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衛生学講座

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Academic year: 2024

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衛生学講座

プロフィール

1. 教室員と主研究テーマ

教授 杉原 直樹 歯科疾患の疫学的研究

准教授 石塚 洋一 糖尿病関連歯周炎におけるエネルギー監視シグナルの終末糖化産物による修飾

講師 佐藤 涼一 歯磨剤希釈倍率とブラッシング時に生じる飛沫の評価モデルの開発

助教 鈴木 誠太郎 全国規模の抜歯原因調査に関する疫学的研究

大学院生 岩﨑 美友 アパタイトコーティングによる象牙質耐酸性強化法の開発

2. 成果の概要

1)歯科疾患の疫学的研究

2016年と 2018 年の 7~8 月に都内企業本社従業員のうち、同意を得られた者に対して口腔診査 および質問紙調査を実施した。前向きコホート集団となった25~63歳の332名(男性232名、女 性100名)を対象に解析を行った。口腔診査は歯冠う蝕、根面う蝕、歯周組織および口腔清掃状態 別にそれぞれ1名の歯科医師(合計3名)により診査を実施した。

ベースラインでの根面う蝕有病者率は15.7%、一人平均0.36歯を所有していた。また歯肉退 縮の有病者率は82.5%、一人平均6.4歯を所有していた。2年間の根面う蝕累積罹患率は、男性で

13.3~39.6%、女性で0~46.2%と年齢群が高くなるにつれて、累積罹患率も高くなった。2年後

の根面う蝕罹患(増加)を目的変数とした時に性別と年齢で調整した場合の多重ロジスティック回 帰分析を行った結果、ベースライン時の歯冠部DMF歯数および歯肉退縮歯数が高いと罹患のリスク が高く、かかりつけの歯科医がある者の方が罹患のリスクが低いことが示された。

2)歯磨剤希釈倍率とブラッシング時に生じる飛沫の評価モデルの開発

本研究は、希釈歯磨剤の粘度と飛沫発生量及び飛沫の飛距離の関係性を明らかにし、ブラッシング時の飛 沫発生を定量的に測定可能な評価系の開発を目指した。単軸ロボットとハイスピードカメラ撮影によるブラ ッシング時の飛沫評価モデルより歯磨剤の希釈濃度が低い(希釈されない)ほど飛沫粒子は少なくなり、飛 沫の飛距離も低下することが明らかになった。水のみでのブラッシングは最も飛沫の発生量も飛距離も大き く、飛沫による感染リスクが比較的高いことが示唆された。4 倍希釈では349±15 個もの飛沫が発生し、平 均で316±38mmの飛距離を認めた。一方、2倍希釈では69±27個の飛沫と231±21mmの飛距離まで減少した。

本研究の結果よりブラッシング時にはなるべく多くの歯磨剤を使用することが飛沫の発生を抑制できること が示唆された。ウィズコロナ時代のセルフケアにおける飛沫発生防止のためにもブラッシング時には適切な 量の歯磨剤の使用が推奨される。

International Journal of Environmental Research and Public Health, 19(7), 4157;

doi.org/10.3390/ijerph19074157, 2022

3)第2回 永久歯の抜歯原因調査の解析

2018年6月4日から10日の期間において日本歯科医師会会員の歯科医師5,250名を対象に、各歯科医院 で行われた抜歯の原因について郵送調査を行った。その結果、2,345名の歯科医師から回答が得られ、7,809 本の抜歯理由に関する情報を得た。男女ともに歯周病による抜歯が最も多く(男性:40.4%、女性:34.9%)、 齲蝕による抜歯は男性で30.2%、女性で29.0%であった。また、破折による抜歯が男性で16.8%、女性で19.2%

であり、45歳以上では20%を占めており、歯周病や齲蝕による抜歯は減少している一方、破折による抜歯が 増加している可能性が示唆された。

International dental journal 72:366-372

4)自己申告の糖尿病患者における歯周病と齲蝕による抜歯について

2018年6月4日から10日の期間において日本歯科医師会会員の歯科医師5,250名を対象に、各歯科医院 で行われた抜歯の原因について郵送調査を行った。40歳以上の患者3,750名を解析対象とし、観察期間中に

