吸わなくなっ た、すなわち、供試体全体が中性化したものと考えられ る。水セメント比 50%の供試体については、促進 52 週 における中性化深さが 17.8mm であり、25mm に到達し ていないため、これ以降も供試体の収縮と質量増加が続 くものと考えられる。

5.5 水の挙動について

中性化終了後の供試体の質量変化から、中性化によっ

10 15 20 25

mm

水セメント比70%

水セメント比60%

ト量から、コンクリートの中性化深さを水セメント比に よらず推定できる可能性がある。

Ca(OH)+ CO→ CaCO+ HO ・・・①

て生じた水の挙動を検討する。いずれの水セメント比に おいても、乾燥を続けた供試体は質量が減少を続け、48 週以降一定となっている。水セメント比60%および70%

の供試体の中性化終了後の質量は、ほとんど一定か、わ ずかに減少傾向にある。その減少量は、乾燥を続けた供 試体よりも小さいため、𝑚��は増加傾向を示している。

これらのことから、中性化終了後、コンクリート中の水 分は、わずかに逸散するものもあるが、そのほとんどは 内部に留まっていると考えられる。

【参考文献】

15 20 25

mm

水セメント比60%

水セメント比50%

0 5 10

0 1 2 3

質量変化率(%)

水セメント比50%

図6 中性化深さと質量変化の関係

【参考文献】

1) 阿部道彦、齊藤辰弥:コンクリートの中性化と質 量変化の関係に関する検討, 第44回セメント・コ ンクリート研究討論会論文集, pp.13-18, 2017.10 2) 上村克郎:乾燥と中性化によるモルタルの収縮と

重 量 変 化, セ メ ン ト ・ コ ン ク リ ー ト, No.207, pp.2-6, 1964およびNo.208, pp.12-20, 1964

3) 鈴木賀久、阿部道彦:コンクリートの中性化に及 ぼす温度条件の影響(20℃と40℃の比較), 日本 建築学会関東支部研究報告集, pp.125-128, 2017.2 4) 真野孝次、他5名:非鉄スラグ骨材を使用したコ

ンクリートの圧縮強度・乾燥収縮, 日本建築学会

図7 中性化深さと質量変化の関係(単位セメント量あたり)

0 5 10

0 5 10 15 20 25

単位セメント量あたりの単位体積質量変化率(%)

水セメント比70%

ンクリートの圧縮強度・乾燥収縮, 日本建築学会 関東支部研究報告集Ⅰ, pp.45-48, 2017.2

5) 中村則清、他4名:コンクリートの促進中性化に 及ぼす試験方法上の要因の影響(その 2:供試体 の 条 件 の 影 響 ), AIJ 大 会 学 術 講 演 梗 概 集, pp.533-534, 2003.9

Referensi

Dokumen terkait

1 年金制度の合理化と生命保険による一部機能の代替 饗庭靖之 (アブストラクト) 社会保険料の強制徴収の法的根拠について、最高裁は、国民の生活保障という社会保 障の目的に沿って保険原理が修正され、「保険料は、被保険者が保険給付を受け得ること に対する反対給付として徴収される」ことにあるとする。年金の賦課方式は、下の世代

【解説】 超高齢社会を迎えた我が国では,寝たきり患者の増加が社会 問題となっている.寝たきりにより,機械的負荷が減少する ことで骨格筋は萎縮し,また機能が著しく障害される.これ を廃用性筋萎縮と呼ぶが,これに対する有効な予防法,治療 法は未だ確立されていない.ここでは,筋萎縮のメカニズム と,現在までに報告されている筋萎縮に対して有効と考えら

ミカヅキモによるストロンチウムイオンの吸収量の 定量 発表者らによる先行研究の結果,ミカヅキモ においてストロンチウムイオンを細胞 内に吸収していることが福島大学での電子顕微鏡観察に より明らかにされてきた.そこで, のような一般的なミカヅキモの約3倍の大きさで, 淡水で最大クラスのミカヅキモである (図2)のほうが,より多くのストロンチウムイオ

本稿では,水溶液中でタンパク質の安定化や濃縮ができる新 しい方法を紹介する.タンパク質溶液に高分子電解質を混合 することで複合体にして沈殿させる.沈殿した状態は物理化 学的なストレスに強く,水溶液中でタンパク質が安定化され た状態である.上清を取り除いて少量の塩溶液を加えること で,複合体が解離してタンパク質がフリーになり,活性があ

ๆ” が生起しているので、“ԅ” が “ๆ” に変化した時点でひと纏まりの 出来事が完成する。つまり、“ԅ჻ॿࡧཛྷๆષ” における “ࡧ” は “ๆ” となるまでの間に限って[持続]しているのである。そしてこの “化” の[持続]は「量」と見なしえるので、時相が充足したことになる。 そこで「有限持続タイプ」の文を松村(2005)に倣い、述語論理と命

6年生 チわくわくャレンジ ものを燃やすと,空気中の酸素の一部が減って,あとには 二酸化炭素ができます。自動車もガソリンを燃やして, 二酸化炭素などをはい出しゅつしながら走っています。 二酸化炭素は,温室効果ガスといわれ,空気中にあると地球を あたためる性質があります。 地球の気温が上がると,南極やグリーンランドなどにある

界面活性剤によるタンパク質の構造変化 一界面活`性剤とともに40年余一 竹田邦雄 岡山理科大学工学部バイオ・応用化学科 2014年9月1日受付、2014年11月6日受理) 1.界面活性剤とタンパク質 1-1界面活性剤 界面活性剤は、水のような部分(親水基)と油のよ うな部分(疎水基)が化学結合した化合物である。界

カルボアニオンおよびフリーラジカルを介した 炭素-炭素結合の有用性 M1 岩崎 修太 収束的合成は、複数の原料から中間体を合成し、適当な段階でこれ らを結合する合成手段である。複雑な構造を持つ化合物の合成にお いて、1 つの原料から合成する直線的合成と比較すると、合成の簡易 化と総収率を改善する傾向があることから、有用な手段として広く 用いられている。