高校入試模擬テスト 第5回 1 / 2
一⑴1.「模」は「モ」の音で使われることが多
く「ボ」はこの熟語くらい。
5.降臨=天上にいるとされる神仏などが地
上にくだること。
⑵
「向
ける」は「ない」をつけると「向け・な
い」と活用するので下一段活用の動詞。未然
形・連用形が同形だが、助動詞「よう」に付
くのは未然形。
⑶前後の内容から、対立をやめ、両立を目指
す動き、傾向であることは推測できる。そし
て、「した新しい考え方を形作っていく」
とあるところから、二つが一緒になることを
表す「一体化」が適切だとわかる。一体化=
別々のものが一つになること。別種のものを
一つに融合させること。
⑷過渡期 かとき=古いものから脱して新しいものへ
と移り変わっていく途中の時期。
⑸1・2段落では、現在百年前に起きたもの
以上の、世界的規模での日本ブームが起きつ
つあることが述べられている。3~6段落で
は、このブームが起きた理由として、伝統回
帰主義的な主張と文明進歩主義な主張との対
立から、二つの両立、さらに一体化へと転換
しつつある世界の流れを述べ、こういう流れ
の中、日本風な伝統とモダンの調和が注目さ
れているのだと説明している。
3段 落 で は も
う日本ブームが起きていることの報告ではな
く、その理由、背景の分析・考察に移ってい
る。しかも、「世界的な文明の趨勢 すうせいと、自然環
境や伝統的な生活との間に発生する軋 きしみ」と
いう言い方で、文明進歩主義と伝統回帰主義
との対立にすでに触れている。
3段 落 は 4段
落以後と分けては考えられないので、
( 1・
2
) ( 3・4・5・
6 ) の分
け方が適切。7~
9段 落 は
、 西 洋 の エ コ ロ ジ ー と は 異 な る
、 自
然の側に主体が想定された、東洋、日本の自
然環境の理念が説明されている。そして
10~
14段落ではこれを受けて、日本の自然観が述
べられ、
14段落ではそれと現在の日本文化の
人気との関係が語られている。最後の二つの
分け方 (
10段落がどちらに入るか
) につ い て
は、まず、9段落では、前の2段落のまとめ
のような言い方がされ
て いる。
10段落では
「天然自然の意味をもつネイチャーに相当す
る言葉がなかった」という東洋と日本に共通
する自然観が語られ、「花鳥風月、草木虫魚」
もこの文脈に合っている。しかし、この言葉
は
11段落でも再び取り上げられているよう
に、日本人特有の自然の見方にもつながって
いる。したがって、
10段落ではすでに日本の
自然観を説明することに重点が移っており、
10段落~
14段落を最後のまとまりとするの
が適切だから、ウではなくエ。
⑹
12段落に書かれている。「これが『ものの
あわれ、わび・さび・いき』という、『どの国
とも違う美意識』を生み出してきた」とも述
べている。
二⑴
「目
を丸くする」とは、驚いて目を大きく見
開くこと。宮下流の「唐突な入り」が「ちょ
っと変わってて、熱い人」とぼくから聞いて
いた通りだったので驚いた。話す内容を具体
的に予測していたわけではないので驚いたが、
それは「変わっている人か。ふふふ。楽しみ
だわ」と言っていた彼女にとっては、期待通
りでもあり、嬉しい、好ましい驚きだった。
その気持ちは傍線部①の直後の、「でも、すぐ
に前を向き、食い入るように宮下先生の話を
聞いている」にも表れている。
⑵次の文に「先生にとっては言葉を繋 つないだだ
けだったのに、転校生が手を挙げたことに面
食らったのだろう」とある。
超
ナ ビ
スー パ ー
高校入試模擬テスト 第5回 2 / 2
⑶②
「彼
女が授業で手を挙げたのは、ぼくが知
る限りこれが最初だった」「いきなりにして
大胆な質問。転校生でなければなし得ない、
いつもとは違う展開。いい緊張感だった」
などから。
③宮下先生の答えは、どこまでも生徒の可能
性を信じ、これを応援していこうという先生
の立場、覚悟を明確に示したものだった。し
かも、先生は彼女の突然の大胆な質問に、あ
わてたり躊躇 ちゅうちょしたりすることなく、堂々と
答えた。これは、先生がふだんから答えた通
りのことを考えているからであり、この態度
が発言に一層の説得力や真実味を与えてい
る。だからこそ、これを聞いた長森も他の生
徒たちも、素直に受けとめ、感動したのだ。
⑷先生自身は自分の役割を「俺の役割は、俺
が出会うすべての生徒の心のブレーキを外す
こと=自分の心にブレーキをかけているのは
自分自身だってことに気づかせること」だと
考えている。
三⑴語の始め以外の「はひふへほ」は「わいう
えお」に直す。 ⑵
「
えもいはず=何ともいえず、言いようもな
いほど」。「小さい娘で六歳ぐらいと思われる
子」を形容しているから「かわいらしかった」
が適切。
⑶直前の「名をいかにいふととへば、『かさね。』
とこたふ。いと興ある名なり」より。
【古文の内容】
陸奥 みちのく
( =東北
地方の東北部
) を旅し
ていた時、ど
この里であっただろうか、小さい娘で六歳ぐらい
と思われる子が、体はとても小さくて、言いよう
もないほどかわいかったので、名は何というのか
と尋ねると、「かさね」と答えた。たいそう趣 おもむきの
ある名前である。都の方ではめったに聞いたこと
もありませんでしたので、どうしてこのような名
前が伝わっていて、また、何を重ねるという意味
なのだろうか。私に、子どもがあったならば、こ
の名を付けようと、一緒に旅する人に冗談を言っ
たことを思い出して、今回は思わぬ縁によって名
付け親となり、
「かさねを祝福する」
これから何回もの春を重ねていく「かさね」と
いう子が、晴れ着のように美しく成長し、やがて
その着物にしわがよるように、年取ってしわがよ
るまで長生きをしてほしいものだ
超
ナ ビ
スー パ ー
体の部分を使った慣用句は たくさんありますネ!
②頭打ちになる
③目がない
⑥あごを出す①耳をそろえる ④手をこまねく
⑤足が重い
「足を洗う」は「今までの悪いこ とやだらしない生活をきっぱりと やめること」ですが、英語にも同 じような意味の慣用句がありま す。
”wash one's hands of something”
日本語では汚した「足」を洗い、
英語では汚した「手」を洗うとい います。
身近なものにたとえるところは各 国共通のようですね。
①お金や物を全部そろえる②限界に達してそれ以上の進歩や発展の望めない状態③とても好きである④自分は何もせずに、そばで様子を見ている⑤行かなければならないのに、なかなか気が進まない様子⑥くたくたに疲れてしまう
トリビア コラム
傍線部③
の 直 前の宮下
先生の発
言を参
照。これを「生徒」の立場から書く。 記述問題の満点解答ポイント