4,625 本の歯牙が抜歯された。このうち、質問紙において糖尿病があると回答した者を糖尿病患者として定

義し多重ロジスティック回帰分析を用いて糖尿病と抜歯原因との関連を調査した。歯周病による抜歯は、糖 尿病患者では55.4%であったのに対し、糖尿病でない患者では46.7%であった。共変量で調整した多重ロジス ティック回帰分析の結果、歯周病による抜歯に対する糖尿病のオッズ比は1.23倍であった。したがって、糖 尿病と歯周病による抜歯の間には関連性があることが示唆された。

International Journal of Environmental Research and Public Health 18(17):9024

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5)第2回永久歯の抜歯原因調査の結果を用いたNDBの抜歯数に関する妥当性について

レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)には抜歯に関する情報が含まれているが、その妥当性 についての検証はなされていない。そこで本研究では、第4回NDBオープンデータ、第2回 永久歯の抜歯原 因調査および社会医療診療行為別統計の結果を用いてNDBの抜歯に関する妥当性を検討した。その結果、年 間平均抜歯数については各データソース間での差は 0.05 本/年以下であり、NDB は日本全国の抜歯状況を把 握する手段として妥当性は比較的高いことが明らかとなった。

The Bulletin of Tokyo Dental College 62:235-243

6) アパタイトコーティングによる象牙質耐酸性強化法の開発

近年、高齢者の残存歯の増加や歯周病による歯肉退縮などで根面齲蝕が問題となっている。根面齲蝕の予 防は高濃度のフッ化物歯面塗布が有効と報告されているが、象牙質に最適化された予防法は確立されていな い。本研究は、フッ化物歯面塗布法に生体親和性の高い新素材のバイオアパタイト(BioHap)を併用したコ ーティングシステムによる象牙質耐酸性強化法の開発の検討を行った。牛歯象牙質ブロックを試料とし,フ ッ化物応用なし(Control),APF処理(従来法),BioHap+APF処理(新規予防法)を行い,再石灰化溶液に1時 間、脱灰ジェルに24時間浸漬した。耐酸性の評価は段差量、算術平均粗さ、表面硬さの測定で行い、表面と 断面の性状はSEM で観察した。本研究の結果、新規予防法は実質欠損の減少や表面硬さの増加が見られ、表 面SEM観察は、象牙細管の閉鎖と歯質表層に耐酸性の被膜を認めた。以上より、BioHapを併用したコーティ ングシステムの応用は象牙質耐酸性の向上が示唆された。

歯科学報,121(4),76,2021 3. 学外共同研究

担当者 研究課題

学外研究施設

研究施設 所在地 責任者

石塚 洋一 Gaming and Oral Health University of Gothenburg

Gothenbr ug, Sweden

Peter Lingström

石塚 洋一

糖尿病関連歯周炎におけるエネルギ ー監視シグナルの終末糖化産物によ る修飾

東京医科大学 東京都

新宿区 太田 一正

4. 科学研究費補助金・各種補助金

研究代表者 研究課題 研究費 科研費の場合は種別も記載

石塚 洋一 糖尿病関連歯周炎におけるエネルギー監視シグナルの終 末糖化産物による修飾

文部科学省科学研究費補 助金・若手研究

佐藤 涼一 唾液分泌概日リズム制御機構の解明および概日リズム唾 液検査法の開発

文部科学省科学研究費補 助金・若手研究

佐藤 涼一 酸性モノフルオロリン酸ナトリウム(AP-MFP)による新規 フッ化物歯面塗布法の開発

2021年度顎骨疾患プロジ ェクト研究助成

5. 研究活動の特記すべき事項 受賞

受賞者名 年月日 テーマ 学会・団体名

佐藤 涼一 2021.05.26

第70回日本口腔 衛生学会・総会 優秀発表賞

バイオリアクターシステムを応 用したpHサイクリングプログ ラムの開発

日本口腔衛生学会

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-3- 鈴木誠太郎 2021.5.27-

6.10 優秀発表賞

地域医療情報連携ネットワーク システム「とねっと」を利用し た糖尿病患者の歯科受診が検査 値に与える影響

第70回日本口腔 衛生学会・総会

学術学会に相当しない団体が開催するセミナー・研究会・カンファレンス等における発表・講演

講演者 年月日 会合の名称 開催地

佐藤 涼一 2021.12.16

(令和3 年度消費者庁請負事業)

