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局所体の mod p Galois 表現の有限性について

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Academic year: 2024

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局所体の mod p Galois 表現の有限性について

原田 新也

∗ †

F を有限次代数体とする.F の代数閉包をひとつとり,F の拡大体を その中で考えるとき,Hermite-Minkowskiの定理として知られている次の 結果がある.

定理1 (Hermite-Minkowski). SFの素点の有限集合とする.任意の自 然数N に対して,[L : F] ≤ N なるS の外不分岐なF の拡大体Lは有限 個である.

つまり代数体の拡大について,分岐する素点の範囲と拡大次数を制限 した場合,そのような条件を満たす拡大体は有限個しかないということ である.

これは代数体に限った話ではなく,有限体上の一変数代数関数体や局 所体に関しても類似の結果が知られている.

定理2 (cf. [Gos96] Chapter 8,§23).

(1) Fを有限体上の一変数代数関数体,SFの素点の有限集合とする.

FsepFの分離閉包とする.任意の自然数Nに対して,[L : F]≤ N なるS の外不分岐な F のgeometricな分離拡大LFsepは有限個

である.(ここでL/Fがgeometricとは定数体の拡大が自明なこと.)

(2) Kを局所体, KsepKの分離閉包とする.任意の自然数N,nに対し て,[L : K]≤ NかつνL(DL/K)≤ nなるKの有限分離拡大LKsepは 有限個である.ここでνLLの正規付値,DL/KL/Kのdifferent.

本稿では,上のような分岐を制限した場合の有限性が,ガロア表現に 関しても成り立つということを紹介したい.

九州大学大学院数理学府博士1

[email protected]

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F を代数体とし,F の代数閉包 F をひとつ固定する.GFF の絶 対ガロア群,V を代数閉体 k 上の線形空間として,連続表現ρ : GF → GLk(V)→−' GLd(k)を考える.ここでkには離散位相を入れて考える.(こ のような表現を mod p (p ≥ 0) ガロア表現と呼ぶことにする.ここで char k= p.)

pを F の有限素点とするとき,F のp での完備化Fp の絶対ガロア群 GFpは,制限写像によりGF の部分群とみることができる.ρのGFpへの 制限をρpとすると,ρの(pの外)Artin conductor N(ρ)が次のように定 義される.(但しF が代数関数体の時にはpはすべての素点を走らせる.)

N(ρ)=Y

p-p

pnp),

np)= X

i=0

1

(Gp,0: Gp,i)dimk(V/VGp,i).

ここでGp = ρp(GFp), Gp,iGpの 第i分岐群である.今GLk(V)は離散群 なのでGp は有限群,よってnp)は有理数である.特にp- pの時(関 数体のときは定数体の標数, pの時)np)は整数になる.またnp)は 有限個を除いて0なので,N(ρ)はFのイデアルになる.

Artin conductorは表現の分岐を測る値として知られている.具体的には

ρがpで不分岐 ⇐⇒ np)= 0

ρがpでtame ⇐⇒ np)=dimk(V/VGp,0) と対応している.

そこでこのArtin conductorを制限した場合に,mod pガロア表現の同 型類が有限であるかどうかという問題が考えられる.代数体の場合,こ

のことはSerre予想([Ser87])の帰結として得られる.すなわち次のこと

が分かっている.

定理3 (Serre予想の帰結). char k = p > 0とする.Serre予想が成り立つ とすると,任意の自然数N に対し,半単純かつoddな連続表現ρ : GQ→ GL2(k)でN(ρ)|N なるものの同型類は有限個である.

同型類の有限性について,一般の状況では代数体,代数関数体の場合 には次のことが知られている.

まず代数体F については次のことが知られている.

定理4 ([MT01]).

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(1) char k=0とする.任意の自然数dFの整イデアルNに対して,半単 純連続表現ρ : GF → GLd(k)でN(ρ) |Nをみたすものの同型類は有限個 である.

(2) char k= p> 0とする.任意の自然数dF の整イデアルNに対して,

半単純連続表現ρ : GF → GLd(k)で N(ρ)| NかつIm(ρ)が可解であるも のの同型類は有限個である.

char k= p>0において,像が可解であるという条件を外した場合につい

ては,具体的な場合に少し分かっているくらいである.詳しくは[Moo00]

を参照して下さい.

次に有限体上の一変数代数関数体の場合については,char k= 0の場合,

char k= p> 0で像が可解な場合について上記[MT01]の中で示されてい る.更に代数関数体の場合には,可解という仮定がない場合にも,ほと んどの場合が分かっている.

定理5 (B¨ockle, Khare [BK]). Fを有限体上の一変数代数関数体とし,p> 2 を有限体の標数と異なる素数とする.またkを char k = p なる代数閉体 とする.このとき任意の自然数dFの正因子Dに対し,半単純連続表 現ρ: GF →GLd(k)で N(ρ)|Dなるものの同型類は有限個である.

大域体の場合に関しては以上のような結果があった.それでは局所体の 場合にはどうであろうか.最後に今回得られた結果について紹介したい.

K を局所体,すなわち完備離散付値体で剰余体が有限なものとする.

mod pガロア表現ρ : GK → GLd(k)に対してKerρに対応するK の有限 次ガロア拡大をLとするとき,ρの剰余次数 f (ρ)をL/Kの剰余次数と定 義する.

定理6.

(1) 任意の自然数d,N, f に対して,半単純連続表現ρ: GK →GLd(k)で Artin conductor n(ρ) ≤ N かつ f (ρ) ≤ f をみたすものの同型類は有 限個である.

(2) 特にK がQpの有限次拡大で,char k = pとする.このとき任意の 自然数d, f に対し,半単純連続表現ρ : GK → GLd(k)で f (ρ) ≤ f を満たすものの同型類は有限個である.

局所体のガロア表現に関しては,Artin conductorを制限するという条件 だけでは剰余次数を抑えることができず,不分岐な表現だけで無限個の

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同型類が構成できてしまう.そこで f (ρ)に関する条件が必要になる.ま た(2)に関しては,一見分岐に関する条件が存在しないように見えるが,

実際には与えられた条件で抑えられていることが分かる.

参考文献

[BK] G. B¨ockle and C. Khare, Finiteness results for mod` Galois repre- sentations over function fields, preprint.

[Gos96] D. Goss, Basic structures of function field arithmetic, Ergebnisse der Mathematik und ihrer Grenzgebiete (3) [Results in Mathematics and Related Areas (3)], vol. 35, Springer-Verlag, Berlin, 1996.

[Moo00] H. Moon, Finiteness results on certain mod p Galois representa- tions, J. Number Theory 84 (2000), 156–165.

[MT01] H. Moon and Y. Taguchi, Mod p-Galois representations of solvable image, Proc. Amer. Math. Soc. 129 (2001), 2529–2534 (electronic).

[Ser87] J.-P. Serre, Sur les repr´esentations modulaires de degr´e 2 de Gal(Q/Q), Duke Math. J. 54 (1987), 179–230.

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