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Academic year: 2024

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生理学講座 

 

プロフィール   

1. 教室員と主研究テーマ   

教    授  澁川  義幸    象牙質形成細胞の生理学的研究  講    師  木村  麻記    外的刺激受容による象牙質形成機構  助    教  東川明日香    歯髄炎症による痛みの発生メカニズム解明 

大学院生  大房    航    気圧計および筋電計を用いた摂食嚥下メカニズムの解明  大山  定男    象牙質痛覚認知機構の生体研究 

非常勤講師  隝田みゆき    象牙芽細胞における歯内治療薬の作用  専 攻 生  河野  恭助    象牙芽細胞の化学刺激受容機構の解明  安藤  正之    象牙芽細胞の化学刺激受容機構の解明   

2. 成果の概要   

1) 象牙質形成細胞の生理学的研究 

象牙芽細胞と歯髄の有髄 Aδニューロンは、P2X3受容体活性化を介して神経伝達を確立した。P2X3受容体活 性化は Aδニューロンに活動電位の発生を誘発し、象牙質痛を発生させる。象牙質痛の感覚生成メカニズ ム が「odontoblast hydrodynamic receptor theory」によって示された。 

Sato, M., Ogura, K., Kimura, M., Nishi, K., Ando, M., Tazaki, M., and Shibukawa, Y. 

Activation of mechanosensitve TRP/Piezo channels in odontoblasts generates action   potentials in co-cultured IB4-negative medium-sized trigeminal ganglion neurons  Journal of Endodontics, 44:984-991, 2018.doi: 10.1016/j.joen.2018.02.020. 

 

2)象牙質形成細胞の生理学的研究 

三叉神経節(TG)ニューロンにおけるブラジキニン(BK)およびその受容体である、B1 および B2 受容体 は、疼痛の調節に関与している。そこで、B1 受容体活性化が細胞内 Ca2+動員につながるメカニズムを調べた。

TG ニューロンにおける B1 受容体活性化は、アデニル酸シクラーゼ阻害を介して細胞内 cAMP 産生を抑制し 、 細胞内 Ca2+ストア上のリアノジン受容体から細胞内 Ca2+を動員することが示された。 

Terashima  R,  Kimura  M,  Higashikawa  A,  Kojima  Y,  Ichinohe  T,  Tazaki  M,  Shibukawa  Y. 

Intracellular Ca2+ mobilization pathway via bradykinin B1 receptor activation in rat trigeminal   ganglion neurons. J Physiol Sci, 69(2):199-209, 2019 doi: 10.1007/s12576-018-0635-3. 

 

3)象牙芽細胞における cAMP 調節性 Ca2+シグナルの検討 

アデニル酸シクラーゼまたは Gs タンパク質共役型受容体の活性化は細胞内 cAMP レベルを増加した。これ らの増加はアデニル酸シクラーゼ抑制薬の投与で有意に減少した。加えて、細胞外 Ca2+存在下で、アデニル 酸シクラーゼまたは Gs タンパク質共役型受容体の活性化は細胞内 Ca2+濃度を増加したが、細胞外 Ca2+非存在 下では増加しなかった。これらの結果から象牙芽細胞において Gs タンパク質共役型受容体の活性化はアデニ ル酸シクラーゼを活性化することで細胞内 cAMP レベルを増加すること、細胞外からの Ca2+流入を誘発するこ とが示された。 

 

4) 象牙芽細胞における排出系の検討 

ラット急性単離象牙芽細胞に低浸透圧刺激を加えると一過性に細胞内 Ca2+濃度が上昇した。細胞内 Ca2+濃 度増加に続く細胞内 Ca2+の減少は増加した 細胞内 Ca2 +の排出 を示し ており 、Ca2+排 出系であ る細胞 膜 C a2 +  ATPase 抑制薬の投与で有意に抑制された。ヒト培養象牙芽細胞(HOB 細胞)を用いて、細胞膜 Ca2+ ATPase と Na+-Ca2+ ATPase の生理的条件における石灰化への寄与を検討した。細胞膜 Ca2+ ATPase または Na+-Ca2+ ATPase の抑制薬の投与で石灰化レベルが低下した。これらの結果から象牙芽細胞において、低浸透圧刺激時に増 加 した細胞内 Ca2+は細胞膜 Ca2+ ATPase により細胞外へ排出されること、生理的条件下での石灰化に細胞膜 Ca2+ 

ATPase と Na+-Ca2+ ATPase が関与することが示された。 

 

5) 歯髄炎症による痛みの発生メカニズム解明 

生後 6-8 日齢のラットの脳底部より三叉神経節を摘出し、酵素処理を加えることで、三叉神経節細胞を単 離した。単一の三叉神経節細胞に、ホールセルパッチクランプ法にて電位生理学的な特徴を解析したところ、

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三叉神経節細胞より計測できる Na+電流波形は電流持続時間の長さによって二つに分類された。これら両細胞 群の単一三叉神経節細胞の細胞体に、直接機械刺激を加えると、特徴的な二層性の内向き電流が計測された。

両細胞群の三叉神経節細胞の一部は、膜伸展刺激受容チャネルの受容体ブロッカーである Ga3+の存在下に同 細胞に直接機械刺激を加えるとその内向き電流の完全な抑制がみられた。このことから、異なる電流持続 時 間を有す Na+波形を持つ三叉神経節細胞の一部は Ga3+に感受性の機械刺激受容機構を有すことが示された。 