特定保健用食品の疾病リスク低減表 示に係る調査・検討事業

消費者庁 第1回 専門家会議

東京都 霞が関

佐藤 涼一 2021.12.27

(令和3年度消費者庁請負事業)

特定保健用食品の疾病リスク低減表 示に係る調査・検討事業

専門家会議 事前打合せ

(臨時会議)

東京都 霞が関

佐藤 涼一 2022.02.10

(令和3 年度消費者庁請負事業)

特定保健用食品の疾病リスク低減表 示に係る調査・検討事業

消費者庁 第2 専門家会議

東京都 霞が関

佐藤 涼一 2022.03.2 8

「特定保健用食品の表示許可等 について」の一部改正について

消費者庁 第60回 新開 発食品調査部会

東京都 霞が関

6. 教育に関する業績、活動 教育ワークショップ・FD研修

年月日 ワークショップ名 開催地 佐藤 涼一 2022.02.19 第41回 カリキュラム研修ワー

クショップ 受講者 東京都

千代田区

佐藤 涼一 2021.09.28 2021年度教育ワークショップ 受講者 東京都

千代田区

共用試験

年月日 開催地

佐藤 涼一 2021.2.18 2021年度 東京歯科大学

共用試験CBT 本試験 試験監督 東京都

千代田区

杉原 直樹 2022.

2.26-27

2021年度 東京歯科大学

共用試験歯学系OSCE 本試験 ステーション責任者 東京都 千代田区

石塚 洋一 2022.

2.26-27

2021年度 東京歯科大学

共用試験歯学系OSCE 本試験 補助係 東京都 千代田区

佐藤 涼一 2022.

2.26-27

2021年度 東京歯科大学

共用試験歯学系OSCE 本試験 補助係 東京都 千代田区

鈴木誠太郎 2022.

2.26-27

2021 年度 東京歯科大学

共用試験歯学系 OSCE 本試験 補助係 東京都 千代田区

佐藤 涼一 2021.3.09 2021年度 東京歯科大学

共用試験CBT 追・再試験 試験監督 東京都

千代田区

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-4- 杉原 直樹 2022.3.10 2021年度 東京歯科大学

共用試験OSCE 追・再試験 ステーション責任者 東京都

千代田区

他の大学・研究機関等における学生・大学院生を対象とする講義・実習

担当者名 年月日 テーマ・演題 大学・機関 所在地

杉原 直樹 2021.12.4

学生のための講演会(3年生・

5年生対象)

エビデンスに基づいた根面う蝕 の特徴と予防処置

愛知学院大学歯学会 WEB開催

学術学会に相当しない団体が開催するセミナー・研究会・カンファレンス等における発表・講演

講演者 年月日 会合の名称 開催地

杉原 直樹 2021.11.1 4

診療ガイドライン Clinical Practice Guidelineとは何か

東京歯科大学同窓会医療 教養フォーラム

東京都 千代田区 WEB開催

7. 社会的貢献・社会に対する活動

医学の啓蒙を目的とする講演会(市民を対象とするもの)

講演者 年月日 講演会名 開催地

杉原 直樹 2021.8.30 健康寿命はお口から

~知って得するお口の話~

千代田区歯と口腔の健康 づくり普及啓発講演会

千代田区 WEB開催

その他メディア等への掲載・出演

年月日 タイトル 掲載誌・放送局番組名・URL

佐藤 涼一 2022.03.2 8

内閣府HP 第60回 新開発食品 調査部会 議事録

内閣府HP

https://www.cao.go.jp/consumer/ka busoshiki/shinkaihatu/bukai/060/s hiryou/index.html

Referensi

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成果の概要 1 象牙芽細胞と三叉神経節ニューロンにおける神経伝達機構の検索 急性単離したラット象牙芽細胞と三叉神経節ニューロンの共培養系を構築した。象牙芽細胞に 対する機 械刺激は TRP チャネルによって受容され、その活性化が pannexin-1 チャネルから ATP の放出を誘発した。 ATP は三叉神経節ニューロンに発現する ATP

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