 

3. 学外共同研究   

担 当 者   研 究 課 題 

学 外 研 究施設 

研 究 施 設  所 在 地   責 任 者  

澁川  義幸 

象牙芽細胞の細胞内Ca2+信号に関する 

研究  延世大学・歯学部  ソウル、

大韓民国  Dong Min Shin  電位依存性K+チャネルの生体物理学的 

特性に関する研究 

カルガリー大学・ 

体育学部 

Calgary, 

Canada  WR Giles  神経細胞のリプログラミング  日本大学・ 

生産資源科学部  藤澤市  杉谷  博士  機械感受性陽イオンチャネルと硬組織 

形成機能連関 

:in Vitro to Vivoシステムアプローチ 

九州歯科大学・ 

健康増進学講座  北九州市  小野堅太郎   

4. 科学研究費補助金・各種補助金   

研 究 代 表者  研 究 課 題  研 究 費  科 研 費の場合は種別も記載 

澁川 義幸 

歯髄炎症を制御する象牙芽細胞−ニューロン−内 皮 細 胞 間 シ

グナル分子ネットワーク解析  文科省科研費・基盤研究(C) 

機械感受性陽イオンチャネルと硬組織形成機能連関: 

 in Vitro to Vivo システムアプローチ 

2018 年度  私立大学経常費 補助金特別補助「 大 学 間 連 携等による共同研究」 

天然成分を応用した石灰化促進薬剤のスクリーニング 

2018 年度  東京歯科大学  顎骨疾患プロジェクト  競争的資金 

木村  麻記 

象牙芽細胞間伝達因子(ATP・グルタミン酸)を応用した  新規象牙質形成促進薬剤開発 

科学研究費 

基盤研究(C)(一般) 

Activation  of  Gs-protein-coupled  receptors  increases  intracellular cAMP level in odontoblasts 

顎 骨 疾 患 プ ロ ジ ェ ク ト Travel Award 

High pH-sensitive store-operated Ca2+ entry mediated by  Ca2+ release-activated Ca2+ channels in rat odontoblasts 

2018 年度  東京歯科大学 学賞奨励研究助成 

東川明日香  歯髄炎症による痛みの発生メカニズム解明:歯髄炎症特異的

C ニューロンの機械感受性  研究活動スタート支援 

 

   

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5. 研究活動の特記すべき事項   

シンポジウム 

シ ンポジスト  年 月 日   演   題   学 会 名   開 催 地  

澁川  義幸 

2018.11.17  口腔機能に対する唾液の重要性  第 49 回  日本消化吸収 

学会総会  千葉市 

2018. 9. 

5- 7 

象牙質における温度ー機械刺激  変換:象牙質/歯髄複合体に生じる 歯痛の分子細胞メカニズム 

第 60 回歯科基礎医学会 

学術大会  福岡市 

2018. 7. 

25-28 

Odontoblast  Hydrodynamic  Receptor Theory 

96th  General  Session  & 

Exhibition of the IADR 

London,  UK   

学術学会に相当しない団体が開催するセミナー・研究会・カンファレンス等における発表・講演 

講 演 者   年 月 日   演   題   会 合 の 名称  開 催 地  

澁川  義幸 

2019. 3.17  味覚から考える口腔機能と歯科  医療 

東京歯科大学同窓会  百期会 

東京都  千代田区 

2019. 2. 3 

なぜ歯は痛くなるのか?「象牙質 再生と歯痛の分子細胞基盤の最新 知見」 

東京歯科大学同窓会 

岡山県支部総会  岡山市 

2018.11.10  味覚とおいしさの科学 

〜和の味を再確認しよう〜 

東京歯科大学同窓会  秋田県支部総会  学術研修会 

秋田市 

2018. 6.15 

高齢化社会における歯科医療で  知っておきたい事 

  -  高齢者の体の特徴 

第 632 回 東京歯科大学  理工懇談会 例会 

東京都  千代田区   

6. 教育に関する業績、活動   

教育ワークショップ・FD 研修 

氏   名   年 月 日   ワ ー ク ショップ名  役   割   開 催 地  

澁川  義幸  2018. 4.22  第 21 回 試験問題作成ワークショ

ップ  受講  東京都 

千代田区 

東川明日香 

2018.10.27  第 22 回 試験問題作成に関する WS  発表者・分担者  東京都  千代田区  2018.12. 

22-23 

【第 37 回カリキュラム研修ワーク ショップ(歯科医師臨床研修指導 医講習会)】 

グループリーダー・ 

記録係・概要と感想 

東京都  千代田区   

         

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-4- 共用試験 

氏   名   年 月 日   種   別   役   割   開 催 地  

木村  麻記  2019. 

2.23-24  OSCE  補助係  東京都 

千代田区 

東川明日香  2019. 

2.23-24  共用試験 OSCE  模擬受験者  補助係  東京都  千代田区   

他の大学・研究機関等における大学生・大学院生を対象とする講義・実習 

担 当 者 名  年 月 日   テ ー マ ・演題  大 学 ・ 機関  所 在 地  

澁川  義幸  2018. 6.28  咀嚼機能学  日本大学 松戸歯学部  松戸市   

Referensi

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